気まぐれ徒然かすみ草

近藤かすみ 

京都に生きて 短歌と遊ぶ

箸先にひとつぶひとつぶ摘みたる煮豆それぞれ照る光もつ

青人草

2006-08-13 00:35:41 | つれづれ
月光に空耳ならぬ軍楽や青人草の一茎の乱

そのかみの子規の喀血くれないの花鳥風月就中不死鳥

韻文にのみ賭けるそのフェイクなる象徴として真冬のかもめ

樟脳の匂い嗅ぎたる恍惚の古き茶箱の大礼服よ

(藤原龍一郎 楽園)

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藤原さんの歌を読んでいて、この人が「新かな」であることを承知しているが、なんとなく残念に思うこともある。旧かな派の私としては、ここを置き換えるとどうなるだろうなどと不埒なことを考えた。私の旧かなも覚束ないものではあるが・・・
青人草という名前に惹かれて調べたが、画像はなかった。落ち着いて辞書で調べると(民衆を生い茂る草にたとえていう)民衆、庶民とあった。こんなことも知らなくて恥ずかしい。