生涯学習の部屋

資格取得数238。6つの修士と18の学士と2つの短期大学士。MBAサラリーマンの生きがい発見生涯学習奮闘記。

大学の文系学部、無くなる?

2015年09月15日 21時38分37秒 | ちょっと立ち止まって・・・
昨日の日経新聞夕刊2面の記事。

「国立大学の文系学部の改廃問題が議論になっている」ということで、「ニッキィに大疑問」として取り上げられている。「国立大学の文系学部は無くなってしまうのかな。」と恐怖を煽るコメントが見出しにでていた。

そもそも、驚きなのが「学生の割合」である。国立大17.4%、公立大5.1%、私立大77.5%というのが、2015年5月1日時点の学生の割合となっている。国立大って、約6人に1人しかいないのか・・・長男の高校でも、国立大学は1割いなかった。無論、都立のトップ校や名門私立高校なら、かなりの生徒が国立大学に進学するのかもしれないが、やはり、17.4%ということなのだろう。

で、その国立大学は52.0%が理系(理・工・農・医・歯・薬)、22.1%が人文・社会科学、14.0%が教育、11.0%がその他(家政学部等)となっている。公立大学は、理系25.0%、人文・社会科学41.8%、教育2.0%、その他31.2%となっている。一方で、私立大学は理系21.5%、人文・社会科学52.7%、教育6.1%、その他19.6%となっている。

つまり、国立大学は理系が半数超、私立大学は人文・社会科学が半数超なのである。だから、国立大学は理系に特化し、文系は私立大学にシフトするという考え方が生まれたようだ。学生の数からすれば、人文科学系の学生の86%、社会科学系の学生の88%を私立大学の学生が占めているのだ。残り14%なり12%なりの学生を国公立に残しておく必要性があるのか?ということなのであろう。

私は国立大学の経済学部出身。もう25年以上前の話だが、いまなら約10人に1人の珍獣だったかもしれない。

とはいえ、新聞では「世界大学ランキング」というものに、日本の国立大学が取り上げれらるためには、理系も文系もなければならないので理系に特化されることはないだろうという感じにまとまっている。加えて、今回の通知は文系教育を抜本から見直す契機になればよいと期待している。

個人的には、文系を狙い撃ちにした今回の騒動には辟易している。そもそも、「全入」とされ、誰でも大学に入学できる体制、あるいは、学士力とか言っときながら、未だに、大勢が卒業できてしまう教育環境。そして、大学生の親となって知ったのだが、長男の高校の友人は大学を、もう、中退してしまった。わずか半年もたなかったのである。こんな魅力のない大学って、本当に、存在価値があるのだろうか・・・上からのお仕着せや強制ではない、現場からの大学改革を早急に対応しないと、いずれ、大学制度は破綻していくと確信している。国立でも私立でも、理系でも文系でも、なんでもいいから、その学生が大学に魅力を感じ、通学したくなるような仕組みを打ち立てていくことが、大学の指導者に求めれらるものではないだろうか?
コメント
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