ちょっと、ここ最近読んだ本を取り上げたい。
都合のいい「うつ」とは、従来型ではなく、「新型うつ」といわれるもので、うつの診断書を持ってきて、休職するものの、その間、海外旅行に行ったり、登山にいそしんだりと、今までではありえなかった「うつ」である。
帯に書いてある通り、「偽うつ」「自称うつ」であり、本当に病気なのかわからない。しかし、読み手には「そりゃ、病気じゃないよな・・・」と思わせる書きぶりである。
過労で極限まで働いている人の隣で、「うつ」の診断書を片手に海外旅行・・・そういう記述を読むと、「新型うつ」への違和感が増幅される。私も体調不良の際、うつの薬を処方されたことがあるのだが、その状態で、カウンセラーの知識を使えば、きっと、3ヵ月休職の「免罪符」を得ることは容易であっただろう。
「本当にそれでいいのか?」と思わせる本であった。