LUNACY

cygnus' blog

小野塚カホリ『燃ゆる頬』 (原作 堀辰雄)

2014-12-20 14:40:41 | 本・コミック
ハイ。これもBLです(笑)。

まぁ、少年×寄宿舎ネタということで、萩尾望都「トーマの心臓」とか竹宮惠子「風と木の詩」の路線的に口コミや店での宣伝展開されているみたいだけれど、個人的にそれは分からなくもないけれど、ちょっと違うかもな、と。
原作も書店でパラ見してみたけれど、小野塚先生の絵だけで雄弁に潤色しているだけでなく、ストーリーもちょっと脚色しているのかな?

往年の、私小説が多い(しかも文語が多い)日本の近代小説って、どうも、結核や脊椎カリエス病んでサナトリウムや温泉で云々っての感じで話進んで、軟弱な自我の承認欲求をこじらせたようなのが多くて、そんなに僕は好きではないのです。
でも、それは、実際に、僕が体の弱かった(というか今なおヒヨワ)な僕がストーリー中のキャラにシンクロナイズしてしまうことへの同族嫌悪の裏返しでもあるわけです。

また、僕自身、
中学の頃、図書室で先輩に抱きつかれて乳首つまみ攻撃されたり(←でも何か抵抗するどころか、じゃれ合うことがきてうれしかったりw)、
上京してから、男の人にナンパされて芸能系かファッション系のスカウトかと思ったら、ウリセンのボーイのだったり、
そして、今なお、ときどきセクシュアリティが自分でもワケわかんなくなって不安定だったり。
否応なく、そんなことを思い出させる一冊でした。
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