LUNACY

cygnus' blog

外山啓介ピアノ・リサイタル(14th February 2016)

2016-02-17 23:27:50 | ピアノとクラシック
HAKUJUホール

毎年恒例のHAKUJUのリサイタル。2016年も行って参りました。
本年は、珍しく?ぬるい天気の日(by理容室のアシスタントくん)でしたね。

プログラムは次の通り

スカルラッティ:ピアノ・ソナタ ヘ短調 K.466
ハイドン:アンダンテと変奏曲 ヘ短調 Hob.XVII:6
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第31番 変イ長調 Op.110

ショパン:プレリュード第17番 変イ長調 op.27-17
ショパン:ノクターン第10番 変イ長調 op.32-2
ショパン:マズルカ第49番 ヘ短調 op.68-4
シューマン:謝肉祭 op.9

<アンコール>ショパン:ワルツ第9番「告別」 変イ長調 op.69-1


行きの電車で、フライヤーに書かれているこの並びを見て、このセットリストのポリシーっつうかプリンシプル、フィロソフィーって何だ?と思ってしまい(笑)、また、f-mollとAs-Durばっかりだな....と独りごちていました。
そうしたら、プログラム裏面の本人解説に、「テーマは<調性>です」とな(爆)。
 # というか、良いところに気がついたと誰か褒めてくれw。
しかし、プログラム読むまで、この両者が平行調の関係だと気づかなかったぞ。。。。
 # というか、フツーの人は、平行調と言われてわかるのか?(笑) いや、実はこのハイブロー(*)ぶりがツボだったw
プログラム本人解説と終了時トーク内容をあわせると、ベートーヴェンのソナタがまずやりたいこととしてあって、そしてから、合わせる曲を選んだとのこと。

んで、もうひとつ。この演奏曲順って、歴史順になっている?よね?
少なくとも、バロック>古典>ロマン派の順ではある。プログラムに言及なし。
とりあえず、歴史の流れも感じてねということか...。いや、ハイブローだわw。

元帝国ホテル料理長の故村上氏が、テレビに出るようになってから、(一般人に伝えるために)論理や数量で説明する手法を身につけたように、外山くんも洗足で教えるようになってから、そういう路線になったのか。それとも、もともと、理屈っぽかったのか(笑)。

前置き長すぎる↑w。

まず、全般として、ほとんど速弾きがなかった。落ち着いていたな、と。
んで、打鍵ミスがほとんどなかった?というか、気づかなかったというか気にならなかったというか。そういうのはよかった。ホッ。

各曲それぞれについて簡単にコメント。

本人もトークでしゃべっていた気がするけれど、スカルラッティ。最初の導入の曲としてはちょっと暗かったかも...。
んで、ハイドン先生。いかにも古典派というか、定型ってこういうものという形式を伝えられた気分。
でも、曲としてあんまり面白くなかったかなぁ。
んで、師匠の後に弟子のベートーヴェン。この演奏の曲の並びにも意味があるのかな?
外山くんも、気合い入れいていたのだろうし、そつなく弾きこなした感じ。
ただ、もうちょっと強弱のバリエーションがあっても良かったかなぁ。
そして、贅沢言うと、第3楽章が歌ってない感じ。ちゃんとadagioでゆっくりなんだけれど、その分、もっと叙情というかが欲しかったかな、と。逆に、FUGAという形式を忘れないように気にしすぎたかな。
 # というか、一度、ドイツとイタリアの歌曲を歌ってもらって、聴いてみたいわw。レッスンでやっているはずだろうしw。

そして、後半。
ショパンの3曲。実はこの3曲が、僕として、聴いている側としては、一番<調性>を意識できた気がする(汗)。
ラストはシューマンの謝肉祭。
ちゃんと、盛り上げて鎮めて、つまり、緩急がついていて、なんか、聴いていて愉しかったよw。
んで、やっぱり(他の曲も含めて全般的に)和音は上手くかき鳴らしている感じ。そして、両手で上下に展開するところで、(たぶん本人は無意識なのだろうけれど)グワッと勢いがつくというか引き込む感じがあるよね。というか、そこが僕の萌えツボなのか?←早く気づけよw

まぁ、なにはともあれ、昨年でオッカケはじめて10年以上経ったということに気がついて、絶叫してるw。
早かった気もするし、そんなもんかという気もする(苦笑)。

あ、どうでもいいけれど、髪が少し伸びてましたね(笑)。最近、短髪路線だったから、視線がそこにも行ったw。


*: 英国BBCなどがよくやる情報提供の仕方の一つ。
わかる人にしかわからなくても(場合によってはエリートのみにしか伝わらなくても)、社会にとって真っ当に価値ある情報を、大衆化させずに流すこと。複雑なことや難解なことは、時として、一般人にすぐにわかるように簡単には説明できないという共通認識が社会にないと、大変。
最近の例だと、重力波初観測のニュースが世界の大手紙の一面を飾ったことなど。
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