LUNACY

cygnus' blog

「福島原発事故独立検証委員会 調査・検証報告書」

2012-03-21 18:36:35 | 本・コミック
いわゆる民間事故調のレポ。

気合いで読んで、斜め読み半分ですが(汗)。

ちょっと力不足な感じだけれど、政府とは別に独立にやることに意義があるわけで。そこは、寛容にいきましょ。

それにしても、理系の(原子力の)執筆スタッフ少なっ!しかも大学院生?
このあたりについて邪推も増えまくり。
また、この本のジャンルが、人文社会の扱いなのも、内容にプラスしてこういうあたりも一因かも。
また、このレポートについて東京電力が取材拒否といういかがなものか?な態度を見せ、検証が不十分に終わってレポートが浅くなっているところもあり、残念。


まず、第一章の原発事故の科学的・技術的様相。
ここはもっと深く詳しく書いてもよかったのでは?
また、略語一覧を作るなりして欲しかった。見慣れない言葉は一度では覚えられないので、何のことだかわからなくなることしばしば。

この手のレポートは、基本的には「誰が悪かったかでなく、何が悪かったか?」を追求することが多いのだけれど、菅直人の首相としての人格ならびにリーダーの資質の問題に節が割かれているのには吹いたw。

あと、とくに前半のほう。
情報共有がなされていなかったとか、情報が届いていなかったとか、何度も出てくるけれど、誤報が届いたってのは、ないのかな?混乱のさなかでは、ありそうなことだと思うんだけれど。

最終章に内容整理とまとめがあって、これはホントにサクッとまとめてあって、結局、一般人にはこれだけでいいじゃんって思いそうになるのでした(笑)。


ほか、個人的に気になったor役立ったのは以下。

・双葉病院の「患者を見捨てた」デマの検証
裏を取らないマスメディアの報道の謝罪と院長の名誉回復はあるべき

・避難時の病院入院患者輸送について
異常なほどの精神科患者の比率の高さに一瞬驚きます。
が、この原因は、高齢認知症患者が多数であったから。

・外交方面の危機対応について
日米同盟の機能がどうであったか?ばかり注目していて、近隣諸国との関係についても、もっと深く調査考察すべきでは?
たしかに米国からの支援が群を抜いていたのはわかるのですが。
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする