LUNACY

cygnus' blog

『14歳からの社会学 これからの社会を生きる君に』宮台真司

2009-02-15 00:38:26 | 本・コミック
宮台真司先生の著作を読むのはコレで何冊目かな?(汗)

「よのなか の ルール」(ちくま文庫)の宮台先生の記述部分の最新版に修正・加筆して、中学生向けの易しい[かつ優しい(笑)]文体かつ口語体(言文一致体)にした感じの本。

全体を通して、(今までボクが触れたことのある範囲内での)宮台社会学の基本事項(としてボクの頭に入っていること)の整理に役だった本でした。
一連の著作でもそうなんだけれど、「そういうことだったのか!」ということとか、「教科書には書いていない・先生も親も教えてくれなかった!」ということが書いてある(ように感じられる)本でした。


最初の写真と「共通前提」がなくなって、「みんな」の範囲の変化の話のトコロ。
ボクは、かろうじて「みんな仲良し」がホンネだった頃を、残滓ではあれ感じることが出来て記憶に残っている幸運を思いました。
何もかもが遅れている地方都市盛岡で、ドブ川とオンボロ開拓(!)農協と、下町的なカルチャー(引き揚げ者の割合も高い)と新郊外?新興街?wの共存している地域で育ったおかげだと思う。

この本では、通奏低音的に「ニュータウン的に生きる」よりも「下町的に生きる」ってことを、指向しようってメッセージがあるように思いました。

92p~95pに書かれてある日本の江戸時代と、その歴史の世界からみた特殊性についての記述で、久しぶりにアタマの中で革命w(大げさだけれど)。知らなかったなぁ。

第7章の「自由」についての記述。
この最初の方って、この前観た『愛のむきだし』で宮台先生がアヤシイ新興宗教の教師役で、信者に説いていた内容ですね(笑)。
でも、ココの記述は、ちょっと中学生でもサクサクとは読めないかも...。
というか、自分が中学生だったころなら、うううっっと、ユックリに読むスピード落ちたと思のです。

最後のBOOK&MOVIEガイド。
こういう文化的なとことまでシッカリおさえてあるのが、スゴイところなんですよね。


ラストに用語集があります。
10年前だったら、それこそ「よのなか の ルール」の頃だったら、
「意味」と「強度」って絶対に入っていたと思います(笑)。
そして、「意味から強度へ」とメッセージを投げかけてらっしゃいました。
しかし、今回は、「まったり革命」「終わりなき日常」といったキーワードもないです。
誤配を生じないように、言い方を変えているのかなぁって推測しそうな記述になっってます。「仕事」の記述、第4章「理想と現実」のトコロ。

それから、「あえて」とか、「アイロニー」の話は、全くないですね。
それこそ、あえて(笑)省かれたのでしょうかね。
確かに、これ以上厚い本にするのは、ちと躊躇われますもんね(笑)。300ページ級の本になっちゃいます(笑)。
ただ、最近、ボクの興味として、そのあたりがあるので、入れて欲しかったなぁ。


いろいろ書いちゃったけれど、この駄文を読まれたりしたらどうしよ(笑)。
恐れ多くて、トラバなんて送れやしない(笑)。
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