宝島社新書265
5年前かな?に広田照幸氏の「日本人のしつけは衰退したか」(講談社現代新書)を読んでいて、昨年この著者が共著に含まれる「「ニート」って言うな!」(光文社新書)を読んでいて、赤木智弘氏の「希望は、戦争」(略称ご容赦)も読んでいて、世間にはびこる「俗流若者論」はデタラメと認識している、そういう立場の人間としては、主張に目新しいところはないなぁ。
ただ、この本を通して、「俗流若者論」の資料が幅広くなった&新しくなったってことでしょうか。
いまだに俗流若者論が広く展開されているのねぇってことがよくわかります。
多数のデータを参照して論理的。
そのあたり、「「ニート」って言うな!」と同様。
本田由紀氏との対談も、普通の本だったら後のほうにもってくるのかもしれないけれど、これは巻頭に持ってきてますね。
じゃないと、ノッケからこの調子の文章だと、まったく読まれずに放り出されることが多いだろうなぁ(笑)。
とりあえず、正論だと思うし、論理的なんだけれどさぁ。
この本や文体で、俗流若者論を頑固に主張する人々を説得できるかどうかは、ちょっと危ういと思うなぁ。
著者がどこまでを狙っているのか、まだ読みきれないんだけれど。
この文章。
理系の人というか、論理的思考に強い人だったら、サクッと伝わると思うんだけれどね。
世間の多数派の人にどれだけ訴えかけられるかって部分。
たとえば、この本の中で批判されている、神奈川県知事。
人に薦められても読むかな?読んでも頑なに否定するかも?
もちろん、ちゃんと主張が受け入れられる可能性もあるけれどさ。
年長世代に多い「ニート・フリーターは甘えだ」みたいな論理に拘泥する頭カタイ人を説得するには、方法論・戦略論が必要なんじゃないかな。
たとえば、パッと思いつく範囲だけれど、頭カタイ人に影響力を持っている人に理解してもらった後に、頭カタイ人に理解してもらうとか。
松沢知事だって、たとえば、菅直人や小沢一郎がこの本の主張を堂々と始めたら、んっ?って思うかもしれない。
一般人だったら、小泉純一郎やテレビタレント。
石原慎太郎だったら、中曽根康弘あたりが、「石原くん。実は、それは、ちょっと違うんだよ」って言われたら、少しは認識かわるかもしれない。
だから、この文脈だったら、菅や小沢や小泉や中曽根を狙うってこと。
んで、その菅や小沢や小泉や中曽根に相当する人への最初の説得を狙うにも、この本を読んでもらえるか? うまく届くか? 運よく新聞の社説で取り上げられるとかすればいいけれど。
直接、相手を説得しなきゃないとしても、この本を差し出すのはあんまり得策じゃないよね。
あるいは、「ニート・フリーターは甘えだ」っていう意見に対して、この本のように、
「それは違うんです!!」
っていきなり、頭ごなしにしちゃうと、逆効果な場合だってありそう。
議論好きな人だったり、論理的思考に慣れている人だったら、それでもOKかもしれないけれど。
「ちょっと待ってくださいね。<かくかくしかじか>」
でくらいであったら、視野が広い人だったら、OKかもしれない。
でも、世間一般には、それでもキツイ可能性が十分にありそうな気がする
一番大事なのは、その人にいったん気に入られる・気になる存在になってしまうことなんじゃないかな。
そのためなら、「そうですね~・そうかもしれないですね~」あるいは、それどころか「確かに、そうですね」と言ってしまう戦略だって必要かもしれないなと。
んで、その人に影響を行使できるような信用を得たのち、「どうも、実は、違うみたいですよ」と、少しずつ説得していくと。時間はかかるけれど。
なんか、著者の自己満足度が「「ニート」って言うな!」より高い気がするんだ。
そして、俗流若者論はデタラメだとわかっている僕が読んだところで、それは、内輪で盛り上がっているのと変わらないと思うんだ。
とにかく、なんか、この本のノリだと、その主張に賛成するんだけれど、
「あなたの言いたいことはわかったけれど」、
「あなたが正論なのはわかったけれど」、
【もうたくさん】って感じになっちゃうんだよなぁ....。
おかしな若者論のデタラメさは、十分わかったから、
将来的にあなたはどう動くつもりなのか?
どういうアクションを人々に起こさせたいのか?
おかしな若者論をはびこらせたくないなら、どういう処方箋を考えているのか?
あたりの話をもっともっと入れてもらいたかったなぁという感じ。
あ、統計的に裏づけできるデータのない話ばかりかも(笑)。
5年前かな?に広田照幸氏の「日本人のしつけは衰退したか」(講談社現代新書)を読んでいて、昨年この著者が共著に含まれる「「ニート」って言うな!」(光文社新書)を読んでいて、赤木智弘氏の「希望は、戦争」(略称ご容赦)も読んでいて、世間にはびこる「俗流若者論」はデタラメと認識している、そういう立場の人間としては、主張に目新しいところはないなぁ。
ただ、この本を通して、「俗流若者論」の資料が幅広くなった&新しくなったってことでしょうか。
いまだに俗流若者論が広く展開されているのねぇってことがよくわかります。
多数のデータを参照して論理的。
そのあたり、「「ニート」って言うな!」と同様。
本田由紀氏との対談も、普通の本だったら後のほうにもってくるのかもしれないけれど、これは巻頭に持ってきてますね。
じゃないと、ノッケからこの調子の文章だと、まったく読まれずに放り出されることが多いだろうなぁ(笑)。
とりあえず、正論だと思うし、論理的なんだけれどさぁ。
この本や文体で、俗流若者論を頑固に主張する人々を説得できるかどうかは、ちょっと危ういと思うなぁ。
著者がどこまでを狙っているのか、まだ読みきれないんだけれど。
この文章。
理系の人というか、論理的思考に強い人だったら、サクッと伝わると思うんだけれどね。
世間の多数派の人にどれだけ訴えかけられるかって部分。
たとえば、この本の中で批判されている、神奈川県知事。
人に薦められても読むかな?読んでも頑なに否定するかも?
もちろん、ちゃんと主張が受け入れられる可能性もあるけれどさ。
年長世代に多い「ニート・フリーターは甘えだ」みたいな論理に拘泥する頭カタイ人を説得するには、方法論・戦略論が必要なんじゃないかな。
たとえば、パッと思いつく範囲だけれど、頭カタイ人に影響力を持っている人に理解してもらった後に、頭カタイ人に理解してもらうとか。
松沢知事だって、たとえば、菅直人や小沢一郎がこの本の主張を堂々と始めたら、んっ?って思うかもしれない。
一般人だったら、小泉純一郎やテレビタレント。
石原慎太郎だったら、中曽根康弘あたりが、「石原くん。実は、それは、ちょっと違うんだよ」って言われたら、少しは認識かわるかもしれない。
だから、この文脈だったら、菅や小沢や小泉や中曽根を狙うってこと。
んで、その菅や小沢や小泉や中曽根に相当する人への最初の説得を狙うにも、この本を読んでもらえるか? うまく届くか? 運よく新聞の社説で取り上げられるとかすればいいけれど。
直接、相手を説得しなきゃないとしても、この本を差し出すのはあんまり得策じゃないよね。
あるいは、「ニート・フリーターは甘えだ」っていう意見に対して、この本のように、
「それは違うんです!!」
っていきなり、頭ごなしにしちゃうと、逆効果な場合だってありそう。
議論好きな人だったり、論理的思考に慣れている人だったら、それでもOKかもしれないけれど。
「ちょっと待ってくださいね。<かくかくしかじか>」
でくらいであったら、視野が広い人だったら、OKかもしれない。
でも、世間一般には、それでもキツイ可能性が十分にありそうな気がする
一番大事なのは、その人にいったん気に入られる・気になる存在になってしまうことなんじゃないかな。
そのためなら、「そうですね~・そうかもしれないですね~」あるいは、それどころか「確かに、そうですね」と言ってしまう戦略だって必要かもしれないなと。
んで、その人に影響を行使できるような信用を得たのち、「どうも、実は、違うみたいですよ」と、少しずつ説得していくと。時間はかかるけれど。
なんか、著者の自己満足度が「「ニート」って言うな!」より高い気がするんだ。
そして、俗流若者論はデタラメだとわかっている僕が読んだところで、それは、内輪で盛り上がっているのと変わらないと思うんだ。
とにかく、なんか、この本のノリだと、その主張に賛成するんだけれど、
「あなたの言いたいことはわかったけれど」、
「あなたが正論なのはわかったけれど」、
【もうたくさん】って感じになっちゃうんだよなぁ....。
おかしな若者論のデタラメさは、十分わかったから、
将来的にあなたはどう動くつもりなのか?
どういうアクションを人々に起こさせたいのか?
おかしな若者論をはびこらせたくないなら、どういう処方箋を考えているのか?
あたりの話をもっともっと入れてもらいたかったなぁという感じ。
あ、統計的に裏づけできるデータのない話ばかりかも(笑)。