その後の『ロンドン テムズ川便り』

ことの起こりはロンドン滞在記。帰国後の今は音楽、美術、本、旅行などについての個人的覚書。Since 2008

今シーズン初プロ野球観戦 ヤクルトVS日本ハム @明治神宮球場

2014-05-29 08:21:06 | 日記 (2012.8~)
 今シーズンの初スワローズ応援に行ってきました!昨シーズンは2試合しか行けなかったから、今年はもう少し行きたい。でも、朝刊を見るたびに悲しくなる結果ばかり・・・。



 1年ぶりの神宮のナイターでしたが、やっぱり良いですね。梅雨前で、夏日のこの日のような夜は、ナイター観戦に最適です。ビールが旨い、旨い。

 偶然にも、日本ハムの先発は初めて見る大谷投手。コントロールは甘く入るところが多々ありましたが、150キロ台のストレートは力強く、敵ながら実にあっぱれでした。

 試合も均衡した好ゲーム。後半にもつれて大いに盛り上がりましたが、負け試合で気分を損ねるのは嫌なので、8回で退散。でも、改めてナイター観戦の楽しさを味わいました。

 2014年5月28日



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「アラベッラ」 (R.シュトラウス) @新国立劇場

2014-05-26 20:38:28 | 演奏会・オペラ・バレエ・演劇(2012.8~)


 プロダクションは実に美しい、歌手陣も良い、音楽は変化に富み、オケも悪くない・・・、でもどうも舞台への自分の投入度が弱く、感情移入できない・・・。そんな不思議なオペラ体験でした。

 フィリップ・アルローさんによる青を基調とした舞台は、非常に洗練されていて美しいです。森英恵さんの衣装によるタイトルロールのアラベッラのドレスも青で、舞台にとっても映えます。(舞台写真はこちらをご覧ください→)

 歌手は、私が座った劇場最後部である4階4列までガンガンに響くマンドリカ役のヴォルフガング・コッホさんの凄い声量に圧倒される一方で、アラベッラ役のアンナ・ガブラーさんとその妹ズデンカ役のアニヤ=ニーナ・バーマンさんの美声にはうっとりです。アンナ・ガブラーさんはアラベッラ役は初めてということで、細かい歌唱や演技はまだまだ良くなると思いましたが、声量十分のソプラノや舞台映えする容姿は、プライド高い貴族の娘アラベッラにぴったり。更に、嬉しかったのはズデンカ役のアニヤ=ニーナ・バーマンさん。これぞズボン役と言っても良い短髪がお似合いの顔立ちと体形、そして少年のような動きで、舞台が実にイキイキとしていました。

 音楽は、優美なウイーン風のメロディから、シリアスで劇的なところまで多種多様。シュトラウスの重層的で変化がある音楽は、聴く者の耳を大きくします。東フィルも頑張っていました。

 が、が、・・・何か、物足りない・・・。「画竜点睛を欠く」ような、そして、その「点睛」が何かを、具体的に言葉で説明できないのが、万年素人の私のオペラ観劇の悲しさなのですが、個々のパーツを統合した一体感、求心力のようなものを感じ取れなかったのです。歌手とオケ、歌手どおしの相乗効果が薄く、個々の独立したパフォーマンスのような印象を受けました。稽古に時間を十分に取れなかったのかなあ~と思ったり、またこのオペラそのものがやや冗長で引っ張り過ぎのところも感じるし・・・、そもそも私の体調も十分で無く、特に一幕ではウトウトしてしまったところもあったし・・・、などなど色んな仮説が頭をよぎりますが、何が本当のところかは分かりません。カーテンコールは大きな拍手でしたが、指揮者のベルトラン・ド・ビリーさんに大きくブーイングしていた方がいらっしゃいましたので、指揮者に難ありと思った方もいらしたようです。

 でも、逆説的なのですが、こういう議論を呼ぶような公演は個人的に「好き」です。日本では、批評を専門とされている方だけでなく、ツイッタ―とかの意見も、比較的「褒めて伸ばす」風、悪く言うと「褒め殺し」コメントが多い気がするのですが、しがらみの無い我々一般愛好者は、感じたことをストレートに舞台にも、ネットにも表出したいですね。それが、日本のオペラやクラシック界を盛り上げると思います。そういった意味で、この公演も「素晴らしかった」発言が95%のようなので、もっと意見が割れても良い気がしますが、単に私がマイノリティなのか?

 私にとっては、この公演で新国立オペラの13-14年シーズンは終了(公演としてはまだ「鹿鳴館」があります)。このシーズンは、コルンゴルト「死の都」、ベルクの「ヴォツェック」、今回のシュトラウス「アラベッラ」と、私にとって初見の作品を3つも観ることができて大満足です。来シーズンは、プログラム的には定番メニュー中心のようですが、音楽監督さんも飯守さんに交代になりますので、どんな変化、変革が起こるかとっても楽しみです。日本のオペラも十分、欧州に肩を並べるレベルになって来ていると思うので、是非、欧州後追いでなく新しい挑戦や試みを期待したいです。


≪第2幕終了後≫


 2014年5月25日 14:00開演


スタッフ
指揮:ベルトラン・ド・ビリー
演出・美術・照明:フィリップ・アルロー
衣裳:森 英恵

キャスト
ヴァルトナー伯爵: 妻屋秀和
アデライデ: 竹本節子
アラベッラ: アンナ・ガブラー
ズデンカ: アニヤ=ニーナ・バーマン
マンドリカ: ヴォルフガング・コッホ
マッテオ: マルティン・ニーヴァル
エレメル伯爵: 望月哲也
ドミニク伯爵: 萩原 潤
ラモラル伯爵: 大久保光哉
フィアッカミッリ: 安井陽子
カルタ占い: 与田朝子

合 唱 新国立劇場合唱団
管弦楽 東京フィルハーモニー交響楽団


Staff

Conductor:Bertrand de BILLY
Production, Scenery, Lighting Design: Philippe ARLAUD2
Costume Design: MORI Hanae

Cast

Graf Waldner: TSUMAYA Hidekazu
Adelaide: TAKEMOTO Setsuko
Arabella: Anna GABLER
Zdenka: Anja-Nina BAHRMANN
Mandryka: Wolfgang KOCH
Matteo: Martin NYVALL
Graf Elemer: MOCHIZUKI Tetsuya
Graf Dominik: HAGIWARA Jun
Graf Lamoral: OKUBO Mitsuya
Die Fiaker-Milli: YASUI Yoko
Eine Kartenaufschlagerin: YODA Asako
コメント (2)
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日比谷 オクトーバーフェスト 2014

2014-05-25 20:38:24 | 旅行 日本
 昨年秋に引き続き、日比谷公園にやって来たオクトーバーフェストに行きました。全然、オクトーバーではないですが、楽しけりゃいいんです。

 池の廻りにドイツビールのテントが10以上。週末ということもあってか、若い人からご年配の方まで、老若男女が集まってます。





 2時間のおきぐらいでステージでライブ・ミュージック。皆で歌って踊って、大騒ぎ。


≪ステージ前は人で一杯。「飲んでますか~」「飲んでます~」の大合唱≫


≪テントの中は更に凄い騒ぎに≫

 ドイツビールは500mlで1300円~1600円。結構高いですが、ライブミュージック付きということと、この雰囲気は支払う価値ありです。


≪今回初めて飲んだヴァイエンシュテファンというブランド。美味しかったです≫

 次は5.30-6.8で駒沢公園にて。日比谷公園に来るのは、9.12ー9.23です。ビールが好きな人、楽しいところが好きな人は是非。

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ミラノ ポルディ・ペッツォーリ美術館/ 華麗なる貴族コレクション @Bunkamuraザ・ミュージアム

2014-05-22 00:20:05 | 美術展(2012.8~)


 Bunkamuraザ・ミュージアムで開催中のミラノ ポルディ・ペッツォーリ美術館展に足を運びました。ペッツォーリ美術館は貴族ペッツォーリ家による収集物を邸宅美術館として公開しているものです。ミラノには二度訪れたことが有りますが、この美術館には行っていないですし、出品作品ほとんどが日本初公開ということに魅かれました。

 世間的に誰もが知っているような作品はありませんが、イタリア美術、特にルネッサンス期の作品が好きな人は楽しめます。看板作品のポッライウォーロの《貴婦人の肖像》の繊細で気品ある横顔には見とれてしまいますし、ボッティチェッリの《死せるキリストへの哀悼》は代表作《春》(フィレンツェ、ウフィツィ美術館)の女性的な穏やかさとは真反対のアクの強い作風で興味深いものでした。小さな作品ですが、ルネッサンス期のドイツ(神聖ローマ帝国)の画家ルーカス・クラナッハの作品があったのも嬉しかったです。


≪ボッティチェッリ「死せるキリストへの哀悼」1500年ごろ≫

 武具、彫刻、タペストリーなど、いかにも西洋貴族の収集品という品々も展示されていますので、ゆったりとした雰囲気の中で贅沢な気分を味わえます。週末でしたが、上野の企画展などよりはずっと空いていました。5月25日までですので、興味があって未見の方はぜひ。

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ビューヒナー 『ヴォイツェク/ ダントンの死/ レンツ』 (岩波文庫)

2014-05-20 23:39:17 | 


 5月に見たオペラ「ヴォツイック」の救いようのない陰鬱さに興味を持ち、原作を読んでみたいと思い手に取りました。作者のビューヒナーはドイツの自然科学者であり劇作家ですが、1837年に23歳の若さで亡くなっています。

 本書には、オペラの原作となった戯曲に加え、フランス革命の中心人物ダントンが死刑に処せられるまでを描いた戯曲「ダントンの死」と精神分裂症的症状のあったドイツの作家レンツを描く短編小説「レンツ」の計3編が収められています。

 「ヴォイツェク」は殆どオペラと同じでしたので、オペラが原作に忠実に作られていることが分かりました。読み物として一番興味深かったのは、「ダントンの死」でしょうか。シェイクスピアを思わせるテンポの良さや含蓄ある台詞が楽しめます。レンツはちょっとくどいかな。ただ、これらの三作が20代前半に書かれていることには驚きを隠せません。

 「ダントンの死」は一度お芝居で見てみたいです。

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N響 5月定期演奏会 Cプロ/ 指揮 ヘスス・ロペス・コボス

2014-05-18 21:21:21 | 演奏会・オペラ・バレエ・演劇(2012.8~)


 最高の五月晴れのなか、NHKホール近辺で開催された「タイ・フェスティバル」の大混雑をかき分け開演10分前にやっと着席。C定期はロペス・コボスさんのスペイン系プログラムです。

 前半の2曲、後半の「三角帽子」、其々特徴の異なる音楽でとっても楽しめました。冒頭の「第1旋法によるティエントと皇帝の戦い」は1986年作曲の現代曲で初めて聴きましたが、構成が明確で、音楽も聴きやすいものでした。映画音楽のように、聴いているだけで映像が目に浮かぶような音楽でした。

 2曲目は、ラロのチェロ協奏曲。ラロ自身はフランス人ですが、有名な「スペイン交響曲」を創っていますし、この曲も「スペイン風の民族色を混成」(プログラムより)になっています。ソリストのヨハネス・モーザーさんのチェロの音色に魅了されました。音がはっきりした輪郭を持った明瞭な音。民族色を押し出すことなく、むしろ理知的な音楽に聴こえましたが、かといって冷たさや硬さを感じるわけでなく、聴く者をチェロが紡ぐ音に集中させます。アンコールのJ.S.バッハの無伴奏チェロ組曲第一番の「サラバンド」も実に聴き応えありました。

 休憩後は、ファリャ/バレエ音楽「三角帽子」。組曲番は聴いたことがありますが、バレエバージョンは初めてです。ロペス・コボスさんの本領発揮というところでしょうか。暗譜でオケに一つ一つしっかりと指示を出しながら創られる音楽は、多彩で、活発でありながら、形は崩れません。事前に一度だけ、ユーチューブにアップされていたバレエを視聴する機会がありましたが、そのバレエシーン一つ一つが想起される演奏です。ただ、N響の個性といえば個性なのでしょうが、この音楽やバレエが持つ(であろう)能天気な明るさ、弾け方は足りなかった。重厚さが残り、足に重りをつけてダンスを踊っているような感じを受けたのは事実です。(ただ、ツイッターで重さがあったところが良かったとコメントされていた方も居ましたので、受け止めは個人差なのでしょう。)

 何といっても、私にとってのこの日一番の収穫は、ロペス・コボスさんでした。70歳を超えるベテランですが、背筋がぴしっと伸びて足取り軽快、指揮姿は威厳と言っても良い風格に溢れています。やろうとしていることが明確に伝わりますし、プログラムもメッセージがあるし、いつもと少し違ったN響コンサートを十分に楽しませてもらいました。N響を振るのは初めてということですが、相性も良さそうなので、このCプロだけなのは実にもったいない。是非、次の機会を作って欲しいです。


≪この奥は更に凄い人・人・人≫



第1782回 定期公演 Cプログラム
2014年5月17日(土) 開場 2:00pm 開演 3:00pm
NHKホール

クリストバル・アルフテル/第1旋法によるティエントと皇帝の戦い(1986)
ラロ/チェロ協奏曲 ニ短調
ファリャ/バレエ音楽「三角帽子」*

指揮:ヘスス・ロペス・コボス
チェロ:ヨハネス・モーザー
メゾ・ソプラノ*:林 美智子



No.1782 Subscription (Program C)
Saturday, May 17, 2014 3:00p.m.
NHK Hall

Cristóbal Halffter / Tiento del primer tono y batalla imperial (1986)
Lalo / Cello Concerto d minor
Falla / “El sombrero de tres picos”, ballet *

Jesús López-Cobos, conductor
Johannes Moser, cello
Michiko Hayashi, mezzo soprano*
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若杉 冽 『原発ホワイトアウト』 講談社

2014-05-15 22:42:38 | 


 現役の官僚が原発の裏事情を告発した本ということで評判になっていたので、図書館で借りて読んでみました。

 原発が政・官・財の其々の利権が絡まって、日本社会のシステムとして機能する構造を描くフィクッションです。再稼働に向けた様々な思惑、工作活動などはノン・フィクッションなどでもレポートされていることですが、フィクッションの形を取るとノン・フィクションとは異なった「リアリティ」を持って理解できます。

 小説としては、企業小説にありがちな展開だし、キャラクターの人物設定も単純なので、面白いとはとても言えません。原発のステークホルダーの立場、考え、関係性を理解するための教材として読むのが良さそうです。

 それにしても、日本って、やっぱり国民が阿呆なのだということを感じざるえず、読んでいて暗くなるばかりです。せめて、私は自分で情報が取れ、自分の頭で解釈し、行動する国民でありたいと思います。

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N響 5月定期演奏会 Aプロ/ デスピノーサ/ フランク交響曲 他

2014-05-13 00:41:43 | 演奏会・オペラ・バレエ・演劇(2012.8~)

≪夏日のNHKホール前≫

 4月に続いてN響定期Aプログラムを聴きに行きました。今回の指揮は、シュターツカペレ・ドレスデンのコンサートマスターから指揮者に転向したというイタリア人のデスピノーサさん。頭は随分寂しくなってますが、まだ30歳台の期待の若手指揮者です。プログラムは、前半がフランクの交響曲と後半がワーグナーのオペラから4曲と言う興味深い構成です。
 
 ただ、一番印象に残ったのは、ワーグナーの「さまよえるオランダ人」と「ワレキューレ」で登場したバリトン歌手ゲルネさん。ふくよかで陰影の深く、声量もたっぷりの歌唱は本場モンを十分に感じさせるもので、背筋を伸ばして聴きました。特に「オランダ人」のモノローグは、オペラの波瀾の始まりを予感させる奥深いもので、モノローグでおしまいなのが残念でなりませんでした。

 一方で、この日の演奏は、私との相性の問題なのか、残念ながら胸に刺さるものがありませんでした。別に演奏として何か問題があったというわけではありません。フランクの交響曲で聴かせた池田昭子さんのイングリッシュホルンを初めとして、個々の演奏は素晴らしいですし、アンサンブルもさすがN響しっかりしてます。それでも、何故か私には響かない、体の中に届いてこない演奏でした。何が原因なんだろう・・・

 フランクの交響曲は視聴経験も多くないので語る言葉を持ちませんが、「オランダ人」はゲルネさんの歌唱が含蓄あるものだったのに対して、演奏は陰影を欠いた、この波瀾万丈のドラマの始まりとしては弱かった。「トリスタン」も、演奏自体は美しいのですが、あの4時間拘束の陶酔の世界の口火を切る前奏曲としては、身を切られるような緊張感が感じられない。何か、楽譜を演奏する以上のパンチを感じない音楽になっており、最近好調のN響の演奏会としては珍しく、満足度の低いコンサートとなってしまいました。

 まあ、これは私の一方的な感じ方なのでしょう。終演後のデスピノーサさんを包む拍手は、暖かくかつ大きなものでした。まあ何回か聴いていいれば、たまにはこういう日もあるのだろうと自分に言い聞かせました。

 余談ですが、高齢のベテラン指揮者の出演機会が多いN響ですが、今回のデスピノーサさんのような若手指揮者をこれからも積極的に登場させてもらいたいですね。プログラムに14-15年の定期公演の演奏曲が載っていましたが、あまりにもの保守的な内容に目が点。失礼ながらプログラム全体から、何か新しい世界を切り開くとか、チャレンジするという気持ち、熱意が全くと言って良い程感じられない。この曲、また廻って来たのねと思わせるような曲が目立ちます。日本を代表するオーケストラとしてはあまりにも寂しい。リーダー(と勝手に私は思ってますが)としての心意気が感じられません。ベテラン指揮者の棒に応えるだけでなく、指揮者にしろ、プログラムにしろ、もっとリスクを取ってでもチャレンジしてほしいです。ある意味、停滞する今の日本社会の縮図を見ているようで、強い寂しさを感じてしまうこの日でありました。



第1781回 定期公演 Aプログラム
2014年5月11日(日) 開演 3:00pm
NHKホール

フランク/交響曲 ニ短調
ワーグナー/歌劇「さまよえるオランダ人」から オランダ人のモノローグ「期限は過ぎた」*
ワーグナー/楽劇「トリスタンとイゾルデ」から「前奏曲」
ワーグナー/楽劇「ワルキューレ」から「ウォータンの別れと魔の炎の音楽」*
ワーグナー/楽劇「神々のたそがれ」から「ジークフリートの葬送行進曲」

指揮:ガエタノ・デスピノーサ
バリトン*:マティアス・ゲルネ


No.1781 Subscription (Program A)
Sunday, May 11, 2014 3:00p.m.
NHK Hall

Franck / Symphony d minor
Wagner / “Der fliegende Holländer”, opera - Monolog des Holländers “Die Frist ist um” *
Wagner / “Tristan und Isolde” - Vorspiel
Wagner / “Die Walküre” - Wotans Abschied und Feuerzauber *
Wagner / “Götterdämmerung” - Trauermusik

Gaetano d’Espinosa, conductor
Matthias Goerne, baritone*
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ゴールデンウィ-クおでかけ(倉敷・高松・岡山)(最終回)/ @岡山

2014-05-11 08:09:29 | 旅行 日本
 うどんを食べて3時間足らずの滞在で高松を離れ、岡山に戻りました。夕方の予約した東京行き新幹線まで3時間ほどあるので、駆け足の岡山観光に。

 岡山といえば、やはりこの人。桃太郎。駅前にはしっかり銅像が立っています。


≪桃太郎の町 岡山≫

 岡山には路面電車が走っています。欧州の多くの都市で乗った路面電車ですが、路面電車が走る街の風景ってそれだけで絵になるし、路面電車って乗っていて不思議に落ち着くんですよね。同じ道路の上を走るバスとは全然違う。この違いは、どこから来るのだろうか?



 岡山の観光地ならやっぱり日本三名園の一つ後楽園でしょうということで、雨も上がったので後楽園を訪れました。後楽園はミュランのグリーンガイド・ジャポンでも三つ星を獲得しているとか。岡山駅からバスで10分程度です。歩いても30分ぐらいでしょうか?


≪奥には岡山城が見えます≫

 つつじや藤はもう終わってましたが、ここでも新緑が美しく、目にしみます。岡山城を背にした風景は広々として気持ちも広がります。周遊型の庭園なので、テクテクとゆっくり散歩。まだ、庭を愛でて歩くほど、精神が成熟してませんが、イギリスや大陸の庭園とは、一味違う庭歩きを楽しめました。


≪唯心山(ゆいしんざん)からの眺め≫

 一通り歩いたところで、茶屋で休憩。


≪こんな風景を見ながらのお茶は落ち着きます≫


≪抹茶と吉備団子≫


≪菖蒲も咲き始めてました≫

 新宿御苑のような広さを想定していたのですが、そこまでは広くなく、それほど急がなくても1時間もあれば一通り見て回れます。ゆっくりと落ち着いて気ままに歩くのが、良いかと思います。

 後楽園を出た後は、岡山城の周辺をぶらついて、路面電車で岡山駅に戻り、新幹線で帰路に着きました。


≪2日目の夕飯は岡山のスーパーで買った惣菜で新幹線宴会≫

 2日間で倉敷・高松・岡山を巡るというなかなかの強行スケジュールで大変疲れましたが、期待以上に充実した旅行で大満足。東京・関東圏から離れるのは、旅行感が増して、良いですね。

 2014年5月4~5日

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ゴールデンウィ-クおでかけ(倉敷・高松・岡山)(3)/ さぬきうどんツアー@高松

2014-05-09 21:47:55 | 旅行 日本
 倉敷観光後、宿泊は岡山で取りました。翌朝は前日とはうって変って雨がしとしと。2日目の予定は決めていませんでした。案1:岡山市内観光、案2:岡山を北方面へ吉備路ツアー、案3:列車で瀬戸内海を横断して高松ツアーの3つの案で、悩みに悩んで高松のさぬきうどんツアーに決定。

 四国は出張で松山に行っただけでプライベートはでは初めてです。岡山から高松までは快速マリンライナーで55分。思ったよりずっと近いんですね。曇り空でしたが、初めて見下ろす瀬戸内海の風景はとっても長閑。


≪岡山~高松を1時間弱で走る快速マリンライナー。1時間に2本の間隔でとっても便利です≫

 まだ雨が残る高松でしたが、観光案内所で「さぬきうどん食べ歩きMap」を貰って出発。祝日なのでお休みのお店も多いのですが、うどんMapだけで高松市中心部だけで52店、市内の北部・南部も含めると150店以上が紹介されていましたので、お店には困りません。そんな中で、紹介の口上と手持ちのガイドブックを参考にお店をピックし、まずは栗林公園隣接の上原屋本店へ。「ことでん」というローカル私鉄に乗って向かいます。


≪ことでん≫

 まだ11:00前でしたが、店内は熱気と蒸気でむんむん。いわゆるセルフ型のお店で、麺を自分でゆがきし、うどんつゆを入れます。つゆを入れる店は東京でも経験あるものの、ゆがきも自分でする店は初めてで、超新鮮。


≪注文の列が絶えることがありません≫


≪トッピングの天ぷらがどれも美味しそう≫


≪つゆもセルフで≫


≪かけうどんとぶっかけうどん(冷)≫

 お味の方も良かったです。うどんの麺については、最近は東京にもさぬきうどんのチェーン店が沢山ありますので、「あっ」と唸るようなサプライズはありませんでしたが、つゆが見た目の薄さ以上に、しっかりだしが効いていて美味しかった。お店の雰囲気も流行っている店特有のリズム、活気があり、大満足。


≪熱気むんむんの店内です≫

 続いて、高松駅までの2キロ強の道のりを戻りつつ、次なる店を探索。次は、自分の直感で選んだお店、うどん棒。このお店は何故かうどんMapにも載っていませんでした。このお店は席についてメニューから注文する一般店形式。麺は店内の手打ち麺で細めですがもちもち。頼んだかま玉は卵がしっかり麺にからまり美味しかった。雨で凍えた体が一気に暖まります。


≪うどん棒 入り口≫


≪かま玉≫

 1時間で2軒でお腹一杯ですが、せっかくだからもう1店ぐらいはチャレンジしたい。更に駅に向かって歩いて行くうちに、お店前にできた行列に引かれるように兵庫町商店街のこんぴらやへ入店。ゆがきも汁もお店の人がやってくれますが、一応セルフ店です。お味のほうですが、正直、3杯目ともなると食べる切ることで頭が一杯で、良く分からない。そんなコンディションもあってか、頼んだかけうどんは、東京で食べるさぬきうどんと余り大きな違いは感じませんでした。

 
≪お店の入口≫


≪店内のようす≫


≪かけうどんです≫

 こんな感じで2時間で3軒廻って、喉からうどんが戻ってきそうなぐらい。当分、うどんは良いかも。でも、本場ならではの、雰囲気とお味が楽しめて大満足。それにしてもうどん屋さんの多さは驚嘆ものです。商店街には100メートル程度の中で4軒もありました。ガイドブックに載っているような超有名店は主に郊外にあるようですが、私には市内中心部のお店で十分。3時間弱のうどんオンリーの高松ツアーでした。


≪「高松にもはなまるうどんがあるんだ~」と変に感動≫


≪復路の車窓から見た瀬戸内海≫

2014年5月5日

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ゴールデンウィークおでかけ(倉敷・高松・岡山)(2)/ 倉敷美観地区

2014-05-08 22:23:38 | 旅行 日本
 大原美術館目当てで訪れた倉敷ですが、有名な美観地区もさすがに見どころ満載で楽しめました。ゴールデンウィークということで観光客が一杯ではありましたが、連休中ならではのイベントがあったりして、それもまた面白いです。


≪美観地区の中心を流れる倉敷川≫

 歴史的な由縁があるのかどうかは不明ですが、「瀬戸の花嫁・川舟流し」という企画では、白無垢の花嫁さんが川舟に乗って倉敷川を行き来します。理屈抜きで、いでたち、色が綺麗で絵になります。


≪「瀬戸の花嫁」を唄うのかと思ったら違いました≫

 江戸時代に幕府の天領として、物資の集積地として成長したという倉敷ですが、塗屋造りの町家や白壁土蔵造りの町並みは、そぞろ歩きにぴったり。色んな建物や、オブジェの発見も楽しいです。


≪アールデコ調の中国銀行≫

 街歩きが楽しいのは、天気が良かったことと、新緑が眩しいほどに綺麗だったことも大きかったです。大原美術館の後に立ち寄った喫茶店「エル・グレコ」は、レトロ感一杯の店内とともに、建物を覆う新緑の蔦が綺麗でした。


≪喫茶「エル・グレコ」は大原美術館の隣接です≫

 土産物屋、料理屋、喫茶、民芸品屋、酒屋・・・、色んなお店が立ち並んでおり、一つ一つ入っているとあっという間に1日は過ぎてしまいます。


≪ここの地酒は旨かった≫

 最後に、お昼に入った郷土料理の店。名物ままかり料理を堪能できるままかり定食です。地酒にぴったりで、お昼からいい気分でした。




コメント (2)
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ゴールデンウィ-クおでかけ(倉敷・高松・岡山)(1)/ 大原美術館

2014-05-06 14:09:27 | 旅行 日本

≪美術館入口≫

 ゴールデンウィ-クを使って1泊2日で、倉敷、高松、岡山と廻ってきました。真っ先に向かったのは、今回の一番の目的である倉敷の大原美術館。一度、どうしても訪れたかった美術館です。


≪入口にはロダンの彫刻≫

 丁度良いタイミングで、学芸員さんによる無料ガイドツアーが始まるところでしたので、参加しました。個々の絵の解説というよりも、所蔵のコレクションの紹介にあわせて大原美術館の歩みを説明してくれるものです。倉敷紡績の2代目社長大原孫三郎が出資し、同世代の西洋画家児島虎次郎が収集したコレクションをベースに1930年に開館して現代までの大原美術館の物語は、西洋美術を日本に紹介しようとする二人の並々ならぬ情熱を感じるもので、コレクションに劣らず大いに魅かれるものでした。

 コレクションは近現代の西洋美術を集めた本館に加え、岸田劉生ら日本人画家の作品を展示した分館、版画家棟方志功の作品などを展示した工芸・東洋館、さらには徒歩で5分弱程離れたところにある児島虎次郎記念館と、ゆっくり回れば優に2時間を超える内容です。私には、目玉のエル・グレコの「受胎告知」、モネ「睡蓮」、ゴーギャン「かぐわしき大地」を初め近現代美術のエッセンスを概観できる本館はもちろんですが、収集だけでなく様々な様式を探求していたように見える児島虎次郎の絵画も興味深いものでした。


≪児島虎次郎記念館の入口≫

 ゴールデンウィ-クの中日ということもあり、館内はかなりの鑑賞者で埋まっていましたが、東京の美術展に較べれば比較にならないほどゆったりと鑑賞できます。「工芸館の棟方室の床は、普通の瓦に釉[うわぐすり]をかけてやいた黒光りする艶やかな床」(美術館HPより)や米蔵だったという工芸・東洋館など、建物めぐりの面白さもあります。

 予期せぬ「当たり」は本館から分館の間にある庭とその庭を見渡せる倉敷市所有の木造家です。その座敷に上がって、庭を眺めていると、美観地区の喧騒を一切忘れる落ち着いた気分が味わえます。新緑の緑が、陽に反射し、心地よい眩しさです。ここは、おススメ。


≪庭≫


≪大広間からの眺め≫

 なお、大原美術館は共通一般券が1300円ですが、ホームページでアンケートに記入し、印刷して持っていくと1100円に割引になります。割引分で、気に入った美術館のポストカードも買えますから、如何でしょうか?


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「栄西と建仁寺」 @東京国立博物館

2014-05-02 19:58:34 | 美術展(2012.8~)

≪平成館にて開催中です≫

 ゴールデンウィークの谷間の午後、半日お休みを貰って、新緑あふれる上野の東京国立博物館を訪れました。「キトラ古墳の壁画でも見られればなあ~」と思って出かけたのですが、そんなに甘くはありませんでした。入場に50分待ち、入場してから30分待ちで、辿り着くのに1時間半近くかかるということを知り、あっさり断念。

 代わりにと言っては失礼ですが、同じく国立博物館で開催中の企画展「栄西と建仁寺」を鑑賞しました。今年は、「京都最古の禅寺「建仁寺」を開創した栄西禅師(ようさいぜんじ、1141~1215)の800年遠忌」にあたるということで、「栄西ならびに建仁寺にゆかりの宝物を一堂に集めた展覧会」です(HPより)。

 こちらの展覧会もかなり混んでいましたが、質量ともに優れた展示で楽しめました。日本史は受験科目であったのに、栄西は正式には「ようさい」って読むことを知り、「えいさい」だと思っていた私にはいきなり衝撃でした。

 印象に残ったのは、雲龍図をはじめとする海北友松の襖絵や屏風の数々です。とりわけ、龍の迫力はすごかった。睨まれて、身がすくむ思いがするという表現がぴったりです。


左4幅

右4幅
≪重要文化財 雲龍図 海北友松筆 安土桃山時代・慶長4年(1599) 京都・建仁寺蔵≫

 本展の目玉である俵屋宗達筆の「風神雷神図屏風」は最後の最後に展示してあります。素晴らしい逸品であることは間違いないのですが、既に2時間近くを費やしていて、体力的、精神的にもガス欠状態。ボーっと、眺めるにとどまりました。5/11まで(確認して下さい)は、本館2階で尾形光琳の「風神雷神図屏風」も展示されていますので、比較すると面白いです。構図は同じですが、俵屋宗達の方が迫力、おどろおどろしさを感じ、印象は違います。


≪国宝 風神雷神図屏風 俵屋宗達筆 江戸時代・17世紀 京都・建仁寺蔵≫

 会場を出ると、キトラ古墳の入場待ち行列は20分程度に短くなっていましたが、並ぶエネルギーは無いし、もう十分楽しんだので退場。夕日が新緑を照らす上野公園で、コーヒーを頂いて、帰路につきました。この展覧会、会期が短い(5/18まで)ので興味のある方はお早めに。


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