その後の『ロンドン テムズ川便り』

ことの起こりはロンドン滞在記。帰国後の今は音楽、美術、本、旅行などについての個人的覚書。Since 2008

コンスタブル・カントリーを歩く

2011-12-29 21:16:46 | 旅行 イギリス
 イギリスでは、最も有名な画家の一人の思われるジョン・コンスタブル。私もこの人の素朴で温かみのある田園風景の絵がとても好きで、ナショナルギャラリーに行った時は必ずと言って良いほど「干し草車」と「牧草地から見たソールズベリー大聖堂」は立ち寄ります。

(「干し草車」と「牧草地から見たソールズベリー大聖堂」)
 

一度、コンスタブルが描いた「干し草車」の風景を見てみたいと思っていたところ、このコンスタブルの生まれ故郷サフォーク州のフラットフォードに、ナショナルトラストの管理で、コンスタブル・カントリーとして、今でもその原風景が残されているということを知りました。(どこが作成したWebかよくわからないのですが、参考まで→)

ロンドンからはリバープールストリート駅からノーリッジ行きの長距離列車に乗って、Manningtreeという駅まで1時間ちょっとで到着します。距離にしてちょうど100キロぐらいです。



駅前には何もない田舎駅。コースの取り方にもよりますが、ここから5~15キロぐらいのフットパスが整備されています。(ウオーキングマップはこちら→)

5分も歩くと、いかにもイギリスの農村風景と言う風景が広がります。スタウア川の流域をのんびりと歩きます。早朝は快晴だったのですが、段々と雲が出てきました。





30分も歩くとコンスタブルが好んで描いたフラットフォードミルのエリアに到着します。「おー、ここが、コンスタブルが描いた風景か~」と感動。もちろん全く同じではありませんし、どこにでもあるような農村風景なのですが、1800年前後の原風景がほぼそのままの形で残っていることに、イギリスらしさを感じます。ここには、小さなコンテスタブル記念館があるのですが、まだ開館までには時間があったので、先にウオーキングをすることにしました。





(この風景が「干し草車」の元ネタ)


最近はこの種類のイギリス田舎風景には見慣れてしまった感がありますが、このごくごく普通の自然の中に自分を浸す感覚は、イギリスならではのものだと思います。



雨が降り出したと思ったら、少し強くなり始めたのは少し閉口しました。雨の中を2時間ちょっとこのエリアを周回。





そして、フラットフォードミルへ帰着し、コンスタブルの記念館へ。記念館といっても、昔ながらの小さな家の中にある3つ程度の部屋に、コンスタブルのフラットフォードを描いた絵のパネルとその絵の紹介がしてある程度です。でも、現地、現場の雰囲気が十分に伝わってきます。同じ敷地内には、Caféが併設されていて、そこで英国の田園風景を楽しみながら、ゆっくりすることもできます。









Cafeでゆっくりして、そろそろ帰路につこうかと外に出たら、雨は止み、冬の太陽が顔を出し始めました。低い角度から太陽の光に、枯れ草の農村風景が照らされ、周囲が黄金色に輝く様が、なんとも見事です。











ロンドンまでの次の電車が来るまで30分。駅に併設された、パブ(?)で一杯やって、この日の余韻を楽しみました。



 2011年12月10日
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KING'S COLLEGE CHOIR(キングスカレッジ合唱団) クリスマスコンサート

2011-12-27 22:54:10 | コンサート (in 欧州)
 もうクリスマスも終わってしまいましたが、クリスマス前に出かけたクリスマス関連のコンサートを紹介します。

 ロイヤルアルバートホールでケンブリッジのキングスカレッジ合唱団のコンサートを聴きました。私がイギリスに来て間もないころ、クリスマス前に、この合唱団のクリスマスコンサートをTV生中継で見ました。キングスカレッジの聖堂内で行われていたのですが、その舞台設定の厳かな雰囲気、コーラスの歌声の素晴らしさに、大いに感動し、一度ナマを聴きたいと思っていました。このキングスカレッジでのクリスマスコンサートはチケットを入手するのはとてもでないけど難しいという話も後で聴いたので、このロイヤルアルバートホールでのコンサートがあるのを知り、チケットは衝動買いです。

(プロムスの時とはどこか様相が違うアルバートホール)




 このコンサートは、フィルハーモニア管弦楽団、フィルハーモニアコーラスとの共演で、クリスマス関連の曲をとりあげます。ドヴォルザークのTeDeumでは、Anna Patalongさんという若手のsopranoとGary Griffithsというこれまた若手のbaritoneさんも独唱として参加しました。

(久々のフィルハーモニア管のフィオナちゃん)


(左からAnna Patalong、Anna Patalong)


 正直言うと、私としては、キングスカレッジ合唱団に集中したコンサートを期待していたので、ちょっと欲求不満でした。ただ、"O Holy Night"(YouTubeでこの合唱団の歌が聴けます→)などは素晴らしい歌声が大きなアルバートホール一杯に広がっていました。





 面白かったのは、最後の3曲はCAROLS FOR ALLといって、有名なクリスマスキャロル3曲を会場の聴衆も立って全員で歌うというプログラムです。私もメロディは知っている"O come, all ye faithful(賛美歌111番 神の御子は今宵しも)","The First Nowell(賛美歌103番 「牧人 羊を」)"、"Hark! The Herald angels sing(讃美歌98番「天には栄え」)"の3曲で、歌詞は予め椅子の背に置いてありました。舞台の歌い手たちとオーケストラ、そして、ほぼ満員のアルバートホールの全聴衆が歌い、その歌声がアルバートホールに木霊するのは何とも爽快でした。



 そして、最後アンコールで合唱団が歌った「きよしこの夜」の美しいこと。(キングスカレッジ内での模様→

 私にとっては最大のクリスマス体験でした。



RIMSKY – KORSAKOV Christmas Eve Polonaise
DVORAK Te Deum
HANDEL The King Shall Rejoice
MENDELSSOHN Hear My Prayer
MOZART Ave Verum Corpus

and CAROLS FOR ALL
O come, all ye faithful
The First Nowell
Hark! The Herald angels sing

Choir of King’s College, Cambridge
Philharmonia Chorus
Stephen Cleobury conductor
Anna Patalong soprano
Gary Griffiths baritone
Stephen Cleobury conductor
Philharmonia Orchestra


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とある職場の風景 クリスマス・イブ・イブの早帰りはありか?

2011-12-23 21:36:19 | ロンドン日記 (日常)
今朝は、週末のクリスマスの前前夜(イブ・イブ)の金曜日ということもあってか、朝から地下鉄は空き空きでした。既に今週頭から徐々に少なくなり始めた職場もさらに社員が減って、出社率はぱっと見、半分以下。レセプションの女性達は午前中からクリスマスソングを鼻歌交じりで歌っているし、チームでプレゼント交換をやっているようなところもあって、何かとってもリラックスモード満載でした。

昨年、一昨年は、クリスマス・イブが平日だったので、「午後は管理者の了解の下、早めに退社して良いですよ~」というアナウンスをHRから流していました。ただ、今年はイブが土曜日なので、クリスマス直前の出勤日ではありますが、会社としては昨年までとは様子が違っています。というのは、今年は、早帰りOKのアナウンスはしてないのです。

実は、数週間前に英人のHRマネジャーから「今年も金曜日はクリスマス前の最後の出勤日だから、午後は早めに切り上げても良いというアナウンスを流しても良いか?」という相談がありました。その時は「例年はクリスマスイブという理由で、早めの退社も了解してたけど、今年はイブじゃなくて、イブ・イブでしょ。別に、会社として、わざわざ早帰りを認めるようなアナウンスをする必要は無いんじゃないかなあ」と、あっさり却下。HRのマネジャーも特に反論してくること無くその場は終わったので、私もよくある「駄目もと作戦」だったのかなあと、思っていました。

しかし、今朝からのリラックスムードから察するに、「ちょっと融通がきかない、硬すぎる決定だったのかなあ~」とちょっと反省。それに加えて、午後になって、2人の英人マネジャーから個別に「XXサン(私のこと)が、早く帰るのは駄目だと言ったって聞いたけど・・・」(もっと遠まわしな言い方ですが、要はそういうこと)とか「夕方は帰省客で電車が一杯で帰れなく恐れのある社員が出そう」(ホントか?!)とのメールがあったりもして、相当、私が悪者になっているような空気。悪者になるのはいつものことですし、私も一度、Noと言った以上、「やっぱり帰って良いよ」というのも、ポリシーがないなと思ったので、同じ理屈を繰り返しましたが、なんとなくバツの悪い気分。これって、日本では「仕事納めの29日に6時まで目一杯仕事しろ」と言ったり、正月あけの4日の9時に「そう言えば、あの件、どうなった?」と部下に聞くような野暮なことなのだろうか?って。

その辺(クリスマス前後のお祭り)の感覚はやっぱりなかなかクリスチャンでない外国人である私には分らないとこもありますし、一概に英国基準のに合わせるのが良いとも思わない(そもそもイブイブの金曜日の早帰りは英国基準なのか?)のですが、何か座りの悪い気分でした・・・。

でも、彼らのがずっと上手でした。午後の長めの打ち合わせを終えて、16:30頃に自席に着いて、ふっと辺りを見回すと、・・・・・なんと残っているのは日本人の駐在員か、現地採用の日本人ばかり。英国人のナショナルスタッフは、マネジャーも含めて95%がもう既にさよならでした。

「なんだ~、認めようが、認めまいが、どっちにしても帰るんじゃないか~」


ナイーブな日本人にグローバルマネジャーへの道ははるかに遠いです。

「来年は早帰り禁止令を出してやる!!!」と決意。


何はともあれ、皆様、良いクリスマスをお迎えください。

2011年12月23日
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ナショナルギャラリー レオナルド・ダ・ヴィンチ展

2011-12-22 22:47:59 | ロンドン日記(イベント、観光、スポーツ)
 ナショナルギャラリーで開催中のレオナルド・ダ・ヴィンチ展に足を運びました。日時指定の前売り券は既に全て売り切れ、当日に販売される当日券を巡って行列ができるという評判の企画展です。当日券は最大3時間の行列を覚悟せよとの但し書きがホームページには書いてあるほどです。開館時間の10時入場の前売り券を持っていたので丁度10時に到着したのですが、当日券を求める長い列ができていました。



 流石に噂に違わぬ重量級の美術展です。ダ・ヴィンチのルドヴィコ・イル・モーロのサポートを受けていたミラノ時代の絵画やスケッチが全部で90点ほど展示されています。

(白豹を抱く貴婦人)


(ある貴婦人の像)


 ルーブル美術館とナショナルギャラリーにある「岩窟の聖母」が同じ部屋で向かい合って置いてあったのは何とも壮観です。(左がルーブル所蔵、右がナショナル・ギャラリー蔵)
 

 絵画ばかりでなく、展示の多数を占めるスケッチも印象的で、人の横顔を設計図のように、顎から口元、鼻下、目、眉毛、額などの長さを精密に計測して記録したスケッチや、人のいろんな動きや部位が緻密に描かれているのに驚きました。

 特に感心したのは、別の作家が描いた「最後の晩餐」のコピー(ロイヤル・アカデミー・アーツ所蔵)が置いてある部屋に多数展示してある、「最後の晩餐」のデッサン。机下に描かれている聖人の足や、聖人の腕の角度、そしてグラスを持つユダの手までが、細かく、詳細にスケッチされています。こうしたスケッチの集大成があの大作につながったのかと思うと、そのディテールと計算された全体の構成の見事なバランスにもう感服するしかありません。



 ただ、これは、私の超素人印象ですが、ミラノのサンタ・マリア・デッレ・グラーツィエ聖堂で「最後の晩餐」を見たとき(こちら→)を除いては、ダ・ヴィンチの絵は、あまりにも隙がなさすぎて、感嘆はするけども、何故か打ちのめされるように気持ちが揺さぶられることは少ないというのが私の率直な感想です。なんか、凄すぎるんですよね~。

 美術展としては、これだけ一時期のダ・ヴィンチの作品を一同に集めた展覧会はそうはないでしょうから、前売りチケットを持っていなくとも、「並ぶ価値は十分にある」(タイムズ紙のレビュー)というのは本当だと思います。私もこれだったら2枚買っておけばよかったと後悔しました。(展覧会は2月5日まで)

 この展覧会紹介ヴィデオ(約20分)を見るだけでも、面白いと思います。(こちら→)

 2011年12月17日訪問
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ロンドン クリスマス・イルミネーション ジョギング

2011-12-18 20:35:59 | ロンドン日記 (日常)
 部屋でラジオを聴いているとクリスマスの音楽ばっかり。そう言えば、今年はまだリージェントストリートやオックスフォードストリートのクリスマスイルミネーションも見てないなあ~、と気づいた。最近は、リージェントストリート、オックスフォードストリート、ボンドストリートのショッピングデルタには、殆ど足を踏み入れていない。12月はロイヤルオペラのチケットも取ってないから、コベントガーデンの巨大トナカイ(こちら→)も見ることはなさそうだ。でもせっかくだから、ちょっとクリスマスの雰囲気でも嗅ぎに行くかということで、混雑承知で夕方のショッピング街へジョギング出撃。

 ベーカーストリート沿いの公園のライトアップ。緑の色合いが妙だった。


 オックスフォードストリート。いつ見ても、ここのイルミネーションは美しい。セルフリッヂのライトアップを合わせて、壮観だ。




 クリスマス前の渋谷公園通りの混雑にも負けないのではと思わせる中を、車道の端をすり抜けるように走った。



 通りの名前を確認しなかったが、たしかここがニュー・ボンド・ストリート。この電飾の中を走るのも気分が良い。



 そのままオールド・ボンド・ストリートを通り、ピカデリーストリートを横切り、ピカデリーサーカスを避けるようにポールモールを走って、トラファルガー広場に出る。まだたくさんの人が広場でウロウロしている。クリスマスソングのコーラスをしているグループもあった。写真右手の電光掲示板は、オリンピックまでのカウントダウン掲示板。



 ここで折り返し、帰路へ。ピカデリーサーカスを経由して、いよいよリージェントストリート。ここも毎年ながら、建物とイルミネーションの組み合わせが絶妙だ。ちょっと冷たい雨が降ってきたので、写真撮影はそこそこに帰路を急いだ。




 客観的に見ると、クリスマスショッピングでカップルや家族、友達どおしで賑わう街を、一人でジョギングしている姿はかなり変だし、暗いが、個人的にはクリスマスの雰囲気を味わえて大満足。家近くまで来たところで、いつものパブで生ぬるい(でも美味しい)エールを一杯飲んで帰った。

2011年12月17日 17:30-19:00

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ロンドン交響楽団のフィオナ嬢は・・・?

2011-12-16 23:59:43 | コンサート (in 欧州)
 私の数少ないブログ友達であるMiklosさんは、筋金入りのフィオナちゃんウォッチャー(フィルハーモニア管第2ヴァイオリニスト。たとえばの記事はこちら→)ですが、今日は、私の独断によるロンドン交響楽団の「フィオナちゃん」をご紹介いたします。

 今シーズンは、週末に沢山演奏会をやってくれるロンドン交響楽団(LSO)のコンサートばかりに足を運んでいるのですが、なぜかLSOのチェロチームにはとっても女性奏者が多いです。名簿によるとチェロ奏者は10名が登録されているのですが、そのうち名前で判断すると7名が女性。実際、コンサートに行っても、やたら女性チェリストが目立ちます。

 その中でも、私の注目はミナ嬢(Minat Lyonsさんなのですが、何と発音するかわからないので、ミナ嬢としておきます)。西洋系の美人タイプには全く関心がない私なのですが、彼女の中東風の端正な容姿にはしびれます。トルコ系の方かなあと思っていたのですが、エルサレム生まれのロンドン育ちとのことです。いつも後ろのほうに座っているので、チェロが右手前方に位置する以外は見えないことも多いのが残念なのですが、いつもステージで見かけるときの、姿勢の良さとたたずまいの清楚な印象は、とっても惹かれます。ソロの演奏を聴いたことが無いので、どんな演奏をするかは分らないのですが、チェロを弾く姿は、姿勢が崩れることなく、姿が美しいので、ついつい目を向けてしまいます。私的にとってもポイント高し。

(開演前の練習中のミナ嬢)


(終演後の内田光子さんに拍手するミナ嬢)


 あと、もう一人をご紹介。デルフィン嬢(Delphine Biron)です。この方は、今シーズンから見かける人なのですが、プログラムの正団員のリストには名前が載っていないので、きっと1年限りの交換団員とか何でしょうか?フランス人のようです。決していわゆる美人ではないですが、いつも気持ちが入った演奏姿にとっても惹かれます。「そこに何が書いてあるの?」と訊きたくなるぐらい、楽譜や指揮者を凄い強い視線で穴の開くほど見つめたり、熱い音楽には情熱的に、楽しいところでは心から音楽を楽しんでいるようで、そして葬送行進曲のようなところでは泣き出さんばかりの表情で、気持ちをチェロにぶつけているように見えます。ミナ嬢のような端正な美しさではないのですが、演奏姿そのものが見るものに訴えます。

(中央がデルフィン嬢)


(終演後。左から2人目)


 いったい、何を見に行っているのかと叱られそうですが、やっぱり演奏に限らず、人が真剣に仕事をしている姿と言うのは、美しかったり、迫力を感じたりするわけで、CDやDVDでなくて、演奏会に行くというのは、そういった空気を丸ごと吸ったり感じたりすることに楽しさがあると、自分では思っています。

 と、最後はちょっとまじめにまとめてみました。

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ロンドン交響楽団 / ジョン・エリオット・ガーディナー / ベートーベン交響曲第9番 ほか

2011-12-16 00:29:24 | コンサート (in 欧州)
 もうこちらに来て丸3年になりますが、初めて年末の第九なるものを聴きに行きました。イギリスでは年末にベートーベンの第9交響曲を演奏する慣習は全くないのですが、今年はたまたまプログラムの都合上、うまく当たったようです。LSOとジョン・エリオット・ガーディナーによる第9は2010年2月に聴いています(こちら→)が、プログラムはその時と全く同じで、交響曲1番との組み合わせ。しかも、合唱のモンでヴェルディ合唱団も同じで、独唱者もテノールを除いては同じというデジャブ・コンサートです。

 背が高く、難しそうな顔をしたガーディナーは、威圧感というか威厳たっぷりで、つたが絡まる歴史的な建物に囲まれた大学の研究室で、文献を読み込んでいる姿がぴったりです。なので、私は勝手ながら「教授」と呼んでいます。

 冒頭の交響曲第一番。音の強弱が明確でメリハリの効いた小気味のよい演奏でした。ティンパニーのアクセントが良く効いていて、気持ちの良い演奏です。

 休憩後の第9。前回はその快速演奏に肝を抜かれましたが、今回もスピードは健在でした。凄いスピードで畳み掛けるような勢いで音楽が進んでいきます。第1、第2楽章はそのスピード感が、リズムと勢いを作っています気がします。ピリオド奏法による演奏は、無駄な虚飾がなく、筋肉質な印象です。

 そして、最終楽章も早いペースの筋肉演奏は続いたのですが、ちょっと残念だったのは、独唱者と合唱。独唱者はオーケストラの後方、合唱の前に位置していて、あくまでも合唱の一部という位置付けなのでしょうが、今回は存在感を殆ど感じませんでした。また、合唱も、教授自らが1964年に結成したモンテヴェルディ合唱団で、前回の第9に加えて昨年夏のプロムスでも素晴らしい合唱を聞いているのですが、今回のパフォーマンスはもう一つ。前回は少数精鋭ながらもそのパワフルな歌唱に圧倒されたのですが、今回は、ちょっとパワー不足を感じてしまいました。オーケストラに負けてしまった感じです。

 演奏のほうは、最後のフィナーレに向かう激流は、凄まじいものでした。普段から音が大きいロンドン響ですが、その彼らが必死の形相で、ガーディナーの煽りについて行きます。いつもより更に大きい音が出ていました。

 結局、手持ちの時計で1時間3分。この快速第9は2回目なのでもう慣れましたが、比較的定型的な演奏を聞き慣れている日本人には本当に衝撃的な演奏です。好きか?と問われれば、正直言うと、好みとは言い切れないないのですが、間違い無く記憶に残る演奏なのです。「やっぱり、年末には第9」としみじみと思った次第です。


(カメラを忘れて、携帯撮影)

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London Symphony Orchestra / Sir John Eliot Gardiner
Beethoven Symphonies No 1 and No 9 ('Choral')
15 December 2011 / 19:30
Barbican Hall

Beethoven Symphony No 1
Beethoven Symphony No 9 (‘Choral’)

Sir John Eliot Gardiner conductor
Rebecca Evans soprano
Wilke te Brummelstroete mezzo-soprano
Michael Spyres tenor
Vuyani Mlinde bass-baritone
Monteverdi Choir
London Symphony Orchestra


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ロンドン交響楽団/ コリン・デイヴィス、内田光子/ ベートーヴェン ピアノ協奏曲第5番

2011-12-14 23:41:46 | コンサート (in 欧州)
 内田光子さんとロンドン交響楽団、コリン・デイヴィスのベートーヴェンピアノ協奏曲シリーズも今回が最後。一音たりとも聴きもらすまいと、この日は朝走った以外は、夕方まで完全に部屋に引きこもり体力温存に努めました。

 チケット完売のコンサート。聴き手の期待感の高いコンサートは、開演前から不思議に高揚した雰囲気が流れています。私もウキウキ気分でトイレを出て準備完了のところで、 voyager2artさんに遭遇。しばし会話を交わして、いよいよ会場入場です。

 この日のプログラムは、トリがベートーヴェンピアノ協奏曲第5番の前に、ハイドンの交響曲93番とニールセンの交響曲第4番という組み合わせ。

 デイヴィス翁が登場すると、暖かい拍手で包まれます。負けずに拍手で迎えた私でしたが、一目見てとっても不安な気持ちが胸をよぎりました。デイヴィス翁の指揮を聞くのは今年3回目ですが、明らかな体力と精気の衰えを感じてしまったのです。前回の9月のコンサートと比べても、体全体から感じるエネルギーが弱くなっている。確か83か84歳だし、今年に入ってから指揮台でも椅子に腰かけての指揮になっているので、加齢による衰えは自然のことと分かりつつも、何か言い知れぬ不安な気持ちになってしまいました。

 ただ、ハイドンが始まると、そんな不安は吹き飛びました。特にエキサイティングな音楽ではありませんが、とても優美で、しみじみと音楽を聴く喜びを味わせてくれます。音楽ど素人の私が言うのも何なんですが、デイヴィス翁の指揮と言うのはとっても大雑把な感じで、あの棒先から楽団員が何を感じとって演奏しているのか不思議なくらいなのですが、そこから生み出される音楽は不思議と均整がとれていて、美しいのです。高い相互の信頼感に支えられた「あ・うん」の呼吸のようなものを感じさせてくれます。

 続いては、私にとっては初めて聴くニールセンの交響曲第3番。Wikiによると、「いわばニールセンの田園交響曲」らしいのですが、なかなかどうして、雄大でパワフルな曲でした。確かに途中、北欧のフォークソングをベースにしたメロディとかも交じり、初めてでもすんなり聴くことができます。LSOは、デイヴィス翁のよた(失礼!)棒から、これでもかというぐらい凄いパワーがみな切る演奏をしてくれました。オーボエのソロも美しく、個と全体のバランスが絶妙でした。



 そして休憩後は、いよいよ内田光子さんの登場。本当にこの方はイギリスで人気があります。足取り軽く、でもデイヴィス翁の足元を気に掛けつつ登場した瞬間から会場が内田モードに変わってしまうのです。そして、その演奏も素晴らしいものでした。
第1楽章から痺れっぱなしでした。今まで聴いたことのない、若くて、純粋な「皇帝」でした。外に向かうエネルギーと内に向かう思索が、見事に両立しています。第2楽章の美しさは涙が出てきました。時として、消えるのではないかと思うような弱音や高らかな叫び。こんなピアノ協奏曲5番は初めてでした。年齢的には、決して若くはない内田さんとデイヴィス翁から、こんな瑞々しい純粋な音楽が湧き出るのはどうしたことなのでしょうか?最高レベルのプロ達である、指揮者と独奏者とオーケストラが、高い信頼感と相互の敬意に満ちて、一体となって、この瞬間限りの、この組み合わせでなければできない音楽を創っています。素晴らしい瞬間に立ち会っている自分の幸運にただただ感謝でした。

演奏後は、スタンディングオベーションによる凄い拍手。きっと疲れたマエストロに気を遣ったのでしょう。コンサートマスター君は、まだヴィリュームが全く衰えない拍手のなかで楽員に引き上げを命じていました。

感動をかみしめながら帰路に着きましたが、やはりデイヴィス翁の健康だけは気になります。どうか、お体を大切に、いつまでも指揮姿を見せてほしいです。








London Symphony Orchestra / Sir Colin Davis
Nielsen Symphony No 3 and Beethoven Piano Concerto No 5
11 December 2011 / 19:30
Barbican Hall

Haydn Symphony No 93
Nielsen Symphony No 3 ('Sinfonia Espansiva')
Beethoven Piano Concerto No 5 ('Emperor')

Sir Colin Davis conductor
Mitsuko Uchida piano
Lucy Hall soprano
Marcus Farnsworth baritone
London Symphony Orchestra


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ロンドン ジョギング 12月のハイドパーク

2011-12-12 22:20:05 | ロンドン日記 (日常)
 11月下旬から体調を崩し、なんだかんだで3週間近く引きずってましたが、やっと回復の兆し。久しぶりにハイドパーク/ケンジントンガーデンズまで走りました。

 いつもの定点観測地点。やっぱり葉っぱは無くなってました。


 ちなみに、先月紅葉で綺麗だったところ(こちら→)も・・・


 いつものハイドパークの池ですが、やっぱり泳いでました。右手真ん中に人影があるのわかりますか?


 池の廻りを走ります。泳ぐのは良くても、水浴びはいけないらしい。それとも、このBathというのは風呂代わりに使う人が居るということか?
 

 ハイドパークのクリスマスのお祭りウインター・ワンダーランドも始まっています。
 

 これこそ、ロンドンの冬の空。


 2011年12月11日

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BBC交響楽団/ エドワード・ガードナー/ ベルシャザールの饗宴

2011-12-11 23:06:46 | コンサート (in 欧州)
 イングリッシュ・ナショナル・オペラ(ENO)の音楽監督を勤めるエドワード・ガードナーは、私の今注目の指揮者。彼が振るENOは、音が生き生きとして、活力がみなぎっている。パッパーノがロイヤルオペラを振ると音が全然違うのと同じ。今年の夏にはプロムスでラストナイトの指揮をやったぐらいだから、業界でも期待の若手なのだろう。今日はそのガーディナーがBBC交響楽団を振るということでバービカンに足を運んだ。プログラムには1曲も知っている曲がなく、行く前はかなり不安だったのだが、終わってみれば素晴らしいコンサートだった。

 冒頭のブリテンのシンフォニア・ダ・レクイエムは、もともとは日本政府が皇紀2600年を記念して委嘱した曲だったとのこと。ダイナミックな曲。出だしのティンパニーの連打ではじまり、途中、感傷的なメロディーも交じり、最後まで聴くものをそらさない。1曲目から、いきなり全力投球の演奏だった。

 続いての、シベリウスの短い歌曲を3つ。1、2曲目は、とても感傷的なメロディ。3曲目はとてもドラマチックな音楽。バリトンのジェラルド・フィンレーの落ち着いた安定感のある声がホール中に響く。

 休憩後は、旧約聖書の『ダニエル書』にあるベルシャザールの酒宴を題材にした2曲。初めは、シベリウスがもともとは劇用の音楽として作曲したものを、組曲として編曲したもの。美しい音色の音楽でしみじみと聴き入る。

 そして、圧巻は最後のウォルトンのオラトリオ。インディジョーンズの映画音楽と言ってもそのまま通用しそうな、勇ましく雄大な音楽。前曲のシベリウスの組曲と同じ題材を元にしているとはとても思えない音楽だった。主役は、迫力のコーラスとバリトン独唱。混声合唱はボリュームもハーモニーも素晴らしい。フィンレーの独唱も堅実で、充実していた。BBCSOも切れと勢いのある素晴らしい演奏で聴かせてくれた。途中、3階席からのブラス部隊も加わって、ホール全体がスペクタクルな歴史空間に変っていたような気がした。久しぶりに鳥肌が立つ演奏で、圧倒されまくった30分だった。。聴衆は皆さん同様の思いだったらしく、拍手もものすごいものだった。

(バリトンのジェラルド・フィンレー)


(合唱指揮とガードナー)


(一部しか見えませんが、コーラス)


 ガーディナーは初めて近くで見たが、えらくカッコイイし、指揮ブリもカリスマティックなところがある。これからも要マークだと思う。

(エドワード・ガードナー)



Belshazzar’s Feast
BBC Symphony Orchestra and Symphony Chorus
10 December 2011 / 19:30
Barbican Hall

Britten Sinfonia da Requiem
Sibelius Songs
Sibelius Belshazzar’s Feast – Suite
Walton Belshazzar’s Feast

BBC Symphony Orchestra
Edward Gardner conductor
Gerald Finley baritone
BBC Symphony Chorus
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ロンドン フレンチレストラン Les Trois Garcons

2011-12-10 17:09:41 | レストラン・パブ (in 欧州)
 これまた、お客様と出かけたフランス料理店。リバプールストリートの駅から歩いて10分弱ぐらいです。外見は薄汚いパブ、中に入ると、以前はパブであったことが構造から明らかですが、すっかり改装され、とってもシックな雰囲気です。(写真はお店のHPから拝借)



 私たちが利用したのは、最大10名収容の地下のプライベートルーム。Chef's roomと言って、厨房が中から見えるようになっていて、奥にはワインセラーがありました。ここも、きっと以前は給仕人の食事部屋か何かだったのでしょうけど、低い天井といい、なんか隠れ家的な雰囲気満載で、面白いです。



 料理はスタンダードなフランス料理で、味も良かったです。私はメインに今日のお魚料理ということで白身魚を頂きましたが、魚もソースもグッドでした。お値段も3コースで、47ポンド。安くは無いですが、コストパフォーマンスとしては合格だと思います。

 よろしかったら、お試しください。

※ お店のHPはこちら→

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ロンドン チャイニーズレストラン Shanghai Blues Restaurant & Bar

2011-12-08 21:53:30 | レストラン・パブ (in 欧州)
 お客様と出かけたチャイニーズレストラン。ロンドンの真ん中、ホルボーン地区にあります。

 お洒落で料理も美味しいというロンドンでは珍しい中華料理店。照明を暗く落としたダイニングの雰囲気は、昼間のように明るい通常の中華料理屋とは違います。

 料理も濃くない味付けで、お上品なお味。一品の量も少なめで、食べきれないということはありません。しかも、盛り付けにも気を配るなど、およそ中華料理らしくない。点心からメイン、そしてデザートまでつく30ポンドちょっとのセット料理を頼んだのですが、どれも美味しかったです。

 ここは使えます。

※お店のHPはこちら→

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ロンドン交響楽団/ ゲルギエフ指揮/ ショスタコーヴィチ交響曲第10番ほか

2011-12-07 22:19:05 | コンサート (in 欧州)
 不調な体調を押して出かけても何も良いことがないという典型例。最後まで行くかどうか迷ったのですが、チケットがあるのに行かないのはもったいないということで行ってみましたが、やっぱり駄目でした。ただ、一応記録のため。

 一曲目はソフィア・グバイドゥーリナというロシアの女性現代作曲家がこの日のヴァイオリン独奏アンネ=ゾフィ・ムターのために書いたヴァイオリン協奏曲。舞台にいろんな楽器が揃い壮観でしたが、曲はいわゆる現代曲で、私には全くのチンプンカンプン。理解の範囲を完全に超えてました。まあ、ムターさんを見に来たと思うしかないか。





 休憩後は ショスタコーヴィチ交響曲第10番。「せめてショスタコーヴィチはしっかり聴こう」と気合を入れなおしたものの、体調の悪いときは気持ちだけでは駄目ですね。パーツパーツでLSOのメンバー奏でる美しい演奏に唸るものの、自分にぶつかってきた音がすべて自分を通り抜けていくような感覚で、居眠りしているわけではないのですが、全く音が自分に残らないのです。ゲルギーのタコと言うことで楽しみにしていたのですが、私自身がペケ。



 ただただ、こういう時は家で寝てるもんだなあ(でもこの日は日中はずっと寝てたんですけどね)と反省し、帰路につきました。ゲルギー先生、ごめんなさい。




London Symphony Orchestra / Valery Gergiev
UBS Soundscapes: Artist Portrait – Anne-Sophie Mutter
27 November 2011 / 19:30
Barbican Hall

Sofia Gubaidulina In tempus praesens*
Shostakovich Symphony No 10

Valery Gergiev conductor
Anne-Sophie Mutter violin*
London Symphony Orchestra
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映画 My Week with Marilyn

2011-12-05 23:21:41 | 映画
久しぶりに映画館で映画を観ました。「My Week with Marilyn」という先週から公開になった映画です。簡単にストーリーを紹介すると・・・。

映画好きなイギリス人の若者コリンが、学校を出て最初に就いた仕事は、ローレンス・オリヴィエのパシリ。何とそこで立ち会った現場は、当時人気絶頂のマリリン・モンローとローレンス・オリヴィエの共演映画。イギリスをロケ地として行われる撮影現場で起こる様々な事件を通じて、マリリンと撮影を通じて、マリリンとコリンとの交流が描かれます。同名の回想録に基づいたお話です。

とっても良く出来たイギリス映画でした。マリリン役のミシェル・ウィリアムズ(Michelle Williams)、コリン役のエディ・レッドメイン(Eddie Redmayne)、オリヴィエ役のケネス・ブラナー(Kenneth Branagh)それぞれがとっても好演で、安定感のある映画です。特に、Michelle Williamsは、スーパースターであるが故に、常に緊張を強いられ、個人としての愛情に飢えていた人間マリリンをとっても可愛らしく好演していると思いました。そして、描かれるイギリスの風景が美しい。ハリウッド映画のようなお金を使った派手さは全くないですが、観て良かったと思う作品です。

お時間があれば、是非。



蛇足ですが・・・
ところで、久しぶりに映画館に行ったのですが、驚いたのはCMと予告編の長さ。何と、映画が始まるまでに30分もかかるのです。見たくもないコマシャールや予告編(これは10分ぐらいなら許せる)を延々と30分も強制的に見せられるのは本当に苦痛です。これは、映画の単価を下げる効果があるのかもしれませんが、私なんかはこんなに宣伝を見せられるなら、映画館に行かなくなります。これは、自殺行為ではないでしょうか?相当、頭にきました。




Director: Simon Curtis
Writers: Adrian Hodges, Colin Clark (books)
Stars:Michelle Williams, Eddie Redmayne and Kenneth Branagh

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ロンドン 四川料理食堂 老地方

2011-12-02 00:42:34 | レストラン・パブ (in 欧州)
安くてお手軽で美味しい本格四川(?)料理。場所はリバプールストリート駅から歩いて5分ぐらいでAlgate駅との中間地点。

中国大陸内陸部の大衆食堂(私はここ20年行っていないので、20年前のイメージですが)を少しだけ綺麗にした感じ。HPの写真はちょっとうそっぽいです。お客は中国人や日本人などのアジア人ばかりで、この雰囲気は、ちょっと西洋人だけでは入るのに引くだろうな~。

店員の愛想の無さは、共産中国そのもので、水を持ってきてくれと5回頼んで、やっと持ってきた。それでも、この値段とお味のバランスには魅かれます。香辛料バリバリで、ヒーヒー言って、汗をかきながら食事ができます。

近くに行った際は、一度お試しあれ。

※お店のホームページはこちら→
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