その後の『ロンドン テムズ川便り』

ことの起こりはロンドン滞在記。帰国後の今は音楽、美術、本、旅行などについての個人的覚書。Since 2008

神田 サラリーマン・ランチ @うな正

2022-06-30 07:30:47 | 日記 (2012.8~)

東京の最高気温35.1℃の中、7月から仕事が変わるので、お世話になったお客様に挨拶廻り。暑さでふらふらしながらサラリーマンの聖地 神田のコンクリートジャングルを彷徨い、スーツも汗でヨレヨレ。そんな暑さの中で食べるものと言ったら、鰻しかないでしょう。ということで、向かったのは神田でも有名な(はずの)うなぎ屋さんうな正(うなしょう)。

最後に訪れたのは確かコロナ前だから、2年半以上は経っています。12時前だというのにお店の前には8名ほどが待ち。炎天下の中、待つのは一瞬怯みましたが、意を決して行列に参加。思いのほか、回転は良く10分足らずで入店できました。

変わらないカウンター席のみの1階に通されて、お姉さんにうな重の梅を注文。お昼時なので厨房もフル稼働で、5分と待たず重箱登場。「鰻は毎朝、静岡から仕入れている」(壁の張り紙)鰻はほっくら、ふわふわ。タレも甘すぎず、醬油から過ぎず適当。ご飯も一粒一粒がしっかりと味わえる、硬すぎず柔らかすぎずの炊き具合。相変わらずの完璧なコンビネーションでした。

これで1350円。1,2週に一度の1000円越えランチに相応しい満足度でございました。こんなんで、午後のお客様訪問へのやる気が倍増するのですから、如何に食が大事かです。午前中のヨレヨレを完全にリカバーし、ファイティングポーズをとってお店を後にしました。

2022年6月29日

 


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N響、B定期、指揮:鈴木優人、モーツァルト交響曲第41番〈ジュピター〉ほか

2022-06-26 08:51:48 | 演奏会・オペラ・バレエ・演劇(2012.8~)

今シーズン最後のN響定期演奏会。鈴木優人さん指揮でバッハ、モーツァルトの間にブリテンを挟む、「古典形式の美を追求」(N響ツイート)したユニークなプログラムです。

2曲目のブリテンのヴァイオリン協奏曲には肝を抜かれました。快演かつ怪演とでもいうのでしょうか。私は、全く初めて聴く曲で、音楽的意味合いは全く理解も表現もできないのですが、演奏の現場にいて鳥肌たつ音楽体験でした。

ソロの郷古さんのヴァイオリンがキレキレかつ音色が実に美しい。そして、2枚目俳優のようなお顔立ちに加え、演奏姿も格好良く、ホント男惚れするほどです。全般的に「暗」の部分が多い曲で決して聴きやすい類の音楽ではないですが、オケも緊張感溢れるアンサンブルで同僚の郷古さんをしっかり支えていて、感動的な演奏でした。

アンコールは、イザイ作曲 無伴奏ヴァイオリン・ソナタ 第4番 ホ短調 作品27-4 第2楽章「サラバンド」。

後半の〈ジュピター〉は聴いているようで、意外に生演奏に接している機会は多くありません。なので、とっても楽しみにしていたのですが、曲が始まると、なぜか仕事のことが急にいろいろ頭をよぎり始め、残念ながら音楽に集中できませんでした。来月から会社と仕事が変わるので、残務の整理や引継ぎやらでせわしいのと、思案中の新しい会社でやるべきことが、脳裏をよぎり始め落ち着かないのです。(こういうことって、皆さんないんですかね?)

ただ、音楽の力とでも言うのでしょうか。第4楽章を聴いていて、不安定な気分が段々と楽観的なプラス思考に変化していきました。最後は、何とかなる、きっとうまく行く的な、フェーズ変換が起こったわけです。

まあ、実質的には何も変わってないわけで、一時的な気休めに過ぎないといえば、そうなのでしょうが、人間の難しいこと、面白い所はそうした気休め一つで、行動も結果も変わってくるということなんですよね。そういった意味で、大きな力を貰った鈴木さんのジュピターでした。

 

第1961回 定期公演 Bプログラム

2022年6月23日(木)開演 7:00pm
サントリーホール

指揮:鈴木優人
ヴァイオリン:郷古 廉

バッハ(鈴木優人編)/パッサカリアとフーガ ハ短調 BWV582
ブリテン/ヴァイオリン協奏曲 作品15
モーツァルト/交響曲 第41番 ハ長調 K. 551 「ジュピター」

 

No. 1961 Subscription (Program B)
Thursday, June 23, 2022 7:00p.m.
Suntory Hall

Masato Suzuki, conductor
Sunao Goko, violin

Bach / Suzuki / Passacaglia and Fugue C Minor BWV582
Britten / Violin Concerto Op. 15
Mozart / Symphony No. 41 C Major K. 551 "Jupiter"

コメント (2)
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信州の食: 週末信州弾丸旅行(最終回)

2022-06-25 07:20:14 | 旅行 日本

信州名物と言えばお蕎麦なのでしょうが、御開帳効果で市内のそば屋さんはどこも大行列。蕎麦なしの信州旅行となりましたが、記録も兼ねて、この旅行の食模様。

【饅頭】
お参り前に善光寺参道で腹ごしらえ。饅頭の皮の強めの塩味があんこの甘みを引きたてます。






【ビール】
蕎麦屋さんがどこも満員だったり、早々に売り切れ看板を出していて、あやうくランチ難民に。結局入ったのは、善光寺の入り口近くのガーデンテラス的なエリアにあるビアカフェに入店。ここで、ビールとソーセージ、ポテトのチーズ和えでお昼。スターバックスを更にゆったりした贅沢な店内の席配置で、ソファー席でゆったり。参拝のお疲れも加わり、もうビールの美味しいこと、美味しいこと。昼間というのに、お代わりしちゃいました。



【郷土居酒屋】

夕食は信州の地酒のお店。会社の長野支店の方のお勧めのお店です。店構えも信州の酒樽をデザインした豪快なもの。狭い戸口をかがんで入店すると、大太鼓でドンドンと歓迎いただきました。東京のお店ではほとんどないと思いますが、大広間にお膳が据えられて、注文した料理が載せられます。

アルコールは好きですが強くないので、沢山あっても飲める種類は限られているのですが、地酒に詳しい店員さんからのお勧めを頂きました。お酒も料理も美味しい。

【おやき】

4月に長野マラソンで当地を訪れた際に偶然食したおやき。もちもちの皮が、従前の私のイメージを大きく覆しました。今回も同じお店で、お土産分も含めていろんな種類を大量購入。



【昼定食】

2日目のお昼もそばにはありつけず、こちらも長野支店の友人お勧めの居酒屋さんで昼定食。こちらもおいしかったです。




 2日間の弾丸旅行でしたが、とっても密度の高い充実した旅となりました。コロナで我慢の日々が2年続いていますが、やっぱり、旅は良いですね。

(おわり)


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北斎館・ロマンスカー・ながの祇園祭: 週末信州弾丸旅行(5)

2022-06-22 07:30:38 | 旅行 日本

岩松院の後はバスで北斎館へ移動。

バス停から風情ある小径を通って北斎館へ。北斎は80歳代の半ばに、小布施の豪農商・高井鴻山に招かれて来町・逗留し、岩松院の天井絵や祭り屋台の天井絵を描いたそうです。80歳代で江戸から小布施まで来るって、北斎ちょっと凄すぎます。北斎館は、その北斎の肉筆画や版本、錦絵などが鑑賞できる美術館。


〈栗の角材を敷き詰めた栗の小径〉


〈栗の小径沿いにある個人邸のお庭も立ち寄りOK〉

期待以上の充実した展示でした。企画展では「読本が結ぶ縁 -馬琴と種彦-」の最終日。北斎と挿絵を手掛けた曲亭馬琴と柳亭種彦の読本を紹介されていました。常設展は北斎の肉筆画を中心とした展示。浮世絵では有名な「神奈川沖浪裏」の制作プロセスの展示が、私のような素人には版画のできるまでが分って興味深いです。


〈北斎館入り口〉


〈「椿説弓張月」から「為朝を誘惑する美女たち」〉


〈二美人〉

更に、北斎の天井絵が描かれた祭り屋台の展示は迫力満点。(2つの屋台のうち、東町祭屋台天井絵「龍」「鳳凰」は貸出し中でレプリカでしたが)見ているだけで、祭りの喧騒が感じ取れるほどでした。


〈東町祭屋台「龍」「鳳凰」〉


〈上町祭り屋台「男浪」「女浪」〉

以上でタイムオーバー。これ以外にも、まだ興味深い美術館や観光スポットがありましたが、土産買ったところで、再訪を期して、長野への帰路につきました。

嬉しかったのは、復路の長野電鉄で特急を利用したところ、往年の小田急ロマンスカーが登場。最後列のパノラマ席で、長野盆地の車窓を楽しみました。鉄分多めの私には痺れる30分弱の帰路でした。


〈おっとびっくり、こんなところにロマンスカーが〉

長野では、長野の祇園祭が開催中で沢山の人で賑わっていました。丁度1時間前に見ていた祭り屋台を振り返り、江戸時代当時の祭り風景を想像するのも楽しい旅の一幕でした。

 




2022年6月12日


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小布施へGo: 週末信州弾丸旅行(4)

2022-06-20 07:30:23 | 旅行 日本

2日目。長野市隣接の町、小布施を訪ねました。

長野からローカル私鉄の長野電鉄各駅停車に乗って30分ちょっと。車窓から見える山々の遠景とリンゴ農園、ブドウ棚、栗畑の近景が、いかにも長野です。


〈車窓風景〉

駅前で主要な観光地を巡る観光用の循環シャトルバス(シーズン中は30分毎に走っています)があるので、こちらに乗ります。天気が不安定だったこともありバスにしましたが、天気が安定していればレンタサイクルが気持ちよさそうです。

 

【浄光寺】
まずは、盆地の縁に立つ浄光寺を訪れました。入口の門には色違いの仁王像がいらっしゃいます。木々に囲まれた中、門から延びる石畳の参道や石階段を上ると薬師堂(室町初期1408年建立、国重要文化財)が現われます。その静謐で落ち着いた佇まいには思わず背筋が伸びます。


〈薬師堂(国重要文化財)〉

薬師堂の中には薬師如来や十二神将が祀られています。お堂の戸口から覗いて拝めるようにはなっていますが、暗くて正直よく見えませんでした。手持ちの簡易カメラで撮影させて頂いたのでこちらで拝みます。


【岩松院】
浄光寺から山縁に沿って10分ほど歩いて岩松院へ。ここは葛飾北斎が描いた本堂の天井画が小布施観光のハイライトのひとつ。

鳳凰を描いた21畳の天井絵はため息がでるほど見事。北斎89歳の時の作品で晩年最大で、描かれた時からそのまま残っているものとか。色合い、絵の構成、迫力に圧倒されます。お寺の方が10分程、作品の背景などを解説してくれるのも有難いです。ご本尊を背にして見ると、金箔が浮き上がって見えるということでしたので、言われたとおりにしてみると、視る角度によって金箔の金が輝く様子とかもわかりました。


〈絵葉書から〉

境内には秀吉の腹心、賤ヶ岳の七本槍、七将の一人である福島正則の廟堂もあります。正則が晩年高井野藩に転封されていたとは初めて知りました。

2022年6月11日(つづく)

 


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N響6月C定期 ドゥネーヴ指揮/プーランク、ガーシュウィン プログラム

2022-06-19 07:26:42 | 演奏会・オペラ・バレエ・演劇(2012.8~)


〈芸劇のオルガン〉

私にとって最後の芸劇でのN響定期。プーランクとガーシュウィンという同世代の20世紀の作曲家のプログラム。変化に富んで、楽しめた演奏会だった。

1曲目は若い女の子たち(=牝鹿)の戯れを描いたバレエ音楽を組曲化したもの。全く初めて聴く楽曲だったが、女の子たちの楽しいお喋りや笑いが目に浮かぶような明るく活気ある音楽で聴いているだけで楽しい気分にさせてくれる。中でも長谷川さんのトランペットの清明な音色にうっとり。

2曲目も初めて聴く音楽。芸劇のオルガンを聴くのも初めてじゃないかな。同じプーランクでも1曲目とは全く異なる暗く内省的な音楽。ラトリーさんの多彩で神秘的なオルガンの音に魅せられる。ステージは弦楽とティンパニのみ。弦楽とオルガンのコラボがオルガンの音を引きたてて、研ぎ澄まされた厳粛さを感じさせる。この日の3曲の中では一番印象的だった。

アンコールはボエルマン作曲 ゴシック組曲 作品25 第4曲「トッカータ」

そして、休憩なしで、ガーシュウィンのパリのアメリカ人。理屈抜きに楽しい音楽。変化に富んだ曲だが、まったく乱れないアンサンブルを聴かせてくれるN響、流石。贅沢な話ではあるが、逆にちょっとまとまりすぎているではないか。もっとはちゃめちゃさがあっても良いんじゃないと思うぐらい。ここでも長谷川さんのトランペットは光ってた。

ドゥネーヴさんの指揮ぶりは、ノリ良く、明るいポジティブなオーラに溢れている気がする。オーケストラを統率しているさまは、聴衆にとっても視ていて気持ちがいい。今後も定期的に振ってもらいたい。

いよいよ9月からはNHKホールに戻る。あのホールはホールで長年のお付き合いなので愛着もあるのだが、今後も何本かは芸劇でやってもらいたいなあ。当たり前だが、ホールの音響って演奏会の満足度と大きく相関があるということを再認識させられた、N響の芸劇定期だった。

 

第1960回 定期公演 池袋Cプログラム
2022年6月17日(金)開演 7:30pm(休憩なし)
東京芸術劇場 コンサートホール

指揮:ステファヌ・ドゥネーヴ
オルガン:オリヴィエ・ラトリー

プーランク/バレエ組曲「牝鹿」
プーランク/オルガン協奏曲 ト短調
ガーシュウィン/パリのアメリカ人

No. 1960 Subscription (Ikebukuro Program C)
Friday, June 17, 2022 7:30p.m.
Tokyo Metropolitan Theatre

Stéphane Denève, conductor
Olivier Latry, organ

Poulenc / "Les biches," ballet suite
Poulenc / Organ Concerto G Minor
Gershwin / An American in Paris


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善光寺だけじゃない お寺で見仏: 週末弾丸信州旅行(3)

2022-06-17 07:30:13 | 旅行 日本

御開帳の参拝者パワーには圧倒されましたが、善行寺の外にも市内には見どころある仏様があちこちいらっしゃいます。時間と体力の関係で3つだけですが、仏像求めてお寺を巡礼。

【かるかや山 西光寺】  
善光寺に向かって伸びる表参道の途中にあり、「かるかや親子」の物語を描いた掛幅絵で有名な西光寺。ここは4月の長野マラソンの後にばったり発見したばかりですが、落ちついた雰囲気が良かったので再訪。境内には、御開帳にあやかってか、こちらも回向柱が立っていました。

本堂には、御本尊〈木造苅萱親子地蔵尊像(来迎地蔵尊像)〉が安置。相変わらずご本尊様は暗い本堂の奥に祀ってありましたが、残念ながらぼんやりとしか見えません。

【善光寺 世尊院】

善光寺の宿坊が集まった釈迦堂通りにある宿坊の一つです。本堂には日本で唯一の等身大「銅造釈迦涅槃像」(国重要文化財)が祀られ釈迦堂と呼ばれています。涅槃像は比較的近くで拝むことができました(ただ、写真撮影は禁止)。境内の1枚を。ここにも回向柱。

【入念寺】
建久年間の創建で源頼朝公を開基としているそうです。金ピカピカの阿弥陀仏座像が大仏堂に祀られており、地元では「出世大仏」と呼ばれているそうです。

出世観音の他にも百体観音も圧巻です。

境内の雰囲気も落ち着きます。

2022年6月11日


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「神々しい」ライトアップされた善光寺: 週末信州弾丸旅行(2)

2022-06-15 07:30:42 | 旅行 日本

夕刻は天気予報通り凄まじい雷雨。幸運にもホテルのサウナ・大浴場で一休み中で難を逃れました。部屋に戻って、観光チラシを眺めていたら、夜9時まで回向柱のライトアップがあるとの情報を発見。「これは行かねばならぬ」、ということで夕食を早めに済ませ、再び善光寺へ。幸運にも、雨は一時休止中。

仁王門まで来ると、ライトアップされた仁王像の美しさに立ちすくみます。光効果で仁王様が怖い怖い。仁王像の裏にある三面大黒天、三宝荒神も目茶リアルです。仲見世通りに入ると、雨に濡れた石畳の道がライトに反射して美しさが増します。疎らな人通りは、お昼の喧騒が嘘のよう。


〈仁王門と奥が仲見世通り〉


仁王像 阿形【あぎょう】


仁王像 吽形【うんぎょう】


〈三面大黒天〉


〈三宝荒神〉


〈雨で濡れた参道に提灯ライトが反射して綺麗〉

そして、山門をくぐり、ライトアップされた回向柱と本堂の美しさはまさに息を飲むという表現がぴったり。幻想的で、厳粛で、荘厳です。訪れた人の小さな会話の音がするだけの静寂な世界でもあります。ライトアップという人工的な環境ではあるのですが、宗教的なパワーを感じさせるものでした。


〈山門〉


〈空き空きの回向柱。触り放題〉


〈本堂。私の写真ではなかなか雰囲気が伝わらず残念〉

昼間は断念した、今年の回向柱を触っての「仏様との結縁」も十分な時間をかけます。不思議な力が体にみなぎる感覚です。


〈本堂に掲げられた提灯〉

この回向柱のライトアップ、御開帳期間の実施のこと。御開帳中の参拝予定の方は、見逃すなかれです。間違いなく、素晴らしい体験ができると思います。


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御開帳の善光寺へ突撃: 週末信州弾丸旅行(1)

2022-06-13 07:30:52 | 旅行 日本

7年に一度の御開帳の機を捉え、善光寺参拝をメインに据えた週末弾丸信州旅行に行ってきました。

善光寺のホームページでは混雑予想カレンダーもあり、情報提供も充実しているのですが、私の予想をはるかに超える賑わいでした。コロナで久しく経験していなかった大混雑に戸惑い半分、昔なら一生に一度の大イベントであったはずの貴重な行事に参加できた高揚感が半分の初日となりました。


〈長野駅から2キロ弱ある参道には綺麗な花束が飾り付けられていました〉

東京駅を8時半過ぎに出発し、11時頃に善光寺着。長野駅周辺の盛り上がりや旅行客らしき人々の多さを見て、これはただ事で無いのだな、と段々と覚悟は決めつつあったものの、いざ到着してみると、自分の見通しの甘さを思い知る結果に。まずは回向柱触れるための待ち行列がどう見ても300m以上。待ち時間の予想はなんと2時間弱とか。まずは5分ほど並んでみたものの、2時間はとても自分には耐えられんと早々に諦め、行列離脱。境内に入って、周りから回向柱を眺めるのに留めました。

 


〈列の最後尾は仁王門(重要文化財)の外!〉


〈この列に並んで、2時間で本当に回向柱までたどり着けるのか?!〉


〈行列は離脱して山門(重要文化財)〉


〈山門から〉

回向柱がこの状態ですから、7年に一度公開の前立本尊の参拝も2時間待ち。本堂を囲むように待ち列ができていて、これも残念ながら諦めるしかなし。本堂の外陣からの参拝に留めました。


〈回向柱と本堂(国宝)〉

境内のあらゆるところに、所狭しと参拝者が居ますが、耳に入ってくる言葉、団体ツアーの旗や札などから全国各地からこの長野に人が集結しているのが、よくわかります。御開帳の意味合いを初めて身をもって理解した気がしました。


〈経蔵(重要文化財)〉

良かったのは、過去の御開帳時の回向柱が移されているエリア。1本7年で9本があったので、少なくとも63年分の回向柱ということになります。仏さまとのつながりは過去の柱でも大丈夫とのことでしたので、しっかりと結縁してきました。


〈過去の回向柱〉



(つづく)


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新橋 サラリーマン・ランチ @烏森百薬

2022-06-10 07:30:07 | 日記 (2012.8~)

新橋の路地裏にちょっと小洒落たお店を見つけました。

この日は、仕事で久しぶりに新橋へ。お昼前に案件終えて、せっかく新橋まで来たので駅近の烏森神社で商売繁盛祈願。

参拝後、参道(と言ってもわずか30mほどの路地ですが)脇に新しい素適なお店を発見。「テラス」席があったので、そこに陣取りランチとしました。

メニューの中で最もそそられた「アジフライ」は売切れとのことで、焼肉丼をオーダー。肉厚で、甘めのタレにしっかり付け込んだ焼肉と玉ねぎが、ほっかりご飯の上にたっぷり載ってます。美味しい~。

昼食求めて徘徊するビジネスパーソン達が溢れる、昼休み時間帯の新橋とは思えない静かで落ち着いた環境もポイント高いです。一人でまったりランチタイムを過ごせました。室内はカウンター席のみですが、バーのようなつくりです。2階席もあるよう。

毎日通うには焼肉丼1100円はちょっと高しですが、環境を加味すれば、週に1度は許容範囲かな。

夜の居酒屋さんが本業のようですので、一度、夜に伺ってみたいです。

烏森百薬          
東京都港区新橋2-15-5
050-3698-0100

2022年6月8日訪問


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期待外れの「超入門」: 中谷昇 『超入門デジタルセキュリティ』(講談社+α新書、2022)

2022-06-08 07:30:40 | 

図書館の新着本コーナーにあった本。元インターポール・サイバーセキュリティ総局長という著者の元肩書に魅かれて読んでみた。

正直、とってもがっかりな内容であった。インターポール(国際刑事警察機構)経験者としてグローバルなサイバー犯罪のとっておきの裏話が書かれているのかと思いきや、むしろ組織の話が中心で、全然デジタルセキュリティについては表面的な話しか触れられてない。

タイトルもミスリーディング。「超入門」というのはどういう意味なのだろう?少なくとも本書はデジタルセキュリティの入門書には全くなってない。釣タイトルに乗せられた自分が浅はかだった。

しかも第4章「私とデジタルセキュリティ」に至っては、筆者の大学卒業からのキャリア変遷が「私の履歴書」的に書かれている。本書のタイトルを見て手に取る読書で、筆者の経歴に興味がある人は、申し訳ないがほとんどいないと思う。

日本がデジタルセキュリティ後進国であることは様々なメディア記事でも紹介されているので驚きは無い。むしろ国、会社、個人としてどうして行くべきかの指針が欲しい。

情報的に新しかったのは、国際舞台における中国の「おもてなし」ぶり。ばらまき外交ではあるが、戦略的な意図のもとに着々とシンパを増やしていくやり方はバカにできない。

読む人の興味・関心次第ではあるものの、少なくともデジタルセキュリティについての入門書を探している人にはお勧めできない。


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オペラ観劇の予習に: メーテルランク作、杉本秀太郎訳『対訳 ペレアスとメリザンド』岩波文庫、1988(原著1892年)

2022-06-06 07:30:53 | 

来月、ドビュッシーのオペラ〈ペレアスとメリザンド〉を観劇するので、その予習として原作のメーテルランク(メーテルリンク)の戯曲を読んでみた。

森の中で見つかった神秘的な女性メリザンドと、王族のゴロー、ペレアス兄弟の三角関係を描いた物語。謎めいたメリザンドや森・城・洞窟という場面設定がカルロス・シュヴァーベ(Carlos Schwab)の挿絵と合わさって、幻想的な世界を作り上げている。日本語訳も自然で違和感ない。

このオペラ、2012年3月に指揮フィリップ・ヨルダン、演出ロバート・ウイルソン、パリ国立オペラの実演に接したことがあるのだが、音楽の美しさや演出の洗練さが今でも鮮明に記憶に残っている。今回、話の筋はしっかり抑えたので(2012年はフランス語上演で、字幕英語も小さく、話の大筋を追うので精一杯だった)、この戯曲がどんな演出で上演されるのかがますます楽しみだ。

 


(実演で観た国立パリオペラによるDVD(私は持ってませんが・・・))


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縮景園を散歩 @広島市

2022-06-03 07:30:23 | 旅行 日本

4月に広島に出張に出かけた際、思いのほかお客様との打ち合わせが順調に終わり、新幹線の時間までを大人の社会科見学に使わせてもらった。

駅と訪問先との中間に位置する縮景園に立ち寄り。10年前なら日本庭園など全く興味なかったのだが、年齢を重ねるにつれて興味・関心も変わって来る。特に作庭の仕方とかわかっているわけではないのだが、静寂な日本庭園の空間に身をさらし、回遊さることで体が浄化されるような感覚が気に入っている。

縮景園は江戸時代初期に広島浅野藩の大名庭園の先駆けとして作庭されたということだ。

入り口はいると、広島の市街地にいるのが噓にように空気ががらっと変わる。季節の花々が咲き美しい。途中まではボランティアガイドさんが案内してくれる。一人だと見逃してしまうところをいろいろ教えて貰えって気付きがある。

園の中央に大きく広がる池に沿って園内を周遊。場所場所で景色が変わり、名前通り縮景。よくできていると感心。

こんなところで、半日でもビール(本来はお茶なのだろうが)と本で過ごしたいものである。

園に隣接して広島県立美術館があって、入れるようになっている(セット割引料金あり)。ダリの大作があって驚いた。地方美術館は人口密度も高くないので、作品を独り占めで鑑賞できるのが嬉しい。

1時間強のちょっとしたお勉強時間となった。

2022年4月13日


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