その後の『ロンドン テムズ川便り』

ことの起こりはロンドン滞在記。帰国後の今は音楽、美術、本、旅行などについての個人的覚書。Since 2008

コッツウォルズ ウォーキング/ ブロードウェイ

2012-06-30 22:32:29 | 旅行 海外
 5、6月はケント、サセックスなどのイングランド南部のウォーキングが続いたので、方角を西部に変え、コッツウォルズ半日ウォーキングに出かけました。

 コッツウォルズには、コッツウォルズ・ウェイという全長100マイル以上に及ぶウォーキングコースがあるのですが、さすがにその踏破にチャレンジするのは時間的に難しいので、今回はブロードプエイというコッツウォルズ北部の村周辺を巡る短い周回コースを選びました。ブロードウエイには、ロンドンの自宅から車で2時間程度でつきますので、朝6時半に出発して、8時半には到着です。

 この時間、ハイストリートで唯一開店していたデリ屋さんでまずは腹ごしらえ。ハムにジャム(何のジャムだかは未確認)を挟んだサンドウィチはなかなかの美味でした。

 

(店の入り口で、お店のおばさんが手を振ってくれているのだが、暗くて認識不能)




 村の中心部の慰霊碑から出発。今日は4マイル、6キロちょっとのコースですから2時間半程度で終わる予定です。ハイストリートを抜ければ、もうすぐに羊の世界が・・・









 今回このコースを選んだ理由は、一つにはまだ訪れたことが無い村であったということと、もう一つは、この辺りはコッツウォルズの西の丘陵地帯になっており、その頂上にブロードウエイ・タワーという塔が建っており、そこからの景色が見たかったためです。丘陵とは言っても、日本で言えば、近所の裏山を上っている感じですが、林の中の登り道を行きます。

(St Eadburgha’s Church)




 40分も歩けば展望が開け、1時間も歩かないうちに、頂上にあるBroadway Towerに出ます。コッツウォルズで2番目に高いポイントだそうです。天気がもっと良ければよかったのですが、それでも展望台からの眺めは開放感抜群です。



(1798年の建立です)




(タワーからの眺め。天気が良いと南ウエールズまで見渡せます)






(タワーの中はミニ博物館になっています。このフロアではラファエロ前派とコッツウォルズの関係について展示がしてありました)


 ブロードウエイ・タワー見学が済むと、コースは後半に入ります。帰りは再び羊の丘を下って、村を目指します。のはずだったのですが・・・、タワーを離れる際に出口方向を間違えたらしく、20分ほど歩いていもガイドに書いてある目印には出会えず。そして、出るはずのない幹線道路に出ていまし、冷や汗がたら~。慌てて、今来た元の道を戻り、道を再度確認して下山。イギリスのWalkPathはわかりやすくとっても親切なのですが、ちょっと気を抜くと土地勘がないだけに、全く自分の居場所が分からなくなる恐怖感があります。

(タワーを背にして出発したのは良かったのですが・・・)






 冷や汗が冷めぬ間に、村に下りてきました。いかにもコッツウォルズの家並みを通って、スタート地点に戻ります。歩行時間2時間半。道に迷わなければ2時間で1周できたと思います。手軽なウォーキングコースとして、コッツウォルズ観光の一部に組み込むのが一番いいかもしれません。

(ブロードウエイの村なみ。いかにもコッツウォルズって感じ)


 

 



(ゴール!)


(ミルクティでお疲れ様)



 ※このウォーキングコースのガイドはこちら→

 ※コッツウォルズ・ウェイのHPはこちら→

※(参考)ブロードウェイはとってもコッツウォルズらしい村ですが、観光バスの乗り入れが可能なため、お昼前後から観光客でかなり込み合うそうです。私が参考にした"25WALKS The Cotswolds"と言う本にも、「ブローウエイを訪れるなら、午前中の早めか、夕方に」という記述がありました。私もこの日、8:30頃到着した際は、人気も少なく素朴な感じでしたが、お昼頃Walkingから帰ってきた時は、かなり人が増えていました。静かな村を求めるのなら、早めか遅めの訪問が良さそうです。

 2012年6月23日
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City of London Festival/ London Symphony Orchestra & Sir Colin Davis

2012-06-30 00:20:53 | コンサート (in 欧州)
 毎夏恒例のシティ・オブ・ロンドン・フェスティバルのコンサート。セントポール寺院にロンドン交響楽団(LSO)、デイヴィス翁指揮のベルリオーズのレクイエムを聴きに行きました。このコンサートはみずほ銀行がスポンサーになっていたせいか、多くの日系企業の偉い方々をお見かけました。

(セントポール寺院 19:35。天気が良ければ、まだ高い太陽から西日が当たって綺麗なんですけど・・・)


 貯まったバービカンホールのクレジットの消化目的でテキトーに買ったチケットだったからか、席は最前列ではあるもの、北側サイドでコーラス部隊の真横でエラク見通しも悪い。デイヴィス翁の顔も姿も全然見えないし、登場でさえ拍手で知るという情けない状態でした。

(開演前)


 演奏の方は如何だったかと言うと、正直、良く分かりませんでした。3年前、このセントポール寺院でのコンサートに初めて行った時も思ったのですが、教会内部の残響がありすぎて、音が良く聞き取れないのです。生音を聴いているのか、反響した音を聴いているのか、またまた反響した音の反響音を聴いているのか、良く分からないのです。ベルリオーズのレクイエムも初めてだったので、掴みどころも分からず仕舞いで、完全なお客様状態でした。

 それでも、教会という場が持つ力は何か特別なものがあります。コーラス席の真横で良かったのは、コーラスやパーカッションの炸裂を生の空気の振動で感じます。心臓パクパク、ドキドキでした。デイヴィス翁の姿も見えないし、弦の音は全体に紛れて、ほとんど聞こえないのですが、言い表しようのない荘厳な雰囲気と、神々しい合唱に心が洗われました。Barry Banksの独唱がテノールが教会一杯に響くさまは、波が砂浜に打ち寄せえるように、音が教会の壁にそって伝わっていくのが分かります。教会の壁画に描かれたキリストらが動き出すような錯覚に襲われ、音楽を含めた空間そのものに打たれた1時間半でした。





 セントポール寺院のコンサートに行く時は、雰囲気を楽しむことに徹したほうがよさそうです。

(帰り道にセントポール寺院後方から)



London Symphony Orchestra & Sir Colin Davis

Berlioz Requiem

Tuesday 26 June
Time: 20:00
St Paul's Cathedral

London Symphony Orchestra
London Symphony Chorus
London Philharmonic Choir
Barry Banks tenor
Sir Colin Davis conductor
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オペラ・ホーランド・パーク/ コジ・ファン・トゥッテ

2012-06-29 00:16:43 | オペラ、バレエ (in 欧州)
 ロンドンの夏の風物詩でもある野外オペラのオペラ・ホーランド・パークに、モーチュアルトのコシ・ファン・ティッテを見に行きました。

(天気が良ければ、もっと気持ちいんですが・・・)






(開演前)


 今年のロンドンの夏を象徴するような、ひどい荒れ模様の天気でした。開幕前から凄い風がテント小屋に吹き荒れ、テントの中も寒い寒い。準備のいい人は、コートを着て、ブランケットを膝にかけ、防寒ばっちり。私は、Tubeの駅で配布している無料夕刊紙を体に巻きつけ、少しでも体が冷えるのを避けようと涙ぐましい努力です。休憩時間で、もう帰るべきかどうかを真剣に悩んだぐらいです。そして、休憩後は嵐のような雨で、テントに打ち付ける雨音がうるさいぐらい。こんなコンディションの中で歌う歌手さんや、演奏するオーケストラの皆さんには「お気の毒さまです」ぐらいしかかける言葉がありません。

 そんな最悪のコンディションでしたが、オペラのほうはとても楽しく、熱い公演でした。歌手は女性陣の活躍が目立ちました。特に、フィオルディリージ役のElizabeth Llewellynが張りのある力のこもったソプラノで良かった。ドラベッラ役のJoana Searaも声が美しい。ロイヤルオペラでは(他も普通そうだと思うのですが)、女中のデスピーナ役はおばさんなのでそのイメージが強かったのですが、今回は若いお手伝いさん風。Joana Searaの歌唱はもう一つパンチにかけるものでしたが、若き日の沢口靖子風のチャーミングな感じで、演技もなかなか。楽しませてもらいました。

 演奏のほうは、かなりスローペースの演奏。指揮者のThomas Kempは私には初めての人だと思いますが、派手なところは無く堅実な指揮ぶりが印象的です。演出は極めてオーソドックス。ロイヤル・オペラの現代演出版に慣れてしまったので、レトロな雰囲気が漂うこんな演出もいいものと見直しました。

 「帰らなくてよかった」と心底思える公演で拍手。

(中央がElizabeth Llewellyn)


(指揮者のThomas Kemp)


(デスピーナ役のJoana Seara)




Opera Holland park
Così fan tutte

Wolfgang Amadeus Mozart
June 8, 13, 16, 18, 21, 24, (matinee 2pm), 28, July 4, 7 at 7.15pm

First performed at the Burgtheater in Vienna on 26 January 1790

Libretto by Lorenzo Da Ponte

Sung in Italian with English surtitles
New production


Conductor Thomas Kemp
Director Harry Fehr
Designer Alex Eales
Lighting Designer Colin Grenfell

Fiordiligi Elizabeth Llewellyn
Dorabella Julia Riley
Ferrando Andrew Staples
Guglielmo Dawid Kimberg
Despina Joana Seara
Alfonso Nicholas Garrett

With the City of London Sinfonia and the Opera Holland Park Chorus
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オリンピック・カウントダウンのタワーブリッジ

2012-06-28 00:08:53 | ロンドン日記 (日常)
 いよいよロンドン・オリンピックまで1カ月となりました。地下鉄の駅のいたるところにも、『Olympic Park→』というような張り紙が貼られ始め、いよいよ雰囲気が盛り上がって来ました。

 そして、タワーブリッジにも今日から五輪が。昼間には撮れなかったので、夜の写真を。







 2012年6月27日
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リージェンツ・パークからの透き通った空と雲

2012-06-25 22:02:26 | ロンドン日記 (日常)
 昨日の日曜日は朝から雨時々曇り。昼には、ここはフィリピンか?と思うような熱帯のスコールみたな雨が降ったりして、かなりブルーな気分だったのだが、やっと夕刻から雲が切れ始めて、最後は素晴らしい爽やかな空となった。ロンドンには高い建物があまりないので、都会でありながら空が広くて大きい。たまらずリージェンツパーク界隈まで散歩。太陽が出ると外に出たくなる習性が身についてきたのは、私も立派なロンドン住人??

(夏の雲だなあ~)


(上手く撮れてませんが、夏草もきれいです)


(草クリケットを楽しむ若者たち)



 そして、リージェンツ・パーク北にあるプリムローズ・ヒルへ。先日、初めて知ったのだが、ビートルズの"The Fool on the Hill"の'Hill'はプリムローズ・ヒルのことらしい。


(いるいる、太陽を求めて出てきた人たちが・・・)


(空気澄んで、素晴らしい見通しでした)




<付録>
 夜のUEFA EURO2012の準々決勝 イングランドーイタリア戦。延長の末、PK戦で敗れる残念な結果に終わったけど、パブの盛り上がりは最高潮でした。


 2012年6月24日
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八木 洋介, 金井 壽宏 『戦略人事のビジョン 制度で縛るな、ストーリーを語れ』 (光文社新書)

2012-06-24 22:46:42 | 
 最近、人事・リーダーシップ・キャリア関連の本を立て続けに3冊読んだので、簡単に1冊ずつ紹介します。まずは、長年日本GEで人事の責任者を務めた八木氏と、日本におけるリーダーシップ論の代表的学者である金井先生による『戦略人事のビジョン』。

 八木氏は日本の製造業の名門企業NKKでの人事と外資系の中でも明確な人事戦略を持つことで有名なGEの人事の双方を経験しています。私も10年以上前に一度、八木氏の講演に参加する機会がありました。経験から導き出された氏の見識、持論は、どっしりと地に着いた迫力があります。金井先生は章ごとにアカデミックな立場から、八木氏の議論を総括していますが、正直(私は金井先生の著作は好きなのですが)ここでは不要なぐらい、八木氏の主張は明確で、説得力のあるものです。

以下、本書から部分抜粋
・多くの日本企業の人事部門は「継続性のマネジメント」(企業における歴史的継続性を重視するマネジメント)に縛られている(年功序列、職能資格・・・)
・戦略人事とは、会社の戦略(「こうやって勝つ」というストーリー)をベースに、社員とのコミュニケーションを図り、そのやる気を最大化し、企業の生産性を向上させること。
・人事の仕事に携わる人は、「言葉の魔術師」たるべき。「心に刺さる言葉」を使う。
・人事担当者としてのリーダーシップは、権限で無く見識をもち、正しいことを正しく主張すること。
・GEの特徴:「勝ちの定義」が明確。本音を封印し、建前で働く。「コミット・アンド・デリバー」(「できませんでした」は通らない)、オリンピックで金メダルを狙うアスリート集団(市民ランナーがやりたいならこの会社は向きませんよ)、最後は雇用に手をつける。
・真のグローバル企業とは、世界中でビジネスを展開しているだけでなく、戦略にのっとった「その会社らしさ」を確立しており、世界中で「その会社らしい人材」が働いている企業。
・組織開発ができなければ人事のプロではない
・「チェンジを起こしたかったら、賛成者を増やすより、反対者を減らせ」(シャイン)
・リーダーの出現率は少ないから、育てなくてはいけない。リーダーはリーダーにしか育てられない。
・日本人のリーダーシップに欠けているもの:自分を突き動かすもの、いわばエンジンが欠けている。そんな人にリーダーシップ論を教えても、型、知識として吸収されてしまう。
・日本人のリーダーシップ育成→「自分の軸」(自分の言動の中核をなす価値観、こだわり。哲学)を明確化する。
・人が最も成長するのは失敗したとき。学ぶ努力、考える努力、行動に移す努力
・人事のプロに求められる資質: 情熱、ビジネス知ること、人間についてのプロ、人の心を揺り動かせる

 GE的な弱肉強食の世界を前提とした人事に違和感を覚える読者もいるかもしれません。でも、違和感があろうとなかろうと、本書は、今日本企業の人事が直面している課題とその課題に対する基本スタンスを示してくれています。

 人事にかかわる人はもちろん、かかわらない人にもお勧めです。
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ロイヤル・オペラ・ハウス/ ラ・ボエーム

2012-06-24 00:24:40 | オペラ、バレエ (in 欧州)
 ゲオルギューとアラーニャというスター夫婦の共演による豪華版ラボエーム。さすがに舞台が華やかで、なるほどスターとはこういうものかと納得の公演だった。

 2人は舞台映えだけでなく、もちろんその実力も見せつけた。アラーニャのテノールは艶があり、かつ声量も群を抜いている。この夜も聴いていて惚れ惚れ声だった。演技もちょっとロドルフォ役には色男すぎるのではと思うところもあるが、御愛嬌だろう。ゲオルギューのミミは期待したほどの声量が無く本調子でなかった気がしたが、声の美しさや、細かい表情が感じられる歌唱表現が絶妙で、芸の細かさを感じる。そしてこのコンビが演じるミミとロドルフォの愛は、演技とは思えない距離感の近さと気持ちを感じるものだった。夫婦なんだから当たり前だろうと言ってしまうと、身も蓋もないのだが、特に3幕、4幕の二人の掛け合いでは、2人の強い投入感が見ている者を舞台に強力に引き込むものだった。

 この2人がずば抜けていたのだが、回りの歌手陣やオケも良かった。ムゼッタ役のNuccia Focileの声はキンキンしていて好みではなかったが、演技としては悪くなかったし、マルチェッロ役のバリトンは滑らかで良かった。指揮は病欠のMauizo Beniniの代役でJacques Lacombeという人が振ったが、表情豊かな音楽で、オーケストラのアンサンブルも美しかったので満足。

 が、・・・・・・正直に書く。ゲオルギューの歌唱や演技はレベルの高く、良かったと思った一方で、彼女のミミは全く私の好みでは無かった。可憐なミミではなく、熟女ミミだったからである。40代も後半に入ったゲオルギューだから仕方ないとも思うのだが、昨年の「ファウスト」ではあんなに可憐なマルグリートを演じていたのに、何故、今日は違うのか?彼女の派手な顔立ちに加えて、仕草、表情が、そう感じさせたのであろうが、1幕の2人が恋に陥る場面は、2人の若者が恋に目覚めたというよりも、不倫に目覚めた中年男女に見えてしまった。まあ、自分の勝手なミミのイメージを押しつけているだけなのだが・・・

 カーテンコールは凄い拍手だった。ゲオルギューには花束が沢山投げ込まれ、ゲオルギューもとても嬉しそうだった。確かに舞台としては華のある、レヴェルの高いものだったと思う。でも、それが必ずしも個人の満足度とは合致しない時もある。オペラとは難しいものだ。








La bohème
Saturday 23 June 2012, 7.00pm

Main Stage

Credits
Director John Copley
Designs Julia Trevelyan Oman
Lighting design John Charlton

Performers
Conductor Jacques Lacombe
Mimì Angela Gheorghiu
Rodolfo Roberto Alagna
Musetta Nuccia Focile
Marcello George Petean
Colline Yuri Vorobiev
Schaunard Thomas Oliemans
Benoît Jeremy White
Alcindoro Donald Maxwell
Chorus Royal Opera Chorus
Orchestra Orchestra of the Royal Opera House
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ロンドン CITIHENGE

2012-06-23 00:18:10 | ロンドン日記 (日常)
 ロンドン市庁舎の前に、今週当然現れたオブジェ。タイトルはCITIHENGE。ストーンヘンジ(StoneHenge)をもじったらしい。



 間を通るとパワースポットの不思議な力が・・・。なわけないか。



 いろんなことを考える人が居るもんです。(今日、前を通ったら、残念ながらもう撤去されてました)。

 2012年6月20日



 
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リージェンツ・パーク バラ園

2012-06-22 00:16:48 | ロンドン日記(イベント、観光、スポーツ)
 リージェンツ・パークのバラが見ごろです。日曜日のジョギング中に立ち寄りました。

 バラ園入り口。


 朝日が眩しく写真はあまり綺麗ではないのですが、色とりどりのバラをお楽しみください。
 

 

 

 

 バラ園の中の様子です。
 

 

 リージェンツ・パークの様子。
 

 2012年6月17日
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初めてウェストミンスター寺院を訪れる

2012-06-20 23:14:17 | ロンドン日記(イベント、観光、スポーツ)
 在英3年半になって初めてウェストミンスター寺院を訪れました。規模こそセントポール寺院に及ばないものの(それでも十分大きい)ですが、1066年のウィリアム征服王の戴冠以来、英国国王の戴冠式が行われたり、数多くの歴史上の人物が埋葬されている世界遺産のこの寺院は、英国史の生き証人として、訪れるものを圧倒します。ロンドンの一級の観光スポットであることが納得できます。



 この日は閉門時間寸前の15:30直前に飛び込み入場したため、閉館までのわずか1時間の間の駆け足見学になりました。でも、歴代王の墓石も見たし、小説『ダヴィンチコード』の謎解きのカギとなったニュートンの墓石も見れたので満足でした。

 一つサプライズの出来事は、夕べの祈り(Evensong)のリハーサルで、ウエストミンスター寺院の合唱団がコーラス席を使ってリハーサルを始めたことです。リハーサルとはいえ、教会に響き渡るオルガンや天使の声は、ロンドンの喧騒とは全く別世界のものでした。



 観光客の見学は1630で終了だったんですが、そのまま居残り、ミサに合わせて入場してきた参拝者と一緒に17:00からのミサに参加しました。この夕べの祈りは、プログラムの多くが合唱団による讃美歌合唱で構成されており、牧師さんのお説教は短いものがあるだけです。なので、ミサといっても殆ど合唱コンサートのようで、もう素晴らしい歌声を聴いていると、体から毒気が抜けていくような感覚になります。合唱が終わるごとに拍手したくなるのですが、ミサですのでそれは許されず逆に欲求不満がたまります。異教徒の私が興味本位でミサに参加するのも申し訳ない気がしたのですが、これは一度体験する価値があります。

 16ポンドの入場料が高いなあ~と入館時に思ったのですが、十二分に元をとった気がして、私の貧乏根性も満足です。Evensongの参加だけなら無料のようなのでEvensongだけ行くという選択肢もありかとも居ます。ウエストミンスター寺院のHPでスケジュールを確認されて出かけるのがよいと思います。

 ※ウェストミンスター寺院のHPはこちら→

 2012年6月9日訪問
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ウィーンフィルハーモニー管弦楽団 / サイモン・ラトル指揮 / ブラームス交響曲第3番ほか

2012-06-19 01:08:30 | コンサート (in 欧州)
 在欧3年半だけの経験だが、このオーケストラは本当に面白いオーケストラだと思う。当たり外れが激しいのである。痺れる個性的な演奏を聴かせてくれる時もあれば、本当に腰が抜けた流したような演奏の時もある。幸運にもこれまで4回のウイーンフィルのコンサートに足を運ぶ機会があったが、2010年3月にバービカンで聴いたマゼール指揮のベートーベンの田園は胸が揺さぶられた演奏だった一方で、2009年9月のプロムスのブラームス第4番はがっかりだった。さて、5回目の今日はラトル指揮。どうなるのかとワクワクでバービカンホールへ。

 今回のプログラムはいずれもドイツ、オーストリアの作曲家という以外は趣旨が良く分からない。いきなりブラームスの交響曲第3番から始まって、休憩後にウェーベルンの「6つの小品」とシューマンの交響曲第3番「ライン」。選曲に常に意味合いがある必要は無いと思うが、イギリス公演でのこの選曲にはラトルのどんなメッセージがあるのだろうと興味深かった。バランス的にも、ブラームスとシューマンは入れ替えた方が、落ち着きが良いのではないか?とも思ったりしたが、まあこういう前重の配列も無くは無いので良いか。でもラトルのプログラムだと思うと、きっと何か仕掛けがあるに違いないなどと勘繰ったりしてしまう。

 さて、演奏のほうだが、冒頭のブラームスが凄かった。重層的で波のようにうねる弦の音色が特徴的で、もう第一楽章から痺れっぱなし。管のアクセントも完璧でオーケストラのレベルの高さを伺わせる。ラトルが激しく求め、オーケストラが必死に応える。2009年プロムスの腰抜け演奏とは全然違う腰の入った素晴らしいブラームス。「この緊張感は何なんだ?」と圧倒されつつ、聴きながら「これは格闘技だ」と思った。より機能的で繊細なベルリンフィルやコンセルトヘボウとは明らかに目指すところ、求めるところが違っているような気がする。第4楽章の前半は怒濤の音の塊の爆発。こんな演奏は滅多に聴けるものではない。

 もうこの1曲だけでお腹一杯。もう帰っても良いやと思った休憩時間だった。こりゃ、立ち直るのに時間がかかるぞと思ったら、休憩後のウェーベルンの「6つの小品」は全く趣の異なる20世紀初頭の音楽。初めて聴くのだが、個々の楽器の個性が活かされた曲で、とても楽しめた。特にパーカッションが活躍する第4楽章は、打楽器のうねりが面白かった。

 そして、ラストがシューマンの「ライン」。ここでも、ラトルは思い切りオーケストラをあおる。第1楽章の有名なメロディはただただ美しいし、ケルンの大聖堂を念頭に置いたという第4楽章などは雄大で、濃厚なハーモニー。ただ聴き手の私の集中力がここまで持たず自滅。気合いの入った良い演奏だったとは思うのだが、私には均整が取れていない、バラバラ感がある演奏に聞えてしまった。きっと自分の状態がバラバラだったのだろう。もう音楽を受け止めるエネルギーが途切れてしまったのだ。

 ラインの第一楽章のメロディが渦巻きながら、フラフラになってバービカンセンターを後にした。




Vienna Philharmonic / Rattle
Music by Brahms, Webern and Schumann
17 June 2012 / 19:30
Barbican Hall

Brahms Symphony No 3
Webern Six Pieces for Orchestra
Schumann Symphony No 3, 'Rhenish'

Vienna Philharmonic Orchestra
Sir Simon Rattle conductor
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春のケント州の菜の花畑を歩く  (Pluckley Circular)

2012-06-17 18:15:37 | 旅行 海外
 前週のLeigh~RoyalTurnbridge Wellsのウオーキングにすっかり魅せられて(記事はこちら→)、その翌週末もケント州に出かけました。今回は、Pluckley(プラックリー)というロンドンブリッジ駅から1時間ちょっと行ったところで、素朴な田舎駅周辺を周回する11キロのコースです。

(Pickley駅)


 駅を出て歩きはじめていきなり一面の菜の花畑に遭遇します。この日はあいにくのくもり空だったのですが、目が覚めるような一面の黄色に囲まれ、自分がどこで何をしているのかを忘れてしまうような別世界に入ってします。

 



 菜の花畑を抜けると、典型的なイングランドの田園風景が広がります。そして、Little Chart Forstalという村を通過しますが、ここはイギリスのテレビドラマ(私は知りませんが)のHE Batesが住んでいた村ということで、有名とのことです。



 

 そして再び菜の花畑へ突入。
 



 丁度、コースの半ばにSwanInnというパブで一休み(とは言っても、私はお昼の開店前に着いてしまったので、パブの庭にあるベンチで休憩を取りました)。後半は、まずはリンゴ畑を抜けていきます。5月第1週まではこのリンゴ畑のリンゴの花が咲き乱れて綺麗だと、ガイドには書いてあったのですが、私が訪れたのはもう殆ど終わり掛けでした。それでも、薄桃色の可憐な花が印象的です。





 リンゴ畑沿いには、綺麗な庭のある家があったりします。

 

 村の中心にセントニコラス教会がありますが、このPluckleyというエリアは、出没する幽霊の種類の多さでも有名らしい(ホント??)のですが、この教会の庭先で遭遇するケースが多いらしいです。(一応出典は、Timeout Country Walk Vol2 p236)



 教会近くからは、Low Wealdの丘から見える展望が素晴らしいです。そして、この丘を下りて、最後の菜の花畑へ突入。今度は、道もあるのだが、ないのだが分からない菜の花畑をひたすら切り開くように歩きます。ジーパンは花粉だらけ。

 

 



 3時間半あまりのこのコース。菜の花畑が無くても、素朴なケントの田園風景を楽しむことができるとは思いますが、せっかくなら4~5月に訪れることをお勧めいたします。

 2012年5月19日

このコースのWeb案内はこちら→
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ロンドン ハイゲート・セメトリー (Highgate Cemetery)

2012-06-16 23:33:13 | ロンドン日記(イベント、観光、スポーツ)
 ロンドンの北部にハイゲートという高級住宅街があるのですが、このエリアの一角を占めるハイゲート・セメトリーを訪れました。イギリス縁の有名人のお墓がいくつかあることで有名なところです。日本で言えばさしづめ青山墓地と言ったところでしょうか?

 道路を挟んで東墓地と西墓地に分かれていますが、西墓地は外来客は定期的に墓地が実施しているガイドツアーでないと入ることはできません。私はお目当てのお墓が東墓地にあるので、東墓地のみを訪れました。入り口で入場料3ポンドを払って中に入ります。さらに1ポンドで敷地内地図を購入して、お目当ての場所を探して、向かいます。





 墓地は緑に囲まれたというよりも、墓地が林の中にあるという趣です。



 お目当てはこの方のお墓。



 そうです。カール・マルクスです。マルクスはドイツ出身ですが、1849年から65歳で亡くなる1883年までロンドンで過ごしています。私は共産主義者ではありませんが、学生時代にはマルクスは殆どの受講科目に何らかの形で出てきたし(私は試験前に概略本を斜め読みするだけでしたが・・・)、何よりも、ロンドンの亡命生活中30年間、大英図書館に朝から夕方まで通い続けて研究を続けたという熱意だけでも脱帽。そして、その研究成果、理論は、社会科学分野の理論としては間違えなく最も世の中に影響を与えてきました。もと不良学生は、ほとんど原典にあたることもしていませんが、せめて墓参りぐらいして、その業績に敬意を表し、学ぼうと思ったわけです。



 銅像の顔の大きさはこの写真では分かりにくいのですが、相当大きいです。そして、その下には有名な"Workers all land unit"の一文が。ちなみにマルクスの墓は、ハイゲートセメトリーの中でも、最も人気があるそうです。

 マルクスのほかにも政治家、作家(ジェーン・オースティンとか)、芸術家、企業家等、いろんな有名人がこの墓地では眠っています。ちょっと、週末の午後にでも、散歩の寄り場所にしてもいいと思います。

 ※ハイゲート・セメタリ―のHPはこちら→
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ロンドン交響楽団/ ハイティンク指揮/ ピレシュ ピアノ

2012-06-15 23:45:16 | コンサート (in 欧州)
 つい2週間前に、ロイヤル・コンセルトヘボウを振ったハイティンク大先生がLSOを振るということでこれまた楽しみだった演奏会です。期待どおりの二重丸でした。

 特に素晴らしかったのは、マリア・ジョアン・ピレシュによるモーツァルトのピアノ協奏曲20番。一つ一つの音の輪郭が明確な上に、連続性があり、とっても優美。完全に自分の曲として自信を持って弾いている感じで、安心して音楽に浸っていられます。

 久しぶりに聴く第2楽章は映画「アマデウス」のエンディングで使われた曲。聴きながら、高校時代、クラブ活動の帰りに地元の名画座に、黒の詰襟を来たまま男友達と2人で見に行った思い出が蘇ってきました。最終日の最終回にかけこんだためか、20名もいないのではと思われるホール内に流れるこのエンディングテーマ。クレジットのすべてが流れ、音楽が終わるまで、誰一人として席を立たないし、扉から新たに入ってくる人も居ない。こんなに最後の最後まで映画を味わいつくしたのは初めてだったし、音楽と言えば、聖子、明菜だった私にクラシック音楽って悪くないなと思った初めての瞬間だったのです。

 そんな高校時代の思い出にも浸りながら、このモーツァルトがずーっとこのままいつまでも続いてほしいと思って聴いていました。ピレシュはとっても小柄ですが、その小柄な体が叩くピアノの音は主張はあるけども、とっても自然体。体に染み入るような音です。ただただ美しく、一つの完成された演奏だと思いました。

 前回のブルックナーの時もハイティンクの指揮は、堅牢で重厚な演奏だったのですが、今回も最初から最後までこのスタイルでした。一曲目のパーセルも2曲目のモーツァルトもスケールの大きい交響学的な演奏だったので、もっと小規模な室内楽的な演奏なのかと勝手に思っていた私には意外でした。

 休憩後のシューベルトの交響曲第9番は、有名な曲のはずなのに、CDも持っていないし、実演もはじめてなので、恥ずかしながらはじめて聴く曲でした。でも、隙がない演奏であることは私にも分かります。弦の重厚な演奏、美しい木管の調べ音が印象的です。悪く言えば癖が無さすぎて、教科書的な印象を感じないわけでもありませんが、この堂々としていて、重心が低く、安定的なびくともしない演奏は、教科書的というよりも王道を行くといったほうが相応しいと思います。ハイティンクの指揮と高い技術を持つLSOの素晴らしいコラボでした。

 スタングオベーションはないものの会場は大きく暖かい拍手に包まれました。演奏を終えた奏者の安堵と満足感の表情に加え、奏者のハイティンクに向ける眼差しや奏者からの拍手からも、ハイティンクがいかに奏者からも慕われ、敬われていることがわかります。

 それにしてもハイティンク大先生は俳優の晩年の志村喬(故人)に似ているなあ~


(マリア・ジョアン・ピレシュ)


(シューベルト終演後のハイティンク大先生)


(楽員から讃えられる大先生)



London Symphony Orchestra / Bernard Haitink
Music by Purcell, Mozart and Schubert
10 June 2012 / 19:30
Barbican Hall

Purcell Chacony in G minor
Mozart Piano Concerto No 20
Schubert Symphony No 9 (‘The Great’)

Bernard Haitink conductor
Maria João Pires piano
London Symphony Orchestra
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イングリッシュ・ナショナル・オペラ/ カリギュラ

2012-06-14 23:34:01 | オペラ、バレエ (in 欧州)
 ENOの新作「カリギュラ」を見に行きました。悪名高いローマ皇帝カリギュラの孤独と狂気と死を描くオペラです。歌らしい歌はなく、台詞を音楽に乗せて発生する楽劇タイプの作品です。

 舞台自体は演奏者、歌手陣ともにとても熱演だったのですが、暗くて絶望的なストーリーは正直あまり楽しめたものではなかったです。カリギュラを事例として、独裁者の哀しさを描くという作者の作品の意図は理解できるのですが、これをオペラにして公演する意味合いは正直良く解りません。オペラのテーマとして適切とは思えず、現代芸術としてのオペラの難しさを表していると思いました。
 
 でも、ENOは引き続きこうしたチャレンジを続けて欲しいです。この手の現代物の公演では、ENOも相当、集客で非常に苦労していると思うのです(今回私はストールの前から6列目の席が何と20ポンド(!)の割引価格)が、明らかにENOのお客さんはRHO(ロイヤルオペラハウス)とは違っていて、オペラに何か新しい物を求めている気がぷんぷんします。この雰囲気は私はとっても好きだし、イギリスのオペラファンの層の厚さを感じるところです。

 このチャレンジが続く限り、私も極力、ENOの公演は見に行こうと思う次第です。ガンバレ、ENO!



Caligula

Glanert
New Production

19:30 09 June 2012

Credits
New production supported by ENO’s Contemporary Opera Group

Conductor Ryan Wigglesworth
Director Benedict Andrews
Set Designer Ralph Myers
Costume Designer Alice Babidge
Lighting Designer Jon Clark
Choreographer Denni Sayers
Translator Amanda Holden

Cast includes
Caligula Peter Coleman-Wright
Caesonia Yvonne Howard
Helicon Christopher Ainslie
Cherea Pavlo Hunka
Scipio Carolyn Dobbin
Mucius Brian Galliford
Mereia/Lepidus Eddie Wade
Livia Julia Sporsen
コメント (2)
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