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その後の『ロンドン テムズ川便り』

ことの起こりはロンドン滞在記。帰国後の今は音楽、美術、本、旅行などについての個人的覚書。Since 2008

ウィーン旅行 (その2) 楽友協会でウィーンフィル(Wiener Philharmoniker)を聴く

2010-05-31 17:50:12 | コンサート (in 欧州)
 ホテルで1時間ほど昼寝して、万全の体調でコンサートホールに向かう。

 楽友協会大ホール。まさに世界のクラシック音楽の殿堂たるオーラが、建物の内外に満ち溢れている。いよいよ聖地に足を踏み入れるのだ。ホールに向かう階段や廊下を歩くときはは思わず、新入社員から5年間の現場仕事の経て、初めて本社に転勤となって本社ビルに足を踏み入れたときの緊張感を思い出した。幾何学模様の美しいのホワイエの天井が印象的。





 中に入るとそこには西洋版金色堂があった。まさにピカピカ。天井にはギリシャ神話の神々だろうか?人間離れした人たちの絵が描かれ、壁には誰かはわからないが彫像が囲んでいる。これが楽友協会大ホールかと思うと感慨も一潮だ。やっと、ここに来れた。しかもウィーンフィルのコンサートだ。思わず、写真を撮りまくる。日本人老若男女のクラシックファンも相当数いた。みんな、うれしそうにシャッターを切っている。そりゃ、うれしいに決まっている。





 演奏も素晴らしいものだった。開演前は私なりの不安があった。ラストのプロコフィエフを除いては、生どころかCDですらも聴いたことが無い曲ばかり。それも、比較的現代ものばかりの選曲はどうもウイーンフィルのイメージとも合わない。どうせなら、コテコテの古典派やロマン派のプログラムが良いのにと思った。ただ、指揮は日頃からLSOで聴いているゲルギー、そしてヴァイオリンはロンドン、ザルツブルグでも聴いたスナイダー。一番お気に入りのヴァイオリニストなのが救いだった。

 一曲目はフランスの作曲家アンリ・デュティユー(Henri Dutilleux)の曲。結局3曲の中でも最も現代モンぽかった。耳に馴染むどころか、思わず耳をふさぎたくなるような不協和音の連続。でも、これだけ耳に馴染みにくい音楽を素晴らしい演奏に纏め上げるのはWPOの力と言わざる得ないだろう。バランス、ハーモニーいずれも巣晴らしかった。ただ、ちょっと観光の聴衆にはつらかったのか、拍手は1回きりのカーテンコールだった。

 二曲目はエルガーのヴァイオリン協奏曲。ここでは、スナイダー君のヴァイオリンが炸裂。第1楽章の迫力、第2楽章の繊細さと優しさ、第3楽章は集大成。素晴らしい演奏でした。WPOとの呼吸もピタリでした。ただ、これは曲自体が長すぎた。初めて聴く人が多いと思われるこの曲で、40分クラスの演奏時間は正直、聴くほうは集中力が途切れます。第一楽章で終わりかと思って拍手した人も何人もいたし。ちょっと、疲れちゃうのが難点。





 メインはプロコフィエフの交響曲第5番。これも素晴らしい演奏。揃った弦、自己主張しながらも全体の調和を決して乱さない金管が、合わさって素晴らしい迫力演奏。第2,4楽章のバレエ音楽風の音楽がとても気に入った。ゲルギーはLSOよりもかなりアクションが派手で、変幻な動きで音楽を作っていた。いつもと結構違うので、意外だった。






 満足感一杯で会場を後にした。コンサートでの熱気で熱を発している頬に夜風がなんとも心地よい。夜のライトアップした楽友協会もまた美しい。




2010年5月28日


≪ウィーン旅行シリーズ≫
 (1)ウィーン旅行(その1) 百像の街


Freitag, 28. May 2010
19:30 - Großer Saal
End: approx. 21:40

Artists:

Wiener Philharmoniker
Valery Gergiev, Dirigent
Nikolaj Znaider, Violine

Program:

Henri Dutilleux
"Mystere de l´instant"
Edward Elgar
Konzert für Violine und Orchester h - Moll, op. 61

-------- Break --------
Sergej Prokofjew
Symphonie Nr. 5 B - Dur, op. 100

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ウィーン旅行 (その1) 百像の街

2010-05-31 17:45:25 | 旅行 イギリス外
 朝7時40分Gatwick空港発のEasyJetでウィーンに向かう。出発が30分ほど延びて、到着は11時頃。空港と街を結ぶバスが丁度発車したばかりだったため、ホテルにチェックインしたのは12時20分頃。荷物を降ろして早速出撃。

 今日は天気が良く暑いぐらい。ポロシャツ1枚でもいいぐらいだが、念のためジャケットを羽織る。昼飯を迷ったが、ゆっくり食べるほどさしたる食欲が無かったため、屋台のピザですませる。意外と上手かった。ロンドンの屋台ピザよりずっと上手い。

 まずは、街のへその教会に向かって歩く。街の雰囲気はとても洗練された雰囲気。プラハを明るくしたような感じでなかなか良い。街幅が広く余裕がある。趣向を凝らした建物が多く、歩いているだけで楽しい。暑いせいかもしれないが、やたらアイスクリームを食べている人が目に付く。それも随分大きいサイズだ。

(ウイーンのへそ シュテファン寺院)


(シュテファン寺院から延びるグラーベン)


 定番どおり王宮へ。建物のスケールが大きいので驚く。華やか。ハプスプルグ家恐るべし。少年合唱団の日曜日のミサの残券を確認しに行ったが、生憎昼休み中。王宮の敷地内を散策。やたらでかい彫像がある。ウイーン史における有名人物ばかりなので私にもわかるが、とても程よく品のある彫像でウイーン的。建物も派手だがフランスほどでもなく、ごてごて感はなく、いかにも欧州的で私好み。

(王宮入り口 観光用の馬車が常に出入りしてます)


(オイゲン公騎馬像と後ろは新王宮)


(フランツ2世像)


(カール大公騎馬像)


 チンチン電車に乗って、楽友協会に夜のウィーンフィルのチケットを取りにいく。これがまた噂にたがわぬ豪華絢爛な建物でさすが。

(ウイーンの路面電車はなかなかシックで良い。このほかに新型の綺麗な車両もある)


(クラシック音楽の聖地であり、殿堂である楽友協会 有名なニューイヤーコンサートを行うところです)


 今一度、王宮に戻って、モーツアルトの彫像の写真を撮った。それにしても、ウイーンは、少し歩けば彫像にあたる。プラハは「百塔の街」と言われているが、さしずめウイーンは「百像の街」だ。百以上は間違いないくあるだろうから「千像の街」かもしれない。

(こんな綺麗な彫像を建ててもらえればモーッアルトも嬉しいだろう)




 再び少年合唱団のミサのチケット売り場に。幸運にも、まだ数枚残席があったので、一番高いのを買った。€29也。

 夜のコンサートまで中途半端に時間があるので、本来の計画どおり美術史博物館へ行こうかどうか迷ったが、夜に備え、ホテルに戻って昼寝をすることとした。


 2010年5月28日

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ロイヤル・オペラ・ハウス 「連隊の娘」 (La Fille du régiment)

2010-05-31 06:18:25 | オペラ、バレエ (in 欧州)
 思いっきり楽しませてもらいました。ドニゼッティのオペラ「連隊の娘」です。笑いあり、ほのぼの人情あり、美しい歌があり、最高でした。

 この日の盛り上がりの第一人者は一にも二にも、マリーを演じたNatalie Dessayだと思います。Natalie DessayによるMarieは、もうロイヤルオペラとしても3シーズン目とのことですが、まさに当たり役だと思います。歌もさることながら、動きや表情など役つくりにかなりのエネルギーが使われそうなMarie役を見事に演じていました。歌の表現の豊かさ、演技の柔軟性など、素晴らしかったと思います。

 トニオは、今回の公演の目玉でもあったフローレンスではなく、今回はコリン・リーでしたが、彼も安定した、うっとりするテノールを聴かせてくれました。彼のアリアのは観衆からも「ブラボー」が連発されていました。

 他にもシュルピスのAlessandro Corbelli、伯爵夫人のAnn Murrayもしっかり脇を固めて、とても安定感のある舞台作りに大いに貢献していたと思います。

 指揮のBruno Campanellaさんは初めてでしたが、おっとりした美しい音楽を奏でてくれました。とても幸せな気分になることができるものでした。
 

 (この日は8ポンドの立ち席。立ち席は安いだけでなく、絶対、眠らないというメリットがあります)


 前列の中央の女性がマリア役のNatalie Dessay。左がトニオのコリン・リー。


 指揮のBruno Campanellaです。




La Fille du régiment

Thursday, May 27 7:30 PM
Credits
Composer Gaetano Donizetti
Director Laurent Pelly
Associate Director Agathe Mélinand
Dialogue Agathe Mélinand
Set Designer Chantal Thomas
Costume designs Laurent Pelly
Lighting Joël Adam
Choreography Laura Scozzi

Performers
Conductor Bruno Campanella
Tonio Colin Lee
Marie Natalie Dessay
Sulpice Alessandro Corbelli
La Marquise de Berkenfeld Ann Murray
Hortensius Donald Maxwell
La Duchesse de Crackentorp Dawn French
コメント (2)
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ロスリン礼拝堂 (Rosslyn Chapel)

2010-05-30 06:52:48 | 旅行 イギリス
※早いものでエジンバラマラソンから1週間が経ちます。足の筋肉痛からも完全開放。今日は一件、エジンバラでの書き残し記事をご紹介いたします。

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

 「しばしば、"暗号の大聖堂"と呼ばれるロスリン礼拝堂は、スコットランドのエジンバラより7マイル南の、かつてミトラ教の神殿があったところに建っている。1446年にテンプル騎士団が建造したこの礼拝堂には、ユダヤ教、キリスト教、古代エジプト、フリーメイソン、そして異教の伝承に基づく象徴が、気が遠くなるほど数多く刻みこまれている。

 礼拝堂のある場所は、グラストンベリーを通る南北子午線の真上に相当する。この子午線-ローズ・ライン-はアーサー王のアヴェロン島の所在を示す目印であると伝承され、イギリスの神聖な地形の中心をなす柱とも言われている。ロスリンは元来"Roslin"と綴られ、この聖なるローズ・ライン(RoseLine)を名前の起源とする。」


 (『ダ・ヴィンチ・コード』(ダン・ブラウン箸 越前敏弥訳)104章より引用)



 今回のエジンバラ行きは観光目的ではなかったのですが、ここだけはどうしても前から行きくて、足を運びました。数年前に日本で読んだ『ダ・ヴィンチ・コード』は面白く一気に読んでしまったし、映画は、ラストシーンのロスリン礼拝堂を空からの撮影した画像が美しく、とても印象的だったからです。

 「やっと、来れた」 そんな思いで、訪れた場所です。

 エジンバラからローカルバスで40分。メインストリートもBed&Breakfastが2軒建っている以外は何もないところです。天気が良いので、さわやかな田舎に見えますが、冬の曇りの時に来たら、こんな寂しいところはないだろうなあと思うようなところです。


教会に入る小道の入り口には、教会を示す掲示板がありました。いよいよです。


 30メートル程小道を進むと、教会の入り口に着きました。ただ、ちょっとがっかり。というのは、ガイドブックには書いてあったものの、教会の外観は長期にわたる修復中とのことで、足場が組んであり、外観はほとんどわからなかったからです。


 足場がなければ、こんな感じの遺跡のような教会のはずなんですけど。(Following pictures from グーグル画像検索)



 しかし、中に足を踏み入れたとたん、足がすくみました。中にはすごい霊気が漂っているような気がしたからです。私はいわゆる霊感とかとは全く無縁の人間なのですが、そんな私でも、何か強く感じるものがあるような気がしました 


 無数の彫り物が睨んでいます。堂内は写真撮影は禁止。今回はしっかり守りました。写真を撮ったら、なんか祟られそうな感じがしたからです。一つ一つの彫り物に何の記号が隠されているのだろうか?こんな田舎のに何を求めてた建てたのか?地下に降りると、外の暑さが嘘のように異様に寒いです。汗が一気に冷め、寒気がして来ます。

「館内のあらゆる表面に象徴が刻まれている-キリスト教の十字架、ユダヤの星、フリーメイソンの紋章、テンプル騎士団の正十字、豊饒の角、ピラミッド、占星術の星座、植物、野菜、五星、そして薔薇。テンプル騎士団は熟練した石工の集団でもあり、ヨーロッパじゅうに騎士団の教会を築いたがロスリン礼拝堂は愛と尊敬の最も崇高な所産とみなされた。彼らはすべての石に彫刻を施した。ロスリン礼拝堂はあらゆる信仰に、あらゆる伝統に、そしてとりわけ自然と女神に捧げられた聖堂なのでさる」




よく言えばパワースポットなのかも知れませんし、どこまでがホントでどこがフィクションなのか区別がつかない「ダ・ヴィンチコード」に乗せられているだけなのかもしりません。

いずれにせよ、小さな、どこにでもありそうな古い教会の中で、一つ一つの彫り物を見ながら、その記号の意味を想像するのは、空想力を掻き立たれる刺激的な体験でした。彫り物とあたかも対話をしているような錯覚に陥り、過去と現在の連続性をここでも(フィレンチェのサンマルコ寺院で5月頭に感じたばかりですが)感じました。

閉館時間が間近に迫る1時間あまりの間、その小さな教会で不思議な時間を過ごしました。

エジンバラにお出かけの方は是非、お立ち寄りください。

公式ホームページはこちら→

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村井純 『インターネット新世代』(岩波新書)

2010-05-29 07:14:50 | 
日本のインターネットの第一人者である村井先生による岩波新書第3弾。インターネット全体の課題と、日本の役割について語っている。

ここで書かれている情報そのものに新しいことはそれほど多くない。ただ、日本と世界のインターネットの第一線でリードしてきた著者ならではの、高い視点、広い視野がいたるところから感じられる。そして、インターネットに対する愛情と期待。まるで、著者にとってはきっと自分のこどものようなものなのだろう。

ただ、ビジネスの世界に身をおくものとしては、やや話が高等すぎると感じてしまうことはある。しかし、ビジネスの世界や日常の世界の中で、インターネットとかかわる中で、この著者のような視点をもってインターネットの世界を見るとまた違ったものが見えてくるのかもしれない。

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LSO/ Valery Gergiev /Turangalila-Symphonie

2010-05-28 06:03:19 | コンサート (in 欧州)
 ※聴きに行って一週間がたってしまいました。遅ればせながらのコンサート感想です。

 この日のコンサートのメインは、メシアンのトゥーランガリラ交響曲。一度、生で聴いてみたいと思っていたので、とても楽しみにしていました。日本ではなかなか聴けないし、それをゲルギエフとLSOで聴けるのですから。

 しかし気合いが空回りしたのか、一曲目では、大編成のオケから壮大で美しい音楽が始まるものの、一分も経たずしてコックリ、コックリ。そして完睡。気がついたら終わっていました。だから週日のコンサートはなるべく行きたいくないのです。ホールの席に着くと、どうしても日中の仕事の疲れが一気に噴出してしまいます。演奏者にとっても失礼だし、自己嫌悪に陥いります。(印象ですが、ロンドンの音楽会でコックリしている人って、東京に比べてずっと少ない気がします。在京某大手交響楽団の定期公演なんて結構沢山の人がいつもコックリしてました・・・)


 休憩時間にしっかり気合いを入れ直して、メインに臨みました。

 凄い音楽と演奏でした。ピアノ、オンド・マルトノ(電子楽器の一種)、金管がうねり、絡まり、自分に降りかかってきたというか、襲ってきました。ただ、凄いということは体で感じられるのですが、正直、自分にはそれ以外は何も分からない感じでした。自分の音楽の理解の範疇を完全に超えていた気がします。小学生が大学入学試験問題を前にしたような感じです。難しいということはわかるけど、それ以外のことは何も分からないのです。ただただ、聴きながら唖然とするだけでした。これは、あと何回聴けば、解った気ぐらいになれるのだろう?正直、何を感想として書いてよいかわからないという、不思議な体験でした。まだまだ修行がたりないな。

 ピアノ独奏のJoanna MacGregor(下の写真の左手)はJazzなども含めてクロスオーバーな活躍をしている方らしく、姿いでたちも、クラシックコンサートに出てくるピアノ奏者とは違うオーラが漂っていたし、ピアノを弾く姿の力強いことにはビックリしました。この間、内田光子さんのモーツアルトの演奏を間近で聞いたばかりの舞台で、全くタイプの異なる音楽と演奏を聴くというのも、面白い経験でした。


 ゲルギーさんはピアノの影に隠れて今日は良く見えませんでした。

London Symphony Orchestra / Valery Gergiev
Part of the Dutilleux series
20 May 2010 / 19:30
Barbican Hall

Henri Dutilleux Métaboles
Messiaen Turangalila-Symphonie

London Symphony Orchestra
Valery Gergiev conductor
Joanna MacGregor piano
Cynthia Millar ondes martenot
コメント (6)
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欧州の共通言語

2010-05-27 06:47:49 | ロンドン日記 (日常)
欧州主要拠点のマネジャー会議の後、メンバーで、近くのパブで食事をしました。各オフィスの近況、最近生まれた子供の話、日曜日に走ったフルマラソンの話し(→これは私ネタ)などなど、話題には事欠きませんが、やはり一番盛り上がるのは数週間後に開催を控えたワールドカップサッカー。

今日のメンバーは、ドイツ人・フランス人・イギリス人・スペイン・オランダ人・日本人。全て出場国の人ですから、盛り上がらないわけがありません。

残念ながら、JAPANの存在感は0に近いです。中には、「JAPANも出てるんだ!」などとのたまう失敬な奴も。日本以外は何処が優勝してもおかしくない国ばかり。彼らと話していると、既に関心は決勝トーナメントに絞られているようです。「予選で、如何にチームを作れるか次第だよね」という発言がいろんなとこで聞かれますから。「1勝ぐらいして欲しいよなあ」と心から願っている私とは、全然世界が違います。

それにしても、サッカーというスポーツが如何に欧州の共通言語であるかということを実感します。欧州内の各地を訪れる度に、欧州の多様性に驚かされる私が、「欧州」を感じるのは、サッカーと通貨(ユーロ)ぐらいです。観るのは好きだけど、戦術や技術にも詳しくない私でも、サッカーという話題だけでかなり欧州人と距離感が縮まるのは間違い事実です。

彼らに日本を見直させるためにも、「ガンバレ、サムライJAPAN!」

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イングランド/スコットランドの車窓から

2010-05-26 06:57:37 | 旅行 イギリス
 今回のエジンバラ行きにあたっては、BAの乗務員ストライキのため列車による移動となりましたが、このおかげで初夏の素晴らしい車窓を楽しむことができました。その何枚かのスナップをご紹介します。

 エジンバラ行きの列車はロンドンのキングス・クロス駅から出発します。ご存じの方も思いますが、イギリスの列車は、飛行機のように発車の数十分前にならないと、発車ホームがわかりません。発車時刻が近ずくと、この電光掲示板でホームを確認。私はEAST COAST社の9:00発車のエジンバラ経由グラスゴー行きの切符を買っていました。


 車窓の風景は本当に素晴らしいものでした。ロンドンを出て10分も経たないうちに、イングランドの田園風景が楽しめます。5月上旬ごろから満開になる菜の花がまだ残っていて、黄色の絨毯は目が醒めるようです。


 新緑の緑も美しいです。この路線は昨夏以来2回目(昨年の乗車記はこちら→)ですが、美しいイギリスの車窓の中でも最も美しいのではと勝手に思っています。


 ただ、この路線は遅れることで有名らしいです。今回も途中、人身事故ということで1時間近く停車とのろのろ運転の繰り返しでした。ただこっちの人は慣れたもんで、その程度の遅れには全く動じていませんでした。

 イングランドとスコットランドの国境沿いの町べリック・アポン・ツイードの近辺です。


 そして、そこを超えると北海の海岸線沿いに走ります。これは、ホント絶景。小さいのが羊。なんか、イギリスですよね。


 1時間の遅れよりも、閉口したのは途中でエアコンが故障したことです。社内が蒸し風呂とまではいかないが、相当暑くなって、結構きつかった。写真のおばさんもサンドイッチが入っていた小型サイズの紙袋をうちわがわりに、「暑い!暑い!」


 というわけで4時間30分の予定が、5時間40分かかりましたが、そんなに乗っていることを全く感じさせない、楽しさです。


 復路はファーストクラスに乗りました。料金が15ポンドぐらいしか違わなかったと、マラソンで疲れ果てているはずなので、少しは贅沢させてもらおうと思ったためです。

 イギリスのファーストクラスだからアッパークラスの人ばかりが乗っているかと思ったらそうでもありませんでした。子供も乗っており意外とうるさい。でも片側は一人座席なので気を使わないですみますし、座席のテーブルにはコーヒーカップが備え付けてあり、乗務員が紅茶/コーヒーを無料でサービスしてくれます。ちょっと残念だったのは、椅子が微妙に自分に合わず、座りにくい。大きいのは良いのだけど、サイズに合わない服を来ているような感じで、文字通り座りが悪い。これは意外でした。


 17:00エジンバラ発の列車です。夕陽にがあたるスコットランドの風景がとても美しい。



 美しい橋で有名なニューキャッスル・アポン・タインを通ります。


 世界遺産にもなっているダラム大聖堂も見ることができます。


 復路も予定通り、雷の影響で30分遅れて22時丁度にロンドン着。丁度、廻りが暗くなったころでした。

 まだ、それほどの路線に乗ったわけではありませんが、このロンドン―エジンバラのEastCoast路線は、お薦めです。4,5時間の乗車時間は全く気にならずに、車窓を楽しむことができる、最高の旅情が味わえます。ストライキのBAに感謝!!!
コメント (4)
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エジンバラ・マラソン 完走記

2010-05-25 05:47:16 | ロードレース参戦 (in 欧州、日本)
 2010年5月23日

 朝起きたら、空はどんより曇り。このまま、曇りの天気が続いてくれたらと思ったが、イギリスの天気がそんな甘いもんじゃないことは、百も承知。

 朝のB&Bの朝食を済ませ、いよいよ出陣。ランナーたちが続々と集まってくる。スタート地点は、エジンバラ中心部の東端。写真の中央にかすかに小さく写っているエジンバラ城の反対側。


 スタート地点のリージェンストリートは、カールトン・ヒル(昨夏の旅行記はこちら→)のふもとで、ホリルード公園(昨夏の旅行記はこちら→)が見渡せる。朝方は曇っていたが、徐々に雲が切れ、待っている間に晴れ間が覗いてきた。今日はどこまで暑くなるのだろうか。昨日ぐらい暑くなると苦しいなあ。




 丁度、10時スタート。公園の麓を通って、街中を抜け、東方向に向け海に向かう。出だしの数マイル、昨夜は9時半に寝ただけあって好調に走り始める。太陽が覗き、気温がどんどん上がってくるのが分かる。



 

 前半はとにかく暑さ対策に集中。ポイントでもらう水ボトルを三文の一飲んでは残りは手に持ち適宜体にかけて体温の上昇を防ぐ。白人さんにはこの暑さは辛いだろうなあと、この時は相手を気遣う余裕もあり。


 右手に見える海は静かで、湖のような海だ。暑さはあるものの、ハーフ過ぎまでは順調。2時間47分台、ちょっと速すぎるかなというぐらい。




 急に様相が変わり始めたのは、15マイル地点ぐらいから。微妙な気がつかないぐらいの緩い上り傾斜が続いたせいか足が急に動かなくなってきた。「オーイ、まだハーフちょっと過ぎで後20キロ近く残っているんだぜ。いくらなんでも、足に来るのは早すぎるだろ。勘弁してくれよ。」と自分のからだと対話。話したからと言って良くなる訳でも無く、更にだらだら斜面が続き、とても苦しい。足が釣って動かないなら諦めもつくが、そういう訳ではなく、ただ重く動きにくいのだ。それがかえって自分の意思の強さを試されているようで、無性に自分の体に腹が立つ。 菜の花畑など綺麗な風景を楽しむ余裕は無くなってきた。


 誤魔化し誤魔化しでなんとか30キロ地点へ、一応ラップを刻むが、正直、意識がもうボーっとしていて、時計を見る余裕はない。あと10キロは長いなあ〜。疲れ度から言ったら、もうフルを走りきったような状態。こりゃ、久しぶりに途中棄権かも、とやや諦めにも近い気持ちが湧き始める。ただ、相かわらず海を横手に見ながらの風景は素晴らしい。あと12キロだ。走りきろう!「がんばろう」→「駄目かも」→「がんばろう」→「駄目かも」を5分おきに繰り返していたような気がする。


 ただ、30キロ過ぎから、気合いを入れ直して、走り始めたところで、今度は左ふくらはぎが釣り始める。この症状は珍しくないので、そろそろ来ると思ってたところだ。忍者走りのように、ふくらはぎをなるべく使わずに走ってみる。すると、今度は左腿の裏側、更には右のふくらはぎまで、釣り始める。走れなくなるほどの酷い痙攣ではなかったので、再び、走り歩きのような、傍目で見ているときっと歩いているようにしか見えない走りで誤魔化した。幸い往路で苦しんだ緩い上りが、逆に復路では緩い下りになったので、その誤魔化しも結構通用した。

 助かったのは、ゴールが近づくにつれて沿道の応援がすごくなったこと。声援に背中を押されると言うのは本当なのである。この日の自分は押されると言うより、声援に引っ張ってもらった感じだ。沿道の家から、庭の芝生の水まきようのホースからシャワーを浴びせてくれたり、子供が水鉄砲で打ち込んできたりしてくれるのも、熱くなった体には大いに助かった。


 ゴールは、エジンバラのMusselburghという地元競馬場。スタンドに一杯のサポーターが応援してくれている。競走馬になったつもりで最後の直線で、自分に鞭を入れた。タイムは4時間15分17秒。中盤、あんなに情けない走りにしてはタイムはびっくりするほどまずまずだった。


 終了後の華やかさはアムステルダムマラソンを遥かに凌ぐものだった。生ビールの露店がたち、食事の屋台も多数。お祭り気分満載。ただ自分は、余りの疲労と、走りながらかじったアミノ酸錠剤の後味の悪さから、気分が悪くなる始末。まあ自分の場合は今回一人だから話す相手もいないが、よくもまあみんなレース後に楽しそうにビール飲んだり談笑したりできるもんだと、羨ましいというより、恨めしかった。賞品のメダルとTシャツだけはと思い、写真に撮った。


 自己採点は60点の走り。後半は自分が考えていたような走りが全く出来なかった。ここ2年はそれなりに自分が考えていたのに近い走りができていただけに、呆然とするほどのショックだった。何が悪かったのか?やっぱり前半ペースが早すぎたのだろうか?気温の影響か?コースの難しさ?自分でも良く分からないのが、欲求不満が残る。もう、当分、フルは勘弁願いたいと心底思った。(でも10月のアムステルダムマラソンをもう申し込んじゃっているんだけど・・・)。

 それにしても、風景の美しさは格別だった。こんなところで暮らしていたら、きっと、穏やかな平和な人間になれるだろうなあなどと思わせるような風景だった。

 (手持ちの時計のラップ)
10k 53.07
Half 1.52.46
30k 2.50.04
Final 4.15.17

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エジンバラより帰還

2010-05-24 07:29:21 | ロンドン日記 (日常)
 先ほど、エジンバラマラソンから帰宅しました。タイムこそ手持ちの時計で、4時間15分17秒とまずまずだったものの、ここ数年で一番辛いレースでした。

 まず暑かった。今日はきっと24度位。観光には最高の温度ですが、アマチュアランナーには厳しい気候で、常にボトルを持ちつつ頭にかけ、首を濡らし、腕を冷やしながらのレースでした。

 またコースも、キツかった。英国内でも有数の高速コースと言う触れ込みだったのですが、微妙な緩い上り下りが結構ありました。中間地点を過ぎたぐらいのところで、早々と足に来てしまい、後半はだましだましの半歩き走り。

 走り終わった後は、疲労困憊のうえ、レース途中でかじっていたアミノ酸錠剤の後味が悪く、気分まで悪くなる始末。レース後のビールもパスせざる得なかった位です。当分フルは走りたくない。

 というわけで 「自分を誉めてあげたい」と言うような満足感はまったくない、いけてないレースでした。詳細はまた明日以降ご報告します。

 ただ、景色はこれ以上ないと言うぐらいの大会でした。
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ナショナル・ギャラリー クリステン・コプケ展

2010-05-22 07:21:11 | ロンドン日記(イベント、観光、スポーツ)
守屋さんのブログで紹介されていた(こちら→)のを読んで、ナショナルギャラリーへ出かけてきました(→ナショナル・ギャラリーHPでの紹介)。

 この画家のことは正直、名前すら知りませんでしたが、非常に素晴らしい特別展でした。

 非常に繊細で細かい描写をしている一方で、非常におおらかな雰囲気を絵全体から感じる不思議な絵です。

(グーグル画像検索からPick)










 この画家さんは、デンマークのコペンハーゲン出身です。展示ではコペンハーゲン周辺の風景画、人物画(家族や親類、友人の人物画がほとんどでした)、絵を学びに滞在したイタリアでの絵画を中心に展示されていましたが、いずれも見ごたえのあるものでした。

 私的には、コペンハーゲン周辺の風景画が一番気に入りました。細かい精緻な筆使いで写真を見るような正確性を感じる一方で、色彩の明るさ、おおらかさは写真では決して表わせないものでした。特に、夕刻時を描いた絵の、空の色などは、特に感動しました。何気ない普段の日常の一こま、一風景を切り取ったところや、人物画における対象人物を見つめ、描く際の暖かい雰囲気は、この人はきっと、とっても穏やかで素直な人なのではと勝手に想像したりしていました。

 夜の閉館時間ギリギリでの鑑賞でもあり、殆ど人もいなかったので、短い時間ながらもゆっくり廻ることができ、一瞬、展示室が自分の部屋になったような気にさえなるものでした。

 6月13日までなのでお見逃しなく!

2010.05.14
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ジェットコースター ブリティッシュ・エアライン いい加減にしろ!!!

2010-05-21 14:59:10 | ロンドン日記 (日常)
 もう怒りを通り越してあきれた、BAスト騒動。


結局、
  5月11日 5日間×4日のスト予定の発表
  (勘弁してよ~。交渉による解決をひたすら祈る
  5月14日 22日のエジンバラ便のキャンル決定のお知らせ
  (マラソン大会なので、すぐに列車の手配。せめて、月末の大陸便は飛んでくれ〜)
  5月18日 裁判所によるスト違法の決定 →スト中止
  (ホッ。何はともあれ、月末が動いてよかった。英国にも常識があった!)
  5月20日 裁判所が組合側の上告(?)を認める決定
   同日   29日便のキャンセル決定のお知らせ
  (ぶち切れ。覚えてろよ~)

となりました。((  )内は私の行動・つぶやき)

またBAからのメール(以下参照)が機械的この上なし。改めて、BA便は二度と予約しません!!!!!
これから代替手段を考えますが、連休だから、きついだろうな〜

しかし、この国は本当にどうかしてる。いいところがたくさんある国だが、こんなことがまかり通るようでは、どんなに若くて格好いい首相が生まれたからと言って、明るい未来は期待できない。


-----Original Message-----
From: British Airways Customer Services [mailto:BA.CustSvcs2@contact.britishairways.com]
Sent: 20 May 2010 19:XX
To: XXXXXXXX
Subject: Cancellation - BAXXXXX LHR to XXX on 29 May 2010 : XXXXXXX

THIS IS AN AUTOMATED EMAIL - PLEASE DO NOT REPLY AS WE WILL BE UNABLE TO RESPOND. Please see below for contact details.

Dear Customer,

We regret to inform you that

- Flight BAXXXXX on 29 May has been cancelled.

It may be possible to view your options and rebook or cancel your flights on ba.com.
To check please click the link below:

http://www.ba.com/XXX/XXXXXXXXXXX

Alternatively, please call us on:

- United Kingdom 0800 727 800

- Executive Club members should call their dedicated contact number.
http://ba.com/travel/custsp
- or click the link below for numbers elsewhere:
http://ba.com/contactus

Please accept our apologies for any inconvenience caused.


Passengers: XXXXXXXXXXXX
Booking Reference: XXXXXX

--------------
FLIGHT CHANGES
--------------

***The following flight has been cancelled*** Flight Number: BAXXXX
From: Heathrow (London)
To: XXXXXX
Depart: 29 May 2010 XX:XX
Arrive: 29 May 2010 XX:XX



Yours sincerely,
British Airways Customer Service
コメント (4)
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モスクワ国立交響楽団 『シェヘラザード』 (リムスキー=コルサコフ) ほか

2010-05-21 08:00:09 | コンサート (in 欧州)
 遅くなりましたが、一週間前のコンサートの感想です。

 モスクワ国交響楽団なるオーケストラのコンサートがあることを知り、2日前にWebサイトを見たら、リターンチケットらしきシートが3つだけ残っていたので、早速予約し、足を運んできました。ロシアのオーケストラって聴いてことないし、あと曲目に私の好きな『シェヘラザード』があったからです。

 場所はカドカンホール。このホールは教会を改造して作ったホールです。オーケストラには少し狭いかもしれませんが、アットホームなこのホールの雰囲気はとても好きです。


 一曲目はボロディンの『だったん人の踊り』。この曲のエスニックな香りがとても好きで、日本ではCDを何回か聴いています。今日の演奏は、自分のCDよりも随分早いピイッチで、かつ重厚なサウンドで多少驚きましたが、楽しめました。


 続いてラフマニノフのピアノ協奏曲2番。私はあまりラフマニノフとは縁がなくて、この曲を生で聴くのは初めてです。とっても情緒的な曲で、有名なメロディが随所に聞こえこれがラフマニノフだったのかと今更、知りました。お恥ずかしい。2階席の私の席からはIgor Tchetuevさんの演奏が良く見えましたが、凄いスピードで指が動くのでビックリ。私の動態視力では指が見えません。どう見ても指の動きより聴こえてくる音の方がずっと多い。どうなっているだろうって感じ。


 『シェヘラザード』(リムスキー=コルサコフ)を生で聴くのは久しぶりです。素晴らしい演奏でした。土の匂いがします。そして、魔法の国に連れていってもらったように感覚になる。ヴァイオリン独奏やフルート、オーボエらの木管ソロ、厚みのある弦、澄んだ音が響き渡る金管。緊張感溢れる生演奏ならではのダイナミックな演奏でした。


 指揮のPavel Koganさんは派手さはないですが、堅実に自分の音楽を創っていく感じで好感が持てました。 アンコールも2曲やってくれました。


 とても楽しめた演奏会で満足度高かったです。

13 May, 2010 7.30pm
Moscow State Symphony Orchestra
Zurich International Concert Series 2009-10
Pavel Kogan
Igor Tchetuev
Programme:
Borodin: Polovtsian Dances from Prince Igor
Rachmaninov: Piano Concerto No.2
Rimsky-Korsakov: Scheherazade

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求む、若手業務研修社員!!

2010-05-20 05:12:02 | ロンドン日記 (日常)
 日本の大学生が海外旅行に行かなくなったという話しをよく聞くが、うちの職場も他人事ではない。

 海外の事業所で1年間働くトレーニー制度というものがあって、私の職場も募集をしているのだが、日本にいる若手社員がなかなか応募してくれないのだ。

 こういう言い方は年寄りじみているので嫌なのだけど、私の若手社員時代は、競争率が高くて、行きたくても行けない人がたくさん居た。それが、いまや、海外社費留学も海外事業所研修も同じで、手を上げる人が少なく、本部の人事部は「どうやって多くの若手社員に応募してもらうか?」を議題にして会議をするほどだと聞く。

 「採用が間違っているではないか?」とも思ったが、これはよその会社でも同じらしい。この間、日系企業のパーティーで某大手航空会社の人と話をしたが、航空会社の若手社員でさえ、海外勤務は人気が無いという。「若者の海外離れは、航空会社の場合、収入減にも直結する」と真顔だった。ホントかどうかわからないが、商社でも海外勤務を嫌う若手社員が増えているとの事。

 若い人には若い人なりの感性の良さや能力があって、常に学ぶところは学びたいと思っているが、この点に関しては、本当にその若い人個人も、そして日本の将来も心配だ。そんなに、内向きでいいか?

 上段に構えると、国とか企業の競争力としてこれで大丈夫かということもあるが、なによりも、外の世界・人を知り、違う価値観や生活や文化に触れるということは、すなわち自分を深く知り、他人を知るという、人としての幅を広げる大切な一歩になるはずだ。もちろん、海外に出ることが全てではないが、大きな機会であることは間違いない。

 行きたくない人を無理やり行かせることはできないし、そんなことをしても意味がないということはわかっているのだが、こんな現象に対して自分に何ができることはないのだろうか?経験談を話すつもりで、「僕が若手社員だったときは・・・」なんて話し始めたら、会話の機会すら失うだけだし・・・・

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週末ジョギング いくつかのスナップ

2010-05-19 05:24:18 | ロンドン日記 (日常)
 「いつも、同じ写真ばっかり~」と言われるのを承知で、また週末のジョギングがてらに撮ったスナップを。

 確かに同じなのだが、いつも心打たれるさわやかな風景なのでお許しを。イギリスの冬がどんなに暗くて、長くても、この季節のこの光と輝きがある限り、自分はイギリスの気候が好きだと思う。

 5月15日(土)7:30~8:00頃 ハムステッド・ヒースにて 

雲ひとつない青空とはこのこと


Jogging仲間が・・・


Kenwood Houseに向かう並木道


Kenwood House裏庭の花壇です


木に咲いた白い花が綺麗でした


映画のロケにも使われるKenwood House



 5月16日(日)6:30~7:00頃 リージェント・パークとプロミズヒル 

リージェント運河。本当は、朝日が当たる奥のヴィクトリア朝のマンションを撮りたかったのですが、反射してダメですね


リージェントパークの花壇はいつも良く整備されています


遠近法の絵の練習に使えそう


リージェント運河から公園脇に立つ教会を望む


リージェントパークに隣接するプリムローズヒルよりロンドン中心部を望む




両日ともこの天気は午前中いっぱいで終わりでした。午後は曇ったり、雨が降ったりです。イギリスでも「早起きは三文の得」は正しい。
コメント (4)
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