その後の『ロンドン テムズ川便り』

ことの起こりはロンドン滞在記。帰国後の今は音楽、美術、本、旅行などについての個人的覚書。Since 2008

「2か月以内に出てって下さい」

2009-05-31 16:56:02 | ロンドン日記 (日常)
 日帰りのパリ出張から23:00すぎに帰宅したら、書留の手紙が届いていました


「解約条項に基づき、2か月以内に賃貸契約を終了させて頂きます。8月6日で契約終了となります。
 理由はあなたにあるのではなくて、家主が物件を売りに出したいということによるものです。・・・賃貸を続けたければ、喜んでお手伝いさせて頂きます。・・・」
 なんという無礼な手紙だ!まだ、入居して半年もたっていないのに、こんなことが許されるのか!!!!!

 翌日、早速、この物件でお世話になった日系の不動産屋さんへ電話しました。「こんな話ありうるんですか。納得できません。仮に移るにしても、引っ越し代ぐらいは負担してもらえるんでしょうね・・・。とにかく、もう一度、家主の代理人に事情を詳しく聞いてください」とリクエスト。ただ、不動産屋さんは「めったにこんなことはないんですけど、たまにあるんですよね~。契約上は家主にはなんらペナルティは発生しないことになっているのが普通だから、何らかの補償は無理でしょうね~」とつれない返事。「まあ、確認してみますよ」
















夕方6時過ぎに不動産屋さんから届いたメール
「Noticeの件で、家主側に問い合わせしておりましたが、今日返事がありまして、先方の間違いだったと言っていました。沢山、物件を持っている家主のようですので、他所と間違えたのかもしれません。申しわけなかったという伝言がありました。
どうぞご放念ください。」



疲れるなあ~。この国は・・・。

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ローマ人の物語3 ハンニバル戦記(上) (塩野七生)

2009-05-31 08:35:35 | 
 『ローマ人の物語3 ハンニバル戦記(上)』を読みました。

 宿敵カルタゴとの決戦(ポエニ戦役)の第一ステージを描いています。

 まだハンニバルは殆ど出てきませんが、これから壮大な戦絵巻を期待させるには十分の前振りだと思いました。これからが楽しみです。

 ところで、「最も重い罰は、・・・、戦闘で破れた場合に課せられるのではない。集団で軍規に反した行為をした場合、つまり総司令官に反旗を翻した場合に課せらる罰である。・・・」<p148> 軍隊でも、結果主義ではなくて、プロセス主義だというのは驚きでした。

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ベルリン紀行 番外編 ソーセージとビール

2009-05-30 15:01:14 | レストラン・パブ (in 欧州)
 今回のベルリン旅行では食事にかける時間がほとんどなく、結局、レストランで食べたのは1回きり。あとは、何を食べていたかというと、ドイツといえば定番の屋台のソーセージです。それが結構、手軽でいけます。

 ベルリン名物のカレーソーセージ。カレー粉とケチャップがかかってます。


 最終日のお昼に屋台で食べたソーセージ。


 あとはもちろんビールです。ビルスナービアは日本のビールと似ていて、飲みやすいです。


 ミュンヘンが本場と聞きましたが、日本のビールにはないデゥンケルスも味わい深く、じっくり楽しめます。


 ベルリンの飛行場で最後の一杯。


 今回のベルリン旅行は短い時間ながらもとても充実したものでした。ただ、まだ世界的に有名なペルガモン博物館や絵画館などなど、行きたくても時間がなく今回は断念した場所がいくつもあります。是非、また訪れてみたいです。

 2009年5月25日

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ベルリン紀行 その10 壁博物館

2009-05-30 07:26:02 | 旅行 イギリス外
 ベルリン最終日は、やはり「ベルリンの壁」関連で〆ることにしました。訪れたのは、「ベルリンの壁」にまつわる資料を展示してある壁博物館

 2次大戦の終戦、東西対立、壁の建設、壁の崩壊まで、壁に関するあらゆるものが展示してあります。


 特に、悲喜こもごもは東から西へ脱出を試みた人たち。忍者顔負けに、ロープをはりローラーを廻して、ロープ伝いに脱出した男性。サーフボードの中に隠れて東ベルリンから西ベルリンへ脱出した女性(下の写真)。人間の知恵のすごさがわかります。


 チェックポイント・チャーリー。米軍の東西ベルリンの通用ゲートがあった場所です。


 今も一部残るベルリンの壁の残骸です。




 壁がなくなったのが1989年ですから、ほんとついこの間まで、これが現実だったんですね。

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ベルリン紀行 その9 ホテルアルトベルリン Hotel Altberlin

2009-05-30 06:14:31 | 旅行 イギリス外
今回ベルリンで泊まったホテルALTBERLINは、Webのホテルサイトから予約しました。ポイントはリーズナブルな値段とユーザ評価の高さとロケーション(特に初日に行くコンサートホールから近いところ)で選びましたが、これが当たりでした。

 場所はベルリン市街の中心部と走るポツダム通り沿いにあります。


 都会の真ん中にありながら、家庭的な雰囲気とサービスが良いと、Webのユーザ評にありましたが、その通りでした。入口を入ると、1900年前半の子供を連れた女性旅芸人の等身大人形が飾ってあります。


 朝のビュッフェもなかなか充実しています。


 特に、奥にあるモツレラチーズとトマトが美味しかったです。


 中庭があり、都会の中を忘れるような静けさを味わうことができます。


 一つ一つの小物が凝っています。いかにもヨーロッパ的な自転車ですよね。


 スタッフの対応もマニュアル的というより、アットホームな感じでした。正直、ホテルでは寝るだけでしたが、ゆっくり落ち着ける空間と時間を提供してくれて感謝です。

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ベルリン紀行 その8 観光ジョギング②

2009-05-29 07:59:22 | 旅行 イギリス外
 最終日も朝から観光ジョギングをしました。今日のお目当ては、今回は訪問の機会がなかったベルリン国立歌劇場とベルリン・コーミッシェ・オーパーの劇場を覗くことです。

 まずは、オペラとは関係ありませんが、ベルリンの中心部の一つであるポツダム広場。再開発が進み、周りにはユニークな形をした近代ビルが立ち並びます。丁度昔はベルリンの壁があったところで、今では昔の壁が展示として並んでいます。


 そして、ベルリン国立歌劇場。外見は博物館のような立派な建物です。中に入ってみたかったです。


 こちらはベルリン・コーミッシェ・オーパー。近代的な建物です。「ベルリン・コーミッシェ・オーパーでの上演は基本的に外国作品やモーツァルト等のイタリア語作品でもドイツ語訳で行われている(これはドイツ圏の中規模オペラハウス~たとえばウィーンフォルクスオーパーなど~では通常のことであるが、あえて海外公演でも訳詞作品を取り上げ続けるなど、同劇場の訳詞上演ポリシーは突出している)。観客収容人数は1270席。」(ウキベキアより引用)


2009年5月25日

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ベルリン紀行 その7 レストラン モムゼンエック

2009-05-29 06:23:19 | レストラン・パブ (in 欧州)
 ナチスツアーの後、ドイツ料理のお店に行きました。「地球の歩き方 ドイツ」で紹介されていたお店です。天気が素晴らしいので、外のテラス席に陣取りました。


 頼んだのはベルリン風エンドウ豆のスープ。写真からは良く見えませんが、中に大きなソーセージが一本入ってます。ちょうど、こういう汁ものが食べたかったんです。


 もちろんビールもセットで。銘柄はベルリンの地ビール ベルリーナー・キンドルです。

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ベルリン紀行 その6 ベルリン・ドイツ・オペラ 『チェネレントラ』

2009-05-28 07:09:02 | オペラ、バレエ (in 欧州)
 2日目の夜はオペラに出かけました。ベルリンのオペラといえば、ベルリン国立歌劇場が有名だと思いますが、生憎、昨日・今日はバレエの公演日だったので、ベルリン・ドイツ・オペラにでかけました。演目はロッシーニの『チェネレントラ(シンデレラ)』です。

 ロンドンでネット予約した時の驚きは値段の安さ。ロイヤルオペラでは£200は下らない1階のストール席にはまだ座ったことが無いのですが、この日は1階の正面の前から8列目。その席がなんと€68.昨日のベルリンフィルよりも€20も安い!ただ、「安かろう、悪かろう」だったらどうしようと、ちょっと不安な気持ちで会場に向かいました。

 会場の外観と入った感じは、東京の新国立劇場に似てます。


 

 公演は期待以上に素晴らしいものでした。タイトルロールを勤めたMartina Welschenbachは、それほど名の売れた人ではないようで、正直前半は、演技こそ素晴らしかったですが、歌唱の方は廻りの出演者にむしろ押されていた感じに見受けられました。しかし、後半になるにつれて、調子が出てきて、最後のアリアでは最高に盛り上げてくれました。


 王子のラミーロ役のMario Zeffiriは甘く情緒的な声が印象的でした。


 私的の殊勲賞は、お姉さん役のこのお二方。歌唱も良かったですが、演技が素晴らしかったです。会場を何度も笑いの渦を作り出してくれました。


 今日も「ブラボー」の嵐です。昨日もそうでしたが、拍手の大きさは、ロンドンをはるかに上回ると思います。




 ひとつ残念だったのは、イタリア語上演のドイツ語字幕という環境です。筋は一通り知っていたのですが、掛け合いや歌の意味が分からないというのは少し欲求不満が溜まります。となりのおじサンはやたら声を上げて笑っていたけど、ちっとも笑えませんでしたから・・・


Gioacchino Rossini
La Cenerentola - Aschenputtel
Dramma giocoso in two acts by Gioacchino Rossini
Libretto by Jacopo Ferretti
First performed on 25th January 1817, in Rome
Premiered at the Deutsche Oper Berlin on 20th May 2009

In Italien with German surtitels

conductor Guillermo Garcia Calvo
director Sir Peter Hall
co-director Lynne Hockney
stage-design Hildegard Bechtler
costume-design Moritz Junge
lighting Peter Mumford realized by Jerry Skelton
chorus-master Thomas Richter

Don Ramiro Mario Zeffiri
Dandini Simon Pauly
Don Magnifico Lorenzo Regazzo
Clorinda Martina Welschenbach
Tisbe Lucia Cirillo
Angelina Ruxandra Donose
Alidoro Wojtek Gierlach
orchestra Orchester der Deutschen Oper Berlin
choir Chor der Deutschen Oper Berlin

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ベルリン紀行 その5 ナチスツアー②

2009-05-27 15:08:37 | 旅行 イギリス外
 続いて訪れたのは、ユダヤ人犠牲者記念館


 中に入って行くと、巨大迷路のようです。


 ヒトラーが最後に自殺した総統官邸総統地下壕があった場所。「ヒトラーはラジオ放送も止めベルリンの総統官邸の地下にある総統地下壕にとどまり、国民の前から姿を消すことになる。」(ウキベキア)




 ゲシュタボ本部があった場所。ナチの時代をパネル展示しています。2010年には記念館ができるとのことです。




 計4時間。たっぷり、第2次大戦末期のベルリンの史跡を歩き回りました。日本では、アジアの視点で大戦を見る癖がついていますが、欧州から見ると、また違った第2次大戦が見えてきます。

 2009年5月24日

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ベルリン紀行 その4 ナチスツアー①

2009-05-27 14:34:45 | 旅行 イギリス外
 ホテルの朝食後、ロビーのフロント横で、何気なく手に取った観光リフレーットに目が引かれました。ベルリン・英語ウオーキングツアー「第3帝国のベルリン ヒトラーと第2次大戦の最終段階」。「これは、行くしかないだろう」ということで、当初予定していた世界遺産「博物館の島」訪問はあっさり取り止めにしました。

 ツオー駅前に集合したのは8名ほど。案内役はケリー。スコットランド出身ということだからなのか、かなり癖のある英語を話します。

 まずは、ナチス「予備軍司令部」があった建物を訪れました。真ん中にいる青年がケリーです。


 ヒトラー暗殺を企てながらも、未遂に終わり、処刑されたドイツ人を祀る記念碑がありました。
「予備軍司令部があったベンドラー街は、シュタウフェンベルク街と改称され、ナチス抵抗運動の記念館が建っている。彼らが処刑された中庭の跡には、象徴としてブロンズ像が置かれている」(ウキベキアから引用)


 近くの建物には、ソ連軍との市街戦の際の銃弾跡が。当時の戦闘の激しさを無言で語ります。


 昨日訪れた「フィルハーモニー」のエリアは、ヒトラーのT4プログラムの推進本部があったところだったそうです。T4プログラムとは、「ナチス・ドイツにおいて優生学思想に基づいて行われた安楽死政(「ナチス・ドイツにおいて優生学思想に基づいて行われた安楽死政策」で、「ドイツ国民の“遺伝的な純粋性”を守るためのものであり、また身体障害者や精神障害者を組織的に根絶するというもの」です(ウキベキアから引用)


 今や足もとにこのプレートが残るのみです。


 ベルリン市内の中央にある公園ティーアガルテンを歩きます


 公園の芝生に腰をおろして、欧州の第2次大戦史について復習です。学生時代に戻ったような感覚です。


 公園内にあるソ連軍関連の記念碑とのことでした。詳しいところは聞き取れなかったです

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ベルリン紀行 その3 観光ジョギング(1)

2009-05-26 14:24:50 | 旅行 イギリス外
 観光もかねて、朝1時間ほど走りました。まずは、ベルリン中心部の大公園ティーアガルデンを目指します。

プロイセン王国の凱旋門として、1788~91年に建てられたブランデンブルク門です。


門の上には、勝利の女神と4頭立ての馬車カドリガが掲げられています


ブランデンブルク門の北側に位置するドイツ連邦議会議事堂


公園内の目抜き通り「6月17日通り」を進むと戦勝記念塔ジーゲスゾイレがあります。


塔の上の勝利の女神ヴィクトリア


実は前日はベルリンマラソンの開催日だったらしく、朝からテントやイベント展示品等を片付けに働いている人達がいました。


興味深かったのは、1945年から毎年のベルリン/ドイツの歩みをパネル展示してあったところです。激動のドイツ戦後史が良く分かります。


更に「6月17日通り」を進み、公園の西の端まで行くと、ベルリン動物園の西辺を通って、動物園の南側に出ます。すると、カイザー・ヴィルヘルム記念教会が見えました。1943年英空軍の爆撃された教会です。


6月24日朝

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ベルリン紀行 その2 アバド指揮 べルリンフィル コンサート

2009-05-26 02:33:05 | コンサート (in 欧州)
 感動しました。これがベルリンフィルか。豊潤な赤ワインを味わうような感覚でした。「コクがあって、切れもある」ビールの宣伝のようですが、未体験ゾーンの体験でした。

 少し驚かされたのは、指揮者のクラウディオ・アバド。CDのジャケットや雑誌での写真からイメージしていたよりも、随分お歳を召した方が登場されたので、一瞬、「今日は代役か?」と思いましたが、良く見たら、本当のアバド氏でした。

 指揮ぶりはソフトですが、強弱や濃淡を際立たせて、目を閉じると絵が浮かんでくるような指揮です。前音楽監督だけに楽団員との息もぴったりです。

 ホールの響きのよさも感動でした。一人ひとりの音や、演奏者の息遣いまでが聞こえてくるようなホールです。

 1曲目のシューベルトの劇音楽「ロザムンデ」、2曲目のマーラーの「子供の不思議な角笛」からの3つの歌は、メゾソプラノのAngelika Kirchschlager(アンゲリカ・キルヒシュラーガー)が、張りがあり、繊細で美しい歌声を聴かせてくれました。1曲目は合唱もあるのですが、これも素晴らしかったです。

シューベルト終了後。アバドさんは合唱指揮の人の影に隠れてます。


後ろに合唱団が見えます。


アバド氏もやっと写りました。


2曲目終了後。


休憩時間です。


3曲目のドビッシーも最高でした。弦のアンサンブル、木管・金管の鳴り、響き、全体のオーケストレーション、自分には全てが完璧に聴こえました。
会場からも、圧倒的な拍手です。


とにかく凄いブラボーの嵐で、観衆ほぼ全員がスタンディングオベーション。驚きは、数回のカーテンコールの後、会場が明るくなり楽団員が解散しても、まだ拍手は鳴りやみません。最後には、誰もいなくなったステージにアバドが2回も出てきました。こんなシーンは初めての経験でした。



Philharmonie
Sat 23. May 2009 8 pm

Berliner Philharmoniker
Claudio Abbado Conductor
Angelika Kirchschlager Mezzo-Soprano
Rundfunkchor Berlin
Simon Halsey Chorus Master

Franz Schubert
Incidental music to Rosamunde
Gustav Mahler
3 Songs from Des Knaben Wunderhorn: »Lob des hohen Verstandes« »Wo die schönen Trompeten blasen« »Rheinlegendchen«
Claude Debussy
La Mer


※ベルリン在住の人の感想がありましたのでご紹介します(リンク許諾は得てません)
コメント (2)
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ベルリン紀行 その1 フィルハーモニー突撃

2009-05-26 02:29:17 | 旅行 イギリス外
 イギリスの3連休を利用してベルリンへ行って来ました。主な目的はコンサート・オペラ巡りです。

 ただオペラのチケットは予約済みでしたが、ベルリンフィルのチケットは3月のオンライン販売開始日に販売開始2時間後につないだときにはすでに売り切れ。飛行機は先に予約していたため取り消しもままならず、もう、こうなったら、当日会場でダフ屋でも何でもいいから紛れ込むしかないと決意し、突撃しました。

 土曜日の午前中は予定があるため、午後4時10分発のBA便でベルリンへ向かいます。1時間の時差があるので、到着予定は7時10分。少しでも飛行機が遅れたらアウトです。飛行機の中で、会場前で使用予定の"NEED A TICKET"ボードを作り、あとは、運を天に任すのみです。


 定刻10分前の19時に飛行機はベルリン到着。幸いベルリンの入国審査は殆ど無いに等しいぐらいで、5分で通過。空港内をダッシュし、バスに飛び乗り、途中でタクシーに乗り換え、何と開演15分前の7時45分にコンサートホールのフィルハーモニーに到着です。夕日を真正面に受けたフィルハーモニーは、まさに金色堂のようでした。


 残り15分ということもあってか、人は殆ど会場内に入ったのか、まばらです。これでは、無理かなあと思いつつ、"NEED A TICKET"ボードを出そうとしたら、何といるではないですか。チケットを高々と上げて、買い手を探している万国共通の「ダフ屋さん」が。

 これは当たってみるしかない。「いくらまで出すか?値切るか?」などと作戦を考える余裕もなく、「売ってくれ」と切り出しました。すると、「何枚?」と聞いてくるので「1枚」と答えると、ペアチケットらしくどうしようかと考えている様子。そうしている間に、ドイツ人のカップルが通りかかり、「2枚頂戴(たぶん)」、であっさり商談成立。負けです。

 こうなったら自力で探そうと決意すると、2人目のダフ屋を発見。リターンマッチです。もう時間がなくなってきたせいか、「1枚で良い」。よし、ここで喜ぶと値段で足元を見られると思い、淡々と「値段は?」と聞きました。すると、「額面で良い!」とのこと。心の中で小躍りしながら、額面の€99を払い、チケットをゲット!


 会場に入る際に、「もし偽物だったらどうしよう」とやや不安になりましたが、無事に通過し、ホールに入ります。サントリーホールがモデルにしたというだけあって、ワインヤード風の作りで、演奏者がとても近く、とても親近感の湧くホールです。
 席は1階前列3列目の右端から6番目。楽団員の楽譜をめくる音まで聞こえるような席でした。すでにコントラバスが練習を始めています。今日は何と素晴らしい日なのだろう~


 2009年5月23日


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ミュージカル マンマ・ミーア!

2009-05-23 07:38:59 | ミュージカル、演劇 (in 欧州)
随分前の観劇記です。 

職場の有志で、ミュージカル「マンマ・ミーア!」を見に行きました。先日映画版を見ましたが、映画と同様、老若男女が無条件に楽しめる舞台です。特に、物語のお母さん役の世代(40後半から50代)の女性が異様に盛り上がります。

 どこかで耳にしたことのあるアバの曲ばかりが全体にちりばめられ、まさにミュージカルの魅力一杯というところでしょうか。

 個人的には、ソフィー役のKATIE BRAYBENに魅かれました。綺麗で、歌もさることながらダンスがとても切れがあって、見ていて気持ちがいいです。

 映画と違うのは、アンコールがあること。そして、このアンコールこそが、このミュージカルの真骨頂であるような気がします。マンマ・ミーア、ダンシング・クイーンともう一曲の計3曲を、出演者全員で歌って踊るのですが、もう劇場内はコンサート状態。観衆のほぼ全員が、総立ちで、一緒に歌って、踊ったり、手拍子したりします。「そうか、いままでの物語は、このアンコールのための前座だったのか」と妙に納得してしまいました。

 やっぱり、こういう舞台はたくさんで行くのが楽しいです。(★★★★☆)

 2008年2月23日 プリンス・オブ・ウエールズ・シアターにて

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ローマ人の物語2 ローマは一日にして成らず(下) (塩野七生)

2009-05-22 06:42:06 | 
 『ローマ人の物語2 ローマは一日にして成らず(下)』を読了しました。

 上巻から引き続き共和政ローマを扱っています。中心は、前390年のケルト人の来襲・敗北から、復興を遂げイタリア半島の統一を完成する前270年までを主に扱っています。

 敗者を隷属化するのではなく、共同経営者として取り込んでいくことでローマ連合を拡大してきたこと、インフラを整え、世の中の仕組化を考えていくことなど、ある意味、我々が企業活動でやっていることを既に2000年も前から先取りしていたことには驚きを禁じ得ませんでした。
コメント (2)
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