goo blog サービス終了のお知らせ 

その後の『ロンドン テムズ川便り』

ことの起こりはロンドン滞在記。帰国後の今は音楽、美術、本、旅行などについての個人的覚書。Since 2008

ブログ引っ越しのご報告

2025-07-01 21:58:02 | 日記 (2012.8~)

Gooブログのサービス終了アナウンスを踏まえ、「その後の『テムズ川便り』」は、はてなブログへの移行を進めてきましたが、本日7月1日をもって引っ越し完了致しました。

今後の記事は、以下のサイトアドレスで「かんとくの日記」として更新いたします。

https://bigupset39.hatenablog.com/

15年7ヶ月もの期間、ありがとうございました。本日(2025年7月1日)付けで、閲覧3,941,729 PV、訪問者1,351,421IPのアクセスを頂きました。

引き続き、はてなブログで宜しくお願い致します。

 

2025年7月1日

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

宮野真生子、磯野真穂『急に具合が悪くなる』(晶文社、2019)

2025-06-12 07:17:16 | 

参加している読書コミュニティでの課題図書として読みました。軽い装丁、往復書簡という読みやすい形態なのですが、「生死」についての哲学的な考察です。

出版社による紹介「哲学者と人類学者の間で交わされる「病」をめぐる言葉の全力投球。 共に人生の軌跡を刻んで生きることへの覚悟とは。 信頼と約束とそして勇気の物語。」はあながちマーケティング的誇張ではなく、様々な考えを突きつけられる一冊です。読了したのは2月なのですが、感想がこれほど書きにくい本も珍しいです。

とりわけ、具合が悪くなった側の宮野さんの手紙は、「死」について現実感を伴って向き合いながら生きる哲学者の言葉として、ページをめくるのが辛かった。後半部分で宮野さんが、

「私が偶然性を引き受けて生きることの意味を哲学的に問い、語り続けてきたのは、まさに私が偶然から引かれるラインと踏み跡を刻む自分の大切さを伝えたいためでした。」(p.224)

などと書かれた第10便は特に愁眉で、内容は半分も理解できてない気がしますが、噛みしめたい内容が多く散りばめられていました。

今年の正月明けに読了した『世界は贈与で出来ている』との共通点も沢山ありました。共著者の磯野さんが三木清を引用して、

「人間が利己的であるか否かは、その受取勘定をどれほど遠い未来に延ばしうるかという問題である。この時間的な問題はしかし単なる打算の問題で無くて、期待の、想像力の問題である」(p.138)

と書いているのは、近内氏の「贈与は未来に向かって差し出される」、「贈与は受取者が大切」、「受取者の想像力がないと受け取れない」などの主張と全くの相似形でした。

先日、本書が映画化されるという話を聞きました。いったいこの思考バトルをどう映像化するのだろう。ありがちなシンプルな感動物語にはして欲しくないなあ。

本書をどう受けとめて消化できるのか、分からないでいる自分がとっても居心地が悪いのですが、しばらく寝かせて、また読んでみたいと思います。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大河「べらぼう」を観てる人はもちろん観てない人にもおすすめ! <蔦屋重三郎 コンテンツビジネスの風雲児>展 @東京国立博物館

2025-06-07 09:46:51 | 美術展(2012.8~)

今年のNHK大河ドラマ「べらぼう」の主人公蔦屋重三郎を軸に、彼が手掛けた出版物や交流のあった文化人や浮世絵師などの作品らを展示した江戸時代中期の江戸文化展。大河ドラマ愛視聴者にはドラマで登場する文化物の本物にまとめて触れられる絶好の機会として見逃せないし、ドラマを見てなくても江戸文化を知るにはもってこいの企画展となっている。

まず興味を引いたのは、ドラマで登場している重三郎プロデュースの品々。吉原のガイドブック『吉原細見』、遊女を華に見立てた『一目千本』、遊郭文化を描いた錦絵シリーズの『雛形若菜初模様』、朋誠堂喜三二の本、恋川春町の『金々先生栄花夢』そして黄表紙本などなど。実際の物や字の大きさ、書面から伝わってくる躍動感など、ドラマの世界がリアリティ一をもって時空を超えて触れられ、嬉しかった。

喜多川歌麿、鳥居清長、東洲斎写楽の浮世絵の展示も多くびっくり。写楽を一度にこんなに沢山見たのはあまり記憶にない。これだけあると、役者絵も絵師によって画風の違いとかが私でもわかる。それでも難しいのは、女性の区別はわからない。三美人とか言われても、三名どこが違うのか分からない。(まあ。私には今のアイドルも同じだが・・・)

江戸の風俗を知るのも楽しい。「江戸風俗図鑑」や「近世職人尽絵詞」を始め、当時の生活や風俗が垣間見れる。

最後に「附章」として蔦重の生きた天明寛政期の江戸の街という展示があり、ここは殆ど「大河ドラマ館」。大河ドラマのパネルや耕書堂のセットなども展示してあって、大河ファンには1度で2度おいしいい。そして、ここだけは写真もOK。なかなか考えてある。

金曜日の夜間開館を狙って行ったので、混み具合は許容範囲。ただ、展示物が小さい、細かいものが多いので、どうしても流れはスローペース。そして、自分自身も見るのにとっても時間がかかる。吉原を中心とした文化ではあるが、以前東京藝大で開催された「大吉原展」と同様、女性の訪問者がぱっと見7割弱はいらしたのは意外であった。

とにかく充実の展示で見ごたえたっぷり。6月15日までの開催なので、まだの人は是非とも。

(2025.5.23)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

真央くんはピアノ界の大谷翔平:N響5月C定期,、指揮 ギエドレ・シュレキーテ、R. シュトラウス/歌劇「ばらの騎士」組曲ほか

2025-06-01 07:30:28 | 演奏会・オペラ・バレエ(2012.8~)

欧州演奏旅行帰りのN響のおかえりなさい定期演奏会。だが、いつもの定演とは様相が違う。

週初めにN響ガイドに土曜日から金曜日の振替をお願いしたら、「今回は既に多数の金曜日への振替を受けており、お席のランクダウンの可能性高いことをご承知ください」との警告。「ランクダウンもありますので・・・」はいつもの常套句なのだが、今回はトーンが遥かに強く、何事かと身構えた。

会場に着いてみて完売であることを知る。しかもNHKホール内、いつもの中高年男性中心の聴衆と明らかに違って、女性が多数。やっぱりこれは真央君効果、と容易に想像がついた。

振替となった席は幸いなことに土曜日の定位置の隣席。これは「ありがた山でございます」。隣席は同世代ぐらいの女性二人連れ。開演前にプログラムを読んでいる私に「今日の演目は何ですか?」と気安くお尋ねいただいた。驚きは胸にしまいながら、口で説明するのは曲数も多くて大変なので、そのままプログラムをお渡しして、「今日の演目はこちらですよ」とご案内した。「え、頂いてよろしいんですか・・・」「いやいや・・・」。

そんないつもと違う雰囲気であったが、そのみんなのお目当ての藤田真央くんはシューベルトの「ロザムンデ」序曲に続いて登場。私自身は2020年11月のコロナが落ち着かない頃に定演代わりに実施されたN響演奏会以来2回目。あれから5年近くが経過してるが、子供がそのまま大人になったような自由で気取らない様子や醸し出すオーラは全く変わってなかった。

演目のドホナーニ作曲「童謡(きらきら星)の主題による変奏曲」の演奏は、真央くんの外見そのものの、天真爛漫で伸びやかで清らかな美しさ。決して強い打鍵なようには見えないが、音がとっても明瞭に濁りなく3階席まで届いてきた。

オーケストラとの合わせも無理なく無駄なく一体化している中で、真央君の個性がしっかり輝いているのも素晴らしい。この作品、冒頭にオーケストラによる重厚な音楽が暫し続くが、真央君はオケを向いて一心に見つめ、奏でられる音楽を心から楽しんでいる。この様子は何か大谷翔平が野球を楽しんでいるのと同じような雰囲気を感じた。まさに天才とはこういう人達を指すのだろう。

アンコールはデオダ・ド・セヴラックの「ポンパドゥール夫人へのスタンス」という全く知らない楽曲だが、こちらも優雅ながらに聴衆の心をつかんで離さない演奏。ほんと素晴らしいピアニストだ。

後半はR. シュトラウスの代表的オペラ作品をまとめた2曲。今回N響初登場でオペラを得意としている女性指揮者ギエドレ・シュレキーテならではの選曲。

「影のない女」は、昨年、物議を醸したコンヴィチュニー演出の二期会オペラの観劇以来だが、改めてこの音楽の美しさやダイナミックさが理解できた演奏だった。トロンボーンによるバラクの愛の歌も耳に残る。

シュレキーテは欧州人としては中背だと思うが、姿勢よく、腕もいっぱいに伸ばして大きく指揮して、ダイナミックに音楽を創る。一方で、これはシュレキーテ故か、N響の演奏によるものなのか、はたまた私の耳が悪いのか分からないが、盛り上がり箇所において、やや散らかって普段のN響らしい凝集された演奏とは少し異なっていたような気がした。

それは、最後の「ばらの騎士組曲」も然りで、もちろん、美しさと切なさと楽しさが織り込まれたこの楽曲のすばらしさは十分に堪能した上で、どうも音楽がフォーカスしきれてないような印象を持ったところはあった。

いずれにしても、ちょっと気になったという程度であって、この日の初登場のシュレキーテ、素晴らしい真央君の演奏、プログラム全体のつくりの魅力など、印象に残る定期演奏会であったことは間違いない。


定期公演 2024-2025シーズンCプログラム
第2038回 定期公演 Cプログラム
2025年5月30日(金) 開演 7:00pm [ 開場 6:00pm ]

NHKホール

 


シューベルト/「ロザムンデ」序曲
ドホナーニ/童謡(きらきら星)の主題による変奏曲 作品25*
R. シュトラウス/歌劇「影のない女」による交響的幻想曲
R. シュトラウス/歌劇「ばらの騎士」組曲

[アンコール曲]
5/30:デオダ・ド・セヴラック/ポンパドゥール夫人へのスタンス
ピアノ:藤田真央

指揮:ギエドレ・シュレキーテ

ピアノ:藤田真央*

 


Subscription Concerts 2024-2025Program C
No. 2038 Subscription (Program C)
Friday, May 30, 2025 7:00pm [ Doors Open 6:00pm ]

NHK Hall

Schubert / Rosamunde, overture
Dohnányi / Variations on a Nursery Tune, Op. 25*
R. Strauss / Symphonic Fantasy from Die Frau ohne Schatten (The Woman Without a Shadow)
R. Strauss / Suite from Der Rosenkavalier (The Rose-Bearer)

[Encore]
May 30: Déodat de Sévérac / Stances à Madame de Pompadour
Piano: Mao Fujita

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

デジタルテクノロジーと人間を描く短編集: 宮内悠介『暗号の子』(文藝春秋、2024)

2025-05-26 07:57:58 | 

本書のことをどうやって知って、地元図書館にリクエストしたのか忘れてしまったのだが、数か月の待機を経て廻ってきた。作者の作品に触れるのは初めて。Web3.0、AI、SNS、VR、仮想通貨/暗号資産、ロケットなどの現在のテクノロジーを題材に、人とのかかわりを描いた短編集。SFといえばSFなのだろうが、今話題のデジタルテクノロジーを扱い、状況設定も現代の日常なので身近な感覚で読める。

Web3.0とか暗号資産については、書籍やWebで知識だけはそれなりに身に着けているつもりだが、小説を通じてよりリアリティが持てた。

Web3.0についてはその思想性の指摘も聞いていたが、フィクションではあるものの「暗号の子」で具体的なイメージが湧いた。フィルター・バブルの真っただ中で生活している「ローパス・フィルター」などは身につまされる話である。最後の「ペイル・ブルー・ドット」は収められた8編の中では最も読後感が爽やかな佳作。

ただ、題材が題材だけに人により合う、合わないはあるだろう。回し読みした家人はテックと縁遠いので、Web3.0、暗号資産などは全然わからず話に入って行けなかった、と言っていた。デジタルテクノロジーの進展の速さの中で、本書の賞味期限がどのくらいあるのかも興味深い。私もまだ作者の世界観をのぞき見た程度なので、もう少し他の作品を追っかけてみたい。

 


★掲載作品

「暗号の子」

「偽の過去、偽の未来」

「ローパス・フィルター」

「明晰夢」

「すべての記憶を燃やせ」

「最後の共有地」

「行かなかった旅の記録」

「ペイル・ブルー・ドット」

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

会期残り3週間: 特別展「古代DNA ー日本人の来た道-」 @国立科学博物館

2025-05-23 09:09:43 | 日記 (2012.8~)

ゲノム解析を活用して日本人の源流・変遷を追う特別展。科学的、相対的に日本人のアイデンティティの理解が進み、知的にエキサイティングな企画である。

私自身は受けたこと無いが、人間ドックのオプションで、遺伝子解析を行い、被験者の縄文人・弥生人割合を算出したり、かかりやすい病気について注意を発してくれる検査がある。それとは恐らくレベル違いの精密な調査だと想定するが、出土した古代人の骨のDNAをゲノム解析することで人類の進化や集団形成が明らかになり、現代日本人とのなりたちが理解できる。とってもエキサイティングな展示だ。

DNA解析についてはデイヴィッド・ライク『交雑する人類 古代DNAが解き明かす新サピエンス史』(NHK出版、2018)や本展覧会の総合監修者である篠田謙一氏による『人類の起源 -古代DNAが語るホモ・サピエンスの「大いなる旅」』 (中公新書, 2022)を昨年、読んでとても興味深かったので、本展はその現物確認的な意味合いでもあった(この2冊はとってもお勧めです)。やっぱり本で読むだけと実物に触れるのはインパクトが違う。

今回の展示にもあったが、多くの日本人は縄文人と渡来系弥生人のミックスなのであるが、本州在住の日本人の場合、縄文人の割合は10~20%で渡来系弥生人割合がずっと高く、現代の韓国人とも近いDNA的ポジションだ。こういう科学的知見を日本人として冷静に理解するのは、昨今ありがちな特定の民族の優位性を強調する一部の風潮を客観的に捉えるためにも大事なことだと思う。

弥生時代の「渡来」と古墳時代の「渡来」の相違など、古墳時代への踏み込みはもう少しあってもいいのではと感じだが、微妙な政治的配慮もあるのかもしれない。

また、私にはこうした分析が、日本人の起源だけでなくて、家族や社会の在り方を解明する手掛かりになるというのも興味深かった。DNA分析だけでなく、様々な遺跡、出土物等の「証拠品」と併せて、これからも様々な過去が明らかにされていくのだろう。

 

とってもオススメの特別展で、会期は6月15日までなので、興味ある方はカレンダー見て訪問日を確定されることをお勧めいたします。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

短編集の面白さ凝縮!: 小川哲『スメラミシング』(河出書房新社、2024)

2025-05-21 07:30:01 | 

骨太の歴史長編『地図と拳』以来の小川哲。今回は短編集であるが、テーマ(多くは「神」に関連)やストーリー展開は引力が強烈で、読書の楽しさを満喫した。

テーマ・時空ともにスケールが大きいSF(「七十人の翻訳者たち」/「神についての方程式」/「啓蒙の光が、すべての幻を祓う日まで」)、日常に潜む歪みや人間・社会心理(「密林の殯」、「スメラミシング」)、ほろっとする人情SF(「ちょっとした奇跡」)など、その作風の振れ幅も短編集ならではの面白さがある。

硬軟を組み合わせた作品の並べ方も編集の妙。最後に「ちょっとした奇跡」が置いてあるのは、その前の2作が短編とは思ないほど思考の汗をかいた後の清涼剤で、デザートのシャーベットのような爽快な読後感が得られた。

 

【目次】

七十人の翻訳者たち

密林の殯 (※読み方「もがり」)

スメラミシング

神についての方程式

啓蒙の光が、すべての幻を祓う日まで

ちょっとした奇跡

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2025年ゴールデンウイーク: 山中湖

2025-05-18 12:23:27 | 旅行 日本

未だゴールデンウィークの余韻ええゆるゆるしている。今年もGW後半は山中湖へ保養に出かけたので、その記録。

【花の都公園】

いつも当地でのアクティビティは、ランニングとサイクリング、少しの読書ぐらい。今年は花の都公園へ出かけた。富士山を背景にしたチューリップ畑のポスターがよく掲示されている。ちょうどシーズンだというので訪れてみた。まだ9時前だというのに結構な人出。チューリップは写真のように綺麗に成立して並んでいて見頃だった。

【朝ラン風景】

最近もう珍しくなくなった朝のランニング時の鹿との遭遇。今回は群れではなくて2頭のペア。群れからはぐれてしまったのだろうか?

【その他】

丁度、桜も見どころで綺麗だった。カレンダーの影響か、例年以上に何処も混み混みでで、車で出ると村内の渋滞に巻き込まれるの必至。なるべく動かないようにして。宿で読書とビールでゆっくりと過ごした。

2025年5月4,5日

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

浜松半日観光(番外編):浜松飯

2025-05-17 18:50:53 | 旅行 日本

今回の浜松訪問での食事の記録。

2日の現地入りは23時過ぎだったので、まずはホテルチェックインして23時30分から出撃。ガイドブックに夜遅くても餃子が食べられる店がいくつか紹介してあったので、それらを訪問。ところが、ガイド情報とは異なり、閉店済かラストオーダー過ぎてますの店ばかりで、諦めてホテルに戻る途中で見つけた餃子居酒屋。

夜遅いので、飲みものと餃子だけ頼みます。出てきた餃子はサイズは標準で、美味しそうに並んでいます。浜松餃子の特色の一つと言われる茹でもやしもしっかり添えてありました。具沢山で、口に入れると美味しい肉と野菜の旨味が混じった汁が広がります。

翌日3日の昼食。当初の予定では午前中に浜松城に行って、お昼は鰻のつもりだったのですが、想定外の凧揚げ合戦に出くわし、めちゃ楽しかったので鰻食べている時間が無くなってしまいました。それなら、「再度、餃子を」と思い、いくつかネットおすすめの店を訪れましたが、お昼前の時間帯ですでに大行列。とほほ・・・。

時間切れも近づきランチ難民化した挙句の落ち着き先は、駅ソバ。駅改札内にある自笑亭という浜松の地?の立ち食いソバ屋さん。そばかうどんか迷いましたが、キツネそばのチケットを購入。出てきた蕎麦は少し太めの蕎麦に、汁は関西風よりも色濃いけど、東京よりは薄い茶色。蕎麦は茹で蕎麦ながら、確かなのど越し。汁もかつお出汁がしっかりしつつ、東京のように醤油からくもなく、個人的に好みの味。とっても満足の一杯でした。

(付録)

2日の夜。檸檬堂ひと缶もって新幹線に乗り込みました。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

浜松半日観光(2/2):勇壮で壮観な凧揚げ合戦は超オススメ

2025-05-15 08:52:52 | 旅行 日本

今回の浜松でのサプライズ体験は予期せぬ「凧揚げ合戦」の見学でした。

朝の旅ランの途中、まだ7時にもならないうちに住宅街から威勢のいいラッパの合奏と揃いの法被を着て整列した20名ほどの一団が行進しているのに出くわしました。まるで戦中期の村の戦地への出征者を送り出す行事のような雰囲気です。いったん何だろうかと足を暫し止めて成り行きを見守っていると、一団は神社に入り、凧を掲げて祈願。何か、凧にまつわる行事があるんだなと感じました。

中田島砂丘の周辺を散策していると、砂丘に隣接した広場に多くのテントが張られ、人が段々と集まり始めています。ようやく、浜松の祭り「凧揚げ合戦」の会場ということを理解しました。まだ人はまばらですが、高揚感と緊張感が伝わってきます。

ホテルに戻ると、浜松の「凧揚げ合戦」についてリサーチ。なんと江戸時代にその走りがあり、明治期から本格的に行事として確立した行事のようです。それがこの日の5月3日から3日間に渡って、行われることが判明。171の町がおらが町の大凧を揚げる祭りだったのです。もともと、家康ゆかりの浜松城を訪れるつもりでいたのですが、急遽、予定を変更し、凧揚げ合戦見学に出かけることにしました。

チェックアウト後、浜松駅から出ている臨時シャトルバスに乗り込んで、再び会場へ。会場に向かって移動中、祭り開始の10時に開会の号砲が鳴り響きます。

会場に到着すると、すでに多くの凧が空中に上がっています。その春の真っ青な空に、太平洋からの風を目いっぱい受けて高く上がる凧の壮観なこと。そして、町毎のラッパ隊が揚げ手や凧を叱咤激励するかの如く、ラッパとともに囃し立てます。

 

町ごとの法被を老若男女問わず、皆が着込んでいて、地縁血縁の中で法被も引き継がれていくのか、相当の年季が入ってます。皆さん、襷をかけていて、「組長」「取締役」「副組長」「青年監督」といった役職?がついているのは、こういうところにも序列があるのねとちょっと笑ってしまいました。

町毎のテントが長屋のようにぎっしりと並び、まだ10時、11時ですが既に男連中は顔を紅くして酔っぱらってる者多数。女性陣もビール片手に話したり、囃したり、色っぽい。観光イベントである前に、おらが町のプライドかけた大事な祭りという空気が充満してます。

凧が揚がっている空を見て、ふらふら歩いていると、必死で凧をコントロールしようとしてる人たちや、凧を揚げる場所やタイミングを計っている人たちに突きとばれそうになります。

こう言った勇壮なリアル祭りは久しぶりなので、見てるだけ、その場にいるだけで興奮していきます。昔、見に行った青森のねぶた祭の時も感じましたが、祭りに参加したくなります。

あっという間にお昼近くになってしまったので、私の時間切れ。朝立ち寄った遠州灘海浜公園にはまつり会館があって、この凧揚げ合戦についての歴史や凧・糸の製作などについての展示もあり、ちょっと見ただけですが、非常に興味深いものでした。

全くの偶然ではありましたが、私としては、このゴールデンウイークの最も印象に残ったイベントで、是非、今度はこの見学を目的に家族と足を運んでみたいと思いました。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする