その後の『ロンドン テムズ川便り』

ことの起こりはロンドン滞在記。帰国後の今は音楽、美術、本、旅行などについての個人的覚書。Since 2008

ENO/ファウストの劫罰

2011-05-30 21:58:06 | オペラ、バレエ (in 欧州)
 テリーギリアムの初オペラ監督公演として話題のイングリッシュナショナルオペラによるベルリオーズ作曲「ファウストの劫罰」を見にいきました。テリーギリアムは、私が一時マニア的にはまっていた近未来映画「未来世紀ブラジル」の監督であり、私としてはMUST SEEです。

 それにしても、驚くべき舞台でした。オペラもここまでできるのかと。さすがテリーギリアム。幻想的で美しいセット、ブラックユーモアたっぷりの作り、映像、照明も駆使したプロダクションで、ギリアムワールド在庫一掃の大売り出しとも思えるような公演が楽しめました。

 歌手陣も皆さん好調で素晴らしいものでした。特にメフィストフェレス役のChristopher Purvesの迫力ある低音と血気迫る演技が舞台全体を引き締めていました。ファウスト役の Peter Hoare、マルグリートのChristine Riceも声量、声質もぴったりで文句なしです。歌が少ないし、舞台が派手なことから必然的に歌手の演技が気になるのですが、歌手と言うより俳優と言うぐらい上手に演じていました。

 コーラス陣も素晴らしい。大きな合唱曲が何曲も散りばめられてますが、ある曲ではその美しいハーモニーにうっとりし、別の曲ではその迫力に蹴散らされそうな音圧を生で感じるものでした。

 全く初めて聴く曲なのですが、美しいメロディに満ち溢れています。Gardner指揮のオーケストラも完璧な演奏で全く脱帽です。

 ただ、全体として、舞台の印象があまりにも強いため、オペラとしての歌や演奏が相対的に目立たなくなってしまうのが、残念でした。

 自分としては、舞台の意味合いについてどこまで理解できたていたかは、疑問が残ります。19世紀後半から20世紀半ばまでのドイツに時代設定をおいて、ナチズムを隠喩として、ファウストを描きます。マルグリートもアウシュビッツに連行され、そこで神に召されるという筋です。つい先月にアウシュビッツを訪れた私としてはあまりいい気はしませんでしたし、ナチスやユダヤ人のやりとりをかなり茶化すような場面があるのですが、このあたりの感覚は私には良くわかりません。日本だと、戦時中日本の日本人と朝鮮人のやりとりを茶化したりしたら、間違いなく「けしからん!」というようなコメントが出そうなので、一種のタブーの雰囲気ってある気がしますが、ドイツとユダヤの関係ってまた違うんですかね?欧州人の感覚ってどうなんだろうと思いました。

 いずれにせよ、まだ数回公演がありますので、興味のある方はギリアムワールドの世界を是非お楽しみください。私は時間が取れればもう一度行きたいぐらい。帰り際、廻りのイギリス人達が、しきりに"Amazing"と言ってましたが、「こいつはすげ~」です。

(FT紙のHPより)


(Peter Hoare)


(左からEdward Gardner,Christopher Purves,Christine Rice )



Total running time: 2hrs 40mins

Credits
A co-production with De Vlaamse Opera, Antwerp

Creative team
Conductor Edward Gardner
Director Terry Gilliam

Set Designer Hildegard Bechtler
Costume Designer Katrina Lindsay
Lighting Designer Peter Mumford
Movement Director Leah Hausman
Video Designer Finn Ross
Translator Hugh Macdonald

Cast includes...
Faust Peter Hoare
Marguerite Christine Rice
Mephistopheles Christopher Purves

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芝健介 『ホロコースト』 (中公新書)

2011-05-29 21:46:33 | 
 先々月にアウシュビッツを訪ねてから、もう少しナチスやユダヤ人のことを知っておきたいと思っていたら、ロンドン三越の本屋さんに格好の本があったので、こっちで買うと高いのだが衝動買いしてしまった。

 本書は、副題に「ナチスによるユダヤ人大量殺戮の全貌」とあるとおり、ナチス誕生から第2時世界大戦終戦までのおよそ600万人(!)のユダヤ人殺害の全体像を主に加害者であるナチスの動きを軸に解説したものである。

 新書であり、網羅的な入門書ではあるが、とってもポイントを分かりやすく解説してくれている良書だと思う。反ユダヤ主義の背景、ヒットラーの思想から始まって、ユダヤ人の追放→定住「ゲットー化」→大量虐殺の始まり→最終解決としての計画的な大量虐殺→銃殺からガス室への移行→戦後のナチ犯罪追求の一連の流れをとても分かりやすくしかも簡潔に記述している。

 私にとっては、アウシュビッツ旅行のおさらいになるとともに、ユダヤ人の中でもドイツ系、ポーランド系、ハンガリー系等夫々のエリアによってかなり違いがあったこと、「強制収容所」と「絶滅収容所」の違い、ホロコーストがなぜ、どのようにして行われたのかの歴史学における論争などは、新しい情報として非常に興味深いものだった。

 ユダヤ人の立場からの本、元ナチスの立場からの本、一般市民の本など、更に読んでみたい気になった。
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Maazel/ Philharmonia Orchestra/ Mahler No.7

2011-05-28 23:00:13 | コンサート (in 欧州)
書くほどの内容が全く無いのですが、一応、記録として残すという観点でアップいたします。

マゼールさんのマーラーチクルスで交響曲7番を聴いて来ました。

演奏会前にMiklosさんにお会いしました。Miklosさんは今日もかぶりつき席と言うことでしたが、私はこの日はリアストールということで後ろめの席です。

マーラー7番は、生でも録音でも聴いたことがなく、生まれて初めて聴く曲だったのですが、正直、全くお手上げでございました。第2楽章、第4楽章の一部で綺麗なメロディがあったり、最終楽章では交響曲の醍醐味とも言える様な大山場ありで、それなりにパーツパーツでは良いなあと思いつつも、全く全体像が自分なりに把握できず、「失礼しました。顔洗って出直します」という感じでした。演奏自体は、マぜール大先生特有の癖がある演奏とも思えませんでしたが、他の演奏を知らないので、何ともいえません。

ロンドンは気軽に安い価格でハイレベルなコンサートに行けるのはとても有難いのですが、何の準備もせず、わけもわからにまま、ただ聴きに行くだけでは駄目ですね、ちょっと、来シーズンは、考え直して、行動を改めないと・・・






Philharmonia Orchestra 2010/11
Maazel: Mahler Cycle 2011
Gustav Mahler: Symphony No.7

Lorin Maazel conductor

26 May 2011, 7:30pm
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シェイクスピア/ 小田島 雄志訳 『マクベス』 (白水社)

2011-05-26 22:53:42 | 
もうすぐロイヤルオペラに「マクベス」を見に行くので、その予習として、10年ぶりぐらいで再読。何故か理由は自分でも良くわからないのだが、私はこの「マクベス」という戯曲がとりわけ好きである。

一つは、きっと、英雄的な武将でありながら、魔女の予言に惑わされ、主殺しを迷いつつも決心し、奥さんにそそのかされ、事を成した後には、これからの恐怖に怯え、気を狂わせてしまう主人公マクベスに何かとっても、誰もが持つ人間の弱さを見るからだろう。

そして、マクベス、その妻マクベス夫人、マクダフ、マクダフ夫人、魔女たちなど、個性豊かな登場人物たちもそれぞれ魅力的。

この戯曲を読んでいると、スコットランドの重く厚く垂れこめた雲と深い森の緑が否が応でも浮かんでくる。

スコットランド北部の街インバネスにあるマクベスの居城コーダー城も、こちらに居るうちに訪ねたいところのうちの一つだ。

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とある職場の風景 モーニング・セミナー

2011-05-25 23:54:36 | ロンドン日記 (日常)
 パートナー関係にある会社からご招待頂き、モーニング・セミナーに参加しました。ロンドンのホテルの会議室で、朝8:00からコーヒーを飲みながらの相互交流、業界の有名人を呼んでのプレゼンテーション、そして公演後は講演者を囲みながら、サンドイッチを頬張りながらのディスカッションという形で進んでいきます。

 日本でも一般的になりつつあるもかもしれませんが、こちらでは朝の時間を使ったセミナーなどのネットワーキング活動が良くあります。

 メリットとしては昼間や夜はなかなか時間が取れないVIPから担当者まで、人が集めやすいということがあります。そして、朝なので、誰もがとって集中していて。プレゼンターのメッセージがよりダイレクトに吸収されます。

 今日参加してみて、改めてモーニング・セミナーの効果の程が実感できました。今度は自分たちでも企画してみようと思います。

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新緑の湖水地方を訪れる 2/2 ヒルトップ

2011-05-24 22:22:41 | 旅行 イギリス
今日も朝から雨。風も時おり暴力的な横殴りの風が吹く。見通しも悪く、せっかくのレイクヴューのホテルも台無しだ。しかし、この風雨が湖水地方の自然、風景を作ってきたと言うことが実感できる。この気候がなければ、この緑と水豊かな風土は育たなかったに違いない。

天気は悪いが、ピーターラビットの作者の住まいヒルトップを訪ねることにする。ボウネスから湖横断のボートに乗って、15分で対岸へ。待ち合わせに接続のマイクロバスが来て、10分も乗るとヒルトップに着く。

丘陵沿いのいかにもイングランド的な牧場風景である。羊が草を食い、若緑の絨毯が広がる。よくガイドブックで絵本のような風景とか言った表現があるが、その表現はこそばくなるよるので好きではないが、まさにそのとおり。100点の野原があるとしたらこんな野原なのだろう。

ヒルトップはピーターラビットの生みの親ビアトリクス・ポターが暮らした家。昨日のウーグワースの時代より1世紀後なので、家の中も近代的だ。小綺麗な家具と備品がおいてあるが、実際はもっといろんなものが置いてあったに違いない。生活臭が無さすぎる。しかしこんな牧場のど真ん中に家を構えて生活すると為のはどんな気分なのだろう?

日本人が多いのに驚く。8割上が日本人の中年以上のご婦人がた。チケット売り場で渡された案内マップも販売用のパンフレットも英語以外では唯一日本語版があった程だから日本人の訪問がよっぽど多いのだろう。

ヒルトップ見学のあとは、周囲を散策する。ピーターラビットの本に出てくる家とかポストとかがある。本自体を読んだことはないのだが、確かに雰囲気のあるところだ。

再びミニバスで湖畔まで行って、ボートに乗ってボウネスへ戻る。湖水地方の有数の繁華街だけあって店も多く、中でもアウトドアショップが目立つ。どこも登山やウオーキング用のジャケットとかパンツをセールしていた。半額近くに割り引かれていたレインコートを買ってしまった。

あとは13:58の列車に乗って帰るだけだが、その前にランチをとる。通り沿いにちょおとこじゃれたレストランがあったので入ってみた。これがけっこう当たりで、値段もパブ値段(というか後できずいたがパブの別棟のレストランだった)で、明るくて清潔感のある内装。サービスのおねえさんもキビキビしている上に愛想も良く、肝心の料理もとっても美味しかった。また来れたら必ず寄ろうと決めた。


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新緑の湖水地方を訪れる 1/2

2011-05-24 22:20:54 | 旅行 イギリス
二度目の湖水地方旅行。前回は紅葉時だったので、今回は是非とも新緑の湖水地方が見たくなって足を延ばした。

バスでウンダミア駅からグラスミア湖へ向かう。新緑は終わりかけだが、緑が美しい。葉に残った雨の滴が緑を輝かせ、さらに引き立てる。天気はあいにくの曇りだが、しょうがない。

グラスミアへは30分ちょっと。小さな村だが静かで落ち着いたたたずまい。ホテルを取るのに苦労した割りには、周辺は空いている。唯一人が混んでいたのが、ジンジャーブレッドのお店。1ピースで2.5、2ピースで4ポンドと言うことだったので、2ピース買ったが完全な判断ミスだった。とても2、3日では食べきれないほどの量だった。しかも重い。味は甘いが、生姜の味がしっかり効いていて美味しい。

近くのガーデンカフェテリアで昼食。チキンのパイを頼んだが、チキンは良く煮込んであり、パイもカラット揚がって、とっても美味。予期せぬご馳走ランチとなった。8.9ポンド也。

グラスミア湖のウオーキング路を歩く。静かで気持ちがいい。バードウオッチイングには葉が繁りすぎているが、鳥の声がウオーキング気分を盛り上げてくれる。なんて静かで落ち着いた風景と時間なんだ。湖水地方の良さは歩かないと解らないことを実感。

旧軽井沢の緑、山中湖の湖、大沼の素朴さを持ったある意味完璧な湖リゾートだと思う。

50分弱歩いて、ウーグワースが住んでいたダウコッテージを見学。20分ちょっとのガイドツアーがある。小屋にふさわしく、天井も背の高い人なら頭をぶつけるぐらいで、大きさも6畳もあるかないかと言う部屋が1階と2階に3、4部屋ある。ただ湖畔にたつこんな部屋で湖を見ていたら詩情も湧くだろうと納得。隣接して博物館もたっていて本人直筆のメモや原稿が展示してある。ショップでせっかくなので詩集を買ってみた。あとで読んでみたが、意味すらほとんど掴めなかった。

博物館を出ると強い霧雨が降り始めていた。バスにのってホテルに行く。昔のマナーハウスをゲストハウスにしたもので、大きな前庭もある。ところがチェックインをしようとしたらレセプションのおばさんが「申し訳ありませんが部屋をご用意できませんでした。町の方に別のホテルを用意してありますので、タクシーで移動願います。申し訳ありません。タクシー代はこちらで持ちますので」とのこと。やっと荷物を下ろせると思ったので精神的ダメージはかなり受けたが、怒りは抑えた。どうも団体客の見込みが来るって押し出されたようだ。幸い、移動先のホテルもまずまずだったので、気持ちを入れ換えることにした。

ホテルのバーラウンジで村上春樹を読みながらビールを飲む。ゆっくり出来て良し。

晩飯は唯一見つけた中華料理屋にした。チキンの野菜炒めがうまかった。ホテルに帰って、ラウンジで赤ワインを飲みながら村上本。
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村上 春樹 『走ることについて語るときに僕の語ること』  

2011-05-24 21:58:45 | 
先週末、村上春樹のエッセイを初めて読んだ。急に村上春樹が読みたくなって、ロンドン三越まで買いに行った。

同世代の多くの人同様、学生時代、村上ワールドに嵌まった。「羊をめぐる冒険」、「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」は、こんな世界を小説の中では創ることができるだと衝撃的で、特に好きだった。「ノルウエイの森」以外は、自分と合わないものは無い。社会人になってからも新刊が出ればすぐに読む(でも「1Q84」はまだ読んでない)。

本書はタイトル通り走ることについて語ったものである。村上さんは、私とは比較にならない本格ランナーだが、走ることの個人的体験は、レベルの上下関係なく似たところが多いから、共感できるところが多いし、なるほど村上さんはこう書くのかと感心することも沢山あった。

しかし・・・である。昔からの村上ファンとしては、なんか少しがっかり。あまりにも村上さんがストレートにランニングを通じて自分のことを語るからである。村上さんにはこんなに「僕」のことを話してほしくない。自分の中の村上さんは、朝走って、サンドイッチを食べて、原稿を書いて、昼過ぎにはビールを飲む人かもしれないが、それ以上でも、それ以下でもない。こんなに自分のことを、ランニングと重なりあわせて話してはいけない人なのだ。雲をつかむような人であって欲しいのに、こんなに地上に降りてきてはいけない。

私の一方的な片想いであることは、重々承知なのだが、村上さんはこういう本を書いてはいけないと思った。

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とある職場の風景 メディアトレーニング

2011-05-23 23:02:27 | ロンドン日記 (日常)
初めてメディアトレーニングなる研修を受けました。職場の英人幹部を対象に、TV、新聞、雑誌等のインタビューに効果的に受け答えするスキルを身につけることを目的とした半日コースの研修です。私は対象層とは言えないのですが、枠が余っているという話を聞いて、無理矢理混ぜてもらいました。

予想通り私自身の研修パフォーマンスは目を覆いたくなるようなものでしたが、内容はとても興味深いものでした。

前半は記者会見の演習。なんと、本物の女性ベテランTVインタビュアーがやってきました(同僚に言わせると、「昔は良くTVで見かけた」そうです)。そして、その彼女が、如何にもマスコミ業界人の出来るキャリアウーマン風のオーラをぶんぶん放ちながら、共同記者会見の模擬を行います。さすがプロなので、矢継ぎ早に次から次へ、最近の決算発表についての質問が飛んできて、皆、タジタジ。一通り終わった後で、そのインタビュアーから総括のコメントと個々の対応についての具体的なアドバイスをもらいます。

そして後半はTVインタビュー演習。カメラと照明機器をセットして、1対1の対面インタビューを行います。英人幹部連中は、そつなく上手くこなしているように見えましたが、私は、照明の眩しさとカメラに撮られているという意識が更に緊張感を加えて、ボロボロ。そして、そのボロボロの姿を、皆でビデオ鑑賞して、相互にコメントしあいます。流石に皆、私に遠慮しているのか、気を使っているのか、モノ言いにくそうで、かえって私もバツが分かった。しかし、インタビュアーからは、ばっさり、キッパリのコメントが。「まずは、貴方はインタビュアーの質問の趣旨を瞬間的にしっかり把握して的確に応える英語力を身につけなくてはね。姿勢や視線は良いです。あと相手の質問に答えるだけでなく、自分がこの機会に言いたいことを1つから3つ用意しておくといいわよ。質問が難しければ、無理にでも自分のメッセージに結び付けて発言するというやり方もできるから・・・・」だそうです。

正直、かなり、へこみました。ただ、日本ではなかなかこういう機会はないし、やってよかった。日本の会社ではこうした報道対応は、かなり広報担当が仕切り、準備万端で対応しますが、こちらの会社は結構、ビジネス部門のスタッフが直接対応する場合も多いです。TV、新聞、雑誌等のマスコミだけでなく、最近はWebマガジンや業界メールマガジン的な専門のニッチメディアも多いため、こうした対外対応の機会も増えています。なので、こうしたメディア対応の研修は一般的なようです。今後の私にそんな機会が訪れるかどうかはわかりませんが、研修とはいえ、こうした疑似体験を積むのは非常に勉強になりました。

この年にもなると恥をかくのが分かっているようなことはあまりやりたくないものですが、やっぱり人間、恥をかくというのは次への成長のバネになることは間違いないことを再認識した次第です。
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イングランド北部の旅 (最終回) ニューキャッスル街歩き

2011-05-22 18:54:10 | 旅行 イギリス
 だらだらと書いてきましたが、今回がこのシリーズ最後です。

 ハドリアヌスの城壁歩きからバス、列車を使って夕方、イングランド北部最大の町ニューキャッスルに到着しました。ロンドン行きの列車は遅めの列車を予約していたので、残った3時間弱の時間を使って、ニューキャッスル(正式にはニューキャッスル・アポン・タイン)の街をちょっと歩きました。ニューキャッスルはハドリアヌスの城壁の東端にあたり、今も街の中に壁の跡が少し残っています。

(かなり大きな駅舎)


 「最大の見どころはタイン川にかかる個性的な橋」(「地球の歩き方 イギリス」)ということなので、橋をメインの見所として見学しました。タイン川は駅の南側数百メートルの所に流れていますから、簡単にたどり着けます。500Mぐらいの間に6本の橋がかかっているのは、確かに壮観です。

【タイン・ブリッジ】
「タイン川に架かる橋の中で最も有名で美しいとされる」(地球の歩き方)橋です。


【ハイレベル・ブリッジ】
もっとも古く、高い橋。上に鉄道が走っています。
 

川に向かって坂になっていますが、なかなか風情のある道です。


【ミレニアム・ブリッジ】
「機能性のすばらしさと橋の美しさは現代建築の傑作」(地球の歩き方)というぐらいですので、確かに綺麗です。ただ、想像していたより小さかった。


【スイング・ブリッジ】


【クイーン・エリザベス2世(手前)ブリッジとキング・エドワード・ブリッジ(奥)】



 橋のほかには、列車でエンジンバラに行くときに姿だけ見て気になっていた教会(セント・ニコラス・カテドラル教会)を見学。14,15世紀の建物だとのことです。


 ここの主祭壇の後方にあるステンドグラスは特に素晴らしかった。






 あとは、パブで一休み。街の中心部までぶらつく時間は無かったので、ほんの一部覗いたにすぎませんが、橋やパブの多さなど個性を強く感じる街でした。


 1泊2日の強行軍でしたが、天気にも恵まれ、とても充実した旅行となりました。イギリスの旅行先としてはあまり注目度は高くないところだと思いますが、とってもお勧めです。

 帰りの車窓からいくつかスナップを。

 (キングエドワード・ブリッジからタイン川を臨む)


 (ダラムの大聖堂(世界遺産のはず))


 (夕暮れと黄色一面の菜の花畑(手前))


 2011年5月1日


(参考) 一応、これまでの記事リンクをまとめておきます。

  ※イングランド北部の旅(その1) セトル・カーライル鉄道に乗ってヨークシャデイルズを縦断する →

  ※イングランド北部の旅(その2) カーライル城 →

  ※イングランド北部の旅(その3) ハドリニアヌスの城壁 →
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ビエロフラーベク/ BBCシンフォニー/ スメタナ 「売られた花嫁」

2011-05-20 23:14:47 | オペラ、バレエ (in 欧州)
演奏会方式のスメタナのオペラ「売られた花嫁」をバービカンホールに聴きに行きました。

いや〜、楽しかった。肩肘張ることないラブコメディでハッピーエンド。音楽もロマンチックな耳に優しい音楽で、こういう演奏会に行くと音楽を聴く楽しさを改めて感じます。

歌手は皆さん良かったですが、ヒロインマジェンカのDana Burešováが貫禄で一番でしょうか。細身の体格にお見受けしましたが、存在感たっぷり。ややキンキン響く高音は、人により好き嫌いが別れるかもしれませんが、まあ中心であることは間違いありません。男性陣では、恋人イェニーク役のTomáš Juhásのテノール、ケツァル役Jozef Beも良かったけど、私はヴァシェク役のAleš Voráčekの優しいおおらかなテノールにとっても引かれました。

一方で、私の親父根性をむき出しにさせたのは第3幕の前半少しだけ出てくるエスメランダ役のKateřina Kněžíková 。チャーミングな容姿に加え、胸元が大きく開いたドレスでの舞台姿に、オペラグラスが釘付け。ソプラノの歌声も美しかったですが、それどころではありません。一階席のかぶりつき席を買わなかったことを真剣に後悔。今日の隠れ一番。

チェコ人指揮者のビエロフラーベクさんとBBCSOの演奏も柔らかく、情緒感たっぷりに歌ってくれました。このオペラははじめてなのですが、第3幕のサーカスの行進(?)のころの音楽とか、聞いたことのある気がする音楽が何ヵ所かあって、少々驚きでした。最後になりましたが、BBCシンガーズの合唱は20名足らずの人数とは思えないほどの迫力あるコーラスでした。

チェコ後による上演で、ボヘミア調の民族舞踊的な音楽も散りばめられたオペラを聴いて、またチェコに行きたくなってしまいました。

(Kateřina Kněžíková。望遠にし過ぎて失敗。でもチャーミングでしょ)


(Dana BurešováとTomáš Juhás)








BBC Symphony Orchestra / Bělohlávek
Smetana The Bartered Bride
20 May 2011 / 19:00
Barbican Hall


Smetana The Bartered Bride

Jiří Belohlávek conductor
Cast to include:
Dana Burešová Marenka
Tomáš Juhás Jeník
Jozef Benci Kecal
Aleš Voráček Vašek
Kateřina Kněžíková Esmeralda
Lucie Hilscherová Hata
Gustav Belacek Micha
Jaroslav Březina Ringmaster
BBC Singers

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イングランド北部の旅 (その3) ハドリニアヌスの城壁

2011-05-19 23:38:13 | 旅行 イギリス
朝、ホテルの前のパブでビッグイングリッシュブレックファーストを食べて、いよいよハドリニアヌスの壁に向かいます。カーライルからニューキャッスルまでは約100キロほどあるのですが、その壁沿いの街道を走る路線バスが出ています。バス番号がハドリニアヌスの壁が出来たとされる紀元122年をもじって、AD122という番号がついていてなかなか洒落ています。この日も天気は快晴でした。

(AD122バス。カーライル~キャッスル直通は1日1本ですが、1回乗り継ぎで行けるバスが日に6,7本出ています)
 

 バスの車窓から見る風景は、広大な田舎の田園風景。これ以上美しい田園風景があるだろうかというぐらいです。朝日に照らされる、緑が眩しいです。 時折、ウオーキングに出掛ける年配の人たちを見かける以外は人をあまり見かけません。4連休なのに何でこんなに空いているのか?とっても不思議になります。

(ひたすら広くて美しい野原の車窓)
 

 まずは、バスに1時間ほど乗って、ローマン・アーミー博物館に寄ります。この地に駐屯したローマ軍の軍隊生活を紹介した博物館で、展示は小規模ながらも、新しく綺麗な博物館です。20分程の"Edge of Empire"という3D映画を見ましたがとっても良くできていました。一ローマ兵士の視点で、軍や駐屯地の様子を追うので、具体的なローマ軍の様子や町のイメージが分かります。展示全体を通じて、ローマの侵攻は、今のイギリスに多くの遺産が残されている(言葉(英語)、コイン、街作りなど)と極めて肯定的な捉え方だったのも印象的でした。

(何故かあまり写真を撮ってませんが、こんな感じです。地図上にあるポイントはローマ起源の現イギリスの町)
 

 再びバスに30分ちょっと乗って、いよいよ目的地のハウステッド要塞遺跡へ。ハドリナヌスの城壁の中かでも最も保存状態の良いとされる遺跡です。広大な丘の斜面に当時のローマ軍の基地の遺跡がかなり残っています。バスを降りると、前日同様、ものすごい風。丁度、さっきのビデオで当時の様子がイメージできていたので、遺跡を見ていても立体的に見えてきます。具体的に人のイメージや街の様子などを自分で更に脚色してみるのも面白いです。

(バス停から10分弱歩きます)
 

(兵隊宿営地、病院などの跡地)
 

 

遺跡そのものは、1世紀だろうが16世紀の教会や城の遺跡だろうが、正直たいして変わりはないので、遺跡自体に感動するという感じではありません。むしろこの遺跡が建てられた広大な丘陵の風景に圧倒されます。とにかく広く、でっかーい。地球を感じます。

(写真をつなげてパノラマで撮ったつもりですが、見事にずれました。でも、感じはわかるでしょうか?)



要塞の北門のところに出ると東西に延びるハドリニアヌスの城壁が見えました。今や一メートル程の高さになっていますが、当時は数メートルあったはずです。蛮族侵入防止のために、丘陵の一番高い尾根部分に沿って延びる壁はとっても壮観です。

 

壁沿いにウオーキング用のパスが延びているので、歩いてみます。このパスは壁沿いに東から西まで全部歩くと84マイル(134キロ)になるそうです。意外と足元は石があったりするし、とにかく丘陵の尾根つたいに歩くものだからアップダウンもあり、結構良い運動になります。途中にも、見張り用の櫓跡とか寺院のあとが残っています。風はとっても強いものの、この大パノラマの中を歩く快感は何物にも変えがたいです。結局10キロほど歩いてバス停の近くまで来たので、終わりにした。とても良い気分です。

 

(行く手を阻む羊たち)
 

(砦跡と寺院あと)
 

どうも、前のバスが行ったばっかりのようで、次のバスまで一時間半もあります。次のバス停まで歩こうかと思いましたが、5キロほどあるようなで、道に迷ったりして万一乗り遅れると最終バスになってしまうので、バス停で待つことにしました。待ち合いの椅子があるわけでもなく、道端で座ってのんびり。牛が草を食らうのを見ながら、何とものどかな風景をボーっと楽しみました。欧州のいろんな文化遺産も素晴らしいが、このイギリスの田舎の自然とのんびりとした雰囲気も素晴らしいです。

 

不思議なのはこのイギリスの田舎風景の美しさは、単なる自然の恵み物なのか、それともイギリス人の不断の努力によるものなのか?ということ。ここに工場があったら興ざめだろうし、ここに高いビルがあってもダメ、看板があったてよくない。一切そういうものがないのは、きっと努力の賜物なのだろう。などとぼんやり考えてました。

寒くも暑くもない春の陽光の中、ボーッとバスの来るのを待ちます。こんな経験は学生時代のバックパック旅行以来かもしれません。予定時刻に10分遅れてきたバスに乗り、ローカル線の駅まで1時間弱のる。そしてローカル線に乗り換えてニューキャスルへ。期待以上のカーライルからニューキャッスルに至るハドリアヌス城壁ツアーでした。

 2011年5月1日

 ※ ハドリニアヌスの城壁にはこちらのHPを→

 ※ 84マイルの壁沿いのウオーキングパスのHPはこちら→

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メルトダウン報道

2011-05-17 23:41:40 | ロンドン日記 (日常)


ちょっと遅いのではと思ったものの今朝のTimes紙の国際面には、一面を使って、福島第一原発のメルトダウンの記事が掲載されていた。

記事には、津波発生後16時間以内にメルトダウンの症状が起こっていたこと、イギリスでは3月15日にイギリス政府の科学アドバイザーが、東京電力の発表内容に基づいて「メルトダウンは最悪のシナリオだが、まだその状態までには達していない」と発表したが、実際はその4日前にはメルトダウンが起こっていたこと、東京電力は発表を故意に遅らせたのではという見方もあることなどを報じている。そして、解説として、「専門家からはメルトダウンは周知の事実となっていたにもかかわらず何故2か月も真実の解明にかかるのか?・・・今後、彼らが言ってきたことのどれだけが間違いであることが明るみになるのか?」と問い、「東京電力と政府は、あからさまな嘘ではないが、怠慢、曖昧、不一致、過度の楽観主義に捕われている」としている。非常に抑制の効いた記述ではあるものの、あからさまな不信感が漂っている。

しかし、イギリスに居て日本の情報に疎いせいかもしれないが、日本の新聞から、この2カ月も経った後での東京電力のメルトダウン発表について、もっと怒りの報道姿勢が感じられないのは何故だろう?専門家では当たり前のことを何故積極的に発表しないのか、政府はどこまで知っていたのか?こんなに国民がバカにされているとしか思えないことが目の前で起こっているのに、「やっぱり・・・」的な雰囲気が漂っているだけに見えるのはなぜなのか?第2次世界大戦の報道でマスメディア(特に新聞)は何を学んだのか?正直、外野からヤジを飛ばしているだけのような虚しさが私にも残るものの、日本人をゆでガエルにしようとしているとしか思えないマスコミは、この原発報道で完全に死を迎えたとしか思えない。
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イングランド北部の旅 (その2) カーライル城

2011-05-16 22:24:24 | 旅行 イギリス
 セトル・カーライル鉄道の終着駅カーライルに到着したのが3時半前だったので、少しばかりカーライル街歩きを楽しみました。カーライルはイングランドとスコットランドの国境の街として、起源はローマ時代にも遡ります。 小さな街ですが落ち着いた感じのいい街です。

(ヘンリー8世が築いたシタデル)
 

(街のへそ、マーケットプレイス)
 
 

 ハイストリートを抜け、街の外れにあるカーライル城を訪ねます。ケルト人、ローマ人の砦から始まり、この城自体は1092年築城。16世紀にはあの血のメアリー女王も幽閉されたことがある歴史的な城です。ただ、お城自体はそれほど大きくいわけでもなく、取り立てて特筆すべきものはありません。城内に展示してある、この城を中心としたカーライルの歴史のパネル資料が面白かったぐらいです。イングランドとスコットランドの戦いの歴史が垣間見れます。

(カーライル城)


(城内の様子)




(城の上から見る市内。正直、余り高くないので、面白くは無いです)


 ここまでなら、「まずまずだったね。」で終わるのですが、城内にあるもう一つの資料館である国境部隊博物館というところで思いがけないものを見てしまいました。この博物館自体は、17世紀ぐらいから現代に至るまでの国境部隊の軍事史の史料(記録、遺品など)が展示してあるもので、特段、軍事に興味があるわけではない私はスーと軽く見て、出るつもりでした。

 しかし、第2次世界大戦のコーナーで足が止まりました。対日戦線に参戦していた元イギリス兵士からの寄贈品として、日の丸や日本軍の軍刀など、日本兵の遺留品と思われる品がいくつか展示してあったのです。日の丸は出征兵士の武運を祈る親戚、友人の署名が入ったものです。墨ではっきりと「奉祈 武運長久 金種中等学校 清水公俊」と記名してあり日の丸の回りに百名ばかりの記名があります(英語の解説には朝鮮の金種中学から出征したシミズキミトシあてのヒノマルで5 platoon 34 column 4th BattalionのX氏の寄贈とありました)。思わず立ちすくみ、食い入るように、日の丸に記載された名前とかを一人一人追ってしまいました。また、遺留品の中には、兵士の彼女なのでしょうか?一枚の白黒の日本人女性と思われる写真とかもありました。

 こんなイングランドの北の果ての小さな博物館でこんなものを見るとは思いもしなかっただけに、私には衝撃的でした。この戦争の是非はともあれ、こうした遺留品に託されていた一人一人の日本人兵士やその周囲の人々の思いや物語を思うと、胸が熱くなります。

 予期せぬ出会いの衝撃で、「閉館時間ですから退館願ます。」と追い出されるまで、結局、居座っていました。多くはないものの、遺品の一つ一つが、何か私に訴えかけて離さないものがありました。

(第2次大戦展示エリア)


(中央の人形がイギリス兵士、廻りにあるのは日本兵の遺留品。左の日ノ丸は表裏逆です)


(右側の武運長久を祈る日ノ丸)


(第2次大戦関連の品。日本兵の軍刀、鉄兜など。手前の写真は、彼女か???)


(1937年7月7日の盧溝橋事件を記念したシガレットケース。英文の解説は若干、時代考証がちょっと違っているような・・・)
  

 興奮醒めぬまま、外に出ると、まだまだ陽は高いです。カーライル聖堂に立ち寄り(これがまた素晴らしい教会でした)、ホテルにチェックインしました。

(カーディフの教会)




 2011年4月30日

コメント (8)
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ゲルギエフ/ ロンドン交響楽団/ チャイコフスキー交響曲第3番ほか

2011-05-15 23:29:27 | コンサート (in 欧州)
 久しぶりのLSO。今日はゲルギエフの指揮で、ショスタコーヴィチの協奏曲2つとチャイコフスキー交響曲というプログラム。どの曲も実演はもちろんのこと、CDでも聴いたことがない(はず)。開演前にvoyager2artさんにばったりお会いした。

 前半の1曲目はピアノとトランペットの協奏曲、2曲目はピアノの協奏曲2番。ピアニストのYefim Bronfman(イェフィム・ブロンフマン)さんは若き日にソビエトからイスラエルへ亡命したとパンフに記載があったが、世界的にも有名なピアニストらしい。プログラムの写真は顔しか写ってないが、登場するとずいぶんと肥えた大きな人で少し驚いた。ただピアノはその大柄な体格とはまるで似つかわない繊細で、軽快で、優美なピアノ演奏だった。ショスタコーヴィチのピアノ協奏曲ってどんなものか、ちょっと構えてたのだけど、聴きやすい曲だったので良かった。 第2楽章なんて本当に美しいメロディでびっくり。

 チャイコフスキー交響曲第3番も初めて聴く曲だが、チャイコフスキーらしいバレエ音楽のような耳に優しい聴きやすい曲で楽しめた。第2、3楽章のファゴットの音色がとても美しい。最後は大円段で盛り上がってフィニッシュ。ゲルギーも終始ノリノリの指揮ぶりで、3階席からはゲルギーの手のヒラヒラがひときわ目立ち、蝶でも舞ってるかのごとくだった。

 今日は仕事の関係で日中は1日部屋に居たので、体力も温存され、ベストコンディションでコンサートに臨めた。今夜は最安8ポンドの3階席だったが、あまりそのデメリットを感じないほど、よく聴こえたし、自分としても集中できた。いつもこうありたいものだ。

 ここ2回、マゼールさんのマーラーが続いたので、久しぶりに、スタンダードな形式のクラシックコンサートを楽しんだ。

(ピアノのYefim BronfmanとトランペットのPhilip Cobb)


(終演後)



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London Symphony Orchestra / Valery Gergiev
Music by Shostakovich and Tchaikovsky
12 May 2011 / 19:30
Barbican Hall

Shostakovich Concerto for Trumpet, Piano and Strings
Shostakovich Piano Concerto No 2
Tchaikovsky Symphony No 3 ('Polish')

Valery Gergiev conductor
Philip Cobb trumpet
Yefim Bronfman piano
London Symphony Orchestra

コメント (6)
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