バイユー ゲイト 不定期日刊『南風』

ブルース、ソウルにニューオーリンズ!ソウルフルな音楽溢れる東京武蔵野の音楽呑み屋バイユーゲイトにまつわる日々のつれづれを

大傑作!町田謙介の新作。

2009-08-25 | 音楽

__2 ずーっと紹介せねば!推薦せねば。と思っていたのですがすっかり時間が経ってしまいました。町田謙介、10年振りの新作『FUTURE BLUES』。大傑作です。

完成直前に少し聴かせてもらった時点で大興奮!発売日前に購入して、大騒ぎ!だったのですが「リリースされてから、されてから…」と思っているうちにすっかり時間が経ってしまいました。反省。ただバイユーでは毎日のように「コレは凄い!!」と言いまくっていたので閉口したりしつつ御記憶の方も多いかと思います。
とにかく素晴しい作品です。常日頃ライヴを体験しつつ「今、作ったら凄いものが出来そうだなぁ」と思っていたのですが、予想以上でした。ワイルドな1曲目でもうノックアウトでしょう!ブルースをテーマにしながら定型のブルースではまったくない。しかしブルースへの想いが溢れている…。

普段のマチケンさんの音楽は「ブルースの人」と言われるのが不似合いな程にオリジナルな佇まいのシンガー&ギタリストだ。ギターも凄腕で素敵な曲を書くのだけれど、やはり特筆すべきはその「声」だ。ひとりで歌っていてもふたりに聴こえるような、繊細なようで太く爆音な一度聴いたら忘れられない「声」だ。そのライヴを体験していると「BLUES」という文字は何処かへ飛び去りあまり意識することはないのです。在るのは「町田謙介」その人のみ。

そんな普段の佇まいからすると意外な程にブルースと正面から?対峙した作品。そしてブルースに向かえば向かう程に増していくオリジナリティ…。やさしく歌いかける『マグノリア』の非日常性はブルースの持つ危うさに別の方向から近づいているし、『流木ボクシング』はブルースルーツのロックチューンとは思えない程逸脱した雰囲気を醸し出す。散りばめられた音たちから立ちのぼる世界各国、日本津々浦々から吸収し咀嚼した豊潤な音楽の断片。『オル・ダラ』を引き合いに出した評を目にしたが、なるほど~と思わせるような作品となっています。

~と偉そうに大袈裟?に綴ってきたがそんな力作、傑作を聴いていてもふと気づくと…いつものひとりでギターを抱えて歌うマチケンワールが浮かんでくる。そう、とても素晴しい傑作を作り上げたのは事実だけれど、前作から10年!普段ライヴで体験することのできる脅威のマチケンワールドがようやく真っ当に正しく音盤に刻み付けられたということなのだ。
聴くべき買うべきです。そしてライヴ、観るべきです。

とそんなマチケンさんのCD発売記念LIVEを、今度の土曜日にバイユーで開催します!!!!

宣伝になってしまった。。。