バイユー ゲイト 不定期日刊『南風』

ブルース、ソウルにニューオーリンズ!ソウルフルな音楽溢れる東京武蔵野の音楽呑み屋バイユーゲイトにまつわる日々のつれづれを

みんなの聴きたかったライ・クーダー!

2011-09-30 | 音楽

『Pull Up Some Dust and Sit Down/Ry Cooder』巷で話題のライ・クーダー久しぶり(3年振り)の新作です。

Rycooder2011

1987年の傑作『Get Rhythm』以降、サントラや企画モノで成功を収め20年もの間ソロアルバムをリリースしなくなっていた彼ですが2007年から再びソロアルバムを作るようになっています(2005年作も含む?)。
でもなんとなく消化不良だったという方も多いのではないでしょうか。
良いんだけど物足りないような。そんな往年の、パラダイス&ランチやチキンスキンを今でも愛聴しているファンには(笑)待望の新作です。
まさに「みんなの聴きたかったライ・クーダー」。
ピーター・バラカンさんによると本作は「怒りのライ・クーダー」という程にプロテストな内容で。社会問題、環境問題に鋭く切り込んだ作品です。といっても激しく感情的な音楽が奏でられるというわけでは決してなく。ファンの待っていた演奏が詰まっています。本作の批評性、レベルミュージック感は彼の愛してやまないカリプソのように一見いたってのどかな表情をしています。歌詞は辛辣でもね。
ゴスペル風のコーラス隊が、フラコのアコーディオンがライの「あの」エレキギターが!「こんなの待ってたでしょ?」なアルバムです。そうそう、印象的というか驚くのがジョンリー・フッカーそっくりの弾き語りを聴かせる曲が収録されています。コレが凄いのなんの。名手ライさん、そっくりに弾くのはあまり驚きませんが歌唱の劇似度といったら!!「え?これってサンプリング??」と思ったほどです。声、節回し、息づかい、譜割り感覚。白人、いや他人が歌ってるとは到底思えません。

個人的には演奏、内容共に大満足。もう少し短ければ更に良かったです。「最近のライ・クーダーねえ…」という方には特にお薦めします。


『村岡マサヒロ』さん個展のご案内!

2011-09-28 | アート・文化

バイユーにご来店いただいたことのある方なら誰でも知ってる高知在住の漫画家『村岡マサヒロ』。そうです。バイユーの廊下にトイレに、貼られた漫画『きんこん土佐日記』(高知では大大人気のベストセラー!)の作者さんです。

6

流石ネット社会。大ファンを広言していると良いこともあるもので何度かバイユーにご来店いただいた村岡さん。店をあげて応援(せんでも高知じゃ大メジャーやけど)中の漫画家さんなのです。
そんな彼が『きんこん』だけにとどまらない濃密な世界観を存分に発揮する個展が東京で開催されます。
場所は目白の個性的な書店&アートスペース『ブックギャラリー ポポタム』さん。これまで何度も村岡さんの個展を開催しているこのお店、「近くにあったらしょっちゅう覗くのに!」というくらいに面白いお店です(面白いは失礼か)。2011
そんな素敵な場所に行って、なおかつ「会期中毎日在廊予定」の村岡さんにも会えるという豪華版。ファンなのにバイユーで会い損ねてばかり…のアナタは是非足をお運びになることをおすすめします。
詳細は以下に。

10.3(月)~9(日)
村岡マサヒロ個展「おさえきれないまさひろ」
12~19時 会期中無休

初日はパーティーのみ19時~
最終日は17時まで。作家は毎日在廊予定!

最新刊『肉までABC』発行記念!きんこん土佐日記グッズも販売!裸眼、煩悩、ヨボヨボ!!

☆10/3 (月)19時~初日トーク&パーティー(高知風味)
(※日付間違っていました、ごめんなさい!)
☆10/8(土)18時~クロージングヨボヨボ交流会

ともに参加費1000円、ドリンク(お酒もバッチシ)付き!


高知の酒の仕入れでずっとお世話になってきた…

2011-09-27 | ある日の出来事

開店以来、高知から直接日本酒を仕入れているバイユー。開店時から一貫して大変お世話になった老舗酒店の担当者Nさんがお亡くなりになられたとのこと。会社まで直接挨拶に行ってお会いした事もあっただけに寂しい。
FAXと電話で何度もやりとりして、時に曖昧に時に細かく注文。
時折高知のおんちゃんマナーが顔をだす、緩いやり取りがなんとも懐かしい。

Nさんお世話になりました。ありがとうございました。
バイユーまだまだヨチヨチみたいなもんです。地道に頑張ります!


今度の土曜日はチェリーボーイズ!(JOJO&マチケン&岡地 さん)の豪華版

2011-09-27 | イヴェント案内

今度の土曜日のLIVEは豪華版!
めったに見られないことで有名なスーパーグループ 『チェリーボーイズ』が桜の季節でもないというのに久しぶりの登場です。
中央線ブルース界の名士ジョジョ・サワドに加え、マチケンこと町田謙介。そしてパーカッション&ドラムスは吾妻光良&スウィンギン・バッパーズ不動のドラマー~かつてはボ・ガンボスやブレイクダウンでの活動でも知られる~岡地曙裕というまさにスーパーバンド。 …自称コーラスグループ!の三人組チェリーボーイズ(出典はJolly Boysとの説有り)はカリプソやメントなども聴かせてくれる非常に南風なグループなのであります。必見!
2011年10月1日(土)『CHERRY BOYS/チエリーボーイズ』
~JOJOサワド G&Vo、町田謙介 G&Vo、岡地曙裕 Per&Vo~
開場19:00 開演20:00 料金 1500円(+1drinkオーダー)


10/2西岡利晃メジャー進出!日本プロボクシングが迎える歴史的な試合

2011-09-26 | ボクシング

…ボクシングです。

なぜか???まだ世間で話題になっていませんが、来る10月2日(現地時間1日)、アメリカラスベガスで日本ボクシング界のスーパーエース!WBC世界Sバンタム級チャンピオン西岡利晃選手の7度目防衛戦が行われます。

「へえ、そうなんだ」という方もいらっしゃるかもしれませんが…そんな事を言っている場合ではありません。これはオオゴトなのです!!!
世界のボクシングの中心アメリカ、その最も華やかな舞台ラスベガスで日本人選手が初めてメインイヴェントに登場するという歴史的大試合なのです。
数あるプロスポーツの中で世界規模(参加する国の数等)で真にメジャーと言えばサッカー(フットボール)とボクシングですが、そのプロボクシングで遂に日本の世界チャンピオンが最高峰の舞台に立つのです。日本ボクシング界に90年目にして遂に訪れた檜舞台への登場!という歴史的瞬間なのです。
Toshiaki_nishioka もちろん初進出、第一歩ゆえにラスベガスの最も大きい会場での試合ではありませんが、対戦相手に2階級制覇のメジャー選手ラファエル・マルケス選手を迎えての本当の大試合。世界各地で放送される正真正銘のラスベガスファイトなのです。そのリングに立つのがあの『西岡利晃』選手です。これが興奮せずにいられましょうか!
個人的には絶頂期の長谷川穂積選手にこそラスベガスで防衛戦を行ってもらいたかったのですが、4度の挑戦失敗にアキレス腱断裂と苦労に苦労を重ねた末、35歳にして絶頂期を迎えている西岡選手の世界進出も同じくらいに感激する出来事なのです。
対戦相手のマルケス選手は挑戦者、とはいえ世界的知名度や認知度では西岡選手を上回る部分もある、強打で知られる世界的スター選手です。防衛戦というよりもメッカ、ラスベガスでの対決!というべき試合です。簡単ではありません。しかし西岡選手はこれまでに敵地メキシコでこれまた世界的スター選手のジョニー・ゴンザレス選手(2階級制覇王者、長谷川選手をKO)と防衛戦を行い、鮮やかなKO防衛を果たしたという経験も有ります。強豪相手でも十分に勝機有り、と期待しています。前々回の防衛戦でムンロー選手に完勝したような圧倒的なボクシングを見せてもらいたいところですが…打ち合いを好むマルケス選手が相手なので激戦になるのかもしれません。しかし最後は強烈な「左」で…と期待したいものです。

そんな大試合!日本時間の10月2日午前10時からWOWOWにて衛星生中継されます。なんとこの試合はWOWOWが無料放送!!加入していない方でも観られます。
…無料~?せっかくボクシングのビッグマッチ観たさにずっと加入してるのに~なんて小さいコトはいいません。より多くの方に「本当の」世界最高峰の舞台をボクシングを観てもらいたいと思います。
そして西岡選手の勝利が見たい!
今度の日曜日です。もう今から冷静ではいられないのです。

Nishiokagonzalez

※写真はメキシコでの快挙。この再現を期待!


今夜は通常営業の土曜日。

2011-09-24 | 営業時間等のご案内

天気の良い朝ですねー。
連休中ですがバイユーやってます!
土曜日ですがライヴ営業ではありません。今夜は通常営業の土曜日なのです。

ちなみに諸事情により6時半開店です。ごめんなさい。でも元気にやってます。

明日は通常の日曜日扱いでお休みです。
では今夜、お待ちしております!


TROMBONE SHORTY 『For True』

2011-09-20 | 音楽

Fortrue 来日公演の評判により一気に人気沸騰の感のある『トロンボーン・ショーティ』の新作を入手しました。ほんと最近、この人の名前をよく聞きます。ライヴがきっかけで盛り上がるのって健康的だと思います。

トロンボーン片手にロック的、ヒップホップ的アプローチも見せつつジャズルーツのファンクをガツン!と聴かせる彼のサウンドはかなり新世代を感じさせる。もちろんオールドファッションの匂いを漂わせながらなのだけど。
踊らせるというか跳ばせる!というか…まあそんな感じ。

で、新作『For True』。最初聴いた時の感想は…「カッコイイけど、俺ってこういうアッパーなファンキーさって苦手なのかも」。こんな風に思いました。

おお!と思う部分はたくさんあれど「なんだか疲れるなぁ」とジジイな感想。ビート感がなんとなく自分に合わないように感じたものでした。なんというか~ミーターズ、いやジガブーの変態ファンキーさには燃えるのに、スタントン・ムーアのファンクマナーにはいまひとつ萌えない(このままでOK)自分を知っていたもので…。

ところが後日、車に持ち込んで高速上で聴くと「おおカッコイイ!」。彼の伝統に根ざしたスピード感がよく解り、ヒップホップ感が心地よくファンクを感じます。うーん、密室って違うもんだ。
もしや、この手のビートに馴染み辛い自分などは音に密室で向き合う必要があるのかもしれません。ヘッドホンとかね。
そんなことを教えてくれた本盤でした。
トロンボーン・ショーティことトロイ・アンドリュースの新作、かっこいいです。

そうそう、なんとジェフ・ベックが参加してます。


一人芝居とギター弾き語りの夜

2011-09-18 | ライヴ報告

昨夜は神山てんがい企画、一人芝居とギター弾き語りの夜。

110917_2153

オリジナリティに満ちた『へそふじ』さんのギター弾き語りとがっぷり四つに組み合った濃厚な世界。芝居と弾き語りが交互に披露されオープニングから最後まで緊張感もたっぷりでした。

110917_2042

いやいやたっぷりと楽しませていただきました。てんがいさんの短編での世界観が確率されてきたのを感じましたし、へそふじさんのオリジナルソングも替え歌もやはりインパクト十分でした。
最後の写真は終演後和やかにねぎらい合う両雄を…隠し撮りしてみました(笑)

110918_0006

次回は11月の『そらいろ横丁JOINT LIVE』での共演が濃厚とのこと。今回見逃した方は是非お楽しみに!


本日は神山てんがいV●へそふじ!

2011-09-17 | イヴェント案内

本日、9月17日(土)は神山てんがい一人芝居プロジェクト Vol.3
ギター弾き語りのへそふじ(痛快な反原発ソング『まだある火種』も記憶に新しい)をゲストに迎え、お芝居と音楽で織り成す不可思議な宵。 本日はopen:18:30 start:19:30となります。 お間違えなく!料金1500円+1ドリンクオーダーです。
『神山てんがい一人芝居プロジェクト Vol.3 ~憎いアンタのへそとヒゲ~』 出演:神山てんがい(一人芝居)、へそふじ(弾き語り)
開場18:30 開演19:30 料金 1500円(+1drinkオーダー)


ROSIE LEDET『COME GET SOME』

2011-09-17 | 音楽

Rosei_ledet_2 ザディコです。ロージー・レデットの2011年盤『COME GET SOME』。ザデイコではありますがルイジアナポップというかザディコロックというかそんな手触りです。この歌声とちょっとこもったサウンドの組み合わせがサウスルイジアナのヌメっとした熱気のようでもあります。個人的にはもっと農道を駆け抜けるようなこもらないヌケの良さが欲しいのですが。聴いているうちにこの音に馴染んでくるような感覚を味わってもいます。

これはライヴを観ないとわからないかな。なかなか日本からは距離があるザデイコの皮膚感覚というようなものの存在を感じさせてくれる1枚です。

また、今作の彼女はちょっと元気がないのでは?という声もあるようですが、これは売れることを模索した結果なのかな?いう気もしています。現在のザディコシーンで受け入れられ、ヒットするようなポップさ佇まいというのは(HIPHOP系のザディコも含め)なかなか遠く日本からは伺いしれないな~と感じることが多いものですから。


JOHNNY SANSONEのリキの入った新作!!

2011-09-15 | 音楽

いつの間にか時間が経ってしまい、すっかり紹介し忘れていた盤を次々取り上げねば!の巻、です。
これは7月には到着していた盤ですね。Johnny Sansonです。Johnnysanson2011_2 ジョニー・サンソンのソロ名義での新作は2007年の『Poor Man's Paradise』以来でしょうか。個人的に大傑作だった前作以来ということですごく期待した1枚。しかも知人友人などなどの前評判も上々、少し手間取って入手した本盤は噂通りの力作、ヘヴィ級の力作で驚きました。アンダース・オズボーンとスタントン・ムーアとのトリオ編成で作り上げたガチンコのブルーズアルバムです。
ジャケットからしてなんだかハードボイルドでシブい!彼のブルースハーププレイヤーとしての実力を思い知らせてくれる強力な演奏が詰まっています。ハイクオリティです。ジョニー・サンソンってけっこうやるやん!という声が聞こえてきそうです。かなり本気出しました的なアルバム。好評価もうなずけます。代表作と言われるような1枚になるのかもしれません。

でも、僕にとっては…凄くカッコイイし大したもんだとは思うけど。ちょっと力が入り過ぎかなぁと思う。肩に力が入りすぎて柔軟性に欠けているわけではありません。本当にいい演奏です。でも自分としてはこれまでのような、なんとなく気楽さが漂うサンスンの匂いが薄れてしまったようで少々寂しく感じてしまうのです。同じモロブルースでもジョー・クラウンとのアコースティックな手触りのブルーストリオが持っていた、端正にキメてもなんとなく緩い感じの方が好みだったなぁ。
でもコレって完全な好みの問題。この新作はサウンドプロダクションも本人のテンションも素晴らしく、本当になかなかの出来だと思います。
あくまで個人的な好みで~シリアスなテーマを歌ってもなんとなく大らかさの漂う~かつての佇まいの方が「自分は」好きだというだけなのです。

なのでブルース好きの方は買い!です。そしてサンソン好きの方は…やっぱり買いですね(笑)要はこれだけの力作を手放しで褒められないワタシが小さいのです。


アフリカ木琴そしてオードムーゲの週末

2011-09-14 | ライヴ報告

週末は濃厚にライヴ酒場したバイユー。
土曜日は初登場、アフリカ木琴『コギリ』奏者のチャンシーさん。普段なかなか聴く機会のない『ザイロフォン/コギリ』の演奏にお客さん興味津々。
実は僕はかつて自宅がお隣さんだったため普段日常的に聴いていたのですが、やはり珍しい楽器です。改めて知ること発見もあり楽しい時間を過ごしました。1109101_2 チャンシーさんも演奏だけでなくゆったりと楽器や音楽の背景についてのお話もして下さったので誰にも楽しめる充実した内容のライヴだったと思います。
ただ残念だったのは、馴染みのないジャンルだった為かお客さんの入りがもうひとつだったこと。宣伝不足を反省するとともに次回はぜひもっと多くの方に聴いていただけるよう頑張ろう、と思った次第です。11月頃にやります。興味のある方は是非!

翌日曜日はお馴染みバイユーゲイトのお客様バンド『ル・オードムーゲ』。ゲストに来年には大ホールでのワンマンを予定しているロックバンド『サルーキ=』のChiyo、バイユー従業員・近田崇仁(はいからさん)というパーティライヴでした。実は本当にオードムーゲの矢島くんと近田の誕生日が近いことにかこつけて開催されたバースデイ記念ライヴ?だったのです。満員の大盛況。大いに盛り上がりました。オードムーゲの新ボーカルひとみさんの歌う姿を初めて観ることができて満足でもありました。アンコールではサルーキ=のメンバーも登場。賑やかな夜となりました。

110911

しかしオードムーゲ、オリジナル曲もキャッチーで豊富だしファミリーも多彩だし…なかなかこの界隈で存在感を増して来てます。凄いなぁ。


アフリカ木琴の夜

2011-09-09 | イヴェント案内

9月10日、今度の土曜日のバイユーLIVEは『コギリ・ナイト~アフリカ木琴の夜~』。

Photo

アフリカ/ガーナの木琴「コギリ/ザイロフォン」奏者「チャンシー」による木琴の夕べ。著名なコギリ奏者、故 カクラバ・ ロビ氏(ガーナ)に指事した彼は伝統的なスタイルから自由なインプロビゼーションまで、普段なかなか聴く機会の少ない『コギリ』の魅力を堪能させてくれる 貴重な日本人演奏者です。100620_031_2 当日は2部構成で楽器や西アフリカの音楽についてのトーク等、予備知識無しに楽しめる夜になりそうです。鍵盤の下のひょうたんが 共鳴する独特の音世界を是非お楽しみ下さい。
出演:Chancey
開場19:00 開演20:00 料金 1000円(+1drinkオーダー)