皆さん観ましたか??昨夜のWBA世界ミニマム級タイトルマッチ『ポンサワン・ポープラムックVS八重樫東(あきら)』戦!!!
観てない人も興味のない人も、せっかく来たのです。今日は読んでって下さい。
僕は先ほど、今朝観ました。
最軽量級の常識を超えた大激戦。スピードが命の階級で後半の壮絶な打撃戦は世界最高峰の戦い方としてはどうか?という声もあろうかと思いますが…
僕は感動しました!!
八重樫選手おめでとう!凄い試合でした。正直に言いましょう。
泣けました。
ボクシング好きとして八重樫選手のことはそれなりに知ってはいても決してファンとはいえなかった自分ですが、忘れられない試合を見せていただきました。
ずっと応援してきたファンの方はまさに脳ミソが沸騰して血が逆流するような強烈なボクシング体験となったのではないでしょうか?
いえ、大ファンじゃなくてもこの試合を会場の熱気の中で観た方はしばらく、どんな映画や音楽にも不感症になってしまうのでは?というくらいにボクシングの根源的な熱気に溢れた試合でした。後楽園ホールが熱狂の坩堝と化している事がテレビ越しにもわかりました。
チャンピオンはムエタイ2階級制覇、ボクシングKO率70%超の今時珍しい~前進して前進して打たれても打たれても打ちまくる~『ブルファイター』。とにかくタフでパンチが強かった!その相手に1Rからスピードで上回り多彩な左を当て続けた八重樫選手、失礼ながら「八重樫選手ってこんなに力強かった??」と思うくらいパンチには力があり、そしてキレていました。しかし、危険なパンチをかいくぐりしっかりとリードした序盤とは一変、打ち合いに巻き込まれそうになり受けて立った5R以降はシーソーゲームに。打撃と魂の交換の極まるシーソーゲーム。押し込まれつつあった挑戦者だったものの、激しい打撃戦の中徐々にダメージの蓄積が見て取れるチャンピオン。7、8Rには挑戦者・八重樫選手のKOチャンスさえ訪れかけたが僅かなスキにカウンターを被弾、一転ダウン寸前の大ピンチに。そこを再度立て直して10RTKOにしとめたのだから素晴らしい!
そもそも序盤の素晴らしいボクシングを観ているだけでも、この大勝負にこれだけ自分の力を発揮できるのは凄い、と感心して観ていました。4年前の世界初挑戦時(対イグール京和戦、アゴを割られて敗退)のなんだか「薄味」(ごめんなさい)の印象のボクシングとは大違いでした。
先日の西岡選手のラスベガス防衛という強力なライバルさえなければ、年間最高試合の声もかかるであろうほどの熱い試合でした。
日頃、ハートの伴った素晴らしい技術戦に感動することの多い僕ですが。こういう両選手が魂を見せつけるような試合もボクシングの大きな魅力のひとつであることを再認識しました。「昭和の匂いのする世界戦だった」という声が聞かれるようですが、なんとなくわかる気もします。
故郷岩手に、東北に勝利を届けたいと言っていた八重樫選手。家族に、特に6歳の長男に約束した勝利「嘘をつきたくない」と自分を追い込んでいた新チャンピオン。試合後、夫人の連れ子さんである長男を真っ先にリングで抱き上げ勝利を報告したお父さん。
キラキラした瞳で、父親と写真に収まる6歳の男の子に届けられた「守られた約束」。もちろんこの世の中、人生。命がけで挑んでも守れない事どうしようもないことがあることを、僕は既に知っている。でも6歳の男の子の目に映る「守られた約束」は稀な光景であるからこそ、グっとくるものがありました。発言を求められても言葉に詰まるのみの奥様にも胸が熱くなりました。
結果を知らずに(録画を)観て良かった~(笑)
ボクシングはずっと観てるとこういう忘れられない試合に出会えるのですよ。みんなもっと観ましょう!