バイユー ゲイト 不定期日刊『南風』

ブルース、ソウルにニューオーリンズ!ソウルフルな音楽溢れる東京武蔵野の音楽呑み屋バイユーゲイトにまつわる日々のつれづれを

室高勝った!ベスト8進出。

2007-03-29 | スポーツ
室高、やってくれました。これまた甲子園常連高に逆転勝ち。長打力があったりするわけじゃぁないので、じりじりした展開でハラハラドキドキの繰り返し。土曜日は準々決勝!♪ハマユウの砂浜~という室戸らしい校歌もえいねー。
もう1試合応援できるなんて!!


…勉強になりました。

2007-03-28 | 音楽
昨夜はバイユーを有能な従業員・近田くん(バイユーリンクで彼のバンドのHPも是非御覧下さい)にまかせて、次回の「しばてんソウル」打ち合わせのため外出。渋谷L~渋谷A~新宿ゴールデン街A~新宿2丁目Hという豪華コースでナイトクルーズしてバイユーへ帰還しました。少しばかりアルコールを摂取していたため、そのまま御来店中の音楽愛好家諸先輩方と同席して御ビールを頂き、(近田さん、失礼いたしました)そして帰路に一軒軽く寄って帰宅。ケーブルテレビのニュースを見ることもなくバッタリと就寝。
朝、朝刊にて植木等さんがお亡くなりになったことを知りました。
クレイジー全盛期世代ではありませんが愛聴しておりました。22、3年前に一度だけライヴを観たのが思い出されます。

♪ああ、悲しきわがこころ~
…勉強になりました。


室高、歴史的初勝利!に大興奮の休日

2007-03-26 | スポーツ
昨日は、現在開催中の春の選抜高校野球に春夏通じて初めての甲子園出場を果たした高知県代表・室戸高校の試合をドキドキハラハラのテレビ観戦。
自分は親の仕事の関係で室戸市で幼稚園と小学校の6年間を過ごしていて、子どもの頃の思い出の大半はこの町でのものであるため漁師町室戸に対する地元意識は強い。選抜出場校決定、というニュースをぼーっと観ていて室高初出場を知ってから、実はとっても気になっていたのでした。とにかく当時は甲子園なんて考えられないような田舎のチーム。放送の中でも触れられていたけれど、遠洋マグロ漁業が衰退し町は過疎化…。クジラ漁も終わり、経済はどん底。高知県の中でもひときわワイルドな気風に溢れ、鉄道も通ってはいない高知県東先端の町、室戸。近年、明るい話題を聞くことなんてほとんどなかったと思う。そんな町から市内唯一の普通高校が甲子園初出場!
自分は中学から高知市に引っ越したのだけれど、当時の友だちの大半が進んだ室高が甲子園に!!出場を知ってからは、密かに冷静ではいられなかったのでありました。野球人気の衰退という声も聞かれる昨今ですが、やはりこういうローカルレべルになると「甲子園」、という言葉の持つ魔力は大きい。地元からはバス数十台の大応援団が駆けつけており、対戦相手の地元兵庫代表・報徳学園より沢山いるように見えた。そして、そのバス組の中に私の父親も含まれていたのでありました。。。
仕事に絡めて室戸市の少年野球の発展に情熱を燃やし、そして仕事以外でも近所に新設されたチームの小さい子どもたちに教えたりもしていた父は日帰りバスによる弾丸応援ツアーに参加していた。一瞬、列車か飛行機で行けば楽だったのに…とも考えたが、室戸の人たちと応援バスで甲子園に乗り込みたかったのだな、と思う。
応援スタンドの空気の熱さが画面越しにでも伝わってくる。室戸での大型スクリーン観戦では初回の攻撃後に両校の校歌が流れた時点で涙を流す人が見られたほどであったとのこと。みんな盛り上がっちゅうねやぁ~。東京でのテレビ観戦にも力が入る。
…情報不足で知らなかったのだが、対戦相手の名門報徳学園は今大会NO.1とも言われるピッチャーを擁して優勝候補にあげられているチームで、地元では大敗を危惧する声もあったほどだったらしい。中継の中でそれが少しづつ判明し弱気になっていくワタクシ。
しかし室高は踏んばった。地味な試合だったのかもしれないがそれゆえに緊迫感のある好ゲームで、まさにに手に汗握りテレビの前に釘付けとなったのでした。ブラスバンドによる『おいらの船は300トン』が聴こえてきた時に胸が熱くなりましたねー。そして終盤、室高がリードするという予想外の展開!!新聞によるとその頃、室戸の応援会場では「きょうは室戸の海もしけちゅう、甲子園もしけちゅう!」。と大騒ぎだったようです。そして結果は2-1で室戸高校が甲子園初勝利!!
かつてマンガ『侍ジャイアンツ』のTVアニメ放送の中で高知県大会の組合わせ表により、対戦相手が室戸高校(実名!)と知った野球部員が「こっりゃまた強いところとあたったのぉ~」と言って笑いあうという場面がありました。
室高甲子園初勝利の瞬間に立ち会うことのできた父から届いた、万感の思いのこもった(嘘)短いメールの更にその一部を(本人の承諾を得ずに)引用いたします
「あの室高が野球名門高に堂々勝ち名乗り!」(!はついてました)
そう、これにつきるのです。あの室高が甲子園なのです。大興奮の日曜日でした。ハンカチ王子なんてもんじゃぁあーりません。
夜、バスで高知市の自宅に帰宅した父と電話で話しました。甲子園のスタンドには、当時通っていた喫茶店の店主や焼肉店店主、更にはワタクシの幼稚園の担任のせんせいの弟さん!などなど大集合だったそうです。
「じっくり観ようと思ったに、周りがあんまりやかましゅうて全然落ち着いて観られんかった。試合中もずーっと大騒ぎよ。ほんまにやかましい(笑)ん?勝った時??泣きよったよった泣きよった、おんちゃんらぁがみんなぁ泣きよった」
もう十分満足したけど、次は木曜日やー。070326070326_1
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Phillip Wakerの新作が到着!

2007-03-24 | 音楽
ブルースです!
フィリップ・ウォーカー10年ぶりのスタジオ作がバイユーに到着しました。
自分にとって彼は、エディ・テイラーの大傑作『I FEEL SO BAD』(私的ブルースベスト10作にはいつ何時でも、必ず入ります)のバックを担当している最高のサイドマンという出会い方をした為か、「ジミー・リードのバックで名を馳せた職人肌のギタリスト・エディ・テイラーという人がリーダーアルバムを作った時に、素晴らしいバッキングをつけたギタリスト」というなんとも地味な(御本人様には失礼な)紹介になってしまうのですが、実は自己名義の作品も素晴らしくってとても好きなブルースマンのひとりです。
写真を見ると、もうかなり御大という風貌になってきておりますが内容は冴えてます。ジャケットもカッコイイ。1曲目から「おお!ヤルねやぁ~」と盛り上がってしまいました。シャープでコンパクトで、僕があまり好まない冗長なブルース・アルバムとは一線を画す仕上がりとなっております。お薦めします!
西海岸のDelta GrooveからのThe Phillip Waker Big Band / Goin' Back Home。宣伝ポスター&ジャケット写真です。Img1a88e608zikazj
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嗚呼、ラスベガス

2007-03-23 | ボクシング
昨夜(今朝)観たボクシングの試合、ラスベガスはマンダレイベイで行われたマルコ・アントニオ・バレラvsファン・マヌエル・マルケス戦は凄かった。
思わず眠気も吹っ飛んだ。スター選手同士のスーパーファイト。観客は終始腰を浮かせ気味に(遂には立ち上がり)観戦していた。
高度なテクニックと戦術、そして「ウソ!?」と思うような流れから繰り出されるコンビネーションブロウ。それを見せつけながらほぼフルラウンド激しく打ち合うのだから息つく暇もない。タフネスに驚き、コンビネーションの多彩さに溜め息。キャリア終盤にさしかかり最近は安全運転なアウトボクシング(アウトボクシングが全て安全運転というわけではない)を見せることも多いバレラ選手もこの日はマッチョぶりを遺憾なく発揮した。
試合は中盤バレラ選手が凄まじいカウンターでダウンを奪ったものの、全体的にリードしていたマルケス選手が判定で勝利をおさめた。やっぱり世界のトップレヴェルは違う!と思い知らされた。
しかし、このスーパーな両選手をマットに這わしたのがアジアの星マニー・パッキャオ選手だということの凄さを改めて実感。アジアンとしてなんだか誇らしいような気持ちになったものでした。

しかし、やっぱりラスベガス。金持ちどもの道楽地でのアトラクションとしてボクシングが存在することに、微妙な違和感を覚えるのは変わらないが、なんといってもボクシングのメジャーリーグ。そして我がニッポンを見れば~バラエティ番組もどきのボクシングしか受け入れられなくなってしまったという現状。偉大な現役世界王者、長谷川穂積選手が彼の地に行きたがるわけだ…としみじみ思う。Hasegawa_03_1
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この風景もあとわずか(北口再開発)

2007-03-22 | 社会・経済
三鷹駅北口はのどかな風景がひろがっています。駅前の広大な土地が空き地となり暫定的な駐車場となっても
荒涼としたように見えながらも、空が大きく広がり気持ちのいいものでした。空き地に隣り合わせのバイユーゲイトは店を出ると眼前に空が大きく広がるという爽快な?ロケーションが自慢??でもありました。
この武蔵野市側に広がる空き地にこれから高層ビルがたちます。空地の間には1本道が通っているのでそれを挟んで2本ツインタワーが建つそうです。当初の話では40数階建が2本という途方もない話でしたが、結局は33、4?階建が2本ということに落ち着いたようです。若干低くなったように思えますが1~3階は総合ショッピングセンターやらなんやらが入るみたいなので天井も高く、やっぱりかなりの高層ビルであることに変わりはないようです。こんな高さの建物は中央線にはないので天気のいい日には新宿駅のホームあたりからは見えるのではないでしょうか?どうでしょう?都庁に登れば絶対見えますね。
9月頃から工事開始、ということなので「この風景もあと少しか」と思っていたのですが、数日前お知らせレターがポストに入っていて今週末に土台部分の準備や検査の為、土地にパネルで囲いをしてしまうとのことでした。駅から遠い方の予定地(バイユーの隣ではない方、2号タワー予定地と勝手に呼ぶ)には既にパネルで囲いが施されているのですが、その背丈は高く視線は遮られてしまっています。ということはバイユーの隣、1号タワー予定地のこの景観も「あと少し」どころか「あと数日」、ということになってしまいます。広大な空き地を横切って東急ストアまで買い物に行くのはなかなか気持ちのいいものだったのですが、あと2、3日で終わりとなります。今後は酔っぱらって、バイユーを出ても眼前には白いアルミのパネルが広がります。御了承下さい。写真はバイユー隣、1号タワー予定地(これも勝手に命名)です。
では!本日、元気に営業いたします。070317_200501_1



『きんこん』全国制覇!(誤)

2007-03-21 | 社会・経済
高知在住の諜報部員より最新情報が届きました!
アノ、『きんこん土佐日記』が4月より『SWITCH』誌上でも連載開始とのこと!!!?
いきなり全国制覇、いや進出。果たしてきんこんワールドが、土佐弁が全国の読者に受け入れられるのか???

いやー僕らは世代的になのか、『SWITCH』誌に対して華やかというか都会的というかかっこいいイメージを持っているので驚きは大きいのです。今の人はそんなイナカもん意識ってないのでしょうが当時(自分の上京)は「スウイッチを東京で読むのは高知で読むがとはなんとなく違う」ような気がした覚えがあります。なんといっても表紙がモノクロですからねー。ひまわり牛乳(高知の牛乳メーカー・紙パックにきんこん土佐日記が掲載されている)のパッケージ制覇とはだいぶ違うで~。
そこに『きんこん』!!期待に胸が高まります。web版http://www.kochinews.co.jp/kinkon/kinkon.htmもこの頃なんだかキレてるし。要注目です。070321_094201


おめでとう坂田健史選手

2007-03-20 | ボクシング
昨夜、東京・後楽園ホールでWBA世界フライ級新チャンピオン・坂田健史(たけふみ)が誕生した。4度目の世界挑戦でのタイトル奪取!坂田選手、おめでとうございます。本当に、このひと言に尽きる。

これまで彼の試合は観ていたが、熱狂的なファンというわけではなかった自分がこの件に関してブログを書くのも気が引けるのだけれども…試合のTV放送は東京ローカル・深夜2時過ぎからの録画中継のみであったうえに、放送したTBSもこれまで坂田選手をほとんどまともに紹介してきていないという現状なので。。。

昨夜試合が行われている頃、ソワソワとバイユーで落ち着かない時間を過ごしていた。そのワケはこの試合は中止するべきだ、と強く思っていたからだ。ネットで情報を調べても(5時にはハッキリすると新聞に書かれていた)「中止」というニュースは見当たらない。やはり試合は強行されたのか…お客様からは「興行だから、やるだろ。」といたって真っ当な意見。TVの生中継がないので悶々とした時間を過ごすより他なかった。試合が終わったであろう時間になったらなったで更にソワソワ。携帯でボクシング関係のサイトをチェックすれば結果がわかるはずなのだが、深夜2:00からの録画放送まで結果は知りたくない。でも心配で気になる。
と、いうのもこれは普通の試合ではなかったからだ。一般の新聞等でも大きく取り上げられていたので御存知の方も多いかと思うが、王者ロレンソ・パーラが計量時に体重超過でタイトルを剥奪され前王者となるという大失態を犯していた。坂田選手が勝った場合は新チャンピオン、パーラが勝つか引き分けの場合は王座は空位という変則タイトルマッチになることとなった。坂田選手はこれまで3度世界王座に挑みいずれも僅差の判定で敗れており、4度目となる今回は正にラストチャンスと見られていた。これまでの挑戦はすべて「坂田が勝っていたのでは?」の声もあがるほどの接戦で「運、縁がないのでは?」という声さえあったものだ。愚直なファイタースタイルのボクサーで、もちろん長年世界のトップクラスに留まっているだけにテクニックも持ち合せているのだが、わかり辛く地味な(実戦的な)巧さで若干華やかさに欠ける選手の部類に入ると思う。しかしながら世界戦は全て熱戦で、その上前述の様に接戦でもあった。特に初挑戦ではパーラ相手に2Rにアゴを2カ所砕かれるという重傷を負いながらもフルラウンド激しい打撃戦を展開、無骨で地味なだけの選手ではないところを見せつけた。その後2度の挑戦での熱闘ぶり、そして同じ協栄ジムにカメダ家が入り込んできたために脇に追いやられてしまったという経緯もあって~ボクシングファンの中では、坂本博之選手が世界戦線から退いて以降「最も王座を奪らせたい選手」となっていた。そんなボクサーの大一番が汚された。そう感じたファンは多かったはずだ。
体重オーバーはあってはならないことでことであるが、決して前例は少なくはない。しかしかつては減量に失敗した選手は疲弊して不利な状態で試合に臨むことが常であった(チャッチャイvs花形戦等)のだが近年は状況が変わってきている。階級やタイトル認定団体(WBA.WBC.IBF.WBO)が多くなってチャンピオンになるチャンスが増えたため、体重調整のキツくなった選手は無理に減量をして体調を落とすことをせずに(タイトルを剥奪され)試合前に無冠となり試合を行い(報酬の為)、万全の体調で試合には勝利する。そして戦績に傷をつけないまま上の階級に転級して早い時期での次のタイトル挑戦を目指す(敗戦したわけではないので上のクラスでは元王者としてそれなりの順位にランキングされる)というケースが多々見られる。本当に最低の行為!で人生をかけた大一番にむけ調整してきた対戦相手に対し失礼なことこの上ない。そのような場合、グローブの重さでハンデをつけたりはするのであるが…限度がある。今回のパーラはなんと2.5キロもオーバーしていたのだ!!日本ボクシング史上最重量オーバー。これは最初から減量する気がなかったと思われてもしかたがない。パーラはこれまで無敗。無敗のまま上の階級に上がりたいのが見え見えだ。協栄側はパーラがこれ以上体重を増やさないように試合直前に再計量を行いバンタム級の契約体重で試合を行うことに決めたと報道された。これには驚いた!フライ級のタイトルマッチを2階級上のバンタムウエイトで!?軽量級での2階級差は準備期間なしで挑むレヴェルではないのではないか???しかも、坂田選手はかつてパーラにアゴを折られたことさえあるのだ。危険なのではないか?…確かにこの階級にとどまらないであろうパーラとの今回の対戦を逃したら次にいつ王座挑戦のチャンスが巡って来るかわからない。しかし、地道に努力を重ね熱いキャリアを積んできた坂田健史の最後の挑戦がこんな失礼なボクサーに(パーラはこういう傾向のある選手なのだ)万一、体重差で押し切られて敗れるようなことがあっていいものなのか!?陣営は勇気を持って試合を中止するべきだ、と思った。しかし協栄サイドがとった対策は当日試合直前の再計量…。不安が残った。
試合は異様な雰囲気の中行われた。前王者となったパーラの入場時には激しいブーイング。拍手は全く無し。ベネズエラ国家が流れはじめると流石にブーイングは止んだが終わってもほとんど拍手なし。パーラの名前がコールされると更に激しいブーイング。後楽園ホールの狭いスペースに集うボクシングファンは外国の選手にも最低限の敬意を表すことが常でこれほどの敵意をみることは珍しい。対する坂田選手は物静かに見える。しかしその姿からは、ありきたりではあるが殺気?らしきものが渦巻いているように見えた。凄い目をしていた。怒りのあまり我を見失ていなければいいが、と思ったのだが…そんなことはまったくの杞憂であった。よく見れば恐いほど冷静である。集中しているのがテレビの画面からもビンビンに伝わって来る。ゴング前から緊張感に圧倒されてしまう…疲れる。もう結果は出ている録画放送だというのに…。試合が始まると、挑戦者が落ち着いているのは明白になった。序盤は元気なパーラのパンチに丁寧に対応している。左ボディが度々ヒットする。凄い集中力だ。2R、パーラは明らかにボディを嫌がっている。そして次の3ラウンドの開始に応じることはなかった。棄権により坂田選手のTKO勝ちとなった。
体調もすぐれず。これ以上やってもいずれは倒されると観念したのだろう。結果的にパーラの増量、不公平な体調回復を懸念した協栄サイドの要求「当日試合直前の再計量」が功を奏したとも言える。過去2度の対戦で坂田選手のラッシュが後半に向けて強くなることを良く知っている筈だ。決定的なダメージを与えたパンチはなかった。心を折った。無理に戦って怪我をするより諦めた、というわけだ。これがふたりは3度目の対戦。初戦でアゴを折ったままで12R戦った坂田選手との計26Rを通じてのボクサーとしての決着は最初からついていたのかもしれない。
一見すると消化不良にも映る決着ではあったが坂田選手は全身で喜びを表現し、人目をはばかることなく涙を流した。観客も熱狂的に喜びを表現している。先日の坂本博之選手の引退試合でも思いっきり熱い選手紹介コールをした富樫リングアナウンサーがベルトを巻いた姿を確認して「WBA世界フライ級、新!チャンピオン!!バーニングフィスト、坂田タケフミー」と場内にコールした後、感極まって大粒の涙をこぼした。勝利者インタヴュー中も後ろに映った富樫氏は涙を拭っている。いろんな人が泣いていた。毎日、ボクシングのリングにマイクを持って上がり、命を賭けた殴り合いを間近に見て栄光や挫折の瞬間に立ち会うことに、麻痺しないまでも準備ができているであろう者をしても落涙させるほどの特別な瞬間。茶番のようなドラマ性を演出したりしている格闘技?とかいうものとは別の世界にあるのをつくづく感じる。もちろんエンターテインメントなボクシングモドキとも。日頃、なんともお手軽で安易な感傷や同調を蔓延させようとしているのを目にすると気持ち悪く感じたりもしているのだけれど…深夜の録画中継を眺めつつ「この試合の過程が人々にもっと知られてドラマ性が作り上げられていたらいたならどのような反響があったんだろうなぁ?」とも考えてしまった。うーん、ドラマ性か、、、やっぱりどうなるか心配だな…。とも思ったりしていたのだが、はたと気づきました。ネタとして、キャラクターとして決定的に弱いと思われているから、扱いにくいから、「KメダのTBS」でさえも深夜2時放送なのでありましたね。都合良く改ざんできたりなんかしないのだ。
ホントのボクシングは今のメディアにはあんまり求められてないようなのでこれは余計な心配でした。20070320
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武蔵野ミニーで武蔵野ブルー

2007-03-19 | ライヴ報告
土曜日のバイユーは期待通りのブルースな夜となりました。ギター&ドラム(竹下直登&渡邊紀男さん)を引き連れあらわれたミニーさんはドブロも含めギターを持ち替えながらゆったりと2ステージ、バイユーをブルースで満たしてくれました。
ブルースハープの石田律子さんもゲスト参加、更には八ヶ岳からジミー矢島さん!が登場して『からまつ楽団』の楽曲を聴かせてくれる一幕もあるなど盛りだくさんでした。
お客さんはゆっくりと増えてゆき、最後は満員でした。ちょっと肌寒い気候ではありましたが「春の夜」なライヴだったように思います。出演者に女性が二人もいて華やかだったからかなぁ…。バイユーを贔屓にして下さっている(と思う)武蔵野ミニーさん。次回も楽しみです!070317_
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本日は わたりべふみ(武蔵野ミニー) BUES LIVE !

2007-03-17 | イヴェント案内
ここ数日の一転しての肌寒さも非常~に春っぽい武蔵野の週末。本日土曜日のバイユーはブルースライヴです!
御出演いただくのは戦前ブルースを中心にラグタイムやクラシックジャズまでギターを弾き、歌う女性ブルースプレイヤー、通称”武蔵野ミニー”こと「わたりべふみ」さんです。
ジミー矢島、牧裕両氏との『からまつ楽団』での活動は有名。バイユーには何度かゲストでの出演経験があるものの(先日の吾妻光良さんの時など)、たっぷり聴かせてくれるのは初めてです!題して 『武蔵野ミニー・感度100%』 。楽しみであります。

以下に、わたりべさんのコメントを引用させていただきます。
~武蔵野ミニー的ライヴといえば、戦前もののブルースの弾き語りだが、今回はそれにちょっとばかしプレイヤーを
添えて、シカゴブルースやジャズブルースにオリジナル曲などを混ぜながら、春の訪れのようなウキウキリズム隊を
バックにプレイする予定である。なんといっても 『武蔵野ミニー・感度100%』 と銘打ってのライヴである。 とにかく武蔵野ミニーを堪能してもらおうという入魂ライヴにしたい!
からまつ楽団バージョン・コーナーも少し設けることにしている。当然 ジミー矢島氏の登場となり、盛り沢山。 ~

とのことであります。是非、ゆったりとブルージィな夜を楽しみにお集り下さい。

PM7:00開店/PM8:00開演(2ステージ)。ライヴチャージは1500円となっております。
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徳山昌守選手引退

2007-03-16 | ボクシング
昨日、WBC世界スーパーフライ級チャンピオン・徳山昌守選手が引退を発表した。実質、王者のままの引退となったことを惜しむ声もあるようだけどファンである僕は正直ホッとしている。
死と隣り合わせの競技だけに本人が「燃え尽きた」と言っている以上、引退してほしいと思っていた。特に彼は試合前に必ず遺書を書いておき、試合が終わったら破り捨てるという行為を繰り返して現役生活をおくってきたということだし、なによりボクシング生活を共にしてきた後輩であり盟友の日本チャンピオン田中聖二選手が防衛戦のリングで命を落としている(徳山選手はコーナーにいた)。ボクシングの恐ろしさを強く実感している王者だからこそ退く時も自分の感覚を大切にしてほしいと願っていました。
現WBCバンタム級王者・長谷川穂積選手(素晴らしいチャンピオンだ!)とのビッグマッチが実現しなくて本当に良かったと思う。凄い試合になったのかもしれないけれど、 何年も前から親交があり仲のいい両選手が(お互いの家族も知っている)「興行の論理」の為、万が一の危険性のあるリングで殴り合う姿を見たくなかった。
現WBAスーパーフライ級チャンピオン名城信男選手(強い選手だ)との統一戦も実現しなくて良かった。前述の田中聖二選手が命を落とした試合の対戦相手であった名城選手(徳山選手とも交流がある)と徳山選手を戦わせるなどという酷な試合も見たくなかった。そして一部で囁かれていた、カメダ一家と交わるなどというう愚行が行われなくて本当に良かった。偉大な世界王者にキズをつけるところだった。安心しました。
世界戦11勝1敗。輝かしい戦績に見合う人気を獲得することができなかったのはいかにも残念。在日朝鮮人3世という自らの出自を全面に打ち出したことや、相手の長所を殺し絶妙なタイミングとスピード感で試合を支配するという判り易さに欠けるスタイルのボクサーであったことなどが理由として考えられるが、「日本ボクシング界の宝」として熱心なボクシングファンには(自分の知る限り)熱い支持を受けていました。
歴代3位の防衛回数もさることながら、キリロフ、ナバーロ両選手との指名試合は海外で評価が高く実績のある選手に圧倒的に完勝したという点で日本ボクシング史に偉大な足跡を残したと言えると思う。海外のメディアで日本の世界王者が「凄い」と評されているとなんとなく嬉しいものだ。ちなみに僕の昨年の年間表彰を選ぶなら最優秀選手は実際と同じく長谷川選手だけれど、年間最高試合賞は徳山昌守vsホセ・ナバーロです(実際は長谷川vsウィラポン)。
海外の著名王者との本当のビッグマッチが観てみたかった気もするけど本人が燃え尽きたというなら仕方ない。今が退き時なんだと思う。
日本の誇る世界チャンピオンが無事にキャリアを終えられたことを素直に喜びたいと思います。
…バイユーに飲みに来てくれないかな~♪20070316



ライ・クーダー20年振りのニューアルバム!

2007-03-15 | 音楽
ライ・クーダーの新作『MyNameIsBuddy』が昨夜、バイユーに到着いたしました。
サントラではなく全編にわたって歌い、ギターを弾く(オリジナル曲がほとんど!)待ちに待った本当の意味でのソロ名儀のアルバム。前作『Get Rhythm』のリリースが1987年だったので(自分の記憶では86年だったのですが)、なんと20年振り!のニューアルバムなのです。思いかえせば…当時は世田谷の経堂という町に住んでいて、駅前のパン屋で日夜バイトに勤しんでいたりしたものです。『Get Rhythm』をとても気に入っていたので「早く次のアルバムが出ないかなぁ~」と思っていたのですが、その後ライは映画音楽や企画モノの世界へと本格的に転身。更なる商業的な成功を収め、辛抱強く待っていてもニューアルバムが届けられることはありませんでした。しかしまさか20年も出さないとは!
その間の彼のサントラ等の作品は、聴きはしても1枚も購入はしていないという有り様だったのですが(ソン好きだったので『ブエナビスタ…』は除く)。。。一昨年のアルバムで3、4曲ヴォーカルが聴けるという情報に「んん!?」と思ったりはしていたものの…油断しているところにいきなり登場です!
今回はバディ・レッド・キャットという主人公の猫に、レフティ・マウス(鼠)、トム・トード牧師(蛙)の旅をテーマとしたストーリーモノの作品で、その旅の先々で出会う(体験する)労働、権力者、農場の不作、ストライキなどを通して過ぎし時代のアメリカを音楽で描き出していくコンセプトアルバムとなっています。意表をつくアレンジやスタイルで驚かせるということもなく硬軟、緩急織り交ぜオールドアメリカンミュージックの香りが全編に溢れます。その中にライが身を置いて来た世界各国の音楽の影響がかすかなスパイスとして時折り、カオを覗かせます。豪華なブックレットには物語が収録曲1曲につき1ページの絵本として描かれており、かなり力の入った作品であることがうかがえます。フラーコ・ヒメネス、ジム・ケルトナー、ピート・シーガー、ローランド・ホワイト、ヴァン・ダイク・パークス、テリー・エヴアンズにボビー・キング等が参加。
全17曲、ちょっと長いかな~とも思うけど非常に気に入っています。しばらく楽しませてくれそうです。
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「ナイデジカン!」…レバ炒めライスと餃子が好物のヒーロー、の通訳。

2007-03-15 | 音楽
元・モップスの鈴木ヒロミツさんが亡くなった。体調が悪そうな印象もなかったのでとても驚いた。
…高校生の頃、もう20年以上前にモップスを良く聴いていた。僕はリアルタイムでモップスを聴いたという世代ではないのだが、きっかけはラジオから流れて来た『月光仮面』。このコミックソングかキワモノかというブルースナンバーがきっかけでモップスを聴くようになった。当時ブルース小僧だったから…ではなくきっかけは「声」。曲中での月光仮面にインタビューして、そのキテレツな言葉を通訳?するところで聴かれる語り?はまぎれもなくテレビに頻繁に出ている鈴木ヒロミツの声(マリリンモンローは良かった、今の女はなっとらん!とも仰ってました)。そしてモップスのレコードから聴こえてくるちょっとクセのある野太い叫び声も同じ人のものであるという。確かに同じ声のようにも聞こえるが俄には信じがたかった。自分にとってはそれくらいタレントとしての彼とイメージのギャップがあった。そんなところが興味深くて聴くようになったのだと思う。アルバムに清志郎さんが曲を提供していたり、RCとモップスが一緒にツアーした話の印象も強い(キヨシローいわく「いいヤツ」だったらしい)。
…個人的に好きな曲は『朝まで待てない』や『たどりついたらいつも雨ふり』。『おかーさん真っ青』も好きだったな。
10年程前に立川を歩いていたら、ホテルの地下にあるディスコ(アダルトな)かライヴハウスかどっちだ!?というような店の入口に「鈴木ヒロミツ(元モップス)久々のライヴ!当店にて●/●』という張り紙があり「おお!また歌い始めたのか!?」と思ったのだけど、あいにく外せない用事のある日であったため断念したという記憶がある。一度は生で聴いてみたかったなと今更ながらに思います。
残念です。
前述の月光仮面のインタヴューでは「ナイデジカン!」という言葉を残して謎のヒーローは去っていく。。。79