すっかり時間が経ってしまいましたが5月23日には大阪からロイキさんがやって来ました。
題して~16年振りのアルバムリリースをバイユーでも祝おう!の会~。
10数年前から「出る、出る」と言いながらとうとうこんなに時間が経ってしまった新作アルバム発売をバイユーでも祝おう(レコ発はジロキチで開催済み)という夜でした。
しかし!かつて主催していた『高知しばてん魂レヴュー』のパンフレットやフライヤーのプロフィールに何度も「久しぶりの3枚目のアルバムを近々リリース予定!」と書いたことでしょう。
私、立派な嘘ツキになってしまったものでした。
その間には一度完成しかかり、やり直すことにした、なんてこともありました。
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そんなロイキ先輩。ここ数年毎回絶賛していますが、ライブはやっぱり素晴らしかったです。
もともと稀有な存在のブルースプレイヤーでしたが、大阪移住後のブルース表現の深さ柔軟さの高まりには驚かされます。
こんなデルタブルースの弾き語り、なかなかいません!
ロイキさんには「泥くさい酔いどれブルースマン」のイメージを持つ方が多いかと思いますが、
近年の演奏はプリミティブな演奏の精神性よりも「より音楽的」な側面でのブルース表現の深化が印象に残ります。
思えばロバートジョンソンだってあの(表現としてまとを得ているかどうかはわかりませんが)ビートや歌の拍に感じる「ポップさ」にインパクトがあるのではないでしょうか。
プリミティブな衝動や不安定な精神性が生む唯一無二な感覚も、ブルースという音楽の完成度あってこそリアルに迫ってくるように思います。
ロイキさんの近年の演奏には繊細で深い表現力を感じます。そこに個人的なニオイが絡みつくのです。
毎回当然のごとく手触りは異なりますが、それぞれブルースとして素晴らしいなと感じています。
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似ているわけではありませんがAZMUMIさんの演奏を聴いた時に感銘を受ける感覚に近いような気がします。
4月にW.C.カラスさんを観た時も繊細な表現力の高さに感激しましたし「プロフェッショナル」ミュージシャンは技術の高度さよりも、まず音楽的な繊細さの基準が違うように思います。
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そんなことを考えてしまうくらいに充実したライブでした。堪能しました。
アルバム『Bootlegger』もそんな近年の充実感が詰まった真っ当に個性的な音盤です。
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彼の音源への感想でたまにある「これナニジンが歌ってるの?」な歌声と絶妙なギター。
少しダーティでロウファイ(死語かもしれませんね…)なサウンドも、音楽が真っ当だから奇をてらった感じでなく良いアクセントになっているように思います。
買い!です。
※ロイキさんにCDへのサインを求めたら、逆にサインを求められ絵付きで気さくに応じたかざま鋭二さん♪