ブルースといえばまずはCHESS!というほど有名な『チェスレコード』の歴史を描いた映画『キャデラック・レコード』をようやく観てまいりました。なんだかんだ言って結局行けなくなる、というパターンを避けようと珍しく前売券を購入していたのですが…ビンボー暇無し故に、淡々と時は過ぎ間もなく上映が終ろうかという時期となり慌てて、本当に慌てて行ってまいりました。(どうせ行けずに無駄にするんだろうと予想していたみなさま!無事に行ってまいりました)
で、どうだったか?ですが。
これが予想以上に楽しめました。画面に引き込まれているうちに2時間近くがあっという間に過ぎました。こんなことってなかなかありません。
考えるに、これには上映期間ギリギリに観たことが良い方に働いたのではないかと思われます。いろいろな方々によるあれやこれや、「あれはないんじゃない」や「あれはイケる」。そしてフィクションとも言える設定や事実、時計軸の違いについての情報が沢山耳に入った状態で観たため、過剰な期待なく席に座ることができたのでした。おそらく自分も漏らしたであろう細部への不満も既に他の方々が言って下さっていたため「まぁこれくらいええやん(笑)」という気持ちで受け止められました。なんといっても、胸躍る黒人音楽レーベルのサクセスストーリー。とにかく楽しく観ることができました。これまで日本のビヨンセしか知らなかったけど本物のカオも覚えることができたし満足です。
数年前のモータウンの映画が、基礎知識の無い人には若干厳しい内容であったのと違い、今作は良くも悪くもエンターティンメントの道を外しておらず、ブルースを知らない人が観ても十分楽しめる映画となっています。事実、まったくブルースとは縁のない若者がたまたま観てマディやリトル・ウォルターのCDを買った!!という話も耳にしました。
未見の方は是非!肩肘張らずにごく一般の映画として楽しむことをお薦めいたします。
とても楽しい時間を過ごし、観終わるとCHESSのレコードを引っぱり出していろいろと聴きたくなりました。そして恵比寿は都会でした。。。