![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2a/5e/ce6363cebbae088020b9b75970185adb.jpg)
「Gray Matter(アメリカの心)アメリカの心―全米を動かした75のメッセージ」
アメリカのハイテク企業、ユナイテッド・テクノロジーズ・コーポレーションが1979年から『ウォールストリート・ジャーナル』に掲載してきた意見広告を七十五本あつめたものです。
その中に「Rustproof Your Retirement」 (引退してもさびつかないで)というものがあります。在職中に購入し、読み返しておりましたが、ここにもマスタリー(熟達度)を求める言葉があります。
「引退は赤信号である必要はない。
青信号にもなり得るのだ。
オスマー・アーマンもきっと賛成するはずだ。
60歳で「引退」したあと、いろんなことをやった中で
彼は設計も手がけ、コネチカットとニュージャージーの高速道路、
ピッツバーグ市民球場、ダラス空港、スロッグス・ネック橋、
そしてベラザーノ・ナロー橋をつくった。
ポール‥ゴーギャンは立派に成功した株屋として「引退」し、そのあとで
世界にとどろく画家となった。
ハインリッヒ・シュリーマンは実業界から「引退」し、ホーマーの書いた
伝説の都市トロイを探し、ついにそれを見つけだした。
チャーチルは世界的な政治家として名を上げたあと、ペンをとり、
79歳でノーベル文学賞を受賞した。
あなたも引退したら 釣りにばかり行かないで、狩りにも行きなさい。
あなたがいつも
やりたいと思っていたことをする
チャンスを探す狩猟です。
そして見つけたら、やって見るのです!」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5a/d6/f1341948044c080d4883b93769789130.jpg)
メッセージのコピーの希望が計360万件寄せられ、69万通の反響の手紙が届いたそうです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/23/d3/6eceffea093d9cb3e87043b566226006.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7d/3a/833ce33d7c13ae64e58dd7737c6fd860.jpg)
「Driver モチベーション3.0」ダニエル・ピンク氏のマスタリー(熟達)でもセザンヌの漸近法をあげておりました。ゴーギャンもセザンヌの影響を受けておりますが、彼はビジネスマンとして成功し、60過ぎて絵に打ち込みました。そしてタヒチで多くの絵を描いたのです。このマスタリー(熟達度)は永遠に目指すものでしょう。一時期騒がれたタイガー・ウッズにしてもマスタリーは永遠に追い続ける事なんでしょう。アメリカン ベースボールで偉業を達成していくイチロー選手や、日本を一躍テニス強国にした錦織圭もマスタリーを求め続けるでしょう。病から復活した世界のマエストロ 小澤征爾先生も更に高みを目指しています。マスタリーとは、何か価値のあることを上達させたいという意思です。ただし、その道のりは険しいため、満足できる経験(フロー状態)を使って乗り越える必要があります。マスタリーだけは、モチベーション3.0には納得がいかない人もいるでしょう。このあたりはある程度マスタリーを経験している人はなるほどと腑に落ちるかも知れません。高邁な目的のために実行する人々はさらに多くを達成できるとありますが、これは自己啓発本でも良く取り上げられています。マスタリー(熟達度)は追い求めてもそこに到達できない。プロフェッショナル 達人達が追い求めていくこと。それが極みなんでしょう。