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雲のかかるは月のため
風の散らすは花のため
雲と風との有りてこそ 月と花とは貴けれ
憂きことのなおこの上にもつもれかし 限りあるみの心試さむ
ー蕃山熊沢了介
さくらさく吉野の山の花守と なりてこそ知れ花の心を
これもこの人の詠である。
桜は人が褒めた方と言って喜びもしなければ、人が惜しんだからといって悲しみもしない。与えて萬人の見るに任せて栄辱もとより関知せず。花を外に見るのではなくこれを心に見る、仏教ではこれを心華開発と云うそうだが、花は植物のもっとも精なるもの、これを心のもっとも精なるものに喩えてこの心の花を咲かせることで天道夢想苦行涅槃の世に綽々たることを担保する。の心持である。
自己の真価、自己知る、他の評価もとより与らず。
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