愛知学院大学青木ゼミのブログ

愛知学院大学商学部青木ゼミの活動を報告するためのブログです。

卒論締切迫る

2013年11月08日 | 卒論
今年度の卒論の締切は12月13日です。あと1か月でゼミ4年生は卒論を仕上げなくてはなりません。先週と今週,4年生に卒論を完成見通しを発表してもらいました。

例年通りでした。例年通りには,残念ながら,高評価を与えるふさわしいものはなかったという意味も含まれます・・・。ただし,全員何とか締切までには提出できそうだという感触は得ました。今年は脱落者を出さずに済むのではないかと思っています。

レベルや進捗状況は例年通りとはいえ,今年度の卒論の特徴を把握することができました。先行研究の重要性を再三再四説いたためか,今年度は,理論的文献を読んでまとめることが従来よりきちんとなされている印象です。

理論研究を目指すゼミ生もいます。顧客満足とブランド・ロイヤルティーそれぞれの分野の先行研究を整理して,自分なりに両者の関係を理論的に解明しようというもの,小売店レイアウトの原則を導き出すために,レイアウトに関するマーケティングに関する理論を自分なりに整理しようというものなどです。

昨年度までは,安直なコピペ卒論を排除するために,一次データ収集を必ず行うようにゼミ生には指示していました。今年度は,大学らしく,学術文献のレビューや理論的な考察も行うことを推奨しました。文献渉猟が卒論作業の中心になり,内容の90%が文献からの引用になっても,自分なりの主張と,結論に至る明瞭なロジックがあれば,問題ないと指示しました。その場合は,コピペ卒論には当たらないと。

なお,4年生ゼミ長から,他のゼミの一部で見られるように,期日を何回か設けて,それごとに執筆文字数を定めて,提出させるという指導を行ってはどうかと提案されました。私はその指導には懐疑的です。もちろん,他のゼミではきちんとした指導が行われ,良い卒論が書かれていると思いますが,うちのゼミではそれはうまくいかないと考えています。

文字数の達成を促すというのは,執筆に向けた分かりやすいインセンティブですが,うちのゼミ生は文字数に拘泥し,文字数さえ満たせば卒論完成という安易な考えを起こして,コピペ卒論に走る可能性があります。ロジックが一貫しないにも関わらず,ダラダラとどこかの本の内容を写して(よく言えば引用して)字数稼ぎをして,早く卒論を完成させようという考えに染まるかもしれないのです。過去そういう卒論を散々見ました。もちろん,それを厳しくチェックすればいいのですが,学生の意識の中で字数の充足を優先させると,主張や根拠をおろそかにしてしまうと感じているのです。

ちなみに,うちの学生たちが大変だと騒ぐ,2万の字数を執筆することは大したハードルではありません。主張がきちんとあり,指示されたとおりに文献を読み,データを収集して,根拠を導出していれば,楽々それを超えることがでしょう。過去のうちのゼミの平均的な卒論文字数は2万5千から3万字程度です。

そんなことよりも,自分なりの主張,それを支える根拠,一貫したロジックを追求して欲しいと思います。



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