愛知学院大学青木ゼミのブログ

愛知学院大学商学部青木ゼミの活動を報告するためのブログです。

リクルート・スタイル3

2009年01月28日 | 就職
3年生達はいよいよ就職活動本番。1年も前ではありますが,いままで2度リクルート・スタイル(男)の話しを書いてきましたが,今回は3回目。靴選びです。

スーツに合わせる靴はひも靴が基本です。ひものない靴は一般的にカジュアル靴ですので,スーツに合いません。高校時代どういうわけか日本中で制服にローファーを合わせるため,その延長でひものない靴を選んでしまうかもしれませんが,学生の皆さんはひも靴を買ってください。なお,おじさんの中で,ひものない靴を履いてスーツを着ている人が結構います。しかしあまり格好良くありません。なぜ日本でひもなし靴が好まれるかといえば,家では靴を脱いで生活するため,脱ぎ履きに面倒がないことを優先しているからです。ただし,実際には仕事中靴を脱ぐ機会は余りありません。見栄えや足へのフィットを考えるとひも靴を履くのが良いのです。

色は何がいいのでしょうか。黒が無難でしょう。日本人の黒髪には黒靴が合います。なぜならば,姿の頂点部分が黒髪であるため,底辺部分も同色だと自然に見えるからです。茶の靴を履いている日本人で似合っている人はなかなかいません。たいてい靴だけが浮き上がっています。髪だけでなくスーツやネクタイとの調和も難しいのです。

黒のひも靴がいいとして,どんなデザインを選べばいいのでしょうか。どうせ買うなら,冠婚葬祭などフォーマルな場面にも対応できるものを買うとリーズナブルです。最もフォーマル度の高い靴は内羽根式のストレートチップです。内羽根式というのはひもを通す穴のある羽根部分と甲とが一体化している(甲の内側に羽根部分を縫い付けてある)ものです。ストレートチップとは甲に横一文字のラインが入っているものです。これだとどんなかしこまった場面にも対応できます。ちなみに,内羽根式以外では外羽根式というのがあります。これは甲の上にひもを通す穴のある羽根部分が乗っかっている(甲の外側に羽根部分を縫い付けてある)ものです。外羽根式は軍靴に採用されたデザインですので,フォーマル度は落ちますが,靴を足に密着させやすいので,フィット感があります。外羽根式で甲の飾りのないもの(プレーントゥー)でも良いでしょう。なお,靴は基本的に飾りがつけばつくほどフォーマル度が低くなります。飾り穴が沢山ついている靴は飾っている分だけフォーマル度が高いのかと勘違いされがちですが,実は飾りがつけばつくほどカジュアルになります。ウイングチップなどはもともとカジュアル靴です。飾りの少ないものを選びましょう。

靴選びで最も重要なのがサイズです。楽だということでどうしても大き目サイズの靴を選びがちです。靴屋の店員でも迷ったら大き目を推奨することがあります。しかし,大き目靴は足には良くありません。靴が大きいと,靴の中で足が遊んでしまいます。そうすると,靴擦れやまめができやすくなります。また,歩く際に,滑りやすくなるので,それを防ぐため,無理な力を入れて足を緊張させてしまいがちです。足が疲れやすくなります。靴はジャストフィットのものが望ましいのです。フィットというとどうしてもつま先に注目してしまいがちですが,かかととくるぶし周辺部分のフィットに注意してください。この部分がフィットしないと,ぐらぐら足が揺れたり,靴が脱げそうな状態になります。そうなると,余計な緊張を強いられるので足が疲れます。かかととくるぶし周辺部分がきちんとホールドされていて,つま先部分には余計な圧迫感がなく少々余裕があるというのが理想です。

さて,サイズを確認するとき,通常はセンチ等で表される長さに注目しますが,それだけでなく,幅にも注目してください。幅はアルファベットで表されます。D,E,EE(2E),EEE(3E)というような記号です。日本製の靴は甲高幅広の日本人の足に合わせて,幅広に作られています。3E前後のサイズになっているものが多いようです。しかし,今の若い人は,従来とは違った生活環境(畳に正座しない,あまり歩かないなど)で育っていますので,年配の人より幅が狭く甲が低くなってきています。1E前後でも十分フィットする人が多いようです。幅については靴に表記されていることが多いようですし,表記されていない場合は店員に聞くと教えてくれます。もしきちんと答えてくれない店員がいるような店では買わないほうがいいでしょう。サイズに無頓着な靴屋は靴のことを良く分かっていないので信用できません。サイズ合わせにきちんと対応してくれる靴屋で靴を買いましょう。
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2009年初頭

2009年01月05日 | Weblog
2009年を迎えました。新年早々には色々なスポーツイベントが開かれます。年頭の大学スポーツの華といえば箱根駅伝です。箱根駅伝はなぜ注目を集めるのか。大手メディアが共催していることやその長い歴史をあげる人がいるかもしれません。しかし,それらよりも私は箱根駅伝の洗練された運営方法が大きな理由であると考えています。

箱根駅伝は2日間に渡って行われます。大変な長丁場です。全日本大学駅伝や出雲駅伝が1日で終わるのとは大きな違いです。そのため,当初リードを保っていたチームが2日目後半には順位を下げてしまったり,逆に初日トップではなかったチームが2日目に追い上げて総合優勝したりということをしょっちゅう見ることができます。ここにドラマが生まれ,視聴者や観客は目が離せなくなります。また,複数の優勝(往路優勝・復路優勝・総合優勝),区間賞,シード制を導入することで,競争が多彩になっています。つまり,総合優勝の争い以外に注目するポイントが複数存在するのです。大会で9位以内(場合によっては10位以内)に入れば翌年の出場が約束されるというシードをめぐる争いは,下位チームにも競技をあきらめさせない仕掛けとなっていて,視聴者・観客の注目を下位のチームにも向けさせます。今の時代の雰囲気では,「負け組みに落ちたくない」という気持ちを持つ人が多いため,シード争いのほうが盛り上がっていると思われます。私はこの重層的(多彩な)競争の仕掛けは,日本的なのかもしれませんが,大事だと思っています。

この箱根駅伝の運営方法を大学教育(とくに文系私学)は見習う必要があると思っています。多くの大学では,学生は所定の単位を修得し,卒業要件を充たせば,それで卒業です。卒業までには節目になるような競争の仕掛けは見られません。学生の立場から(教員の立場から捉えてですが),勉学への強いインセンティブが感じられないのです。学年進級制度を持つ大学があれば,それが節目といえるのかもしれませんが,実際のところ大半の学生にとってはハードルが低く大きな節目にはなりません。特待生制度を設けている場合,それを求めて競争がおきることがありますが,それには一部の優秀者が関わっているだけで,成績下位者は関心すら持ちません。実際には学部・学科挙げての競争ではないのです。

学生を勉学に注力させるためには,箱根駅伝のような重層的な競争の仕掛けが必要だと思っています。ほめられる喜び,落ちる恐怖,総合的な能力の評価と一部の特別な能力の評価,卒業してからも語られ思い出に残るような努力,繰り返される激励,無言の圧力,このような雰囲気が学部・学科全体に広がるような仕掛けが必要なのです。私の立場では,このような仕掛けを作ることはできません。ただ,せめてゼミでは今後作って行きたいと思っています。
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