愛知学院大学青木ゼミのブログ

愛知学院大学商学部青木ゼミの活動を報告するためのブログです。

期待外れかな・・・

2014年09月24日 | Weblog
秋分の日,全国的に祝日でしたが,多くの私立大学では授業が行われました。本学も授業日でした。その日,昨年度の卒業生山本君が研究室を訪ねてきました。祝日で仕事を休んでいるので,新キャンパスの様子を見に来たといいます。

せっかくなので,山本君には,2年生のゼミに出席してもらいました。その際に,2年生,上級生,私が新キャンパスの環境について意見交換し,それを聞いてもらいました。その時に出てきた意見は,ネガティブなものばかりでした。

鳴り物入りで出来上がった新キャンパス。受験生獲得の切り札,夢のアクティブ・ラーニングのセンターという位置づけなのですが,現役学生にとっては,「夢」のとはいかないようです。ネガティブなことをここで書くと,けしからんことをいうな,大学運営の邪魔をするなと,また関係者から叱られかねないのですが,学生たちの不満の大きさを知ると書かざるをえません。受験生募集に影響がない範囲で(どうせこんなマイナーブログは影響力はありませんが),学生の不満を捉えます。

まず学生が訴えるのは,昼食に関する不満です。先のゼミ生の意見交換以外にも,連日様々な学生たちから聞いています。「学食の料理がまずい」「学食が午後2時には閉まってしまう」「学食が込んでいる」「弁当を買う店が,学内コンビニと,周辺コンビニ数店だけなのだが,すぐに売り切れる」「買った弁当を座って食べる場所がない」などなど。

また,休憩する場所が少ないことも大きな不満になっています。学生が座って休むことができるソファーがいくつか大学の建物内に並んでいますが,2千人程度の通学生に対して圧倒的に少ない。名古屋城が窓から見えるラウンジというものが,6階から9階まで備わっていますが,学生が使えるのは6階のみ。ほんの数人分のキャパシティーです。昼休みに行き場がない学生たちが,大学周辺の地べたや神社の境内にへたり込んでいる姿を見ると,かわいそうになります。地べたに座って弁当を食べている姿は何かのペナルティーのようです。ちなみに,7階から9階のラウンジは,教員の研究室近くにあるため,学生たちは騒がしくすると迷惑だから使用してはいけないことになりました。現状では教員もほとんど使っていません。

日進キャンパスでは,学生は空き教室等に入り込んで,休憩したり食事したりすることができるのですが,新キャンパスでは,空き教室(授業が行われていない教室)にはすべてロックがかかり,学生が入ることはできません。

うちのゼミ生たちがとくに訴える不満は,早くキャンパスから締め出されることです。平日は午後8時になると,学部学生は建物内に入ることができなくなります。パソコンが備わっている学習室は平日5時半までしか使えない。図書館は平日午後8時まで滞在できるが,グループ学習室は7時半までしか使えない。土曜日に研究発表準備のために大学に来ると,図書館にしか入ることができず。しかも午後1時までしかいられない。それ以降は行き場がないのです(教室に入ることは不可能)。ゼミ生たちは,他大学と比べるとキャンパスに滞在できる時間がずいぶん短いと指摘します。ゼミ生の一人は,高校時代のほうがはるかに長く学校に滞在して,様々な活動ができたとつぶやきました。

都心にあることを踏まえて,セキュリティーを強化しているため以上のようになっているというのが大学側のスタンスなのですが,学生たちは自分たちは大学の一員として扱ってもらっていないと感じています。

あるゼミ生が別の機会に私に訴えてきたことですが,私に勉強の相談があるのため,研究室を訪ねたところ不在だったので,研究室の前でしばらく待っていたら,警備員が慌ててやってきて,「何をしているんだ」と詰問してきたそうです。フロアーのあちこちに監視カメラが設置され,警備員が常にそれを見て,不審者の確認をしているそうなのですが,ゼミ生は大学が所属する学生を不審者扱いする感覚にショックを受けたようです。

アクティブ・ラーニングの推進を掲げて出来たキャンパスなわけですが,ゼミ生たちは,とても学生が自発的に勉強し,研究発表や創作を進める環境にはないと怒っています。日進キャンパスの方が自由に使えたし,遅くまで活動ができたといいます。

アクセスがいいのは素晴らしいことですが,学生が自発的に活動することが想定されていないキャンパスでは(大学側はそれを想定して設備を整えたというでしょうが),果たして大学らしい教育・学習が展開できるのか。学生からはまだまだいろいろ不満を聞いているのですが,これ以上書くと,大学を貶める酷い奴だと糾弾され,刺されそうなので,止めておきます。まあこれは,ガス抜きですね。Ciao
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ブログの是非

2014年09月19日 | Weblog
このブログは愛知学院大学関係者にはつとに評判が悪い。「愛知学院大学の学生を貶すようなことを教員が書くとはけしからん」と批判されているわけです。

しかし,そういわれてもこちらも困ってしまいます。なぜならば,このブログは大学広報のために開設しているのではなく,あくまで私が開講しているゼミの活動改善のために開設しているからです。学生の学習活動の良くない部分を改善してもらうための,いわば「説教ブログ」です。もちろんいい部分はほめることも考慮しています。想定読者はゼミ所属学生および所属を望む商学部の一部学生です。したがって,学生に対して教育のための辛口のコメントを書くことは非常識なことではないと思います。

辛口なコメントを書いてはいますが,記述にはそれなりに注意を払っています。まず,学生のプライバシーを侵害すること,個人を特定して批判するようなことはしていません。また,職務上知りえた秘密の暴露も行っていません。大学内の出来事を記述していますが,愛知学院大学の教職員あるいは学生ならばほとんどが見聞きしている事実ばかりです。例えば,学生の喫煙マナーが悪い,教室で騒いでいる学生がいる,たるんだ学生が雰囲気を停滞させている状況などは,かねてから教職員や学生が問題にしてきてことで,学外の第三者が訪れて,すぐさま発見できるようなことです。

関係者に評判の悪いこのブログをやめてしまおうかといままで何度も考えました。今もやめようかなと思っています。なぜかというと,ゼミ活動の改善にたいして貢献していないと感じているからです。意外にブログの記述には手間がかかります。一つの記事を書くために何時間も費やすことがあります。手間をかけた割には,ゼミ生の活動改善は見られないなと最近感じているのです。おそらく,ゼミ生は,「またあの人は同じことを言っている」と受け流しているのではないかと想像します。口頭で語ったことを文章化している例が多いのですが,繰り返しの指摘はかえって反発を呼んでいるのかもしれません。

ただ,今ここでやめるのは惜しいという気持ちもあります。なぜならば,こんなブログでも,共感してくれる少数の読者がいるからです。

以前ある学会に出席した時に,初対面の他大学の先生から,「あなたのブログを読んでいます」と告げられたことがあります。「ゼミの指導で悩んでいるときに,このブログを見つけました。共感できる部分があったので,あれこれブログ内の記事を読みましたよ。」といっていただきました。

一流大学は別にして,多くの大学,とくに私立大学ならば,教育上抱えている問題や対応はどこも同じでしょう。教員の悩みも共通化しています。学会や研究会で,情報交換することはありますが,機会が限られます。様々な教員によって,いつでも読むことができるブログやHPで情報が提示されるならば,教育改善の手がかりを得る機会が増えるのではないかと思います。

惰性でしばらくは続けることになるでしょう。ただ,年度末,ゼミの活動状況を見直す際に,このブログも見直すことにします。
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夏休みは終わりつつある

2014年09月04日 | 運営
大学の夏休みは後10日ほどで終わります。この夏休み中のゼミの活動を整理しておきます。といっても,実はたいしたことはしていません。例年と比べて低調です。

4年生は全体として何もしませんでした。ただし,4年生ゼミ長が,福岡のシンクタンクである公益財団法人九州経済調査協会において研修を受け,その一環で佐賀県唐津市呼子朝市の現地調査を行いました。私も同行しました。

元々のテーマは,交通の便が悪く,近隣に有名な観光資源があるわけではない呼子朝市が,なぜ三大朝市の1つになりえたのか,その魅力の要因を探るというものでした。しかしながら,いざ,様々な文献を調査し,現地でヒヤリング調査等を行ってみると,呼子には新鮮なイカという重要な観光資源がある一方,朝市自体は衰退していて,地元の関心が低いことが分かってきました。朝市に焦点を当てて議論するよりは,イカに焦点を当てて,その観光的魅力の付属物ないしは舞台装置の一つとして朝市を議論するほうが実情に合うことが分かってきました。そのため,この先追加的に,焦点を変えて,調査しなおす必要が出てきました。

調査研究というのはこういうものです。調査の過程で,最初に設定したテーマや立てた仮説は,何度となく変更を迫られるのです。大きな目的と領域は守りながら,試行錯誤を繰り返し,テーマを絞り込んでいく過程こそが,調査研究の醍醐味です。学生指導に関わって,私自身それを再認識することができてよかったと思っています。このゼミ長の卒論には期待しています。

3年生の全体活動は9月2,3日に行った大阪合宿です。初日は朝からUSJに出向き,テーマパークを視察がてら堪能しました。ゼミ生たちの多くは閉園までUSJに留まることになったため,夜9時から懇親会という強行スケジュールになりました。疲れのあまり懇親会中みな黙りこくっていました。その夜は天王寺に泊まり,二日目は,阿倍野(天王寺)にあるあべのハルカスを視察しました。日本一高いビルに入居する日本最大規模を誇る近鉄百貨店を擁するハルカス。鳴り物入りで出来上がったものの,その業績は予想を下回っていると報じられています。なぜなのか,ゼミ生が自分の目で見て感じたことから推測して欲しいと思い,ここに出向きました。今月半ば,資料を一切見ずに,ハルカスの実情について,自分の目で見たことと感じたことを記述したレポートを提出してもらう予定です。

出発間際になって,予定変更を願い出るゼミ生が現れるなど混乱が生じ,実際まとまりに欠ける合宿になってしまいましたが,出向いた先では見どころが色々あって,やった甲斐がありました。

研究発表においては,全体として,3年生は何もしていません。個別にも,あまりきちんとやっている印象はありません。7月の名古屋マーケティング・インカレ第1回中間発表会からほとんど何も進んでいない感じです。未だに,第1回発表の評価シートを検討していないチームもあります。あと1か月で第2回中間発表会を迎えますが,今から挽回するのは難しいかもしれません。

4月から,きちんとやらないと辞めてもらうとおどしながら,がみがみ叱ってきましたが,私が大きな声を上げたところでどうにもならないことが分かったので,秋学期には,名古屋マーケティング・インカレに関して,もう何も指示しないことにしました。I don't care because they don't care です。ゼミ生たちが私まで直接指導を乞いに来たならば対応することにします。彼らの自主性に任せ,一生懸命やるならばサポートするが,何もしないならば,そのまま放っておくことにするのです。それで,酷い発表をしてしまい,他大学の学生からぼろかすに指摘され,低い評価をされても,I don't careです。ただ,私はそれに基づいて最終的に成績評価をするのみです。今年,名古屋マーケティング・インカレに関するブログの記述はもうこれで最後にします。

秋学期から所属することになる新ゼミ生の2年生には,秋学期に論文コンテストに応募してもらう予定です。そのためのアイディアを夏休み中考えてもらうという課題を与えました。2年生全員に,仮に設定したテーマと構成案を8月中にメールで申告してもらいました。うまくいきそうにないものには変更すべくアドバイスを私から返信しました。それを踏まえた,テーマと構成の完成版を夏休み明け第1回のゼミで報告してもらう予定です。どうなるでしょうか。今後2年半のゼミ活動の試金石になります。
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