愛知学院大学青木ゼミのブログ

愛知学院大学商学部青木ゼミの活動を報告するためのブログです。

本日はじまり

2010年09月21日 | 運営
2年次ゼミが今日始まりました。ゼミ生は2年次秋学期から4年次終わりまでうちのゼミに所属することになります。

恒例の役員決めを行いました。ゼミ長(代表者,勉学面のリーダー),副ゼミ長(課外活動のリーダー),書記(ゼミ長と副ゼミ長の補佐),就活リーダー(キャリアセンターとの連絡係)という4役の決定です。立候補者がおらず,くじ引きで決定することになるかなと心配していたら,どの役にも立候補者・受任者が出て,簡単に決まりました。

不人気を反映して,ゼミ生は10名しかいません。最初教室内は少々沈んだ雰囲気がありましたが,案外みなやる気がありそうなので,今後活気が出るかもしれません。人気はなくとも活気があればいいのです。

この学年で今後徹底することは,ノート取りです。ゼミ用のノートを2冊用意するようゼミ生に指示しました。1冊は自分のアイディア記述用,もう1冊は他人の発表や授業内容のメモ用です。上級生にもそれなりにノート取りの重要性を諭してきたのですが,今一つ実行されていません。2年生には卒業まで徹底してノート取りを行ってもらう予定です。

大学生にもなってくだらない,と指摘されるかもしれませんが,うちの学部でノート取りが身についている学生は少数です。ここでいうノート取りは,黒板やパワーポイントに提示された内容を書きとめることだけではありません。耳で聞いたことを文字化して即座に記述する,五感で受け止めたその場の雰囲気を描写することも含まれる。こうなると非常に難しいのです。

ノート取りは頭を鍛えます。耳で聞いたことを文字化する,五感で受け止めたその場の雰囲気を描写することは,いったん状況を記憶しといて,さらにそれを整理し,的確な言葉に置き換えるという過程を瞬時に行わなくてはならないのです。頭の良さを示すといわれるワ-キングメモリーを最大限に活用することになります。私はノート取りをきちんと行える人物は頭が良いし,仕事ができると確信しています。


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合宿

2010年09月16日 | 運営
9月14,15日に,大阪にてゼミ3年生の合宿を行いました。例年行先は大阪か東京ということになっています。合宿の目的が商業集積の視察なので,交通の便も併せて考えると自ずとそうなってしまいます。

今回の目的地は,新世界,梅田,天保山。新世界は通天閣で有名ですが,明治時代内国勧業博覧会の跡地にできた歓楽街です。人工的に作り上げたテーマパークのような夢の街でした。時代を経るにしたがって衰退し,古臭さが目立つ,さびれた街になってしまいました。しかし,今はその古臭さが財産になり,観光地として復活を遂げました。その歴史を感じ取ってほしいと思い,ここを目的地としたのでした。今回はここの視察報告を学生に書いてもらうことになっています。個人的には数年ぶりに訪れ,串カツ屋の異常な増加に驚きました。通天閣の街というより串カツの街です。

梅田は関西随一の繁華街です。つぎにそこを散策することになりました。しかし,予備知識不足のためか学生たちは十分回遊することはできなかったようです。来年度三越伊勢丹が駅前に進出することになっていますが,それが刺激になり,ライバルの百貨店やショッピング・モールがつぎつぎと増床・改装しています。そのダイナミズムを感じ取って欲しかったのですが,あまり観ていないようでした。

その後,飲み会を行い,宿泊しました。宿泊先はかねよしという旅館。大阪の街中に旅館?しかも場所はミナミの宗右衛門町。東京で言えば歌舞伎町のような風俗街です。しかし,確かにありました。けばけばしい風俗店・飲食店の看板に埋もれてひっそりと存在していました。地味な外観を見て,本当にこんなところに泊まれるの?と思いましたが,部屋はシンプルながらいたって普通の和風旅館のもの。大浴場もあってなかなか快適です。しかし,寝てみると大きな問題が・・・。風俗街なので外では明け方まで狂騒が続きます。うるさくて熟睡できなかったのでした。

翌日は天保山へ向いました。天保山は海遊館やサントリーミュージアムなどの施設で有名です。バブル期,ウォーターフロント開発が流行りましたが,その流れにあるということができます。出来上がって20年以上が経ち,古びれてきています。海遊館の隣にある商業施設天保山マーケットプレイスなんかは昭和の香りがします。しかし,メイン施設の海遊館はなかなかに迫力のある面白い水族館です。遠足で来ていた幼稚園児や小学生に混じって,学生たちはジンベイザメを見て歓声をあげたのでした。

今回は副ゼミ長の計画・仕切りが巧みで円滑に進行しました。直前になって,参加をキャンセルする学生が出て混乱が生じましたが,トラブルなく終えることができました。

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読書

2010年09月09日 | Weblog
いつもは学生の読書にお勧めの本を紹介していますが,今回は最近私が読んで個人的に興味を持てた本を紹介します。

三宅理一『秋葉原は今』芸術新聞社,2010年。

かつては電気街,今はサブカルチャーの街として世界的に有名な東京秋葉原の発展史が書かれています。第二次世界大戦後の混乱期から最近の再開発までを網羅しています。秋葉原の魅力はバザール(市場)のような自然発生的な猥雑さですが,それは交通の便を利用した企業家・商人たちの鋭敏な感性と大胆な行動の結果出来上がったことがよく分かります。そしてそのバザールの担い手の新陳代謝が激しいことが魅力を増加させていると理解できます。

秋葉原では2000年代行政主導の再開発事業が進行します。IT,インテリジェント,産官学,デザインなどどこかで聞いたことがあるようなキーワードをちりばめた格好いい計画のもとに,高層ビルを複数建てる再開発事業です。2006年駅前に秋葉原UDXという高層複合ビルの開業でクライマックスを迎えました。

再開発が進行するなかで,秋葉原が変質を遂げている様子も描かれています。老舗家電店が衰退する一方で中国企業が進出していること,行政主導開発のコンセプトが古いこと,サブカルの担い手が中野辺りに移りつつあることなど。

まちづくりという言葉が,行政担当者,学者,ジャーナリストによって安易に使われていますが,まちなんて行政や学者が考えるほど簡単につくれるのか?と考えさせてくれる好著です。

最近秋葉原を訪れてみると,スーツ姿のサラリーマンと女性客が増えたこと,その人たち目当ての飲食店が増えたことに驚きました。かつて街の主役だったマニアやオタクたちは飲食には関心が薄かったので飲食店が育たなかったのですが,今は「普通の人」が増加したため,その人たちのニーズを充たす必要が出たのでしょう。そして中国人の団体客が増えたことにも驚きました。中国人相手の店舗も増えました。

この変化は再開発の結果なのかもしれませんが,秋葉原が本来持っている新陳代謝の激しさを示しているに過ぎないのかもしれません。個人的には「常に外に向って」いて,多様性を維持し,新陳代謝の激しさを見せ続けることが都市の発展には重要なのだと思っています。

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