愛知学院大学青木ゼミのブログ

愛知学院大学商学部青木ゼミの活動を報告するためのブログです。

暑さ自慢

2013年08月18日 | Weblog
高知県四万十(しまんと)市で気温41.0度を記録した今年の猛暑。新記録のニュースで改めて注目を浴びたのが,埼玉県熊谷市、岐阜県多治見市など「暑さ自慢」のまちおこしに取り組んできた自治体だ。「再逆転があるかも」と期待する自治体に、ネットでは「なぜそんなに必死なんだ」という声も…。「日本一暑いまち」をめぐる闘いもヒートアップしている。

多治見市は四万十市に抜かれた12日,「王座を快くお譲りする」と潔いコメントを出した。しかし,再逆転の可能性もあるため,「暑さ日本一」の看板については「とりあえずすぐに下ろすことは考えていない」(同市)という。同市のゆるキャラ「うながっぱ」は,日本一陥落の知らせを受け,4カ月休止していたツイッターを更新し,「うぬぁぁぁ…」と悲痛な叫びをあげた。

ただ,こうした「暑さ合戦」に対して,ネットで冷ややかな声が多いことも確かだ。「暑さで一番なんてうざいだけだろ」,そして極め付きの一言がこれ。「2位じゃだめなんですか?」 四万十市の西土佐商工会は「日本一暑い江川崎41プロジェクト」(仮称)を立ち上げ,まちおこし策を検討するという。

(産経新聞2013年8月16日)


上記の記事にあるように,最近,高知県四万十市で,最高気温41度,暑さ日本一を記録したことが話題になりました。四万十市の商工会ではこれをネタにまちおこしプロジェクトを立ち上げるそうです。まちおこしは,あいまいな概念なのですが,この場合観光振興を語っているのでしょう。パブリシティーを考えれば,何にせよ1位になることは重要です。2位ではメディアには取り上げられません。ただ,暑さが観光振興を中心とするまちづくりに本当につながるのか,関心を持っています。

私はネットの声と同様に少し冷ややかに見ています。しかし,ほほえましさも感じています。

いままで居住したり訪れたりした日本各地で,何度か暑さ自慢を聞きました。とくに,以前住んでいた甲府市では,暑さ自慢を散々聞かされました。そして,よそ者のあんたはつらいでしょうと何度も尋ねられました。

私には妙な自慢話に聞こえました。住みやすさを誇ればいいのにと。ただ,その自慢の背景には,過酷な気候は地域の独自性を現していて,それを誇る気持ちが住民にあるのでしょう。四万十や多治見の必死な1位争いにもそれを感じることができます。それをほほえましく思うのです。

ちなみに,実は甲府の暑さはそんなにつらくはありませんでした。なぜならば,昼間の最高気温は高くとも,夜は気温が下がるので,寝苦しくないからです。エアコンを夜に使ったことはありません。睡眠がとれれば夏バテはせず,つらさはありません。

その一方で,つらかったのは東京の夏です。ヒートアイランド現象著しい東京では,路面上の体感温度は気象庁発表の気温よりもはるかに高く,また夜は気温が下がりません。最低気温が30度近い日は珍しくありません。寝苦しい熱帯夜の連続は,体力を奪います。この話を山梨県民にするとたいてい嫌な顔をされました。その時には率直に感想を述べただけでしたが,今は,地域の独自性をないがしろにする言動だったと少し反省しています。
コメント
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