昨日,恒例の卒論発表会を行いました。2,3,4年ゼミ生が集まるなか,4年ゼミ生の予備選考で選ばれた6名が発表しました。今回は卒業生数人が駆けつけてくれました。今までで最もギャラリーが多い発表会になりました。
一人20分程度の時間制限で発表してもらいました。例年なかなかそれに収まりきらずに時間延長してしまう発表が多いのですが,今年は質疑応答で時間延長してしまうことがあったものの,ほぼ予定通り進行しました。
全発表終了後,ゼミ生全員が10点満点で採点を行い,それを集計して優秀卒論賞候補を決めました。採点の基準は,テーマの具体性,独自性,調査の徹底性,主張に対する根拠の存在,論理性です。集計の結果,野々山智昭「ファッションに地域性はあるか?」が得点トップとなって優秀卒論賞候補になりました。
この卒論は,男性の服装に地域性があるのか,あるとすれば地域によって何が違うのか,そしてその違いはなぜ生じるのかを考察しています。そして,地域性を明らかにするために,夏休み中,仙台市,東京都武蔵野市,名古屋市,福岡市に出向いて,考現学の手法を参考にして,観察調査を行っています。実際には,各都市の商業施設(ファッション・ビル)の前で,数取機(カウンター)によって,通行する10代20代の男性が着用している上半身着衣について種類別に頻度を数えています。また,定性的に服装の印象を記録しています。面白いことに,仙台は東京をまねをしがちであること,福岡と東京は意外によく似ていること,名古屋は4都市の中では異質であることを報告しています。印象論のみで語られがちな地域性ですが,手間をかけたフィールドリサーチによって,根拠をもって地域性を説明しようとする姿勢を多くのゼミ生は評価しました。
得点で2番目になったのが,加藤龍生「プロ野球のマーケティング戦略」でした。これもロッテ,西武,中日各球団の集客プロモーションを調査すべく,各地の野球場に出向いてフィールドリサーチを行っています。6つの発表のうち5つまでが,観察調査,インタビュー調査,アンケート調査など1次データ収集をきちんと行っています。卒論発表会で発表しなかった卒論の中にも,インタビュー調査,アンケート調査を行っているものが複数存在します。今年度は,卒論全体として,データ収集に努力してくれたという印象です。
ただし,問題点もあります。全体的に理論的分析が弱いのです。得点1番目,2番目の卒論においても,理論的分析は不十分です。したがって,ロジックに難がありました。1番目卒論では,なぜ地域差が生じているのか,2番目の卒論では,集客プロモーションに対して消費者はどのように反応するのかという分析をきちんと行っていれば,説得力は増したでしょう。徐々にですが,年々レベルは上がってきています。今の3年生は,来年度,データ収集に努力することに加えて,理論的分析を強化することで,今年度の卒論を超えて欲しいと思います。
発表会後,恒例の懇親会が2年生ゼミ長,副ゼミ長の努力によって開かれました。卒業生も加わり,大騒ぎになりました。酔いつぶれるゼミ生が現れたのも恒例です。ご愛嬌です。ともかく楽しい忘年会になりました。
今回うれしかったのは,卒業生がかけつけてくれたことです。しんどいことも多かったゼミの活動でしたが,かえってそれ故に愛着を持ってくれたことは良かったと思います。4年ゼミ生はもうすぐ卒業してしまいますが,来年度何らかの形でゼミに顔を出して欲しいと思っています。もちろん,今回顔を出してくれた卒業生も来年度以降こりずに顔を出して欲しいと思います。
一人20分程度の時間制限で発表してもらいました。例年なかなかそれに収まりきらずに時間延長してしまう発表が多いのですが,今年は質疑応答で時間延長してしまうことがあったものの,ほぼ予定通り進行しました。
全発表終了後,ゼミ生全員が10点満点で採点を行い,それを集計して優秀卒論賞候補を決めました。採点の基準は,テーマの具体性,独自性,調査の徹底性,主張に対する根拠の存在,論理性です。集計の結果,野々山智昭「ファッションに地域性はあるか?」が得点トップとなって優秀卒論賞候補になりました。
この卒論は,男性の服装に地域性があるのか,あるとすれば地域によって何が違うのか,そしてその違いはなぜ生じるのかを考察しています。そして,地域性を明らかにするために,夏休み中,仙台市,東京都武蔵野市,名古屋市,福岡市に出向いて,考現学の手法を参考にして,観察調査を行っています。実際には,各都市の商業施設(ファッション・ビル)の前で,数取機(カウンター)によって,通行する10代20代の男性が着用している上半身着衣について種類別に頻度を数えています。また,定性的に服装の印象を記録しています。面白いことに,仙台は東京をまねをしがちであること,福岡と東京は意外によく似ていること,名古屋は4都市の中では異質であることを報告しています。印象論のみで語られがちな地域性ですが,手間をかけたフィールドリサーチによって,根拠をもって地域性を説明しようとする姿勢を多くのゼミ生は評価しました。
得点で2番目になったのが,加藤龍生「プロ野球のマーケティング戦略」でした。これもロッテ,西武,中日各球団の集客プロモーションを調査すべく,各地の野球場に出向いてフィールドリサーチを行っています。6つの発表のうち5つまでが,観察調査,インタビュー調査,アンケート調査など1次データ収集をきちんと行っています。卒論発表会で発表しなかった卒論の中にも,インタビュー調査,アンケート調査を行っているものが複数存在します。今年度は,卒論全体として,データ収集に努力してくれたという印象です。
ただし,問題点もあります。全体的に理論的分析が弱いのです。得点1番目,2番目の卒論においても,理論的分析は不十分です。したがって,ロジックに難がありました。1番目卒論では,なぜ地域差が生じているのか,2番目の卒論では,集客プロモーションに対して消費者はどのように反応するのかという分析をきちんと行っていれば,説得力は増したでしょう。徐々にですが,年々レベルは上がってきています。今の3年生は,来年度,データ収集に努力することに加えて,理論的分析を強化することで,今年度の卒論を超えて欲しいと思います。
発表会後,恒例の懇親会が2年生ゼミ長,副ゼミ長の努力によって開かれました。卒業生も加わり,大騒ぎになりました。酔いつぶれるゼミ生が現れたのも恒例です。ご愛嬌です。ともかく楽しい忘年会になりました。
今回うれしかったのは,卒業生がかけつけてくれたことです。しんどいことも多かったゼミの活動でしたが,かえってそれ故に愛着を持ってくれたことは良かったと思います。4年ゼミ生はもうすぐ卒業してしまいますが,来年度何らかの形でゼミに顔を出して欲しいと思っています。もちろん,今回顔を出してくれた卒業生も来年度以降こりずに顔を出して欲しいと思います。