愛知学院大学青木ゼミのブログ

愛知学院大学商学部青木ゼミの活動を報告するためのブログです。

卒論提出

2023年12月18日 | 卒論
12月15日に卒論の提出が締め切られました。うちの学部では,卒論本文とそれを要約した動画両方を電子データで提出することになっています。そして,提出された卒論と動画は主査(指導教員)と副査(関連分野の他の教員)によって審査されます。主査は副査の評価を参考にし,卒論評価を行うことになっています。さらに,成績評価と並行して,関連分野の教員複数で協議して優秀賞,最優秀賞を選出することになっています。また,動画は学生間で閲覧し,相互評価することになっています。この相互評価の結果,動画について賞を授与することになっています。

学生の卒論に対するモチベーションを上げるために,商学部では重層的な審査体制を敷いています。煩雑で手間がかかりますが,大学の学びで卒論が何より重要であるという学部のメッセージを学生には感じてほしいと思います。

ところで,うちのゼミの卒論どうかといえば,全員無事提出をしました。内容評価については,審査が終わっていなので,具体的なことは書けません。ただ,3年生の研究発表と同じで,しつこく手間をかけて調査をしたものと,安直にインターネットの情報を張り付けただけのものという風に,努力と思考の格差がゼミ生間に存在します。参考文献がwebページばかりという卒論は内容が薄く,論理展開に難があります。

あきらかなコピペは排除すべく具体的に指摘してきました。ただ,参考文献がwebページばかりの内容を完全に修正させることはできませんでした。審査が終わった後,今年度の卒論の問題点を総括して,下級生の指導に生かしたいと思います。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

卒論が最後の砦

2022年10月28日 | 卒論
文部科学省は21日、令和3年度の全国学生調査結果(試行実施)を発表した。授業以外で予習、復習、課題などに割いた時間を聞いたところ大学2年で4割以上、最終学年となる大学4、6年で7割以上が週5時間以下と回答し、多くの学生の自学・自習時間が1日1時間にも満たないという結果となった。

調査対象は全国582大学2年と4、6年、157短大の2年の学生で、今年1、2月にインターネットを通じて実施。約11万人が回答した。

大学生活を通じて「身に付いた」「ある程度身に付いた」と感じたことに関しては、8割以上が「専門分野に関する知識・理解」と回答。「幅広い知識、ものの見方」も8割を超えた。一方、「外国語を使う力」については3割程度と低調で、外国語教育のあり方が課題となりそうだ。

(産経新聞2022/10/21)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

大学教育は自学自習が基本なのですが、その実現はなかなか難しい。難関大、非難関大を問わず、文系学部所属のほとんどの大学教師にとって、それが現実なのかもしれません。

ほとんどの大学では、シラバスに予習復習の指南を必ず記載しているはずです。しかし、その通りに自習する学生はごく少数です。そもそもすべての履修科目について、記載通りの予習・復習をすれば、睡眠時間がほとんどなくなります。非現実的で、学生に自学自習を促す仕掛けになっていません。

不思議なことに、まともに自学自習をしていないのに、上記アンケート回答者の80%学生たちは「専門分野に関する知識・理解」「幅広い知識、ものの見方」が身についたと感じたと答えています。

ほんまに?と聞き返したくなります。授業を聞いて、少しの課題をこなし、期末試験対策をしただけで、専門分野の理解や教養が身につくはずはないというのが、教師としての私の見解です。自分の経験では、徹底して自分の手と足を使って調査をし、さんざん試行錯誤をし、悩みぬいて、ようやく入門レベルの教科書が理解できました。入門レベルの教科書の記述に「腹落ち」したのは大学院ドクター課程在籍時です。上記アンケートでは、実際には、身についたと「思ったか」と問いかけています。したがって「思ったこと」を回答しているに過ぎないのかもしれません。

通常の座学授業では自学自習は期待できないので、うちの学部では最後の砦はゼミ・卒論です。とくに卒論では、2年度前から副査制度、今年度から動画でのプレゼンテーションを導入して、学生を追い込む仕掛けを施しました。実際に追い込まれて自学自習を徹底してくれるかどうか、今年度はこれからが見所です。ゼミ生に聞いてみると、周囲に既に卒論をあきらめた学生が多数いるとのこと。うちのゼミではまだ出現していません。4年ゼミ生全員に、自らを追い込んで、頭を使い汗をかいた卒論を書き上げてもらいます。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ビジカン

2022年03月05日 | 卒論
3月2日に商学部の学内研究発表会「ビジカン」の表彰式が開催されました。うちのゼミからは、論文部門流通マーケティング領域で最優秀賞が1つ、優秀賞が1つ、プレゼン部門流通マーケティング・ビジネス情報領域で優秀賞が1つ、入賞が3つ選ばれました。今回は例年よりも全体的に表彰者が多いので、うちのゼミからの表彰者も多くなっています。そのうち、論文最優秀賞に選ばれたのは吉田和磨「高校生が学習塾を選択する上での要因」です。これは本年度の卒論です。

この卒論は、消費者行動理論を応用して、高校生の塾選択行動の分析を試みたものです。まず、学習塾の選択行動に関する先行研究をレビューした後、これを消費者行動の問題として検討することにして、消費者行動の分析枠組みとして、いくつかの消費行動類型を検討しています。つぎに、学習塾の実態を記述し、既存のアンケートから小・中・高校生(および保護者)による塾選択の現状や理由を整理しています。それによれば、重要な教育投資の一つであるにもかかわらず、塾選択において価格や進学実績を超えて、最も考慮されていたのは「近さ」であるといいます。

その後、消費行動類型(Assaelの類型)に沿って、その理由を分析しました。近さを重視する選択は、高関与でありながらブランド間の知覚差異が小さい不協和低減型に整合していると結論付けています。不協和低減型では、消費者は製品に強いこだわりがあるものの、ブランド評価を行うことができない状況にいます。結果として、他のブランドと比較した場合のメリットについて確固たる信念がないまま特定ブランドを選択し、購入時に吟味しなかったために発生する購買後の不協和を感じてしまうといいます。消費者は不協和解消のために、当該ブランドについてポジティブな情報を探したり、選んだブランドに関するネガティブな情報を無視したりして選択を正当化を試みることになります。この卒論は、塾選択おいても、選択者はこのような状況に陥っていると論じています。近さを重要な選択基準にするのは、塾間の教育室評価が十部に行えていないからではないかというのです。

ただし、この結論はあくまでも仮説の導出にとどまっています。理論の新しい解釈を試みているものでもありません。これらの点、不十分さが残ります。後輩たちは、不十分さを認識して、自らの改善に努めるきかっけとして、この卒論を読んで欲しいと思います。

今年度のビジカンは昨年度と比べると低調でした。エントリー数も低調だったし、発表のレベルも高いとはいえませんでした。マーケティング分野に限ると、戦略提案型の発表が多かったのですが、根拠が弱く思い付きに近い提案がいくつも出されていました。また理論的な分析を伴う発表は少なかったといえます。理論的分析があっても、相互評価場面で、学生がそれを評価できずにいたように思います。次年度は、対面のイベントとして実施し、発表の仕方、評価の基準等をきちんと教員が参加学生にレクチャーする必要があると感じました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

卒論講評

2021年03月17日 | 卒論
今年度のゼミ卒業生の卒論について講評します。

藤角清香「マーケティングにおけるナラティブの有効性」が商学部研究発表コンテスト「ビジネスカンファレンス」論文部門の最優秀賞(流通・マーケティング)を受賞しました。卒論をそのままコンテストにエントリーしたのでした。そして昨日卒業式の後表彰されました。

この卒論はナラティブ・マーケティングという概念を自分なりに整理・提案し、その有効性を明らかにすることを目的としています。雑誌『フォーブス』で、ストーリー型マーケティングが終焉し、これからはナラティブ型マーケティングが必要とされるという記事を読んだが、その概念が記事内で明瞭に示されていないことに気づき、明らかにする必要があると思ったことがテーマ設定の始まりです。さらに、ナラティブ関連の研究を読み込む中で、ナラティブ、ストーリー、物語という用語について厳密に定義づけられていないことを確認し、ナラティブという概念がマーケティングの文脈でどのように概念規定できるのか追究する必要があると考え、テーマを固めました。

ナラティブ概念を用いた研究は、心理学、看護学、経営学などマーティンング以外の領域で多数存在するので、そのうちの主だったものをまずレビューしています。つぎに、物語を用いたマーケティングという研究が既に存在しているので、それをレビューしています。その後、事例を用いながら、マーケティングにおけるナラティブとは何か、物語、ストーリーという用語とはどのような関係にあるか検討しています。この卒論では、物語という包括概念の中に、ナラティブとストーリーが含まれるとし、ストーリーは企業から消費者に一方的に伝えられる完結した物語、ナラティブは企業と消費者を含めた社会全体で対話している現在進行形の物語と捉えて、マーケティング上のナラティブの特性とその有効性を議論しています。

まだなおあいまいな個所はあるものの、なかなか面白い内容になっています。学部学生が理論的文献を多数読み込みながら理論上の概念の論究を行うのはハードルが高いので、それにチャレンジしたことに対して教員で構成された審査員が高く評価しました。この卒論は、動画を用いたプレゼンテーション部門でも、優秀賞を獲得しています。プレゼンテーションの表彰は、参加学生による投票に基づいて決まります。一見複雑そうな概念規定の過程を、学生でも理解できるように、親しみやすい動画で説明したことが評価されました。

この卒論の執筆過程で、何度もしつこく「あいまいで言っていることがでよく分からない。考え直しなさい」と私は突き返しました。その度に、この卒業生は文献を読み、内容検討を繰り返しました。卒論締め切り2週間ほど前になってようやく結論の糸口が見えたようでした。ゼミの中では最も作業が遅れていましたが、最後の最後まで粘って考え続けたこと、文献を読み込み続けたことがよい評価につながったと思います。

この卒論以外にも、ゼミ卒業生の中から、論文部門、プレゼンテーション部門においてそれぞれ入賞者が出ました。今年度は、春学期に対面授業が不可になり、ゼミ活動がまともにできなくなりました。さらに秋学期に入っても、合宿やヒヤリング等が不可になり活動は制限されました。したがって、卒論の出来上がりは例年より悪くなるだろうと秋学期開始時点では予想していました。しかし作業が進行するにつれ、ヒヤリングなどの一次データ収集ができない分、文献の読み込みを例年以上に丹念に行ってくれました。結果として、うちのゼミの卒論は例年並みの水準を維持してくれたと感じています。今年度から副査制度が導入されましたが、それがよい緊張感を卒業生に与えたのかもしれません。

今年度は脱落者が数人出て残念でしたが、卒論を書き上げてくれた卒業生は「制限があっても工夫する」「何度もやり直しながら、一つのテーマを追い続ける」ことの大事さを学んで、有意義な1年を過ごしてくれたと信じています。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

提出終わり

2020年12月18日 | 卒論
12月15日に卒論提出締め切りを迎えました。うちのゼミでは8名中5名の4年生が提出しました。残り3名のゼミ生は脱落しました。就職活動が忙しく卒論執筆を断念すると連絡してきた者がいた一方で、全く音信不通で消えていった者もいました。

多くの大学では、卒論は学業の集大成という位置づけです。商学部でも卒論を大変重視しています。うちのゼミでは、良い卒論を円滑に作成してもらうため、2年次、3年次にゼミ生研究発表コンテストや論文コンテストに参加してもらっています。2,3年次の活動は4年次の卒論のための助走と捉えているわけです。

その学業の集大成を手掛けなかったゼミ生が40%に上るというのは残念至極です。学部全体では脱落率は10%に満たないので、うちのゼミの学業取り組みレベルが低いということです。卒論提出したゼミ生に、「うちのゼミは学部の中では賢い方の学生が集まるという噂ではなかったのか?いったいどうなってるの?」と尋ねると、苦笑いが返答として返ってきました。きちんと卒論に取り組んだ学生から見ても、今年度の状況は好ましくなかったようです。ちなみに賢い人たちの集まるゼミというのはフェイクです。

なお提出された卒論に対し現段階では講評しません。今年度は副査制度が設けられたため、卒論評価は主査の評価に副査の評価を加味して1月中に下されます。したがって、副査の評価を待たねばならない段階で、主査の私があれこれ内容について指摘するのはよろしくありません。ただ、ゼミ全体では例年よりも低調であったといえます。春学期にまともな活動ができなかったことが響いています。遠隔授業は必ずしも教育の質を落とすものではありません。しかし、ゼミ活動は、対面で時間をかけ、学生同士、教員学生間で表情をうかがいながら行うことが重要であるようです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

卒論審査

2020年12月02日 | 卒論
商学部では12月1日から卒論の提出が始まりました。12月15日午後5時が現物の締め切りです。ゼミ生には最後まで粘って検討を重ねたうえで、締め切りに間に合うように提出してほしいと思います。

うちのゼミでは、昨年度まで、12月の締め切り日に提出してもらった後、私が不十分な点を指摘して、残りの授業期間中に修正して再提出してもらう機会を設けていました。しかし、今年度からはこの機会はありません。なぜならば、今年度から商学部では複数教員による卒論審査制度を実施するからです。

うちの学部で採用した複数教員審査制度では、すべての卒論に対して主査と1名以上の副査が割り当てられます。主査はゼミ担当の教員ですが、副査はテーマに関連した分野の専任教員が割り当てられます。卒論現物の提出とは別に、12月15日の締め切り後、学生は卒論のPDFデータとその要旨PDFデータを提出しなければなりません。そしてそれらのデータが主査と副査に回ることになっています。主査は卒論の現物とそれらデータを読んで審査、副査はそれらデータを読んで審査します。審査期間は定期試験の前まで(残りの授業期間)で、その際には、主査と副査による口頭諮問が実施される可能性があります。

副査が加わり、学部統一のスケジュールで審査することになったため、審査の公平性を保つ理由から、原則的に提出後の書き直しは認められません。したがって、うちのゼミ恒例の卒論書き直しは行いません。

複数教員による審査制度に伴い、審査を公平に行うため、ルーブリックが導入されました。ルーブリックというのはレポートや論文を評価するための基準や指標のことです。この基準に基づいて、主査や副査は卒論を評価します。そして、副査の評価は主査に提出され、主査はそれを参考に、自らの評価と合わせ最終的に成績登録することになっています。

ゼミ生たちは後10日程度で、修正点がないように卒論を完成させなくてはなりません。例年以上に緊張感をもって、この時期集中してほしいと思います。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

卒論再提出

2019年01月31日 | 卒論
秋学期の定期試験が終わりました。現在採点中です。それと同時に,4名のゼミ4年生の卒論も確認中です。

昨年12月14日締め切りで提出された卒論を,その直後一旦4年生に返却し,書き直しを指示しました。本人たちも不十分であることは重々承知していたので,書き直しは当然であるとして,冬休みの期間,もう一度文献を読み返すなどの作業を行いました。

概ねその書き直しが完了した段階で,1月22日の補講日に,卒論発表会を開催しました。卒論発表会での発表後,4年生たちはさらに修正を行い,昨日再提出しました。現在私はそれを読んで,書き直し個所を確認しています。

卒論発表会において,ゼミの4年生による卒論内容のプレゼンテーションに対して,2,3年生たちが評価しました。その評価を受けて,書き直し個所を私が確認して,成績評価します。

今年度,4つの卒論の内容は,つぎの通りです。

製茶業界の発展の鍵が緑茶生産者によるブランドの確立であるとして,既存の緑茶ブランドの事例を基にして,今後のブランド化のあり方を考察したもの。

少子高齢化が進行する中,ゲームセンターの生き残りのため,高齢者と孫の組み合わせをターゲットにして,孫の利用経験を促進して,それをてこに長期的な来店促進を進める策を検討したもの。

事前期待の水準とパファーマンスの知覚水準の一致不一致を軸とする顧客満足研究をレビューして,その問題点を検討したもの。

マーケティング業界で一般的な,インターネット上のクチコミに関するモデルAISASの問題点を指摘し,その修正の可能性を検討したもの。

製茶業界のブランド化の研究は自分の家業を取り上げたもの,ゲームセンターの生き残り研究は自分のアルバイト先の事業を取り上げたもので,自分に身近な出来事を卒論テーマとしています。その一方,顧客満足研究の再考やクチコミ・モデルの再考は理論研究であり,ゼミにおける勉学で感じた疑問を卒論テーマに結びつけています。

いつも,どういう動機でも構わないので,とにかく具体的に,自分なりの研究テーマを見つけて欲しいとゼミ生には諭しています。具体的なテーマを決めることが最重要課題なのだと。今回,4つとも,書き直し期間中に,ようやくテーマが具体化しました。論理展開に無理があったり,調査が不十分であったり,結論が不明瞭であったりと,色々と問題点はありますが,ともかく自分なりに具体的なテーマをひねり出してくれたので,卒論執筆の教育的意義はあったと感じています。

2月7,8日に学内研究発表会において,4つとも発表することになっています。さらにもう一度,発表内容について悩んでくれたら,大学における学修のすばらしいまとめとなるでしょう。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

学期末

2018年01月31日 | 卒論
秋学期の定期試験が終わりました。秋学期の主な行事は終了しました。今は成績評価を行う期間に入っています。

12月15日に卒論の提出期限を迎えました。ゼミの4年生2名が提出しました。1月13日にゼミ内でその卒論の発表会(審査会)を開催しました。その発表に対し,ゼミ生全員に評価をしてもらいました。ゼミ生たちの評価を踏まえて,成績評価をつけます。また,例年通り,高評価のものは学部優秀卒論賞候補に選出されます。今回は大島健太郎「テーマパークの戦略変化が消費者行動にもたらす影響」が候補として選ばれました。USJおよび東京ディズニーリゾートの戦略変化を歴史的にたどり,それを踏まえて,両テーマパークの戦略変化が両テーマパークに対する消費者のブランド・イメージを引き起こしたのかどうかを,アンケート調査と多変量解析によって検討した卒論です。これは,2009年に同志社女子大学で行われた調査研究と同様のものを,2017年に実施したらどうなるだろうかという問題意識を持っています。そして,2010年以降USJが戦略を変化させて入場者の大幅増を見せたことを受けて,それが消費者イメージに変化を生じさせたかどうか検討しています。理系分野の追試に近い調査といえるでしょう。

2つの卒論には不十分な点があったので,提出後書き直しを命じました。本日書き直し提出が完了しました。これをもって成績評価を行います。2月6,7日に学内の研究発表会があるので,そこで4年生2人には卒論内容を発表してもらう予定です。なお,ゼミの2年生と3年生にも学内研究発表会において,チームにより発表してもらいます。2年生は観光論文コンテストに応募した論文内容,3年生には名古屋マーケティング・インカレで発表した内容を修正して発表してもらいます。3年生は,名古屋マーケティング・インカレ本大会以降,アンケート調査をやり直してもらいましたので,それを踏まえて,発表してもらいます。

追伸。昨年12月末に我が家で恒例の忘年会を開催しました。現役ゼミ生や卒業生がたくさん集まってくれました。まともなもてなしをせずに申し訳ないことをしました。その時に,ゼミ生や卒業生がたくさんお土産を持ってきてくれました。卒業生からは,高級日本酒,高級和洋菓子を色々いただきました。現役のゼミ生からはラベルライターをいただきました。大変おいしい食べ物や役に立つ文具で,大いに感謝いたします。感謝の言葉が遅れたことをお詫びいたします。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

師走

2017年12月17日 | 卒論
今年度の卒論提出締め切りを先の金曜日迎えました。うちのゼミでは4年生2名が何とか教務課に提出しました。ただし,「無事終了」かといえば,それには程遠く。

卒論の体裁は整えていましたが,内容には問題山積です。何しろ両方とも,結論が欠落しています。不十分に調べ物をした結果の報告にとどまっています。結論のない論文などありえないのですが,現状ではそうなっています。したがって,今後1か月かけて,書き直してもらいます。冬休み中にじっくり調査と思索を続けて,休み明けに再提出してもらう予定です。2つとも,先行研究の渉猟や現状分析のような春学期には済ませておかなければならなかった基本的な作業をおろそかにしたためか,例年と比較して仕上がりが悪かったといえます。11月も後半になって,ある4年生が文献の渉猟と読み込みが甘いが故に執筆が進まず,まごまごしていたのを見かねて,私が1時間足らずで必要な文献を調べあげて入手し,それをその4年生に渡して執筆すべき事柄を指示した場面がありました。さすがにその時恥ずかしさを感じて欲しかったところです。

学部全体に,提出期限までに,体裁(要求される字数)を整えて,提出しさえすれば,単位は取得できて,卒論は無事終わりという意識が蔓延しています。それを払拭すべく,うちのゼミでは例年,一度提出しても,不十分な点があれば継続的に改善を図るように,冬休みに書き直しをしてもらっています。学生生活最後の冬休みを,学生生活の集大成をまとめ上げる期間として欲しいのです。

来年1月13日土曜日にゼミ内で卒論の審査会を開きます。提出した4年生相互,下級生(2,3年生)によって,卒論を採点してもらいます。その結果を受けて,成績評価を決定します。

1人30分間の持ち時間で発表してもらう予定です。例年通り,発表レジュメをA4用紙1枚に限定し,発表内容の焦点を絞ってもらいます。そのうえで,他にパワーポイントで説明補助資料を作成してもらいます。内容の改善に加えて,4年生にはプレゼンテーションの能力をしっかり身に着けて卒業して欲しいと考えています。

なお,3年生の研究発表も2つともやり直してもらっています。先月うまくいかなかったアンケート調査をやり直してもらい,その結果を卒論審査会の時間に発表してもらいます。ゼミ生には plan do see に基づいて,常に反省によって改善し続ける姿勢を身に着けて欲しいと考えています。したがって,「課題を期限に提出したらそれで終わり」にはしません。反省と改善,これらが人の能力向上には欠かせないのです。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

テーマをひねり出す

2017年05月16日 | 卒論
現在ゼミ4年生は卒論,3年生は研究発表のテーマを模索中です。なかなか決まりそうにありません。研究テーマが明確に決まれば,論文は半分は完成したも同然なので,当たり前といえば当たり前なのですが。

研究テーマを決めるということはどういうことか。何を明らかにするのかを決めることです。ただし,これは自分が知りたいことを決めることではありません。

学生たちに研究テーマを考えて来るよう指示すると,たいてい自分が知りたい事柄をテーマとして掲げます。例えば,「ユニクロのSPAモデル」「セブンイレブンのPB開発の実態」などです。基礎知識のない学生がその知識欲を満たすには,ビジネス書を2,3冊読めば十分です。かつては,あいまいな知りたい事柄をテーマとして掲げ,ビジネス書を丸写して卒論とする例が後を絶ちませんでした。

研究テーマは,本来,未知の事柄について自分なりに知見を導き出すものでなくてはなりません。したがって,特定領域において,現状ではどこまで明らかにされているのかを探ってから,未知の事柄を整理する作業が必要なのです。そのためには,膨大な数の文献を読み込まなくてはならないのです。

自分が知りたい事柄を掲げるのは出発点として,良いでしょう。しかし,あくまでこれは勉強の方向を示すだけです。そこから,研究テーマをひねり出すためには,数多くの文献を読む必要があるのです。

もし「ユニクロのSPA」という知りたい事柄を定めたのならば,ユニクロの経営戦略を扱った論文や著書を集めます。2,3ではなく,数十は集めます。さらにそれに加えて,ユニクロの創業や現状の戦略,経営者柳井氏の発言などを記した雑誌・新聞記事を集めます。続いて,SPAというビジネス・モデルを扱った論文や著書を集めます(ユニクロとは必ずしも重ならない)。加えて,SPAの現状を記した雑誌・新聞記事も集めます。

これらを数か月かけて読み込み,ユニクロのSPAがどのように生まれ,成功に至ったのか,要因や経緯を自分なりに整理します。そうすると,既存の文献において説明の不十分な点が存在すること,複数の文献の間に記述の矛盾が存在していることが浮かび上がってきます。これらこそが未知の事柄について自分なりに知見を導き出す始まりになるのです。不十分な説明があるときに自分なりにそれを補うことができるのか,記述の矛盾が存在するときにそれを解消する事実を自分なりに探し出すことができるのか見通すことで,研究テーマをひねり出すことができるでしょう。

学生がそのようなことを行うのは至難の業であると,ゼミ生たちは訴えるかもしれません。文献を相手にすることはつまらないと考えるかもしれません。しかし,文献と格闘することが大学(とくに文系学部)における知的訓練の基本なのです。

とにかくゼミ生たちには以上の作業をきちんとやるよう繰り返し諭していきます。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする