愛知学院大学青木ゼミのブログ

愛知学院大学商学部青木ゼミの活動を報告するためのブログです。

夏の読書

2008年07月22日 | Weblog
今週,来週と大学は試験期間です。それが終わると,1ヶ月半の夏休みに入ります。学生は,アルバイトざんまい,海外旅行,国内旅行,資格試験のための勉強,短期留学などなど,色々な過ごし方をするでしょう。なかには休み中読書をするという学生がいるかもしれません。日本の大学生は本を読まないのが普通なのですが,景気が落ち込む中,お金をかけずに豊かな気持ちで時間をつぶせる1番の方法は読書です。

そこでお勧めの本を紹介。専門のマーケティング関連の本を紹介といきたいところですが,景気が落ち込む今は日本の行く末を考えて欲しいので,マクロな経済の動きを取り上げた本を紹介します。

堺屋太一『東大講義録―文明を解く』講談社,2003年。東大講義録なんていうタイトルなので,うちのゼミ生だと難しそうだと引いてしまうかもしれませんが,実際には分かり易い本です。堺屋さんの大学講義を書き起こしたもので,専門用語がほとんど使われておらず,使われている場合も解説文が挟み込まれています。改革改革とやかましく取り立たされた割には何も変わらず,経済が悪化してきたのがここ15年の日本でしたが,なぜそうなってきたのかについて,文明の変遷から説明されています。今は文明の変わり目に入っているのに,日本の官僚や政治家はそれを理解しようとせず,旧来の近代規格大量生産型社会に適した政策に固守していることの問題点が語られています。

榊原英資『食がわかれば世界経済がわかる』文藝春秋,2006年。身近な食生活を世界経済や国際政治の動きに絡めて取り上げている本です。とにかく,理解しやすく,面白い。イギリスやアメリカが食を資源として捉えて世界経済を支配してきた事例,フランスが自慢の料理を武器に外交を進めてきた歴史などが語られ,さらに日本食が世界的ブームになっている状況も説明されています。肩肘張らずに読めますが,歴史,政治,経済など幅広い領域に目を開かせてくれます。

残念ながら,愛知学院大学の図書館にはこれらの本は所蔵されていません。県や市の図書館で借りられるかもしれません。もちろん大きな書店ではたいてい販売されています。
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春学期最終

2008年07月11日 | 運営
昨日春学期最終のゼミを行いました。来週は補講期間であり,再来週は試験期間に入ります。3年生は合宿の行き先や宿泊先を最終的に決定しました。今年は東京です。最近毎年東京だったので,東京以外がいいかなと個人的には思っていたのですが,ゼミ生たちの多数決により決定。そして泊まりは上野の旅館。これは昨年と同じです。こうなると昨年と代わり映えしない感じですが,違う点があります。昨年は新幹線で移動しましたが,今年は深夜高速バスでの移動です。個人的には高速バスに乗るのは8年ぶり。早朝東京に着きますが,どうやって暇をつぶすのか心配です。築地の市場でも見に行ったらどうかという意見がありました。数年後なくなってしまう(移転してしまう)可能性が高い市場ですので,意義があるかもしれません。

到着後昼ごろから皆で東京見物する予定です。見物といってもゼミでは商業施設を見て回ることをテーマとしています。伊勢丹の新宿店に行きたいという意見が多数でした。そしてなぜか中野ブロードウエイという意見がでました。私は中央線沿線に11年間生息していたので,大変懐かしい施設です。1泊して翌日夕方現地解散。さらに滞在したい人は各自宿泊を手配してそのまま残り,帰宅したい人はやはり各自交通を手配して名古屋に戻ります。私は残ってもう一日東京で過ごそうかなと考えています。久しぶりに懐かしの中央線沿線をぶらぶらしてみたいのです。

4年生は卒論テーマ決定となりました。しかしまだ一部決まらない学生がいるので,テーマ一覧の提出は来週まで持ち越しとなりました。例年通り,ケース・スタディーばかりになりました。理論研究を手がける学生がいてもいいのですが,興味がないのか(というか難しくて手出しできない),今年はいませんでした。ちなみに,昨年はインターナル・マーケティングとブランド力向上との関連について理論を研究する学生が1人いました。
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不愉快な日々

2008年07月07日 | Weblog
いつから大学の授業で私語が問題になり始めたのでしょうか。私が教員になった13年前にはすでに大教室の講義はやかましくて,全国的な問題になっていました。私の記憶では,90年代初頭の自分の大学院生時代に,学部の授業をのぞくとうるさくて授業が成り立たない大教室があったように記憶しています。ちょうど団塊ジュニアと呼ばれた世代が大学生になった頃です。ちなみに,自分が大学生だった80年代半ばから後半ではこういうことはなかったように記憶しています。今うるさい学生を注意すると,「授業が難しいから,面白くないからしゃべっている」と言い返す者がなかにいます。家でテレビを見ているのと同じ感覚です。自分が大学生の頃は面白くない授業はそもそも出席しなかったし,出席しなくてはならない授業ならば黙って聞いていました。分からないからといって授業を邪魔する道理はないのです。新人類と呼ばれた当時の幼稚な大学生にはその程度の分別はあったのです。もちろん,今授業を邪魔するほど騒ぐ学生は少数ですが。

大教室では個人が特定されないからと,授業をじゃまするくせに,少人数の演習型授業では発言を求めても借りてきた猫のように押し黙っている学生がいます。何も話せずうつむいて黙っています。意地悪かもしれませんが,そういう学生にはこちらは助け舟を出さず,じっと黙ったまま待っています。こういうときにきちんと意見を主張できるのなら,覇気があるとしてその学生を高く評価しますが,ただ幼稚なだけのようです。

今大学では学生による授業アンケートをとっています。学期の後半にとることになっています。回答項目に教員は私語など授業の妨げになることに対処していたかどうかというものがあります。これは不思議な項目だと個人的に思っています。なぜならば,私語で授業が邪魔されることについて,教員の責任であるという解釈がありうるからです。普通に考えれば教員は被害者のように思えるのです。もちろん悪いのは少数の幼稚な学生たち。でも,教員が注意しないから悪いのだというように捉えられます。考えようによっては,学生はもはや幼稚すぎて,犬猫がほえているのと同じなので,そのように対処すべしということになっているのかもしれません。この前非常勤で講義をしている他大学でアンケートをとったところ,私が授業中にうるさい学生を怒鳴ったことを高く評価する回答がありました。「くずどもを怒鳴ってくれて,感謝します。スカッとしました・・・」と書いてありました。あまりの強い調子に驚きました。実は学生たちこそが私語による授業妨害の被害者なのです。そして大半の普通の学生たちは憤慨しています。

私語を抑える秘策があります。学籍番号順に座席を決めて,座らせるのです。友人・顔見知りを引き離し,個人が特定できるようにするのです。そうすると私語がなくなります。今必修科目ではそうしています。雨音が聞こえるくらい静かで良かったというアンケート回答がありました。ただし,こうすると教員は授業の妨げになることに対処していたかどうかというアンケート項目では評価が下がるのです。怒鳴ることがないわけですから,対処していないと学生は考えるのです(笑)。毎日怒鳴りまくったほうがいいのでしょうか?(笑)


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その後

2008年07月01日 | 名古屋マーケティング・インカレ
マーケティング・インカレ中間発表会の終了後,3年生たちは反省会を開きました。反省点はいくつもありましたが,最も重要な反省点はテーマが大まかなので,もっと絞り込んでいく必要があるということです。また,言葉の使い方(あるいは概念)があいまいなまま議論を進めているので,それをきちんと整理する必要があるという反省点。さらに,調査の進め方がきちんと考えられていないので,テーマに合わせてそれを考えていく必要があるという反省点も重要です。

これらの反省点は大学教員など研究者が研究を進める際にも必ずぶちあたることです。いくら自分でうまく論理が構築できたといっても,他人がチェックしてみるとおかしな点が見受けられるものです。その場合,たいてい,テーマ,概念,アプローチのどれかに間違いや思慮の浅さが隠れているのです。3年生には悩みぬいて欲しいと思います。

2年生のゼミの募集が終了しました。2次募集まで行い,定員を充足することができました。志望者は少なかったですが,昨年たくさんいた友達と連れ立って志望した者や理由はないけど何となく楽しそうだから志望したという者はいなかったのが救いでした。2年生は秋からゼミが始まります。
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