脳科学者の養老孟司さんがかつて言った言葉。「自分に合った仕事なんか無い」。「仕事とは社会に空いた穴だ。道に穴が空いていて、そのまま放っておくと誰かが転ぶと困るから、そこを埋めてみる。とにかく目の前の穴を埋める。それが仕事というものであって、自分に合った穴が空いているはずだなんてふざけたことを考えるんじゃない。仕事は、自分に合っていなくて当たり前。つらいし、面白くない、しかし、それも社会の穴で、それをとにかく埋めたから、社会がお金をくれたんだ」。就職活動中のゼミ生にはこの言葉に感じ入って欲しいと思います。
1990年代以降,自分らしくという言葉が日本中で踊ってきました。そして,自分探しという言葉も広がりました。就職活動においても,自分を活かせる仕事探しということをテーマにする学生が増えました。しかし,これは考えてみればすごく不遜な考えかもしれません。自分中心に世の中が回っているという考えが根底にあって,その自分のために仕事が存在するという発想が垣間見えるのです。
お金を稼ぐ仕事は,社会にニーズがあるから存在するのです。人が自分らしさをいくら望んだところで,社会がそれを望まなければ仕事として成り立ちようがありません。独裁者は別にして(あるいは独裁者だって),個人は大きな社会のなかのシステムに組み込まれた装置や部品の一つにしか過ぎません。個人はそのシステムにはまることができるかどうかが問われるのです。
まずは,社会の穴を埋めることができるかどうかを考えなければなりません。社会の穴を埋めることは実は容易ではありません。学生は卒業当初はそんな能力はないでしょう。人は自分が思っているほど能力はないのです。自分らしさもいいですが,社会にはどんな穴が開いているのか,そしてその穴を埋める能力は自分にはあるのか,今ないとすればどうすればその能力が身につくのか,ゼミ生には学生時代にじっくり考えて欲しいと思います。
1990年代以降,自分らしくという言葉が日本中で踊ってきました。そして,自分探しという言葉も広がりました。就職活動においても,自分を活かせる仕事探しということをテーマにする学生が増えました。しかし,これは考えてみればすごく不遜な考えかもしれません。自分中心に世の中が回っているという考えが根底にあって,その自分のために仕事が存在するという発想が垣間見えるのです。
お金を稼ぐ仕事は,社会にニーズがあるから存在するのです。人が自分らしさをいくら望んだところで,社会がそれを望まなければ仕事として成り立ちようがありません。独裁者は別にして(あるいは独裁者だって),個人は大きな社会のなかのシステムに組み込まれた装置や部品の一つにしか過ぎません。個人はそのシステムにはまることができるかどうかが問われるのです。
まずは,社会の穴を埋めることができるかどうかを考えなければなりません。社会の穴を埋めることは実は容易ではありません。学生は卒業当初はそんな能力はないでしょう。人は自分が思っているほど能力はないのです。自分らしさもいいですが,社会にはどんな穴が開いているのか,そしてその穴を埋める能力は自分にはあるのか,今ないとすればどうすればその能力が身につくのか,ゼミ生には学生時代にじっくり考えて欲しいと思います。
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