EF57は、前述した通り15台製造されたが、そのトップナンバーである1号機は、EF56の形態をそのまま受け継いだようなスタイルで、ゴーナナ一族の中では異端児だった。ゴーナナの特徴であるパンタグラフの突き出たスタイルとは正反対に、大きなパンタが中央に寄った外観は、同じゴーナナとは思えなかった。不運にも仲間内では、このトップナンバーが来ると「ハズレ!」と言われ、どこか可哀想なカマだったことを思い出している。普通はどんな電機でも、ファンであればトップナンバーには一目も二目も置くはずなのに、ちょっと特殊なケースなのかもしれない。
掲載写真は、そのEF571のけん引する急行「おが2号」。盆休みの早朝だから、前日出た夜行列車がバンバン上野を目指して上がってくる。ゴハチに混じって素晴らしい走りを披露するゴーナナは、ひときわ輝いて見えた。
1976-08-17 6402ㇾ EF571 急行「おが2号」 東北本線/川口にて