マジョルカピンク

水曜どうでしょう。大泉洋。大谷翔平。大好き

週末見た映画

2009-07-03 00:38:04 | 映画
近頃はかつてのオリコンのCDランキング並みに、映画の興行成績のランキングが気になるようになりました。
今週はついにルーキーズを抜いてヱヴァが一位になっていました。
怒涛のような宣伝ラッシュで観客を動員するのが最近の常套手段なのに、ヱヴァはCMも殆ど見ないし公開館数も少ないのにね。こういう作品が一位になるなんて小気味いいな。

さて私はこの前の週末劇場で2本、DVDで1本映画を見ました。

まずは「愛を読む人」
ケイト・ウインスレットのアカデミー最優秀女優賞受賞作。意外な展開の感動大作というふれこみだったので、期待をして見に行ったのですが、うーん自分的にはちょっと期待はずれだったかも。
元々ケイト・ウインスレットって少し苦手な女優さんなんですよねー。マドンナにちょっと顔似てますよね。美人女優さんなんでしょうけど、なんかどっしりとした貫禄がある人で、悪く言うと可愛らしさがあんまりないと思うんですよ。タイタニックのときもこの人がヒロインでいいの?て思ってました。演技は素晴らしいと思うんですが。
で、この作品では21歳も年下の男の子と愛し合う女性の役を演じているんですが、正直言ってあまり魅力的なヒロインには感じなかったし、共感もできませんでした。年上女の余裕や優しさがあまり感じられず、子供のような少年と同じ目線でケンカしたりとか…。わがまますぎ。見た目には親子にしか見えませんし。結局その印象に最後まで引き摺られたので、心を動かされなかったんですねえ。
前半は21歳の年の差カップルのひと夏のホットな恋愛。「人のセックスを笑うな」のドイツ版て感じ。
後半一転して、8年後再会した2人。少年は成長して法律を学ぶ学生として法廷の傍聴席、彼女はナチの親衛隊が起こした戦時中の事件を裁く裁判の被告として。
この前半の恋愛ものと後半の裁判のシーンがちぐはぐで、だからこそ物語としてはドラマチックなのかもしれませんが、私にはあまり関連性のないことを無理やりつなげているように思えてしまいました。この二人が年の差カップルでなければならなかった必然性て何?なんだかよくわからなかったなあ。

そして「ディア・ドクター」
これは良かったです。
なんて表現したらいいか。泣き虫な私にしては珍しく、この映画では全然泣かなかったんですが。すごく色々なことを考えさせられたし、心の深いところに響いた感じ。
なんか、人間にとって一番大切なことってなんなのかなとか愁傷なことを考えてしまった。
人を騙すような人間であっても、目の前に困っている人がいたらなんとか手を差し伸べずにはいられない。たとえ本物ではなくとも、その村にとってニセ医者は欠かすことのできない大切な人だったんだよね。うーん人の善悪というものについてまで考えてしまったり。見ていてほんと、唸りました。
役者さんがみんな素晴らしく、余貴美子さんも瑛太さんも最高ですが、やはり鶴瓶さんのキャラあってのこの映画なんだと思いましたね。
あと舞台が茨城とのことですが、北海道で生まれ育った私からしたら北関東なんて東京に限りなく近いわけだし、どこが田舎なんだよと思ってたのですが。すごい田舎なんですねこれが。
緑あふれる山間の小さな村が、本当に文明から取り残されたようにひっそりしていて時が止まったような感じで。その寂しくも美しい風景にも感動しましたね。
西川監督ってやっぱ才能あると思う。最近の感性だけで描くような他の若い監督さんとは違って、テーマが深くて揺るぎのないものを感じるんですよね。物語の力もあると思います。これは見て良かった。

でDVDにて「ザ・マジック・アワー」
昨年公開されてヒットした三谷監督の映画で、何を今更って感じですが去年は見逃したもので…。
いやー笑えましたね。こういう映画だったんだ。
予告を見た印象とまたちょっと違いましたね。「ザ有頂天ホテル」より数倍いいと思いました。
最初はいつの時代のどこが舞台の話なんだよ!とその荒唐無稽さについていきかねたのですが、佐藤浩市さんが出てきたあたりから俄然面白くなってまいりまして。
映画や映画製作に対する愛、オマージュ、皮肉などがちりばめられていて、映画好きなら思わず嬉しくなるような作品だと思います。さすが脚本もよく出来ていましたし。佐藤さん演じる売れない役者と小日向さん演じるマネージャーの関係性なども面白くて。いやー映画って本当にいいものですね(笑)