気まぐれ日記☆着物の小部屋

2007年耳下腺癌の手術で顔が変わり、生活が一転。街歩きと着物と芝居のブログをどうぞ宜しく♪

6月の芝居

2012-07-08 23:20:40 | 芝居

 一昨日は、雨なのに素敵な体験をしました。

そのお話はまた機会があったらね。

 

まずは先月の芝居を書かないと・・・・・忘れそうなので・・・・・と言うよりも もう忘れてる?

皆さま、マニアックなので適当にスルーして下さいね。

6月の共通項は、チャンバラ

それぞれ、違う形ですが、舞台狭しと白刃を交えます

 

 6月19日 「飛び加藤」 幻惑使いの不惑の忍者

                シアタークリエにて 演出:河原雅彦

                出演:筧利夫、佐津川愛美、涼風真世

      

敢えて、事前に切符を取るほどではないと思っていたが、偶然お安く手に入ったので行ってみた。

筧利夫の忍者・・・・・この人、動きがいいので忍者が似合うかも。

仲間由紀江の「TRICK」の原作者の脚本、新進気鋭の演出家の作品とくれば、

ハチャメチャな内容と期待してしまったが、意外とストーリーがしっかりしていて、見ごたえがあった。

 

今は引退した伝説の忍者「飛び加藤」と歌の上手な旅芸人の少女の話。

他愛のない話だけれど、少女の純愛を叶えてやろうと、忍者が身を削って献身するストーリーに加え、

笑いあり、チャンバラあり、そして日本古来の伝統的手品「手妻」を見せるという盛沢山な内容。

この手妻だが、切り裂いた紙を混ぜるとうどんになったり、紙片が蝶になったり、紙ふぶきになったりで、

いつかどこかで見た、昔懐かしい手品で、照明と相まって、とても美しかった

シアタークリエは女性の団体客が多いのだけど、皆さん実に楽しそうに舞台に反応していた。

思わぬ拾いものをした気分の舞台だった。

 

6月22日 「シレンとラギ」 劇団☆新感線  作:中島かずき 演出:いのうえひでのり

                 出演:藤原竜也、永作博美、高橋克美、北村有起哉、古田新太、

                     高田聖子、橋本じゅん

               

年に1度か2度のお楽しみ、娘と二人、待ちに待った劇団☆新感線の公演

数か月前に、ゲットした貴重なチケットです。 席も前から7列目のど真ん中

今回は何と言っても主演が魅力(藤原竜也、永作博美、高橋克美)

舞台姿の美しい藤原竜也、そして演技派の永作博美。7月が楽しみでした~

ストーリーは省略。

 

藤原竜也(ラギ)は舞台に出てくるだけで場がぱっと華やぐ。殺陣はキレが良く、美しい。期待通り!

そして永作博美(シレン)に寄せる思いはとても切なく、恋焦がれる若者の役がぴったりはまる。

藤原君は新感線のアンケートで、いつも出て欲しいゲストの一位に選ばれていたそうだ。

私も待っていたわ。

ただ、欲を言えば彼のセリフは口の中にこもり、聞き取りにくい時がある。

また、彼の悲しみの表現はいつも似ていて、もう少し表現者として深みが欲しい。

彼のデビューからずっと舞台を見ているので、どうしても辛口になってしまう。

繰り返すけど、本当に殺陣は綺麗!!見ているだけでスカッとする。

天性の舞台俳優ですね~。

 

永作博美さんは、小っちゃくて、かわいくって、でもドスの利いた声がよくとおる。

切れの良い殺陣にビックリ!!

今まで新感線の舞台に数多くの女性ゲストが出たけれど、天海祐希に次ぐ、動きの良さ。

細いので気が付かなかったけれど、役者としての肉体の鍛錬を欠かさない人なのですね。

 

高橋克美は、さすがに舞台出身の役者さんだと感心した。

暴力的な独裁者の役だが、その迫力たるやすごい

怒鳴り殴り蹴飛ばし暴れと、梅ちゃん先生のお父さん役とは似ても似つかない役を

圧倒的な迫力で舞台を引き締めていた。

 

前半後半の3時間15分の舞台。

素晴しい俳優たちと、素晴らしい舞台装置と衣装・・・・でも不満が残った。

前半は、素晴らしく、後半どうなるのだろうと期待でワクワクしたが、

後半の最初の方で悪役の高橋克美が死に、圧倒的な悪役がいないままに話が進んだ。

新感線と言えば絶対的な悪があり、クライマックスでは皆が力を合わせて悪と戦い、

最後はそれぞれの新しい門出があるというのがお定まりのストーリー。

でも、クライマックスの戦いは、毒ガスで味方が全員死んでしまうというあっけなさ。

ラストは、生き残ったシレンとラギの血には毒消しの作用があるので皆に飲ませようという腰砕け具合。

いつもハチャメチャなストーリーだけど、高揚感たっぷりのラストは必ずあった。

でもこれはひどい。クライマックスがなかった

さすがに観客はえ~っ!!と思ったのだろうか?

いつもの熱狂的なスタンディングオベーションはなく、アンコールも2回だけだった。

残念

 

でも、ゲキ×シネ(舞台の映画化)で上演されたらまた見に行くだろうなぁ 

古田新太は少し細身になったようで、体のキレが良くなり、殺陣がかっこいい。

橋本じゅんとの掛け合いは最高に面白い。

高田聖子は、後半の飢えた母娘の場面が本領発揮でさすが!!

☆新感線好きです

 

 

 

6月28日 市川猿翁、市川猿之助、市川中車 襲名披露 市川団子初舞台

       「新橋演舞場」にて

   

 

 

   

夜の部のスーパー歌舞伎 「ヤマトタケル」 夫と二人で。

 

こんなにチケットを取るのが大変な歌舞伎は初めてだった。

一般発売前の歌舞伎会枠で取ったけれど、手ごろな値段の席はあっというまに埋まっていった。

 

スーパー歌舞伎は今まで4回見たが、ヤマトタケルだけは見たことがなかった。

猿之助(元亀治郎)のファンなので、素晴らしかったとしか言いようがない。

父の皇帝を慕い、認めてもらいたい一心で、戦いに人生を費やし、燃え尽きるタケルを

切なく力強く繊細に演じて、拍手が鳴りやまなかった。

中車も歌舞伎役者の中で見劣りがしなかった。

こんな舞台を見る事ができ、幸せでした。

色々感想を書きたいけれど、上の2つで力が尽きてしまいました~~

 

そうそう、アンコールの時に、洋服姿の猿翁が出てきた。

胸に手を当ててから、ゆっくりと観客の方に手を伸ばし、目線を上げ、ジェスチャーで感謝の意を表した。

こんなしぐさだけで、観客一同皆が猿翁にひきこまれ、胸が熱くなった。

さすが名優です。

 

   

新橋演舞場の前で。

頂いた訪問着を着て記念写真。

 

   

 

コメント (12)
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