目指せ! 標高1122メートル

山の神にお供して歩きつづける、ある山のぼら~の記録。ネイチャー、冒険の本もとりあげるよ。

「カカボラジ山行記」ナショジオ2015年9月号

2015-10-27 | マガジン

 『NATIONAL GEOGRAPHIC2015年9月号』

今年4月にNHKスペシャルで「幻の山カカボラジ」を放送していたけれども、なんと日本隊と入れ替わりに、ナショジオ隊がミャンマーの最高峰を目指していた。目的はGPSを使ってカカボラジの正確な標高を測定すること。東南アジア最高峰といわれているが、じつは隣の地味な山、ガムランラジのほうが高いかもしれないというのだ。ミャンマー人は、カカボラジの勇壮な姿を崇めており、絶対にそれを認めたくはない。日本でいえば、富士山は日本一の山じゃないといわれいるようなものらしい。そんな事情があって、日本隊が訪れるより先ににミャンマー隊がいち早く入山し、自分たちの手で、標高を確認しようとしていたのだ。彼らは不運にも遭難してしまうのだが、、、Nスペでもそれを放送していたが、ナショジオにもその顛末が書かれている。

ナショジオ隊は、難行苦行の長いアプローチを経たのち、日本隊同様にミャンマー隊の遭難事件の余波を受け、ポーターの確保に苦しむ。なんとか高いポーター料を支払って人員を確保し、先に進むことになる。14日目には、下山してきた日本隊と遭遇し、ルート情報を提供してもらい、と同時にザイルや燃料を譲ってもらっている。そんなこともあり、彼らは日本隊と同じルートをたどることになる。しかし日本隊が断念したのは、冬の訪れが原因である。雪が降り始め、天候が安定しない。そこへ追い討ちをかけるように大キレットが現れたのだ。状況を考えれば、後からやってきたナショジオ隊が登頂するとは考えにくい。彼らの隊は、映像作家のレナン・オズターク、筆者のマーク・ジェンキンス、写真家のコーリー・リチャーズといった男性3人と、登山家のエミリー・ハリントン、探検家のヒラリー・オニールの女性2人で構成されていて、女性2人の参加が、日本隊以上に困難を招いていた。結局第2キャンプの先で女性2人はリタイアするのだが、1人は激しくリタイアを拒否したというから、その執念はすごい。

最後は男性3人の編成で頂上を目指したが、登頂はかなわなかった。岩棚で食糧が尽きて、引き返すことになる。標高では、ヒマラヤの山に劣るものの、登山の過酷さをいえば、十分にヒマラヤの山に匹敵する恐ろしい場所、それがカカポラジなのだろう。

参考:
Nスペ「幻の山カカボラジ」http://blog.goo.ne.jp/aim1122/e/72583521711f520cf73f8972624dcb7b

NATIONAL GEOGRAPHIC (ナショナル ジオグラフィック) 日本版 2015年 9月号 [雑誌]
クリエーター情報なし
日経ナショナルジオグラフィック社

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