目指せ! 標高1122メートル

山の神にお供して歩きつづける、ある山のぼら~の記録。ネイチャー、冒険の本もとりあげるよ。

御岳山・日ノ出山

2011-12-01 | 山行~奥多摩・奥武蔵

001img_5463 御岳(みたけ)山 標高 929m 日ノ出山 902.3m 東京都

2011年11月27日(日) 曇りときどき晴れ

メンバー 山の神と私

コースタイム 8:50上養沢(養沢鍾乳洞入口)9:05--9:50林道終点10:00--七代ノ滝--ロックガーデン--綾広ノ滝--10:45大岳山・御岳山分岐東屋10:55--御岳山神社--12:40日ノ出山山頂(昼食)13:13--養沢鍾乳洞--14:05上養沢

腰を痛めて整骨院に通い、悶々とした日々を送っていたが、太極拳の練習も復活、お山も晴れて復活の運びとなった。リハビリを兼ねて、軽めに大岳山最短コースをねらった。大滝鍾乳洞の先まで車で入り、大滝を見て、大岳山ピストンを予定していたのだが、またしてもやってしまった。

大岳鍾乳洞を越えて、林道の未舗装路に入るのだと、頭の中で反芻しながら、大岳鍾乳洞へ曲がる道をパスして、車が何台か駐車していたトイレ地点のカーブを曲がった。「車両通行止め」の看板が出ていた。ここに停めて出発するしかないと、縦列の最後尾に車を置かせてもらう(写真下)。

01img_5448_2古くて水もないぼろぼろのトイレに寄ってから出発。まったく地図を見ずに出発してしまった。間が悪いことに、カメラの電池が切れていて、電池交換をしていたせいもある。

車両通行止めの看板を越え、沢沿いの車道を歩いていく。出だしはだいぶぬかるんでいて未舗装だったが、すぐに舗装路となる。長そうだな、この道と山の神に話しかける。

そのうち沢に小さい山女(やまめ)を発見して、嬉々としていたが、いっぽうで歩けども歩けども大滝が現れないことに不審が募っていく。山の神に嫌がられるくらい「そろそろ大滝かな」「大滝はどこかな」を私は連発していた。でも、時間が経つにつれ、さすがにおかしいと、ようやく地図を広げる気になった。

そう。道を間違ったのだ。予定していた大岳沢沿いを歩いていたのではなく、御岳沢沿いを歩いていたのだ。どうりで大滝が出てこないわけだ。急遽行き先変更で、似たようなお手軽楽チンコースである御岳山と日の出山回遊コースとした。 

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左:紅葉がちらほらのロックガーデン 右:ロックガーデンの東屋は登山者でにぎわう

車道を歩いていくと、車両通行止めを無視して上がってきたつわものの車2台が、もうこれ以上先に進むのはムリという地点で停められていて、彼らはまさに今身支度が完了して出発せんとしていた。われわれは横をすり抜け、車道の終点までノンストップで歩いていく。

10:00登山道に入るとすぐにロックガーデンへの分岐が出てきた。目の前には、御岳山から下山してくる大量の人。彼らに先んじて七代の滝へ出ると、そこにも大量の人。滝の横に付けられた急な階段を上り、天狗岩に出ると、そこも大量の人。早く行こうと少し下っていくと、前にも後ろにも大量の人。ちらほら紅葉する中、森の散歩といった風情はいいが、いかんせん人が多すぎ。東屋に着くと、そこも大量の人だった。

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左:御岳神社へ向かう道 右:長谷川恒夫の顕彰の碑

記念撮影の人が引きもきらない薄暗く妖気漂う綾広ノ滝(冒頭の写真)を過ぎ、少々高度をかせぐと、大岳山と御岳山への分岐に出た。ここにでんと大仰につくられていた暗くて陰気な東屋で休憩にした。薄暗いせいか、誰もいない。山の神と貸切状態。そのうち子供の声がして、またハイカーがやってきた。

御岳山(御岳神社)へ向かう道は、ほぼ平坦で横移動だ。谷側にちょっと色づいたもみじがあり、思わず指差してしまう。長尾平分岐に着くと、長谷川恒男の顕彰碑があった。長谷川恒男といえば、一ノ倉沢の壁通いで有名だったのだから、奥多摩ではなく、谷川の玄関口である土合駅にでもつくったほうがよかったんでは?などと思うのは私だけだろうか。

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左:紅葉に包まれた御岳神社 右:真っ赤なもみじが境内に

御岳神社の真下に行ってみると、階段が閉鎖されていた。倒木の危険があるからと書かれていた。回り込んで女坂から神社へ上がる。境内はみごとに紅葉していた。鮮烈な赤はやはりインパクトが大きい。

神社でお参りして、日ノ出山へ向かう。前方にひと家族が歩いているのみ。ああ、こっちは人が少なくていいやと思ったのもつかの間で、途中で休憩するおじさんたち。そして東雲荘前のトイレに着くと、人が少ないなんてウソ!と目の前の風景が物語る。夢中になっておしゃべりするおばさんたちが並んでいた。12:40山頂にあがると、信じられないくらいの大量の人がいた。運動会を見に来た父兄がずらりと並んでお昼ごはんといった景色だ。

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左:日ノ出山山頂 右:青梅の市街地を見下ろす

日ノ出山山頂からの展望はいい。馬頭刈山の尾根上には富士山がちょっぴりてっぺんだけを見せている。

山頂を奥へ移動していくと、青梅の市街地を見下ろせる。黄砂なのか、黄色くガスっているのは気になる。目を右手に転じると、丹沢の峰々が見える。山のシルエットが墨絵のように浮かび上がっていて、幽玄な雰囲気を醸し出していた。大山がとくに存在感があって、いつまで眺めていても飽きない景色だった。

003img_5486 左奥に大山

コンビニで買ったおにぎりを食べ、13:13そそくさと山頂を後にした。まだまだ上ってくる人は大勢いて、山の神と私がいた場所をさっそくキープしていた。

尾根を下り始める。つるつる温泉や、金毘羅尾根を下り武蔵五日市駅に出る人は多いのだろうが、山の神と私は車を置いてきた上養沢を目指す。木が伐採されて禿山になっているほうへ回り込んでいくと、麻生山の紅葉の全貌が見えてくる。ほどなくして杉の暗い道へ下りることになる。

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左:下山路唯一のもみじの観賞ポイント 右:閉鎖されていた養沢鍾乳洞

この下山路では途中1箇所だけ、もみじが赤く染まってみごとなところがあった。あとは杉林の中を深く潜行していく感じでまったく味気ない。

そのうち作業小屋を思わせる建物が出てきた。今は閉鎖されている養沢鍾乳洞入り口だ。手元にある昭文社97年版の山地図には養沢鍾乳洞は出ているのだが、2007年版の地図からは抹消されていた。

誰にも会わないと思っていたこの下山路の途中で、一組のパーティを追い越した。山頂付近とは打って変わって静けさの中にある。14:05上養沢の車道に出た。河原でキャンプをしていた若者たちがちょうど帰り支度をしていた。われわれも帰り支度をし彼らの後を追うように出発。今日は渋滞とはなぜか無縁だった。スイスイ走って、リハビリ山行は無事に終了したのであった。


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