目指せ! 標高1122メートル

山の神にお供して歩きつづける、ある山のぼら~の記録。ネイチャー、冒険の本もとりあげるよ。

札所巡りの仏像を愛で、日の出山へ

2021-02-15 | 山行~奥多摩・奥武蔵

日の出山 標高 902m 三室山646.9m 東京都

2021年1月31日(日) 晴れ

メンバー 山の神と私

コースタイム 7:35梅の里駐車場7:48--愛宕神社--アタゴ尾根--8:48奥の院--9:13三室山9:23--梅野木峠--10:38日の出山(昼食)11:38--12:49奥の院12:59--13:39駐車場

非常事態宣言が出ているが、近場で途中コンビニに立ち寄る程度なら、山行も許されるのではないかと山の神と奥多摩に出発した。自宅を5:40頃出たが、考えることは皆似たり寄ったりなのか交通量は多い。予定どおり吉野街道に入って道沿いのコンビニで買い出しをし、駐車場で暖房を入れたまま朝食をとる。外は冷えているが、零下までにはなっていない。

事前に調べていた吉川英治記念館前にある梅の里駐車場には7:35に到着した。それにしても、この道は何十回と通っているが、この駐車場にはまったく気づいていなかった。そもそもこの辺りに停めて登れる山は?なんて考えたことすらなかったので、コロナさまさまといったところか。


左:梅の里駐車場(トイレ完備) 右:吉川英治記念館の横の路地から愛宕神社へ

この駐車場は、ちょっと狭くて停めにくいのが難点だが、無料でトイレ付きというのはいい。7:48身支度を終え、山の神と駐車場を後にした。われわれと相前後して四駆の車が駐車場に滑り込んできた。

吉野街道を渡り、吉川英治記念館の向かって右隣にある階段を数段上り、路地に入る。


愛宕神社の鳥居と長い階段

路地を抜けていくと、左手に公園があり、愛宕神社の境内に入る。大きな鳥居の先に参拝客を圧倒する長い階段がある。


左:愛宕神社拝殿の左手に登山道がある 右:登山口の道標

ひとけのない参道を上がって、拝殿で道中の無事を祈り、登山口から山中に分け入った。


即清寺が整備した山内新四国八十八か所霊場

まもなく新四国八十八か所札所めぐりの文字が踊り、〇〇番の木の札とともに石碑が立ち並び始めた。ここからほど近い梅園にある即清寺の住職融慧和尚が慶応年間に四国八十八か所をお遍路し、青梅に持ち帰った四国の砂を用いて、霊場をつくろうと思い立ったのがその始まりであるとしている。

上の写真のように1か所で仏像をかなりの数を集めているところもあるが、山中のところどころに分散して安置されていて、プチ札所巡りの様相を呈している。


左:第78番 中・右:最後に現れる第88番

江戸からも寄進を受けてこの仏像をつくったようだが、和尚の高い志が後進の者にも伝わり、88番までの仏像をつくり完成させたといえよう。私なぞは思わぬ余禄に預かって、得した気分になっていた。


2点とも:奥の院

巻き道をパスして直登していくと、突如として山中に建物が現れる。立派な門構えを下から見上げ石段を上っていくと、拝殿が目の前に鎮座している。先週の雪が残っていて、荘厳な感じを醸している。山の神とお参りし、ふと左手のほうに目をやると、そこには石像があった。


左:奥の院の裏手にあった石像(役行者?) 右:三室山山頂標示

パッと見で役行者かと思ったが、どこにもその名前は刻まれていなかった。ということは違うのか?

奥の院を出て少し下る。すぐに三室山への取り付きと思われる細い道が左手奥に伸びていた。右に行くとたぶん大回りになるのだろうと思い、左手の道へ進んだ。予想通り三室山への最短ルートで、まもなく日陰で寒々とした山頂に着いた。


左:展望なしの三室山山頂 右:梅野木峠。左はつるつる温泉へ、日の出山は右の道

展望はなく、こんぢんまりとしたスペース。とりあえずここで腰を下ろし、山の神とお茶休憩にした。すると梅園のほうから単独の年配登山者が来て通過していく。10分後、われわれも日の出山へと向かった。

やがて林道が下のほうに見えてきて、峠が近いことがわかる。林道と交わるとそこが梅野木峠だ。


左:当時の東京都知事鈴木俊一氏の書。かなりの達筆だ 右:日の出山山頂直下の石垣

林道に出る手前にベンチが置かれていて休憩にはもってこいの場所だが、山の神と私は休憩には早いと通過する。立入禁止になっている電波塔のようなものを右手に見ながら、左へと道をとる。以前歩いている道のはずだが、まったく記憶にない。

さくさくと歩いていると、やがて階段が始まり、急勾配に。おばちゃんたちのパーティが早くも下山してくる。


左:日の出山山頂の東屋 右:登山者が続々と山頂にやってきた

最後のひと登りにへばったものの、10:38日の出山山頂に到着した。やれやれ。


丹沢方面を一望する

山頂は、冬場は樹木の葉が落ちていることから、ほぼ全方位を見渡せるという幸福な場所になっている。


山の端にちょっぴり顔を出している富士(中央付近)

意外だったのは、ほんのちょっぴりではあるけれど、富士山が見えたことだ。


ビルが林立しているのがわかるし、スカイツリーも見える

ほぼ快晴で見晴らしがよく、所沢の西武ドームや遠くにそそりたつスカイツリー、新宿の高層ビルなども遠望できた。

まだ昼には早かったが、山の神と山頂奥のベンチを確保し、ごはんにすることにした。いつものコンビニおにぎりとカップみそ汁をザックから出してお湯を沸かし始めた。ベンチの後方には山座同定盤があり、そのせいでやたらと人が集まり、話し声がひっきりなしだった。そのうち子どもを引率してきた人までもが来てしまい、騒々しさはMAXになる。11時台ともなると、御岳山方面から登山者が集まってきて、山頂はすごい人になってきた。


左:山の神とベンチを確保 右:三室山をカットして下山

11:38腹もくち、写真も撮り終えて、登山者でごった返す山頂から撤収することにした。帰路は三室山と奥の院をカットして最短コースをと思っていたのだが、道を誤り、あれっ、また奥の院だと苦笑することになる。まっいいかと、山の神と奥の院で休憩をとり、その後はまっすぐ駐車場へ向かった。

14:00少し前、梅の里駐車場に戻ると数台が停まっていて、それなりに知られた駐車場なのだと、このときにしかとわかった。帰りの甲州街道は若干混雑してはいたものの、大過なく15:00頃にはわが町に戻った。


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