目指せ! 標高1122メートル

山の神にお供して歩きつづける、ある山のぼら~の記録。ネイチャー、冒険の本もとりあげるよ。

那須連峰の端、鬼が面山

2020-11-23 | 山行~尾瀬・栃木・茨城

標高 1262.0m 栃木県

2020年11月14日(土) 晴れ

メンバー 山の神と私

コースタイム 10:10頃 沼原湿原駐車場10:25--三斗小屋宿跡への道--10:54石仏--11:13沼原湿原ベンチ11:23--鬼が面山--12:10林道出合い(昼食)12:57--林道終点貯水タンク(ピストン)--14:10沼原湿原駐車場

最初の目的地は、赤面(あかづら)山だった。マウントジーンズのちょっと先、旧白河高原スキー場から登ってピストンの予定だったのだが、登山口でくじけた。路肩に駐車して閉鎖された旧スキー場の敷地内を偵察に行ったのだが、若い2人組が犬を連れて戻ってくるのが見えた。なぜかって? 強風が吹きあれていたからだ。かつてのスキーセンターは見るも無残な廃墟と化していて、ほとんどの窓ガラスが割れているのが見える。去年の台風で割れたのだろう。

車に戻って山の神とどうしようかと相談していると、強風で車があおられグラリと揺れる。それでも、われわれの直後に到着した単独者は出発の準備をしている。この風のなか行くのか。吹き曝しの旧ゲレンデ内を歩くのはあまりに過酷だ。路肩の車列はわれわれの車を入れて4台。やがて先ほどの犬連れの2人組が戻ってきた。いま山中にいるのは、車列の先頭の車の持ち主だけだ。

車中で2020年版の那須・塩原の山地図を眺めて、沼原(ぬまっぱら)湿原の横に鬼が面(おにがつら)山という聞きなれない名前を見つけた。昔の地図には出ていなかった登山道のラインがくっきりと描かれている。ここにしよう。林道が冬季で通行止めなら、手前の乙女の滝に駐車して沼原湿原までピストンでもいいかと、そう決めて、車を移動させた。


左:沼原湿原駐車場。トイレあり 右:沼原湿原入口

時間はさかのぼってこの日、Go Toキャンペーン渋滞を見越して、まだ暗い5:10頃自宅を出た。思った通り交通量は多く、早めに出てよかったと胸をなでおろした。順調に進み、コンビニで買い出しをするために最短距離の那須高原SAから出るのではなく那須ICで高速を下りた。最初に出てきたセブンイレブンに立ち寄り昼食用の赤飯おにぎりなどをゲット。それからまっすぐ目的地へ向かい、前述の仕儀となった。

那須街道を戻り、一軒茶屋で右折し那須高原ラインに入る。ラッキーなことにもう冬季閉鎖になっていてもおかしくない沼原湿原への林道はまだ通行可能だった。ちなみに12月1日から閉鎖と出ていた。直後誤って別荘地に入ってしまったが、カーナビで位置を確認し、沼原湿原駐車場には10:10頃到着した。意外にも紅葉も終わったこの時期に10台くらいが駐車していた。


沼原湿原の散策路に入る。奥に東屋

10:25準備を整え、山の神とともに沼原湿原へ下りる道に入る。もう散策を終えるのか2組のハイカーとすれ違い、やがて沼原湿原の散策路の分岐に出た。地図を広げて、まっすぐ鬼が面山へ向かうと、早く着きすぎるなあとなり、三斗小屋宿跡への道へ入り、石仏を見てから引き返し山頂を目指すことにした。


石仏に参拝

わざわざ地図に記すくらいだから、登山道沿いにずらりと居並ぶ石仏群があるのだと勝手に想像していたのだが、大はずれだった。赤いニット帽をかぶせられた合掌した石仏が一体、山の神と私を迎えてくれた。道中の無事をお祈りして引き返した。


沼原湿原の木道

沼原湿原に突入すると、家族連れやグループ、カップルなどが散策していてにぎわっていた。草紅葉を見にこんなに来るのかと驚かされた。ガイドブックに出てるのかな。


左:沼原湿原のベンチ 右:鬼が面山への笹の道

湿原の端っこのほうにベンチがあって、そこにどっかと山の神とともに腰を下ろして休憩にした(11:13)。テルモスのお茶をすすり、ほっと一息。隣にはオブジェのような造形を見せる枯れ木がにょきっと立っていた。この奥はもう立入禁止の沼原池だ。

休憩後は、ハイカーはまず行かない展望台の先の道に入る。両脇には笹が生い茂り、葉が落ちた林は明るい陽射しに包まれていた。


短いながら急登があって、即稜線に出る

唯一老夫婦とすれ違った後は静寂の世界。暑いといって山の神が着込んでいたヤッケを脱ぎ小休止をすると、その後は一気に急登になり、稜線に出る。


左:眼下に深山湖 右:稜線に出ると冷たい風が容赦なく吹き付ける

いままで穏やかだった散歩道は稜線に上がると一変し、冷たい風が谷から這い上がり、山の神と私に襲いかかった。めちゃめちゃ寒い。眼下に青い深山湖が見えているが、景色を堪能するどころではない。それでも私が写真を撮っていると、こんな寒いところで立ち止まるなどもってのほかとばかりに横をすり抜けた山の神はぐんぐんスピードを上げて先を急いだ。


登山道に雪が残っていた

稜線歩きでピークに来た時に山頂標示はないけれども、着いたのかと思っていたら、地図を見て思い違いであることが判明。もっと先だ。三角点があるはずだけれど、どこだろう? 林道に出たら行きすぎだと山の神にいっていると、林道に出てしまった。直前のピーク辺りに三角点はあったのか? 帰りは元来た道を戻るからその時に確認しようと山の神に告げる。


左:貯水池(?)につながる林道。左へいくと深山湖。右から歩いてきた 右:林道手前の広場で昼食

12時をまわっていたので、コンビニで買ったおにぎりとみそ汁で昼食にすることにした。葉が落ちて明るい小広い緑地帯で弁当を広げた。なかなかくつろげるいいロケーションだった。

昼食後は、地図で青い点が記されていた林道の終点を目指すことにした。もしかしたら、終点に三角点があるのかも、という期待もあった。


左:鬼が面山の三角点付近にある貯水池(?) 右:三角点付近は立入禁止

終点は行き止まりで、構築物の周囲に柵がめぐらされ立入禁止の張り紙があった。貯水池なのか? 地図で見ると、この奥の高いところに三角点がありそうだ。林道を戻って、来た道を登り返すと、「これから先は巡視路につき立入禁止 電源開発沼原電力所長」という立て看を発見した。この先に三角点はありそうだが、立入禁止となっていたので、そのまま引き返すことにした。


こちらも立入禁止となっている沼原池

冷たい風を左ほおに感じながらサクサクと歩き、稜線から、風の来ない反対側の斜面に入った。往路では気づかなかった沼原池の全景にほおと感嘆の声を上げ、再び笹原の道に入る。池の周りにつけられた登山道をたどり、湿原の展望台にさしかかると、もうハイカーの姿もなくなり、静寂に包まれていた。


展望台から沼原湿原と近傍の山。左から三倉山、大倉山、流石山、大峠山が見えている

展望台でひとしきり写真を撮って、14:10駐車場に戻った。本日のお宿は前回ブログで取り上げたオーベルジュ、ラ・カンパーニュ。フレンチを食すには、ちょうどいい腹ごなしになったようだ。

影絵の藤城清治美術館へつづく
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