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小松基地問題研究会

たかだか15日間(2002年度)のイベントのために樹木を伐採するのか

2013年05月16日 | 公園論
たかだか15日間(2002年度)のイベントのために樹木を伐採するのか

 金沢中央公園の再整備について、本格的に石川県議会議事録を「中央公園」「整備」で検索した。そのことによって、大きな流れを確認することができた。中西県政から谷本県政への過程で、公園に対する基本姿勢が変化しているようだ。

 旧県庁の移転の過程で、谷本知事は「中央公園も今のままの状態でいいのか、あるいは交通ターミナルだとか交通の拠点というものをにらんだ場合に、中央公園も一つの視野に入れていく」(1997.2.28)と答弁しているように、もともと谷本県知事は「公園としての中央公園」には消極的姿勢を持っていた。

 2000年頃から旧県庁移転に伴う中央公園の再整備が問題になり始め、谷本知事は「知的空間を基本にするという考え方はひとつ堅持をしながら」(2000.8.9)と言っていたが、最終的には中央公園の再整備の目的を「イベント利用に特化した広場」(2011.12.2)にスライドさせていっている(2002年度の中央公園でのイベントは10件、延べ15日間)。

 谷本知事が「イベントなどの利用環境の向上を図ることにいたしまして、これまで造園やデザインの専門家を初め本公園でのイベントに携わってきた関係者の方々などから御意見をお聞きしてきた」(2012.12.5)と答弁しているように、市民には何も聞かずに、イベントの利用環境の向上のために、邪魔な樹木を何のためらいもなく伐採してきたのである。
 議事録には、中央公園内の樹木伐採について、下記のように記録されているが、これまでに、一体何本伐採したのだろうか?

 2005年9月13日 谷本知事「樹木の整理等に着手」
 2005年12月15日 土木部長「樹木の間引き」
 2006年4月20日 企画振興部長「樹木の間引き」
 2006年6月23日 公園緑地課長「樹木の間引き」
 2007年7月31日 技監「樹木の整理」
 2010年8月25日 土木部長「樹木の伐採もし」
 2011年9月13日 谷本知事「樹木の整理…などの整備を行った」

 2003年のパブリックインボルブメントでは「既存の樹木をできるだけ保存してほしい」という意見があり、福本土木部長はその意見を反映した答弁をしていたが、その後に就任した土木部長はこれらの意見にはほとんど関心を示していない。

 しかも総務部長は「パブリックコメントについても、すでに行われつつある」(2003.6.9)、「4月からこのパブリックコメントについても制度化を図った」(2004.5.24)と答弁しているが、果たして行われたのだろうか?(石川県が行ったパブリックコメントは2009年以降の分しかホームページに公開されていない)

 手順を踏んでいるという意見もあるが、明らかに市民を除外したところでの話である。

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