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小松基地問題研究会

中央公園の再整備は、「既存の樹木の保全」が前提だった

2013年05月15日 | 公園論
中央公園の再整備は、「既存の樹木の保全」が前提だった

 石川県ホームページの「5/13更新記事」を見ました。それによると、

 平成15年度(注:2003年度)に、地元の関係者の方々を始め、都市計画や造園、生態学などの学識経験者のほか、一般公募の方々など、幅広い層の県民で構成された「広坂通り・中央公園再整備計画PI委員会」において、今後の中央公園のあり方などについて検討がなされ、
・都心部における貴重な緑あふれる憩いの空間としての機能保全
・樹木の適切な管理や照明等の増設による昼夜を通じた安心空間の創造
・開放的な空間となるよう、エントランスの追加や拡張のほか、樹木の剪定や間引きによる園内外のほどよい見通しの確保
・イベント開催のための機能向上
などの再生の方向性や配慮すべき事項が示されました。
 …今回の再整備にあたっては、これらの要件(引用者注:都市環境の保全や景観形成、災害時の避難場所や緩衝緑地としての防災機能、レクリエーション利用や賑わいの創出など、都市における多面的な役割)を踏まえ、園路、広場等の改修に支障となる樹木に限って伐採を予定しているものであり、旧制第四高等学校由来の樹木をはじめ、シンボル的な大木などを含め、多くの樹木はそのまま残すとともに、新たな樹木も植栽することとしております。

 インターネットで「中央公園の再整備」関係を検索すると、

 「新行政改革大綱 2003年度実施状況」によれば、「広坂通り・中央公園再整備計画策定PI委員会において、再整備基本構想」をとりまとめています。この委員会の構成は「住民、商店街、学識者等の委員17名の内、4名を一般県民から公募」とされています。(PIとはパブリックインボルブメントのことで、公共事業の計画段階から住民の意見を聞き、設計等に反映させていく手続きのこと)

 「5/13更新記事」では、「PI委員会」の提言にもとづいておこなっているので、十分に市民の意思を反映していると言いたいらしい。だが、それは10年も前の話ではありませんか。

 2004年2月県議会第1回定例会で、福本土木部長は「中央公園につきましては既存の樹木をできるだけ保全して都心の休息空間を維持してほしいという意見がある一方で、…」、3月17日にも「『樹木をできるだけ保存しつつ…』といった意見があり、これらを踏まえて、基本プラン図の案を提示する予定」と答弁しています。

 「PI委員会」は「既存の樹木の保全」を提案しており、福本土木部長はその意見を踏まえて、「案の図」を提示すると答えています。

 しかし、「5/13更新記事」の「再生の方向性や配慮すべき事項」には、福本土木部長が繰り返し答弁していた「既存の樹木の保全」という文言はどこにもなく、「樹木の剪定や間引き」にゆがめられています。中央公園の樹木伐採方針は「PI委員会」の報告書からも逸脱しているのではないでしょうか。(「PI委員会」の報告書の開示が必要です)

 石川県土木部緑地公園課は一息入れて、「PI委員会」をやり直してからでも遅くはないでしょう。
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