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アジアと小松

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小松基地問題研究会

2005年に、なんと、404本伐採!

2013年07月13日 | 公園論
2005年に、なんと、404本伐採

 2005年度の中央公園整備計画の図面が開示された。3枚の計画図があり、それぞれの表題は「堀取り工 高木N=35本、中低木N=9本」「移植工 高木N=10本、中低木N=11本」「堀取り工 高木N=158本、中低木N=202本」とされており、伐採・移植対象樹木にナンバーが付され、所在の位置が図示されている。

 なんと! 堀取り(=伐採)が404本、移植が21本である。今年(2013年)の伐採・移植計画(49本)をはるかにしのぐ量である。

 石川県公園緑地課は2000年に本多の森公園(県が管理する都市公園)に「大東亜聖戦大碑」の建設を認め、それが問題になるや、数字あわせで、聖戦大碑が立っている場所の公園指定を解除し、美術館裏の崖地を公園指定して、「解決=つじつま合わせ」した。

 そして2005年には金沢中央公園の樹木404本を伐採し、まだ足りないからと言って2013年には49本の伐採計画を立て(22本伐採)、芝生広場を舗装しようとしている。石川県の公園行政は根元から腐っているのではないか。

 木下剛さんは「近年の住民参加型の公園改修やパークマネージメント論は、住民やユーザーが庭園(パブリックガーデン)としての公園を獲得するためのプロセスである」と書いているようだが、金沢中央公園の樹木伐採に反対し、芝生広場を守ろうという運動はこのプロセスを獲得する過程にあるのではないか。
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 これまで、私にとっては、公園は空気のような存在だったが、どうも、それなりの歴史と理論があるようだ。まだ、インターネット検索でチェックしている段階だが、以下のような書物があり、これから勉強しなければならないと考えている。

★千葉大学園芸学部緑地環境学科 環境デザイン学の木下剛さんは『市民ランドスケープ批評宣言増補版』(2006年)を著し「公園にはなぜ芝生広場があるのか?」「近年の住民参加型の公園改修やパークマネージメント論は、住民やユーザーが庭園(パブリックガーデン)としての公園を獲得するためのプロセスである」と論じている。

★法政大学の申龍徹さんは『都市公園政策形成史-協同社会における緑とオープンスペースの原点』(2004年法政大学出版会)を著し、「幸田露伴が『公園は都市の肺臓であり、市民の精神の洗濯場、市街の空気の転換場だ』と、公園の必要を説いてより1世紀、…日本近代の都市公園は恩恵ないし啓蒙の場、管理重視の営造物から、時に迷惑施設と化しながらも、現代都市に不可欠の『緑とオープンスペース』の公共空間へと変遷してきた」「公園政策の歴史的展開を追究し、協同型社会の市民文化として開花させるための、公園づくりを提言する」と論じている。

★広島大学院生の塩出興二さんは論文『わが国における都市公園の整備指標に関する研究』(2005年)の中で、「公園マネジメントとは、…行政主導でおこなわれてきた公園の整備・管理の方式を転換し、…公園の整備、維持管理、利用の3部門が有機的に結合することで、立場の異なる3部門が互いに最適な状態であると感じられる施設に公園を変革させる新しい方式」と論じている。

  

 そのほか、公園については下記のような著書が出版されている。
鈴木敏『公園の話』1993年
鈴木哲『公園づくりを考える』1993年
ベン・ホイタッカー『人間のための公園』1976年 2800円
半田真理子『都市に森をつくる-私の公園学』1985年 235p 朝日新聞社
宇沢弘文・茂木愛一郎『社会的共通資本-コモンズと都市』1994年 東京大学出版会
石川幹子『都市と公園 新しい都市環境の創造に向けて』2001年 岩波書店
白幡洋三郎『近代都市公園の研究-欧化の系譜』1995年 思文閣出版
武居二郎『庭園史をあるく』1998年 昭和堂
田中正大『日本の公園』1974年 鹿島出版会
佐藤昌『日本公園緑地発達史』1977年 都市計画研究所
進士五十八『公園づくりを考える』1993年 技報堂出版
丸山宏『近代日本公園史の研究』1994年 史文閣出版
青木宏一郎『まちがいだらけの公園づくり』1998年 都市文化社
小野良平『公園の誕生』2003年 吉川弘文館
丸太頼一『都市緑化計画論』1983年 丸善
大屋霊城『計画・設計・施工 公園普及運動』1930年 裳華堂
ハワード『明日の田園都市』1968年 鹿島出版会
高原栄重『都市緑地の計画』1974年 鹿島出版会
伊藤卓雄『今、公園で何が起きているか』2002年 ぎょうせい
福富久夫・石井弘『緑の計画-都市公園と自然公園』1985年 地球社
日本公園緑地会『公園緑地』305~322号
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