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アジアと小松

アジアの人々との友好関係を築くために、日本の戦争責任と小松基地の問題について発信します。
小松基地問題研究会

20220820 小松基地第2滑走路を造らせるな

2022年08月20日 | 小松基地(第2滑走路問題)
20220820 小松基地第2滑走路を造らせるな

 6月2日の「第2回小松空港中期ビジョン策定検討委員会」の議事録が開示された(8/18)。当日の出席者は山内弘隆委員長を含めて14人(16人中)であり、10ページ分の議事録に、27回の発言が記録されていたが、名前が黒塗りされ、だれの発言かは不明である。

2030年インバウンド6000万人構想
 「小松空港中期ビジョン策定検討委員会」とは、政府が打ち出している「2030年インバウンド6000万人構想」(「ほっと石川観光プラン2016」=2025年の県内外国人宿泊数100万人)を受けて、小松空港を北陸国際空港に昇格させ、民間専用の第2滑走路を造り、空港を民営化し、ターミナルビルを新築し、外国人観光客などの受け入れ態勢を作るための検討会である。

第2滑走路建設こそが先決事項
 6月2日の発言者は交々①「国防という観点からも、この際第2滑走路を作るべき」、②「第2滑走路を作って、民間の滑走路を持つ」、③「基地と民航が1本の滑走路を共用…、限界に来ている」、④「一番大事なのは国防で、それを民航で迷惑をかけて、片割れの基地にしてはいかん」、⑤「基地は基地として万全の基地でなければ」、⑤「第2滑走路の検討をまずは進めていくというのが重要」などと発言し、「2030年インバウンド6000万人構想」下の北陸国際空港ビジョンを描くためには、第2滑走路建設こそが先決事項であるとの結論である。
 しかし、コロナ禍による需要減、新幹線開業による需要減のなかで、滑走路増設という大きな設備投資をして、北陸国際空港の条件整備(民営化)をしても、はたして、それに見合う利用者増(利益)を見込めるのかどうか、すなわち経営が成り立つのかどうかが決定的問題として立ちはだかっているようだ。
 だが、この北陸国際空港論は本来経済論でありながら、非常にきな臭い香りが漂っていることに注目しなければならない。それは、経済は軍事(戦争)を阻害してはならないという論が前提となっているからだ。今更、ブルジョアに「軍事より経済」などを期待(説教)しても、爪の垢ほどの効用もないだろう。

住民への騒音被害が拡大
 しかも、その議論(10ページに及ぶ議事録)のどこを見ても、第2滑走路が造られた時に、滑走路側面(安宅新町)や滑走路延長線上(草野町、浜佐美本町、浮柳町、安宅町など)の住民への騒音被害に言及した人は一人もいないのである。彼らの頭のなかには、金儲けしかなく、「うるさければ出て行ったらよかろう」、「移転補償がほしければ呉れてやろう」という、商売人の感性しかない。こんな委員やオブザーバー(16人)に住民の将来をまかせてはならない。

ほくそ笑む小松基地
 6月20日の小松空港協議会では、小松基地司令、防衛部長、小松防衛事務所長を前にして、馳知事は「第2滑走路について、スピード感を持って議論」、佐々木衆議院議員は「第2滑走路の必要性は増してくる」、宮本衆議院議員は「小松基地…防衛機能を高めていく」などと、よいしょ発言に徹している。この場では、小松基地騒音が基地周辺住民をどれほど苦しめているかについて、まったく言及がなかったのである。
 第2滑走路建設方針は小松基地にとっては、大歓迎であるが、緊急時には、本滑走路の真横に埋め込まれている仮滑走路を掘り出せば、小松基地の抗堪性は充分に担保され、その上、第2滑走路(実は第3滑走路である)を造ってくれれば、それに越したことはないと、ほくそ笑んでいるのだろう。

馳知事の独走
 馳知事は知事選で第2滑走路建設を公約として掲げ、当選後空港企画課の尻を叩き、第2回小松空港中期ビジョン策定検討委員会(6/2)、小松空港協議会(6/20)を開催させ、8月18日には上京し、国交省、防衛省などを訪問し、第2滑走路建設のための調査を要求した。9月補正予算案に「施設の配置案や概算費用などの基礎的な調査費用を計上する」(北中)と報道されている。
 谷本時代とは変わり、県民(とくに騒音直下住民)の声も聞かず、強引に事を進める馳知事の手法に、警戒感を持って、ストップをかけねばならない。


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【資料1】第2回小松空港中期ビジョン策定検討委員会の開催について(空港企画課)
令和4年6月1日 空港企画課 TEL:076-225-1337 (内 3720・3726)
 第2回 小松空港中期ビジョン策定検討委員会の開催について、下記のとおり開催しますので、お知らせいたします。

1 開催日時 令和4(2022)年6月2日(木)13:00~15:00
2 会 場 石川県行政庁舎11階1110会議室
3 委 員 別紙のとおり
4 会議内容/(1)開会/(2)開会挨拶/(3)委員紹介/(4)議事(最近の小松空港の情勢/小松空港の民間委託について/滑走路の現状について/空港ターミナルビルについて等)/(5)意見交換/(6)閉会

【資料2】第2回 小松空港中期ビジョン策定検討委員会 委員名簿
委員長:山内弘隆 武蔵野大学経営学部特任教授/運輸総合研究所所長/一橋大学名誉教授
委員:長田太(一財)日本気象協会理事長/(欠)加藤一誠 慶應義塾大学商学部教授/斉藤新緑 福井県議会小松空港国際化推進議員連盟会長/中村徹 (一財)地域伝統芸能活用センター会長/西正次 南加賀商工観光推進協議会会長、小松空港国際化推進協議会理事長、小松商工会議所会頭/(欠)早川和良 石川県観光総合プロデューサー/福村章 小松空港国際化推進石川県議会議員連盟会長/光永祐子 石川県企画振興部長/南井浩昌 北陸エアターミナルビル株式会社代表取締役社長/宮橋勝栄 小松市長(11名)
※オブザーバー:糸数寛 日本航空株式会社北陸支店長/岡田靖弘 前北陸エアターミナルビル株式会社代表取締役社長/竹内政則 石川県観光戦略推進部長/永井幸樹 全日本空輸株式会社金沢支店長/藤丸伸和 福井県地域戦略部新幹線・まちづくり対策監/(5名)

【資料3】「第2回小松空港中期ビジョン策定検討委員会」(6/2)の議事録抜粋
(01)■■:ひとつは折角コンセッションをやっていただいて、最終報告を受けたわけである。…最終報告が出た以上は、国交省に対して最終段階まで一応一通りやっていただく、これが当面大事だろうと思う。(注:コンセッション方式(Concession)とは、ある特定の地理的範囲や事業範囲において、事業者が免許や契約によって独占的な営業権を与えられたうえで行われる事業の方式を指す。)
(02)■■:いずれ近いうちにターミナルビルは建て替えなければならないと思うが、その場合でも第2滑走路はどうするのかという問題で、位置も規模も大きき変わってくる。だから、第2滑走路をどうするのかということである。…防衛上の危機的状況にあるなかで、一体全体、いつまで官民共用でいけるのか、今スクランブル行けということになり、もし羽田便が滑走路に停まってスクランブルできない、そんな主要基地というのは世界のどこにあるのだろうか。…防衛上の国防という観点からも、この際第2滑走路を作るべきではないのかということを強く思う。…国防あるいは防災、それから民航も含めて、私はまずは第2滑走路をどうするのか、…早く第2滑走路の問題は結論を出すべきだと思っている。
(03)■■:第2滑走路が一番の大きな投資にもなるし、議論にもなってくると思っている。…空港隣接地における土地区画整理事業の進捗状況も踏まえ、
(03)■■:今後の小松基地と地域の経済の発展ということのバランスを考えたときに、第2滑走路とターミナルビルは避けて通れない問題ではないか
(04)■■:民営化した空港(注:関空、仙台、福岡、広島など)はコロナという予想外の事案があり、大変なご苦労をされている。…第2滑走路を作って、民間の滑走路を持つということが、民間側にとっても、自衛隊側にとっても、よいことだと思う。
(05)■■:需要のネックとなっているのは、…ひとつはコロナによる需要減、もうひとつは新幹線による需要減。
(06)■■:2030年の国のインバウンド6000万人構想を国が打ち立てるなど、国が国際化に進んでいるというなかで、(注:小松空港が)その拠点空港としてやっていけるのかどうか、少々心許ない感じがする。…現在、基地と民航が1本の滑走路を共用して使っているが、民航側から見て、また基地側から見て、大変限界に来ているのではないかと思っている。…百里空港に倣って現滑走路から210m離して、もう1本民航専用の滑走路を整備することによって解決できるのではないかと思っている。
(08)■■:ここに書いてあるように、各企業が第2滑走路がなければという要求をしてもらって、国交省がわかったと言ってもらえることが一番良いわけだね。
(08)■■:一番大事なのは国防で、それを民航で迷惑をかけて、片割れの基地にしてはいかん。基地は基地として万全の基地でなければ、まして、日本海側の最精鋭基地といわれるわけで、…コロナが終わると円安で凄い外国人が来ると思う。…だから、第2滑走路を作るか作らないかというのは、この中期ビジョンが成り立つか成り立たないかの肝だと思う。…本当に北陸国際空港にしようというのであれば、第2滑走路が必要なんだろうと。ここは早急にどうするか決めていくのがまず最優先だと思う。
(09)■■:第2滑走路の結論が出るまで待って、民営化の結論を出すべきではないかという感じがする。…公募の条件に第2滑走路、それからビルの改築を含めるべきだと思う。
(09)■■:手続き的に言うと、どういう風な滑走路の状態で、どういう風に誘導路を作ってといったことを前提としないと、なかなか民営化といいますか、コンセッションないしは、PPP(注:標準的な通信プロトコルの一つで、二台の機器の間で仮想的な専用の伝送路を確立し、相互に安定的にデータの送受信を行うことができるようにするもの)、PFI(注:)公共施設等の建設、維持管理、運営等を民間の資金、経営能力及び技術的能力を活用して行う新しい手法)というのは難しいことであると思う。
(09)■■:スピード感を持って、第2滑走路の検討をまずは進めていくというのが重要だとわれわれも承知しているので、時間軸が合うようにしっかり検討を進めていきたいと思う。

【資料4】2022年6月20日 小松空港協議会
 出席者:65人(小松基地司令、防衛部長、小松防衛事務所長など)
 馳石川県知事:第2滑走路について、スピード感を持って議論…。
 佐々木衆議院議員:第2滑走路の話もありました。自衛隊との共用空港ということですけども、共用の解消というのも今後、国防の体制を考えた時に重要なこと…。そのためにも、やはり第2滑走路の必要性は増してくる…。第2滑走路の可否について石川県で調査をしていただいて、エアターミナルビルの改修も含めてまずは早急に結論を出して、…石川県選出の国会議員の先生方と協力して小松空港の拡張について尽くしていきたい。
 宮本衆議院議員:(第2滑走路)当然、自衛隊との共用の中で利便性を挙げていく…。2021年には、小松基地も含むいわゆるスクランブル発進が過去2番目に多い年で…。中国、ロシアからの空からのさまざまな脅威も続く中で、小松基地のみならず日本全体のこれらの脅威に対する防衛機能を高めていく、…。

令和4年(2022年)度事業計画(一部抜粋)
(2)小松空港の活性化―小松空港中期ビジョンの検討―第2滑走路、空港運営の民間委託、ターミナルビルの建て替え等の検討
(7)空港周辺地域の生活環境の整備促進

令和4年(2022年)度歳入・予算
 一般会計歳入: 6,717,739円 /特別会計歳入:152,940,131円

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