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アジアと小松

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小松基地問題研究会

20220214 石川県知事選―こんな人を選ぶわけにはいかない【修正版】

2022年02月14日 | 教育、憲法、報道
3・13石川県知事選―こんな人を選ぶわけにはいかない【修正版】

 3月13日の石川県知事選挙で、馳浩、山野之義、山田修路、飯森博子が立候補を予定している。

馳も山野も、憲法の三原則を否定
 馳浩と山野之義は「石川の教育を考える県民の会」の顧問(2003年設立当時)に就任している。この団体の設立趣意書には、「ジェンダー・フリー」(注)を「誤った思想・考え方の下で、男らしさ・女らしさを否定する」と記し、設立目的では、「愛国心を涵養」、「道徳教育」、「ジェンダー・フリー反対」、「性教育反対」などを掲げ、天皇制の時代(男尊女卑の時代)に後戻りさせようとしている。
 また「自由・権利・平和ばかりを唱える様な教育姿勢では、決して我が国に明るい未来は開けてきません」と、憲法の三原則(国民主権、平和主義、基本的人権)をないがしろにしている。
 同会の会長は諸橋茂一で、大東亜聖戦大碑護持会実行委員長(2020年)、「新しい歴史教科書をつくる会」の理事(2021年)を務めている、極右活動家である。(注:従来の固定的な性別による役割分担にとらわれず、男女が平等に、自らの能力を生かして自由に行動・生活できること)

馳は、小松基地滑走路の増設推進
 馳浩は「神道政治連盟国会議員懇談会」、「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」に所属し、2009年6月10日の衆議院文部科学委員会で、新しい歴史教科書をつくる会の『新編 新しい歴史教科書』(自由社)について、「改正教育基本法を生かした唯一の教科書だ」と述べている。
 「憲法改正と集団的自衛権の行使に賛成」、「原発は日本に必要」という立場をとり、2014年のアンケートでは、「選択的夫婦別姓制度導入に反対」と答えている。
 また、今次知事選の公約として、「小松空港(注:基地)の新滑走路建設による小松空港の民営化・空港周辺で北陸一大拠点づくり」を掲げて、滑走路直下・周辺住民の騒音被害を無視して、新滑走路建設を推進しようとしている。

山野は、資本家の代弁者
 山野は「日本創新党」の結成(2010/10)に関与し、金沢市長選(2010年)でその推薦をうけて、当選した。山野らが結成した「日本創新党」とはどんな政党なのか。
 日本国憲法を否定する復古改憲論をとり、国家元首を天皇と位置づけ、愛国心・道徳教育を強化するという。「外国人参政権」に反対し、外国人の権利を否定する民族主義を謳う政党である。
 自衛隊を「日本国軍」に改組し、特定秘密保護法(2013年成立)や集団的自衛権の行使に賛成し、高校卒業後に自衛隊や警察などで「社会貢献活動」という兵役を義務化する。まさに軍事・兵営国家をめざしている。
 「人権擁護法案」に反対し、児童(子ども)手当廃止を主張し、生活保護費を減額し、生活保護受給者には、居住や職業選択の自由を制限するなどと、貧困者から権利を奪い、切り捨てる富裕者のための政党である。
 消費税を引き上げ、法人税と相続税引き下げ、累進課税廃止。小型原発を開発し、原子力技術の発展をめざすなど、資本のための方針が並んでいる。
 「日本創新党」は2012年9月に解散し、日本維新の会に合流し、その主張は日本維新の会に引き継がれている。山野は日本維新の会と合同である。

山野は、極右政治家
 また、2014年10月金沢市長選挙では、田母神俊雄が山野の応援にきた。田母神は大東亜聖戦大碑護持会の会長であり、「日本を取り戻すため、自民党の右側に柱を立てたい」(2014/6)と語り、「日本真正保守党」の結党をめざし、石原慎太郎や橋下徹と気脈を通じている極右政治家である。山野は自民党よりも右側の政治家(維新の会など)たちの一員であり、民族主義者であり、排外主義者である。ヘイトスピーチをくりかえしている在特会にも近い極右政治家である。

(新聞:2014年10月23日「北陸中日新聞」)

山野も馳も、「勝兵塾」のメンバー
 山野、田母神はアパグループ代表・元谷外志雄が主宰する「勝兵塾」(2011年発足)のメンバーで、田母神が<特別講師・顧問>であり、山野は<講師特待生>である。「勝兵塾」とは「歴史修正主義」「新皇国史観」に立つ改憲勢力の塾であり、金沢支部(2012/5発足)には、山野、馳、岡田直樹らがいる。
 「勝兵塾」の<特別講師・顧問>に渡部昇一、田母神俊雄、竹田恒泰、<講師・特待生>には稲田朋美、藤岡信勝、高市早苗、戸塚宏らがいて、山野も馳もお友達である。だから2月12日に稲田が知事選の馳応援に来ているのである。

山野は、原発推進
 山野は「竜馬プロジェクト」全国首長会に所属し、2017年に、宮崎県日南市で開かれた「竜馬プロジェクト」首長会研修会に参加している。2020年7月24日には、「私が心から尊敬している人物に、竜馬プロジェクトを主宰している神谷宗幣氏がいる」とも書いている。
 「竜馬プロジェクト」とは何か。「日本国は、世界最古の国」などと常識外れの民族主義団体である。「国是十則」のなかには、天皇制護持(回帰か)、新憲法制定、国家戦略府・国防軍・情報局 を創設、原子力発電の推進などが掲げられている。

山野は、9条改憲派
 また「倫理法人会」とも関係が深い野口弘を教育長に採用している。弥生小学校校長時代の野口(2006年)は、金沢市倫理法人会の経営者モーニングセミナーで講話をおこなっている。
 金沢市教育委員会は2021年度から私立中学校で使う歴史教科書として、育鵬社版を採用した。「倫理法人会」の上部団体は「倫理研究所」であり、それは日本会議の構成団体である。その主張は9条改憲、修身の復活など戦前回帰をめざしている。

山田も9条改憲派
 以上、馳と山野について書いてきたが、山田修路について調べていくと、2013年の『毎日新聞』のアンケート(要約)に、山田は次のように答えている(要約)。
「2013 参院選 自民党 選挙区・石川 山田修路 - 開票速報 - 毎日新聞」より
※「非該当」は設問で示した選択肢以外の回答をしたもの。
(憲法改正に賛成ですか)―賛成。
(憲法9条の改正について)―改正して、自衛隊の役割や限界を明記すべきだ。
(憲法改正を発議するための要件を「過半数の賛成」に引き下げる96条改正)―賛成。
(集団的自衛権を行使できるよう、憲法解釈を見直す)―非該当
(米軍普天間飛行場を名護市辺野古に移設する計画について)―沖縄県名護市辺野古
(日本の核武装について)―国際情勢によっては検討すべきだ
(靖国神社に、首相や閣僚が参拝すること)―参拝しても問題ない
(「村山談話」を見直すべきか)―見直すべきではない
(「河野談話」を見直すべきか)―見直すべきではない
(消費税を8%に引き上げるべきか)―非該当
(軽減税率を導入すべきか)―賛成
(日本の原発について)―非該当
(外国への原発の輸出について)―非該当
(死刑制度に賛成ですか)―賛成
(東京でオリンピックを開くのに賛成ですか)―賛成
――山田は、9条改憲に賛成し、集団的自衛権に反対せず、核武装は要検討で、靖国参拝に賛成し、原発の賛否を明言せず、死刑制度に賛成している。

山田は谷本と同質の排外主義者
 自民党石川県連の機関紙『自民石川』(2018/9/1)には、山田は「大和堆は日本の排他的経済水域にあり、外国漁船が無許可で操業することはわが国の主権的権利を犯すものです。決して容認できるものではなく、断固たる対応をしなければならないと考え、海上保安庁や水産庁に対策を強く要請しました」と、インタビューに答えている。
 2019年10月7日に能登半島沖で水産庁の漁業取締船と北朝鮮の漁船が衝突した事件について、山田は「せめて(乗組員の)幹部については国内に連行し、取り調べを行うことができたのではないか。北朝鮮に対する圧力になったのではないか」と8日の自民党水産部会で強調した(10/8『産経新聞』)。
 このように、山田はかつて谷本県知事が「北の国民餓死させねばならない」(2017/6/22) 、「赤の他人が家に入り込んで居座り、食糧を盗む」(2017/12/15)などと言ったのと、同質の排外主義者である。

 このように見ていくと、馳、山野、山田とも、私の選択肢から消えていく。
 

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