急にPCのバッテリーが作動しなくなったので、本日は休載致します。
実は今、出張移動中で、PCはノートなんですが、いきなりなんですよねぇ……。
HP構築ソフトの具合も悪いし、そろそろ買い替えの時期なんでしょうか?
とりあえず、そういう事情をご理解願います。
う~~ん……。
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とりあえず、そういう事情をご理解願います。
う~~ん……。
■Brown Sugar / The Rolling Stones (Rolling Stones Records)
この世に痛快ロック曲ランキングなんてものがあれば、必ずや入るであろう、まさに問答無用のこの一発!
ご存じ、1971年春の公式発売以前、既に1969年の北米巡業時から今に至るもストーンズのライプでは必須の演目になっているほど、絶対に外せない大ヒットですから、これが嫌いなストーンズファンは極めて少ないと思われますし、とにかくロック好きには広く、そして強くアピールする名曲名演でしょう。
冒頭からエグイばかりに炸裂するギターカッティング主体のハードリフ、それを根底から煽るビートが効いたバンド全体のグルーヴが最高にダイナミックですから、ミックのボーカルも猥雑な本音をシャウトしまくり、キースのコーラス&ハモリもヤケッパチという、これがストーンズ流儀のR&R完成形といって過言ではないと思います。
そして実際、これをラジオで最初に聴いた瞬間のサイケおやじは、未だ十代だった青春の血の滾り以上の興奮を痛感させられましたですねぇ~♪ 特に野太いリズム隊のグイノリは、時としてタメとモタレが逆説的に前ノメリなる部分もあり、つまりはストーンズ特有のビート感が、この曲の大きな魅力です。
そこで当然ながらサイケおやじもギターでコードを探りつつ、レコードに合わせてカッティングを弾いてみたのですが、どうにも上手く出来なかったのは当たり前だのクラッカー!?
それは今日、徹底解明されているとおり、キースのギターはオープンG! つまりDGDGBDのチューニングで、しかも6弦が外されていたので、いきなりモロGが弾けるという、なかなかの省エネ的効率の良さがその秘密だったのです。
尤もそんな真相が伝わったのは1970年代も末のことで、それよりも重大な情報だったのが、どうやら「Brown Sugar」のシングルはアルバムとは別バージョン!?
実はサイケおやじはリアルタイムで奮発し、これが収録されたLP「スティッキー・フィンガーズ」を買い、連日連夜に聴きまくっていたので、その細部まで身体に馴染んでいたのですから、これは看過出来ません。
そこで勇躍ゲットしたのが掲載のシングル盤なんですが、結論から言うと、これは該当するものではなく、この日本盤はアルバムと同一のマスターから作られたものでした。
では、その真偽は如何に?
それが次に掲載するイギリス盤3曲入りシングルで、ここに収録の「Brown Sugar」こそが、モノラルミックスのオリジナルシングルバージョンだったのです。
その違いはミックスがモノラルとステレオに仕様が異なっている事はもちろん、ベースや間奏のサックスソロがモノラルバージョンの方は強く出ている感じですし、最後の掛け声がステレオバージョンでは「イェ~~ィ」なのに、モノラルバージョンでは「オ~ラィ」になっている点に顕著です。
ただし演奏の基本的な骨格やテイクは、ほとんど同一じゃないかと思いますねぇ。
しかし、それゆえに奥の細道へ踏み込んでしまうのがストーンズ中毒者の宿業……。
さて、そこで最近、またまた問題のブツが出てしまい、それが既に各方面でボロクソに叩かれている「シングルボックス1971-2006」です。
これは上記に掲載したメーカーからの写真でもご覧になれるとおり、ストーンズ自らが設立した「ローリング・ストーンズ・レコード」で発売した45枚のシングル盤をCD復刻&再発した高額商品セット!
ですから、今や貴重なオリジナルシングルバージョンが完全復刻されていると思うのがファンの当然の思い込みだったんですが、これまた結果は見事な裏切りがどっさり!
本日ご紹介の「Brown Sugar」は通常のステレオバージョンでしたし、他にも???の仕打ちばっかりという、とんでもない蔵出し商売でした。
ただし決して「買ってはいけない」という商品ではなく、それなりに珍しいテイク&バージョンが簡単に手に入る事に加え、なんと今回が初登場なんでしょうか、丸っきりこの企画用に作られたと思しきバージョンが幾つかあるような気がしています。
そのあたりについては現在、鋭意聴取中なので何とも断言出来ませんが、とにかく「Brown Sugar」のオリジナルシングルバージョンがまたしてもCD化されなかったのは残念……。
ちなみに以前に出た「シングルコレクション」にもステレオバージョンが収録されていましたからねぇ、これじゃ何時までも喜んでいるのはブート業者だけでしょう。
ということで、しかしストーンズファンは絶対に挫けないでしょうねっ!
そういう「深~い業」の中で煩悩に苦しむのも、人生の勉強とは言いませんが、味わいのひとつじゃないでしょうか。
問題は今も昔もファジーなストーンズの体質に振り回され、お金を資本家に吸い上げられている現状を納得してしまう自分ですね。
いやはやなんとも、情けない……。
■Dream A Little Dream Of Me / Mama Cass (Dunhill)
昨日、ママス&パパスをあれこれ書いていたら急に聴きたくなって取り出しのが、本日ご紹介のLP♪♪~♪ 同グループの中では「太った天使」のニックネームで親しまれたママ・キャスことキャス・エリオットが1968年秋に出した最初のソロアルバムです。
もちろんサイケおやじは後追いの1970年代に聴いた事から、既にその制作過程や裏事情のあれこれを知っていた事もあり、素直に接するには幾分の抵抗がありました。しかし、深~い傑作という事実は否定出来ません。
と言うのも皆様ご存じのとおり、当時人気絶頂だったママス&パパスはグループ内の縺れた人間関係、つまりミッシェル・フィリップスを巡るジョン・フィリップスとデニー・ドハーティの三角関係、さらには彼女の妊娠等々のゴタゴタが積み重なり、当然ながらグループ結成の経緯からデニー・ドハーティを愛していたと言われるママ・キャスは……。おまけにレコード会社との契約問題も拗れていたようですから、後は推して知るべし!?
そこで必然的に進んだママ・キャスのソロ活動という流れは、如何にも芸能界的ではありますが、それもこれもママ・キャスというよりは、キャス・エリオットという素晴らしい歌手の実力があればこそでしょう。
確かにコーラス主体のママス&パパスの中にあっては、ミッシェル・フィリップスの声質との相性を考慮しての事でしょうか、幾分控えめな軽い歌い方をしている感じがします。しかし要所では持ち前の豊かな低い声とジャズっぽい歌い回しで自己主張していますから、それこそがママス&パパスの個性を決定的にしていたひとつの味わいだったと思います。
ですから、ここに作られたソロアルバムにノスタルジックな大衆音楽としてのジャズ風味が濃厚なのは当然が必然!?!?
しかも時代の流行から所謂サージェントペパーズ症候群に彩られたサイケデリックな雰囲気も強いのですから、たまりません。
A-1 Dream A Little Dream Of Me (F.Andrt / G.Kahn / W.Schwandt)
A-2 California Earthquake (John Hartford)
A-3 The Room Nobody Lives In (John Sebastian)
A-4 Talkin' To Your Toothbrush (John Simon)
A-5 Blues For Breakfast (Richard Manuel)
A-6 You Know Who I Am (Leonard Cohen)
B-1 Rubber Band (Cyrus Faryar)
B-2 Long Time Loving You (Stuart Scharf)
B-3 Jane, The Insane Dog Land (John Simon)
B-4 What Was I Thinking Of (Leah Cohen)
B-5 Burn Your Hatred (Graham Nash)
B-6 Sweet Believer (Cyrus Faryar)
そこで演目の要注意事項として付け加えておきましたが、ソングライターの顔ぶれが曲者揃い!
さらにアルバムをプロデュースしたのが、アメリカのロック界では裏街道の重要人物といって過言ではないジョン・サイモンなんですから、サイケデリックとルーツ系大衆音楽の融合も強ち無理な目論見ではありません。
なにしろ当時のジョン・サイモンは、あの歴史的な名盤となったザ・バンドの「ミュージック・フロム・ビッグピンク」を世に出した実績だけでなく、ジャニス・ジョプリンの「チープスリル」、BS&Tの「子供は人類の父である」、さらに翌年はザ・バンドの2nd「ザ・バンド」を制作するという、ノリにノッテいた時期ということで、このアルバムでも才気煥発!
既に述べたように全篇を貫くジャズっぽいアレンジも自ら手掛け、さらには様々な効果音で各トラックを切れ目なく繋ぐという手法を用いていますから、ある意味ではアングラ系の仕上がりになっていることが否めません。
実はアルバムタイトル曲「Dream A Little Dream Of Me」にしても、ママ・キャス名義でシングル発売され、見事にチャート上位のヒットになっているのですが、その本質はママス&パパス時代に録音されたバージョンをリミックスしたのが真相でした。それがここではさらに多用なSEが混入され、本来は有名ジャズスタンダード曲として多くの歌手が名演を残してきた事実を逆手に活かすという、ギリギリの禁じ手がニクイばかりの仕上がりです。
それゆえにオリジナルプロデューサーであり、また制作発売元だったダンヒルレコードのルー・アドラーがアルバムの仕上がりに激怒したと言われているほどです。
しかし後に知ったところによると、ジョン・サイモンにプロデュースを依頼し、演目を選んだのもキャス・エリオットが主導していたという真相(?)から、ママス&パパス以前は本格的なジャズシンガーとしても活動していたキャリアが活かされた事は言うまでもありません。
グッと味わい深い4ビートのメロディがサイケデリックな浮遊感に彩らる「Dream A Little Dream Of Me」、ホーンやヘヴィなピアノ&ドブロギターを使ったゴスペルカントリーの「California Earthquake」、甘くて静謐なストリングスと話し声のSEが効果的なスロージャズバラード「The Room Nobody Lives In」、サイケデリックからの脱出を目論んだような倦怠カントリーロックの「Talkin' To Your Toothbrush」と続く流れは人工的な自然現象とでも申しましょうか、なかなか不思議な気分にさせられますよ。
そして「Blues For Breakfast」はザ・バンドのリチャード・マニュエルがボブ・ディランと演じた例の「地下室テープ」に提供した「Orange Juice Blues」と基本的には同じ楽曲ですから、弾みきったシャップルビートで歌いまくるママ・キャスのボーカルが実にイキイキと躍動し、続く「You Know Who I Am」でのシミジミとしてソウルフルな世界への絶妙な道案内になっているのは流石!
ちなみに「You Know Who I Am」を書いたレナード・コーエンはカナダ出身の個性的なシンガーソングライターとして今では良く知られていますが、当時はブレイク前ながらも、既にジョン・サイモンのプロデュースで本格的なデビューアルバムを出したばかり!? しかもライプステージやレコーディングにはママス&パパスのメンバーが協力していたのですから、そのあたりの人間関係も興味深く、この曲にしてもレナード・コーエンは翌年発表の2ndアルバムに収録するという事実は看過出来ませんよねぇ~♪
そこで勇躍レコードをB面に返せば、拍手歓声のSEやチューバ主体のブラスバンドをバックにしたユーモラスな「Rubber Band」が自然にスタート♪♪~♪
そして続「Long Time Loving You」こそが、このアルバムのハイライトのひとつで、楽曲そのものは比較的シンプルながら、洒落たアレンジはジャズ&ソフトロックのエッセンスであり、サイケデリックとインテリジェンスのバランスが最高に秀逸ですよ♪♪~♪ もちろんママ・キャスのボーカルもノリが良く、演奏パートとの相性も抜群だと思います。
ちなみに曲を書いたスチュアート・シャーフはジャズシンガーのボブ・ドロウの盟友であり、またスパンキー&アワ・ギャング等々のジャズ系ソフトロックを多数プロデュースしている才人ですから、サイケおやじには、こうした業界の内部事情も深く考察する機会となりましたですねぇ。
その意味で一番驚いたのがグラハム・ナッシュが提供した「Burn Your Hatred」で、ご存じのとおり、1968年といえばクロスビー・スティルス&ナッシュがアメリカ西海岸で新グループのCS&Nをスタートさせたばかりの時期であり、一説によるとママ・キャスの家に集まっては各業界の有名人と交流していたと言われていますから、さもありなん!
実際、軽快に歌われるフォークポップスはホリーズ的でもあり、グルーヴィなエレピの隠し味はCS&Nの基本的姿勢に通じるポイントかもしれません。
そうしたフワフワした心地良さもまた、このアルバムのひとつの魅力であり、あくまでも作り物という体裁を隠そうとしないあたりは、サイケデリック時代の象徴なのでしょうか?
例えば疑似ブルーグラスというべき「Jane, The Insane Dog Land」では、ママ・キャスならではのキュートなボーカルが綿密に作り上げられた演奏パートと抜群の相性ですし、一転して陰鬱な情感が諦観滲む表現で歌われる「What Was I Thinking Of」のイノセントな雰囲気良さは、わざとらしさと紙一重!?
常につきまとう、そうした疑念がこのアルバムに仕組まれた狙いだとしたら、オーラスの「Sweet Believer」こそ、そのせつないメロディの美しさを優しく歌ってしまうママ・キャスの真骨頂だと思います。
そして結局、ママ・キャスはトリックスタアとしての側面を持った実力派シンガーであり、何を歌っても絶対に流されない個性を確固たるものにしていた素晴らしいタレントでした。
実は些かネタバレになりますが、既に述べたようにレコード会社の幹部連中は、このアルバムの進み過ぎた(?)仕上がりに腰が引けたのでしょうか、なんと次作アルバムはハリウッドホップスがモロ出しという制作方針を押し付け、それは結果的に極上の楽しさが満喫出来ますが……。ただ、「それだけ」というのが大方の評価でした。
もちろん、サイケおやじにとってはママ・キャスのレコードは全てが大切な宝物ですから、世間様が何を言おうと好きなものは好き! そうした信念を持っています。そして中でも絶対に揺るがないのが、このアルバムというわけなんですよ。
その魅力は、ある種の分からなさであり、また煮え切らないところだと思いますから、純粋なポップスを求めるファンには不評かもしれません。
それもサイケデリック時代に作られたレコードの宿命だと思います。
最後になりましたが、バイクに乗せられているのは彼女の愛娘であり、バイクで疾走するのが夢(?)というのがママ・キャスの願望(?)を表現したジャケットも、大好きなのでした。
■Monday Monday / The Mamas And Papas (Dunhill / 日本ビクター)
今日は日曜日だけど、明日は月曜日……。
そんな当たり前の日常でも、こうして戯言を書いていられる幸せを自覚しなければ、それはバチアタリでしょう。
しかし、そうは思っても、明日は仕事である重要な決断を迫られているサイケおやじにとって、やはり首吊りの足をひっぱるが如き結果は、どうしても避けたいところ……。
ですから、あれこれ苦しい知恵を模索しながら、ついつい口ずさんでしまったのが、本日ご紹介の1曲です。
ご存じ、1960年代フォークロックの代表選手というよりも、実は西海岸ハリウッドポップスの王道コーラスグループだったママス&パパスが1966年に放ったチャートトップの大ヒット♪♪~♪
それはちょいと逆説的にお気楽な歌詞と儚くも素敵なメロディが、実に爽やかでハートウォームなコーラスに彩られるという、なかなか完成度の高い仕上がりだと思います。
しかも、そうした用意周到な仕掛が決してイヤミに感じられないんですよねぇ~~♪
さらに言えば、ママス&パパスにはフォークにありがちなアングラ感覚や貧乏ったらしいところが無く、ちょうど高度成長期だった日本に暮らす若者達にとっても憧れのアメリカそのものだったという錯覚が、この歌によって増幅された気さえするほどです。
ちなみに我国で流行ったのは本国アメリカから遅れて翌年、つまり昭和42(1967)年だったと記憶していますが、思えば当時は世の中が一気にヒッピーブームの感もあり、その中でママス&パパスは汚らしくないフィーリングで、それを伝播させた功績もあったように思いますし、もうひとつの代表曲「夢のカリフォルニア」と抱き合わせてのヒットは絶大な威力がありました。
ということで、繰り返しますが明日を考えると気が重いサイケおやじも、この曲を口ずさんでいると現総理大臣のようにノーテンキな決断が出来そうな気分になるんですから、困ったもんですよ。
まあ、そのあたりも音楽の効用というところかもしれませんが……。
昨日は団鬼六の訃報に絶句……。
故人の偉大なる業績については、今更サイケおやじが稚拙な筆を弄するまでもありませんが、自分の人生は間違いなく団鬼六によって変えられたと思っています。
それは未だ十代だったサイケおやじが高校入試前日の夕方、小説「花と蛇」に出会ってしまった事から、後はそうした世界にずぶずふと耽溺して今日に至っている現状を鑑み、決して軽くはありません。
実は当時、我が家に下宿していた叔父さんが結婚を機に引っ越す事となり、サイケおやじに処分を頼んでいったゴミの中にあった「奇譚クラブ増刊号」こそが、以前から縄姿の美女や苛められるヒロインに言い知れぬゾクゾクした気分を感じていた自らの性癖を、所謂SM趣味に覚醒定着させたのです。
そして当然ながら一睡もしないで読みふけり、恥ずかしながら何度も青春の滾りを放った後に朝を迎えたわけですが、こうして振り返っても、あんな状態で入試に臨んだ自分の若さには呆れるほどです。
まあ、それも運良く入試に合格出来たからこそ、今は自嘲して言えるわけなんですが、そうして知ってしまった世界への探求は、生まれつき凝り性のサイケおやじを夢中にさせ、当然ながら学業関連の書物よりは件の「花と蛇」を愛読していた時期が確かにありました。
なにしろあるきっかけで母親に問題の「奇譚クラブ増刊号」を取り上げられ、焚書の刑に処せられた後であっても、内容は一字一句、あるゆる場面のほとんどを暗記していたほどです。
また、当然ながら乏しい小遣いからSM誌を買い、誰にも発見されないように保管する努力も積み重ねるようになりました。
こうして時が流れ、今度は銀幕の世界で団鬼六の存在を再認識させられたのが、日活ロマンポルノで制作されていたSM作品群でした。そして特に谷ナオミという素晴らしい女優に出会えたのも幸運の極みだったのですが、後に知ったところでは、団鬼六こそがSM路線に出演する前の谷ナオミを本格的な成人映画女優に導いたという事実も侮れません。
それに纏わる個人的なあれこれは、拙サイト「サイケおやじ館」に掲載している「闇に蠢く」「闇の中の妖精」「偏愛キネマ館」等々で繰り返し述べていますので、機会があれば一読をお願いしたいところですが、それよりも団鬼六の著作こそが読まれるべきなのは言うまでもありません。
ということで、本音を吐露しておくと、なにか胸がいっぱいで、混乱しているというのが正直な気持です。
団鬼六という偉人に対し、追悼文を書くつもりだったんですが、やはり不遜だったということなのでしょう。
ひたすらに合掌……。
■Four By The Beach Boys (Capitol)
昨日話題の「Little Honda」で、これこそビーチボーイズ本家が後追いで出したコンパクト盤ですが、やはりジャケ写に登場する彼等はストライプのシャツ姿が似合いますねぇ~♪
まあ、それが発売された1964年秋から数年を経ずして、時代遅れの代名詞ともなるんですから、時の流れと歴史は残酷……。
ちなみにこれ、さっき昼飯食いにいった帰りに立ち寄った某店に出ていたのを何かの「縁」と感じ、衝動買いしてきたものです。
そして、そういう幸せは大切にしたいと思っています。
もうすぐ、夏もやってきますしねぇ~♪
■Little Honda / The Beach Boys (Capitol / 東芝)
上手い具合に仕事が入らなかったので、予てより計画していたバイクの整備に没頭させていただきましたが、やっぱり好きな事をやっていると時間を忘れますねぇ~♪ アッという間にお昼になって、ようやくちょいと走ってきましたが、今日は風が冷たいです。
否、これは自分が中年者になった証なんでしょう。
思えばサイケおやじは父親がバイク愛好者だったので、幼少の頃から自然に馴染み、初めて運転したのはホンダの原付でした。
それは小学5年生の時、近所の米屋の店員さんが河川敷で運転させてくれたもので、当然ながらサイケおやじは無免許でしたが、それまでに父親のバイクに乗せてもらっていたこともあり、また件の原付は自転車さえ乗れれば、誰でも運転可能という操作性の易しさがありますから、何も考えずに乗り回した思い出は、今でも楽しい記憶です。
さて、そこで本日の1枚はタイトルどおり、リトルホンダ=ホンダの原付を歌ったビーチポーイズの楽しいR&R♪♪~♪
確か我国でも昭和39(1964)年の東京オリンピック頃に流行っていたと思うんですが、何故か本国アメリカでは同年に発売されたアルバム「オール・サマー・ロング」に収録されただけで、リアルタイムでは特にシングルカットされませんでした。
しかし抜群の爽快感がある楽曲の魅力は絶大だったところから、ブライアン・ウィルソンの盟友であるゲイリー・アッシャーがレコーディング主体のホンデルズという架空のプロジェクトバンドを名乗って「Little Honda」を制作発売すると、これが全米トップテンに入る大ヒット!
それがビーチボーイズのバージョンと変わらないアレンジなんですねぇ~♪
ですから、その直後に慌てて本家が4曲入EP盤で追従発売したのも、遅かりし由良之助でした。
ちなみに当時のアメリカでは、このホンダの原付が若者達の間で大流行していたらしく、それもまた日本の高度成長経済のひとつの証だったわけですが、同時期には大衆音楽の世界でも「車」と「海」と「女の子」を歌った所謂ホッドロッドと呼ばれる青春R&Rがウケまくっていたところから、これはまさにビーチボーイズがやっていた事と見事に重なりますし、実際、同ジャンルでは幾つもの歌と演奏を残しています。
そして中でも、この「Little Honda」の出来は特に秀逸♪♪~♪
ガッツな掛け声からアップテンポでウネリを感じさせるベースには軽いファズが使われたと思いますし、コーラスワークやギターには爽やかさ以上のビート感が満点ですから、おそらく演奏パートは今や有名なハル・ブレイン(ds) やトミー・テデスコ(g) 等々のスタジオセッションプレイヤーが大部分を担当したと思われますが、ブライアン・ウィルソン&マイク・ラヴによる作編曲は今日でも不滅の素晴らしさですよねっ!
ちなみにジャケットに使われているグループの写真は、キャピトルと正式契約デビューした直後の一時期にバンドを抜けていたアル・ジャーディンに代わって参加していたデヴィッド・マークスが写っているという、このレコードが作られた時代からすれば古いショットですが、当時の東芝は最新のカットが入手出来なかったらしく、後でコレクションを増やしていく過程で知ったことではありますが、なんとこれ以前に発売されていた「Fun Fun Fun」や「夢のハワイ」でも、同じものをデザイン加工して使い回していた事実には!?!?
まあ、それだけ我国の洋楽業界はアメリカからすれば小さく、軽く扱われていたということでしょうか……?
しかし、それはそれとして、結果的に苦し紛れだったとしても、ジャケットデザインに迫力満点のバイクレースを使ったあたりは、オリジナル曲が歌っていた原付のイメージを極力薄めようとする意図が見え隠れしますし、実際に聴いてみれば、これが颯爽としたスピードモーターサイクルのフィーリングに満ちているのですから、結果オーライだと思います。
ということで、こういうバイクがらみのレコードって、なかなか魅力があるというのが本日の結論なのでした。
ちょい前から幾分不調だったオーディオ……。
この機会にあれこれ掃除したりをやってるうちに、ついに右チャンネルが鳴らなくなって!?
う~ん、どうやらパワーアンプがイカレたか!?
否、もしかしたらスピーカーコードかもしれないぞっ!?
そんな事ばかり延々とやっていたら、大切な休日が、もうこんな時間です。
なんとも情けないですが、これからあちこち、出歩いてきます。
ちなみに右チャンネルは、少~し、回復してきましたが、原因は???
■愛する君に c/w クールな恋 / ザ・ゴールデン・カップス (東芝)
所謂GS歌謡の典型として引き合いに出される事も多いゴールデン・カップスのヒットシングルなんですが、これがなかなか気持良い名曲である真実も侮れません。
特にA面の「愛する君に」は、発売された昭和43(1968)年秋に正式新加入したミッキー吉野のエレピがミソというか、作詞:なかにし礼&作曲:鈴木邦彦による職人技が冴えた歌謡フォーク的な楽曲が、オーケストラを導入していてもベタベタにならなかったのは、それが効果的だったからでしょう。
実際、この「愛する君に」はバンドだけで演じると、なかなかお洒落なフォークロックになるんですよねぇ~♪
またB面の「クールな恋」も作詞:松島由桂&作編曲:村井邦彦という歌謡曲路線でありながら、実際に仕上がってみれば、ホーンセクションを大きく使ったオーケストラが結果オーライのR&B歌謡です。
つまり両面とも、当時の洋楽の流行を巧みに取り入れていたんですから、ヒットするのも当然でした。
さて、先日は昔のバンド仲間が結婚、と言っても再婚なんですが、その式へ参加してきました。
そして席上、余興としてこの「愛する君に」を旧友達と軽く演奏してきたんですが、流石はデジタル時代の今日、この日の為に予めPCで作られたカラオケのファイルをメールで送られていたので、サイケおやじは簡単な自分だけのギターパートをちょいと練習しておけばOKという、実に便利な世の中の仕組みを再認識でした。
しかし一番驚いたのは、友人の再婚相手が、丸っきり自分の娘より若いんじゃないかっ!?
というほど新婦が若いんですからねぇ~~~~~!?!?。
これは全くのサイケおやじの早合点もあったんですが、実は二か月ほど前にその女性を紹介された時には、その場に一緒にいた彼女の母親の方と再婚するもんだと思っていたんですよ。
それが!?
う~ん、なにかとても羨ましいと思うのは、男としての本性ですよねぇ。
そして、これじゃ、夜の夫婦生活が大変だよなぁ~、と負け惜しみを言うのがやっと……。
ただし、楽しい事を作っていくのが人生というサイケおやじの生きる指針を適用すれば、これほどおめでたく素晴らしい事はありません!
もちろん幸せを手に入れるためには「運」だけでなく、「努力」も必要でしょうから、今頃は新婚旅行で頑張っているに違い♪♪~♪
そんな思いで、なんとなく口ずさむ「愛する君に」も、実にハートウォームな名曲というわけです。