■のんだくれ / 西島三重子 (ワーナーパイオニア)
流行歌の世界には定番のひとつとして「酒場歌」というジャンルがありますが、だからこそ、夥しい楽曲が作られながら、その何れもが、何かしら心に響き、染み込んで来るのは何故でせう……。
もちろん、酒に酔うという成り行きから、そ~なってしまう事は否定出来ませんが、例えばサイケおやじは体質的に酒に酔わないくせに、酒場歌が大好きなんですから、その雰囲気に酔わされて……、というのが真相のひとつなんでしょうか?
さて、そんなこんなを踏まえて、本日ご紹介したいのが、昭和51(1976)年に発売された、西島三重子の公式デビュー作となるシングル曲「のんだくれ」で、もちろん作曲は彼女自身ですし、作詞:佐藤順英&編曲:馬飼野俊一とクレジットされた共作者との意思の疎通も、なかなか歌謡曲の王道路線に仕上がっているんですが、のんだくれている男の身の上を案ずる様で、実はクールに眺めている(?)彼女の歌声の湿っぽさが、なかなかにクセ者というか、ニクイところです。
そして、せつないフレーズを織り込むギターが、これまたイイんですよねぇ~~♪
決してヒットしたとは言い難い結果ではありましたが、ここでの3人のコラボレーションは、続く「池上線」のロングセラーヒットに結び付いておりますので、それなりの成功作だった様に思います。
ということで、「酒場歌」は決して酒飲みだけの歌では無く、酒が飲めなくても、酒に酔っていなくても、心に訴えかけてくる「何か」が、そこには有るんじゃ~ないでしょうか。
その正解が未だに分からないサイケおやじであるが故に、尚更に「酒場歌」が好きなのかもしれません (^^♪