■私の神様 / 田中さとみ (ポリドール)
唯一度しか接していないのに、強い印象を残してしまう芸能人は案外と多いと思うんですが、殊更女性アイドルシンガーにおいて、サイケおやじの記憶に深く刻まれているのが、本日掲載のシングル盤を昭和59(1984)年5月に出した田中さとみです。
それは何故かと言えば、ここにA面収録された「私の神様」が全く女の子アイドルには不向きな厭世的な歌謡フォーク仕様になっておりまして、制作クレジットを確認すれば、作詞:岡田冨美子&作曲:網倉一也、そして編曲:若草恵という玄人集団が参画しているのですから、尚更に???
だって、このジャケ写ポートレートからも一目瞭然!
その和み系美少女の面立ちはアイドル路線の王道ですし、透明感満点の彼女の声質とリスナーの胸にナチュラルに染み込む節回しの上手さは、ひとつの刹那の境地と申しましょうか、だからこそ、ここまで諦めた様な歌の世界を演じてしまった……、というよりも、演じさせられたんでしょうか……。
いゃ~~、前述したとおり、サイケおやじはテレビで歌う彼女に接した瞬間、この「私の神様」のシングル盤をゲットさせられてしまったんですよ (^^♪
諸事情から歌詞そのものは文言を記載出来ませんが、これは絶対、皆様には聴いていただきたい、素晴らしい田中さとみの「私の神様」です。
そして、ど~ゆ~わけか、その後、注意(?)はしていたつもりだったんですが、二度と彼女の動く姿にも、また新譜レコード等々の音源にも出会う事が出来ず、現在まで時が流れてしまいました……。
様々な情報からすると、どうやら健康問題で呆気なく芸能界を去ってしまわれた様ですが、サイケおやじは彼女の事は忘れていません。
ということで、如何にも芸能界の諸行無常と云ってしまえば、そのとおりではありますが、田中さとみの様に、デビューして直ぐにフェードアウトしてしまったアイドルシンガーなればこその印象の強さは、意想外に強いと思うばかりです。
あぁ……、田中さとみが愛おしい……。