OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

狂い咲く泉谷ロック

2014-05-17 14:53:31 | 日本のロック

電光石火に銀の靴 / Shigeru Izumiya & Street Fightingmen (FOR LIFE)

ふざけたバンド名で出された泉谷しげる会心の名曲名演が、本日掲載のシングル盤A面曲「電光石火に銀の靴」で、もちろん皆様ご存じのとおり、これは昭和55(1980)年に公開された傑作映画「狂い咲きサンダーロード(石井聰亙監督)」の主題歌!

まあ、これをパンクなんていうジャンルで括るのは、それぞれの勝手かもしれませんが、サイケおやじは日本のロック、それもガチガチの真っ向勝負と断じます。

だってキメになっているギターリフから泉谷しげる本人のバラケタ疾走感たっぷりの節回し、その歌いっぷりの痛快さは空前にして絶後でしょう。

パンクという度量の狭さには収まりきれないパワーとエネルギーが止め処無く放出されている事は、一度でも聴けば、納得しての感無量ってもんですよねぇ~♪

そして当然ながら作詞作曲は泉谷しげる、という事は何をやっても許されるんじゃ~ないか? 等々の憶測を物ともしないキャッチーさが侮れません。

さて、そこで件の「狂い咲きサンダーロード」なんですが、驚くなかれ、石井聰亙監督が大学卒業製作の企画として撮ったと言われる、所謂自主制作映画でありながら、きっちり東映セントラルで配給されたわけですから、その面白さはプログラムピクチャーの本質を外していません。

もちろん内容は時代の流れから方針変更を余儀なくされた暴走族集団の中で、それに馴染まない、馴染もうとしない、反骨野郎の勝ち目の無い戦いを描いた、なかなかのバイオレンスとせつなさに満ちた物語という事で、そうした状況設定は、以前にも東映任侠映画や日活ニューアクション物等々でも、度々描かれていたわけですから、特段の目新しさはありません。

しかし演じられ、撮られたのは、破天荒なアクションとそれを上回る精神的な高揚感であり、一応は近未来を舞台にしていながら、質感は極めてアナログというところにサイケおやじはグッと惹きつけられましたですねぇ~♪

ちなみにサイケおやじはバイクは大好きですが、暴走族は大嫌いで、そういう団体には全く入った事は無いんですが、自惚れた勘違いと言われようとも、奴等の気持はそれなりに理解しているつもりです。

ただし、だからといって、それ以外の皆様に「狂い咲きサンダーロード」が面白くないというわけでは、決してありません。

アクションシーンではバトルスーツを着用した登場人物がバズーカ砲を爆裂させたり、バイクでの集団狂走から人間同士の魂の鬩ぎ合いという、つまりは熱い気持の滾りが、たまらないという映画なんですよっ!

そうした作品ですから、泉谷しげるの歌と演奏が何の違和感も無いのは当然というのが、実は大きな誤りかもしれません。

むしろフィルム本篇もサントラ劇伴も、互いに嬉々として「やっちまった」感があるように思うんですが、いかがなものでしょうか。

そして一番素敵なのは、これまで述べてきたサイケおやじの戯言なんか、ど~でもいいほどの強烈なインパクトが、泉谷しげるの演じる主題歌「電光石火に銀の靴」と映画本篇「狂い咲きサンダーロード」には、在るという事!

ですからサイケおやじは仕事や私生活のあれこれでモヤモヤした時、とりあえず「電光石火に銀の靴」を聴いて、前向きに気持を切り替える事が度々です。

うむ、エレキの泉谷も、なかなか根性が据わっています。

コメント (6)
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