OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

岩崎宏美のストレートデビュー

2014-03-22 15:51:30 | 歌謡曲

二重唱 (デュエット) / 岩崎宏美 (日本ビクター)

岩崎宏美の記念すべきデビューシングル盤で、そのジャケ写からして、なんとも素朴な佇まいが、今となっては逆に印象的かもしれません。

しかし収録された「二重唱」は何時聴いても、ポップス歌謡の王道を知らしめる傑作と思います。

それは作詞:阿久悠&作曲:筒美京平という、まさに昭和歌謡曲の黄金コンビの良い仕事という以上に、岩崎宏美の素直な歌の上手さがあってこそっ!?

もちろん以降に続々と放ち続けたヒット曲の数々に比べれば、生硬な感じは否めませんし、「輝き」という点においても、まだまだ足りないものがあるでしょう。

実際、発売されたリアルタイムの昭和50(1975)年春から既にテレビ出演も多かった彼女は、このスタジオバージョン以上に余裕で、伸びやかな歌いっぷりを披露していましたからねぇ~~♪

結果的にレコードが幾分薄味(?)に感じられたのもムペなるかな、それでも決して忘れられることは無いはずです。

だって当時、これほどのアップテンポで明瞭にメロディと歌詞を歌える女性ボーカリストは、それがアイドル系であれば、尚更に「稀」だったんですよっ!

しかも萩田光雄のキャッチーで、スピード感増幅のアレンジに負けない個性は唯一無二というか、それが実力どおりの岩崎宏美の存在感は、既にデビュー曲から提示されていたというわけです。

ということで、これに続く「ロマンス」が超メガヒットになったので、些かデビュー曲「二重唱」が軽んじられる風潮もある中、しかしサイケおやじは「二重唱」がきっちり仕上がっていたからこそ、以降に楽曲を提供していくソングライター陣も思うがままに創作意欲を発揮出来たはずと思うんですが、いかがなものでしょう。

ご存じのとおり、岩崎宏美はアイドル時代の後期には所謂パラード歌手としての本領を発揮した所為もあり、アップテンポのロック系、あるいはディスコ系の持ちネタを封印した感もあったんですが、おそらくはデビュー曲「二重唱」は大切にしていたはずと、サイケおやじは思いたいわけですよ。

局地的にコアな歌謡曲マニアからは、岩崎宏美は上手すぎるのが欠点とか、サイケおやじには、どう解釈しても、不遜としか受取りようの無い発言も散見されますが、それがどうしたってっ!?

少なくともデビューした頃に「二重唱」を溌剌と歌っていた彼女に接していれば、平然としていられるのでした。

コメント (8)
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